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32932026 第3四半期スタンダードJGAAP

アズマハウス(3293) 2026年度第3四半期決算 減収・営業益35%減

2026年度第3四半期の売上高は79億円(前年同期比-21.5%)、営業利益は6.5億円(同-34.8%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

不動産/不動産業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥79.0億¥100.5億−21.5%
営業利益¥6.5億¥10.0億−34.8%
経常利益¥5.8億¥9.5億−38.1%
純利益¥3.7億¥6.4億−41.9%
ROE(年換算)2.9%5.0%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計は減収減益となり、売上減少に対して費用構造の調整が追いつかなかったことが利益率低下の主因となった。売上高は79.0億円(前年比-21.5%)、営業利益は6.5億円(同-34.8%)、経常利益は5.8億円(同-38.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は3.7億円(同-41.9%)となった。減収の主因はセグメント別で最大の売上構成を占める不動産・建設事業の販売収入減少であり、同事業は経常損失に転じている。

業績変動要因

【売上高】売上高は79.0億円で前年同期の100.5億円から21.5%減少した。セグメント別では不動産・建設事業が40.6億円(前年比-32.9%)と大きく減少し、全体売上減少の主因となった。一方、不動産賃貸事業は29.5億円(同+3.1%)、ホテル事業は5.7億円(同+3.0%)と増収を維持しており、賃貸中心の収益基盤は相対的に安定している。資産活用事業は2.8億円(同-47.7%)と落ち込んだ。

【損益】営業利益は6.5億円(同-34.8%)、経常利益は5.8億円(同-38.1%)となり、売上減少率(-21.5%)を上回るペースで減益が進行した。粗利率は38.4%を維持した一方、販管費は23.8億円と前年の24.2億円からほぼ横ばいで、売上減少に対して費用の変動対応が十分でなかったことが利益率悪化につながった。セグメント利益では不動産・建設事業が△0.4億円の経常損失となり、前年の2.8億円の黒字から悪化した点が経常利益全体の押し下げ要因である。支払利息は1.5億円(前年1.3億円)に増加し、経常利益と純利益の乖離を拡大させた。特別損失は固定資産除却損0.1億円のみで一時的要因の影響は限定的である。結論として、減収減益であり、減収率を上回る利益減少率が販管費の固定費性と金利負担増を反映している。

セグメント別分析

セグメント利益(経常利益ベース)は不動産・建設事業が△0.4億円(前年+2.8億円)と赤字転換し、全体経常利益の減少に最も寄与した。不動産賃貸事業は8.8億円(同+2.9%)と増益を維持し、利益率29.8%と高水準を保っている。ホテル事業は0.4億円(同-44.2%)、資産活用事業は0.03億円(同-92.1%)といずれも減益となった。事業ポートフォリオ内では不動産賃貸事業が収益の柱として安定的に機能している一方、不動産・建設事業と資産活用事業の変動が業績全体を左右する構造が確認できる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は8.3%で前年(10.0%)から1.7pt低下し、純利益率も4.7%(前年6.4%)に低下した。ROEは年換算2.9%にとどまり、資産回転率の低下と利益率悪化の双方が影響している。【キャッシュ品質】包括利益は3.7億円で親会社株主に帰属する当期純利益3.7億円とほぼ一致しており、その他包括利益項目による大きな乖離はない。【投資効率】総資産323.7億円に対し純資産は171.6億円で、自己資本比率は53.0%となっている。固定資産が231.9億円と資産の大半を占め、有形固定資産225.9億円のうち土地が148.6億円を占めるなど、資産構成の流動性は限定的である。【財務健全性】流動資産91.7億円に対し流動負債40.9億円で流動比率は224%超と良好である。現金及び預金は45.2億円を保有する一方、短期借入金は6.7億円(前年2.6億円)に増加しており、資金調達構成の変化が見られる。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の個別数値は開示されていないため、貸借対照表の増減から資金動向を分析する。現金及び預金は45.2億円で前年同期の45.5億円とほぼ横ばいであり、大きな資金余力の変化は見られない。一方、短期借入金は2.6億円から6.7億円へ増加しており、運転資金または既存借入の一部を短期資金で調達した可能性がある。長期借入金は102.4億円で前年103.3億円からほぼ横ばいであり、固定負債全体も横ばい水準を維持している。流動資産は91.7億円で流動負債40.9億円を大きく上回り、短期的な支払能力には余裕がある。支払利息は1.5億円と前年の1.3億円から増加しており、金利負担が資金コストに与える影響は今後の資金繰りにおいて注視点となる。

