クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥9.0億 | ¥6.4億 | +41.2% |
| 営業利益 | −¥2.8億 | −¥2.2億 | −27.3% |
| 経常利益 | −¥3.3億 | −¥2.6億 | −25.3% |
| 純利益 | −¥3.3億 | −¥2.7億 | −25.1% |
| ROE(年換算) | −110.4% | −48.4% | - |
Executive Summary
増収にもかかわらず本社費用・営業外費用を吸収できず、連結営業損失は前年同期から拡大した。売上高は9.0億円(前年比+41.2%)、営業利益は-2.8億円(前年-2.2億円)、経常利益は-3.3億円(前年-2.6億円)、純利益は-3.3億円(前年-2.7億円)となった。不動産事業とホテル運営事業がともに増収した一方、粗利率低下と本社費用の重さが収益性改善の制約要因となっている。
業績変動要因
【売上高】売上高は9.03億円で前年同期比+41.2%と大幅増収となった。不動産事業が3.37億円(前年比+81.7%)、ホテル運営事業が5.66億円(同+24.7%)とともに伸長し、増収を牽引した。もっとも粗利益率は69.3%と前年の79.3%から1,000bp低下しており、売上拡大が必ずしも粗利の同率成長には結びついていない。
【損益】売上総利益は6.26億円(同+23.5%)にとどまり、売上成長率を下回った。販管費は9.07億円(同+24.7%増)と増収率を下回るペースで増加し、販管費率は100.4%へ低下した。この結果、営業損失は2.80億円(前年2.20億円)に拡大したが、営業損失率は31.0%と前年の34.5%から350bp改善し、固定費吸収は一部進んでいる。経常損失は3.32億円で、デリバティブ評価損0.36億円や支払利息の発生など営業外費用0.54億円が損失を拡大させた。純損失は3.33億円(前年2.67億円)。セグメント別では不動産事業がセグメント利益0.39億円と黒字を確保したが、利益率は11.7%と前年の22.4%から低下、ホテル運営事業は損失0.29億円(前年0.36億円)へ縮小した。両セグメント利益合計0.11億円に対し全社調整額が2.74億円の損失であり、本社費用の重さが連結赤字の主因である。総括として増収減益(損失拡大)と判断される。
セグメント別分析
不動産事業は売上高3.37億円(前年比+81.7%)、セグメント利益0.39億円(同-5.1%)で、利益率は11.7%と前年の22.4%から1,070bp低下した。増収は続くものの案件採算の希薄化がうかがえる。ホテル運営事業は売上高5.66億円(同+24.7%)、セグメント損失0.29億円(前年0.36億円)で損失幅は縮小し、損失率は5.1%と前年の7.9%から280bp改善した。その他事業(インバウンド送客等)は0.18億円のセグメント損失を計上し、全社調整額は2.74億円の損失(前年2.07億円)と悪化し、セグメント利益合計0.11億円を大きく上回る本社コストが連結赤字の主因となっている。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は-31.0%、純利益率は-36.9%で、いずれも前年同期(-34.5%、-41.7%)からは改善したが依然として大幅な赤字水準にある。粗利益率は69.3%と前年の79.3%から低下しており、売上構成・案件採算の変化が影響している。【キャッシュ品質】税引前損失3.32億円と純損失3.33億円の差はわずかであり、法人税等の影響は限定的で、損失の性質は営業・営業外の経常的な赤字構造を反映している。【投資効率】年換算ROEは-110.4%であり、赤字と財務レバレッジの高まりが自己資本の毀損を増幅している。総資産は9.7億円で前年の10.6億円から減少している。【財務健全性】自己資本比率は41.6%(開示指標ベース)ないし38.5%(算出値)で、前年の66.5%から大幅に低下した。流動資産5.9億円に対し流動負債4.5億円で流動比率は約131%だが、流動負債には1年内償還予定社債2.6億円が含まれ、現預金4.5億円とほぼ拮抗する水準にある。
キャッシュフロー分析
CF計算書の個別開示はないが、BS推移から資金動向を確認すると、現金及び預金は4.50億円で前年同期の5.36億円から0.86億円減少している。純資産は7.35億円から4.03億円へ3.32億円減少し、当期純損失3.33億円とほぼ整合的である。流動負債は2.46億円から4.52億円へ増加し、うち1年内償還予定の社債2.60億円が含まれることから、短期的な資金繰りは社債償還・借換えの動向に左右される構造にある。現預金水準は流動負債とほぼ同額であり、営業損失が続く中での運転資金・返済資金の確保状況が今後の焦点となる。
収益の質
当期の損失は主として経常的な営業赤字によるものであり、特別損益による一時的な押し上げ・押し下げは大きくない。税引前損失3.32億円と純損失3.33億円の差は法人税等0.01億円にとどまり、税務上の調整による乖離は小さい。営業外費用0.54億円のうちデリバティブ評価損0.36億円は売上高の約4.0%に相当し、キャッシュを伴わない評価性の損益として経常利益と純利益の関係を歪める要因となっている。営業外収益はわずか0.02億円と限定的であり、営業外損益は概ね費用超過で構成されている。包括利益は-3.32億円で親会社株主に帰属する当期純利益とほぼ一致しており、為替換算調整額の影響は0.01億円と軽微で、純利益と包括利益の乖離は小さい。