収益の質

経常利益と純利益の乖離は税金費用(法人税等2.0億円、実効税率約35%)が主因であり、一時的な特別損益の影響は限定的である。特別損失は固定資産除却損0.1億円のみで、前年の減損損失0.1億円を含む特別損失0.7億円と比較すると一時的要因の規模は縮小している。営業外収益0.9億円のうち経常的な受取配当金や利息収入は小さく、営業外費用1.6億円の大半(支払利息1.5億円)が金融費用であり、経常利益は本業利益に借入コストが直接控除される構造となっている。包括利益3.7億円は純利益とほぼ同額であり、その他有価証券評価差額等によるアクルーアル的な乖離は見られず、当期の利益の質は比較的シンプルな構成といえる。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高114.3億円(前年比-13.9%)、営業利益9.8億円(同-20.4%)、経常利益9.0億円(同-21.9%)であり、第3四半期累計の売上79.0億円は通期予想比69.1%の進捗となる。営業利益は累計6.5億円で通期予想比66.5%の進捗であり、下期にかけて売上・利益の一定の積み増しを見込む計画となっている。当四半期において業績予想の修正が行われた一方、配当予想の修正はない。累計の減益率(営業利益-34.8%)が通期予想の減益率(-20.4%)を上回っており、下期における回復ペースが計画達成の鍵となる。

株主還元

配当は中間17.5円、期末予想17.5円で年間35.0円を予定しており、前年の年間配当(中間17.5円)から据え置き方針とみられる。予想EPS74.53円に基づく配当性向は約47.0%となる。自社株買いに関する情報は開示されておらず、総還元性向としての評価はできない。当期純利益が前年比で大幅に減少する中での配当据え置きは、内部留保や現金水準(現金及び預金45.2億円)を踏まえた配当政策となっている。

リスク要因

  1. 不動産販売収入の変動リスク: 不動産・建設事業の売上が前年比-32.9%と大きく減少し、経常損益が黒字から赤字(△0.4億円)に転じている。同事業の販売動向が全社業績に直結する構造がある。

  2. 資金調達構成の変化: 短期借入金が2.6億円から6.7億円へ約159%増加した一方、長期借入金は横ばいであり、短期資金への依存度上昇が見られる。支払利息も1.5億円と前年1.3億円から増加している。

  3. 費用の固定費性による営業レバレッジの悪化: 売上が21.5%減少した一方、販管費は23.8億円と前年24.2億円からほぼ横ばいであり、費用の可変化が遅れることで営業利益率が8.3%(前年10.0%)に低下した。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率8.3%8.0% (2.8%–11.2%)+0.3pt
純利益率4.7%4.4% (1.2%–7.2%)+0.3pt

収益性指標は業種中央値をわずかに上回る水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−21.5%18.5% (6.9%–54.7%)−40.0pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、業種内では減収局面にある企業として位置づけられる。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 減収率(-21.5%)を上回るペースで営業利益(-34.8%)、経常利益(-38.1%)が減少しており、販管費の固定費性が利益率悪化の構造的要因となっている点がデータから確認できる。

  2. セグメント別では不動産賃貸事業(経常利益8.8億円、利益率29.8%)が引き続き安定した収益源である一方、不動産・建設事業は経常損失に転じており、事業間の収益変動が全社業績に大きく影響する構造が読み取れる。

  3. 短期借入金が前年比約159%増加しており、資金調達構成の変化が確認できる。配当は年間35.0円で据え置き予定であり、通期予想EPSに対する配当性向は約47.0%となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,725円
base(基準)1,737円
bull(強気)1,746円
算出前提
1株純資産(BPS)2,132円
調整後予想EPS79.2円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向47.0%
予想EPSの信頼度調整×1.062(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.81倍 / 21.9倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,690円〜1,785円、ω±0.1で 1,725円〜1,744円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。

アズマハウス(3293) 2026年度第3四半期決算 減収・営業益35%減