業績予想・ガイダンス
通期会社予想は売上高22.49億円(前年比+172.7%)、営業利益0.92億円、経常利益0.82億円、純利益0.55億円、配当0円である。Q3累計の売上進捗率は40.2%にとどまり、標準的な75%を大きく下回る。営業利益はQ3累計で2.80億円の損失であるため、通期予想達成にはQ4単独で約3.72億円の営業利益、純利益では約3.89億円が必要となる。この水準の達成には大幅な売上計上と収益性の急改善が同時に求められ、進捗状況の確認が重要な着眼点となる。
株主還元
第2四半期配当は1株当たり0円、通期予想配当も0円であり、無配を継続している。Q3累計で3.33億円の純損失を計上し、利益剰余金は-22.72億円まで拡大していることから、現時点の無配は資本保全を優先した対応と位置づけられる。配当を実施していないため配当性向は算定対象外である。
リスク要因
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通期計画達成リスク: Q3累計営業損失2.80億円に対し通期予想は営業利益0.92億円であり、Q4に約3.72億円の営業利益計上が必要となる。売上進捗率40.2%は標準的な75%を大きく下回り、計画未達時は赤字・資本減少が継続する可能性がある。
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短期資金繰りリスク: 流動負債4.52億円のうち1年内償還予定社債が2.60億円を占め、現預金4.50億円は流動負債とほぼ同水準にある。営業損失が継続する中での償還資金の確保・借換え状況が財務健全性を左右する。
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資本毀損リスク: 純資産は前年同期比45.2%減の4.03億円、自己資本比率は前年の66.5%から38.5%(算出値)へ低下した。利益剰余金は-22.72億円まで拡大しており、損失継続は資本政策の柔軟性を制約し得る。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | −31.0% | 8.0% (2.8%–11.2%) | −39.0pt |
| 純利益率 | −36.9% | 4.4% (1.2%–7.2%) | −41.4pt |
業種中央値がいずれも黒字水準にある中、自社は営業・純利益率とも大幅な赤字であり、収益性は業種内で低位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 41.2% | 18.5% (6.9%–54.7%) | +22.7pt |
売上高成長率は業種中央値を上回るが、IQR上限(54.7%)の範囲内にとどまり、増収局面にあるものの突出した水準ではない。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
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増収とホテル運営事業の損失縮小により営業損失率は前年同期比350bp改善した一方、不動産事業のセグメント利益率が1,070bp低下しており、増収が連結収益性の改善に直結していない点が注目される。
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セグメント利益合計0.11億円に対し全社調整額の損失が2.74億円に達しており、本社費用の水準が連結赤字の主因となっている。コスト構造の見直し状況が今後の確認点となる。
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通期計画はQ4に大幅な売上・利益計上を前提としており、売上進捗率40.2%との乖離が大きい。1年内償還予定社債2.60億円への対応と合わせ、資金計画の実行状況が決算上の重要な観察点である。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 9円 |
| base(基準) | 10円 |
| bull(強気) | 10円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 9円 |
| 調整後予想EPS | 1.3円 |
| 株主資本コスト r | 10.87%(10年国債 2.87% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 0.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.062(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.11倍 / 7.7倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 9円〜10円、ω±0.1で 10円〜10円。
注記:
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-08 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。