| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥2448.4億 | ¥2434.8億 | +0.6% |
| 営業利益 | ¥187.0億 | ¥168.4億 | +11.0% |
| 持分法投資損益 | ¥1.6億 | ¥0.9億 | +78.9% |
| 経常利益 | ¥191.5億 | ¥173.7億 | +10.3% |
| 純利益 | ¥48.5億 | ¥39.8億 | +22.0% |
| ROE | 4.6% | 4.2% | - |
2026年3月期(2025年4月-2026年3月)決算は、売上高2,448.4億円(前年比+13.6億円 +0.6%)、営業利益187.0億円(同+18.6億円 +11.0%)、経常利益191.5億円(同+17.8億円 +10.3%)、純利益48.5億円(同+8.8億円 +22.0%)となった。売上は微増にとどまったが、営業利益は二桁増益を達成し、営業利益率は7.6%(前年6.9%から+0.7pt改善)に上昇した。純利益は特別損失29.1億円の計上にもかかわらず22.0%増と大幅増益で、営業段階の収益性改善が下支えした。
【売上高】売上高は2,448.4億円(+0.6%)と小幅増。セグメント別では、エネルギーが1,031.7億円(-2.7%)と主力ながら減収となったが、情報通信672.0億円(+4.2%)、CATV376.4億円(+2.3%)、建築設備不動産281.1億円(+0.7%)、アクア104.0億円(+3.5%)がそれぞれ増収を記録し全体を下支えした。エネルギーは価格要因・販売量の影響で減収となったが、他セグメントの成長により全社では微増を確保した。
【損益】営業利益は187.0億円(+11.0%)と二桁増益。粗利率は39.5%(前年38.5%から+1.0pt改善)、販管費率は31.8%(前年31.6%から+0.2pt悪化)で、粗利改善が販管費増を上回り営業利益率は7.6%(前年6.9%から+0.7pt改善)へ上昇した。セグメント別利益では、CATV61.3億円(+10.1%、利益率16.3%)が高マージンを維持し、情報通信44.1億円(+24.1%)が大幅伸長、エネルギー69.8億円(+4.9%)も減収ながらコストコントロールで増益を確保した。経常利益は191.5億円(+10.3%)で、営業外収支は持分法投資利益1.6億円、受取配当金4.5億円等で+4.5億円の小幅プラス、営業外費用は支払利息5.3億円を中心に6.9億円で、ネット+4.5億円と小幅寄与した。特別損益は特別利益1.5億円に対し特別損失29.1億円(減損損失12.9億円、固定資産除却損15.8億円が主因)が発生し、税引前利益は164.0億円(+9.9%)となった。法人税等54.8億円(実効税率33.4%)控除後、非支配株主帰属利益1.6億円を除いた親会社株主帰属利益は107.5億円(+16.6%)、会計上の純利益は48.5億円(+22.0%)と大幅増益を達成した。結論として、売上微増ながら営業段階の収益性改善により増収増益を達成した。
エネルギーは売上1,031.7億円(-2.7%)、営業利益69.8億円(+4.9%)で利益率6.8%。減収下でのコスト統制により増益を確保した。情報通信は売上672.0億円(+4.2%)、営業利益44.1億円(+24.1%)で利益率6.6%。受注拡大と案件ミックス改善が奏功した。CATVは売上376.4億円(+2.3%)、営業利益61.3億円(+10.1%)で利益率16.3%と全セグメント中最高のマージンを維持し、安定収益基盤を示した。建築設備不動産は売上281.1億円(+0.7%)、営業利益16.6億円(+20.3%)で利益率5.9%。アクアは売上104.0億円(+3.5%)、営業利益3.5億円(-22.0%)で利益率3.4%と減益となったが、規模は小さい。その他は売上59.8億円(+6.6%)、営業利益2.1億円(前年0.4億円から大幅改善)。全体として、CATVと情報通信の高収益化が全社利益率改善に寄与した。
【収益性】営業利益率7.6%(前年6.9%から+0.7pt改善)、純利益率2.0%(前年1.6%から+0.4pt改善)で、営業段階のマージン向上が継続している。ROE4.6%は前期比でやや低下したが、純利益増加にもかかわらず自己資本の増加(+9.0%)が分母拡大要因となった。
【キャッシュ品質】営業キャッシュフロー272.1億円は純利益48.5億円の5.6倍と高品質で、減価償却費167.4億円等の非現金費用が下支えした。営業CF/売上高比率は11.1%と堅調。一方で運転資本変動は棚卸資産増加7.3億円、売上債権減少11.3億円、仕入債務減少25.2億円でネット-21.2億円とマイナス寄与し、営業CF小計326.9億円からやや圧縮された。フリーCFは103.3億円(営業CF272.1億円-投資CF168.8億円)で、配当(約44.9億円)と自社株買い20.0億円の合計を十分にカバーした。
【投資効率】総資産回転率1.12回(売上2,448.4億円/平均総資産2,189.5億円)で前年比やや低下。投資有価証券が203.6億円(前年162.7億円から+25.1%)に増加したことが資産積み上げの一因。のれん45.1億円(前年61.4億円から-26.6%)は償却9.8億円と減損含む整理が進行。
【財務健全性】自己資本比率47.6%(前年45.4%から+2.2pt改善)で、純資産1,044.6億円(前年958.5億円から+9.0%増)へ積み上がった。流動比率90.3%(流動資産553.5億円/流動負債612.6億円)は1.0倍を下回り短期流動性は引き締まったが、長期借入金306.4億円と短期借入金172.0億円を含む有利子負債に対し、営業CF272.1億円とインタレストカバレッジ35.2倍(営業利益187.0億円/支払利息5.3億円)は支払能力の堅調さを示している。現金及び預金54.1億円(前年56.4億円から-4.1%)と手元流動性はタイトだが、営業CFの安定創出により資金繰りリスクは限定的とみられる。
営業CFは272.1億円(前年257.7億円から+5.6%)で、営業CF小計326.9億円から法人税等支払54.8億円を控除後の水準。減価償却費167.4億円、のれん償却9.8億円等の非現金費用が下支えし、純利益48.5億円に対し5.6倍の高いキャッシュ転換率を示した。運転資本変動は棚卸資産増加7.3億円、売上債権減少11.3億円(回収進展)、仕入債務減少25.2億円でネット-21.2億円と小幅マイナス寄与となったが、全体としては堅調な現金創出力を維持した。投資CFは-168.8億円で、有形・無形固定資産への投資170.5億円が主因。フリーCFは103.3億円とプラスを確保し、配当支払44.9億円と自社株買い20.0億円の合計を十分にカバーした(FCFカバレッジ1.59倍)。財務CFは-105.9億円で、長期借入100.0億円の調達に対し長期借入返済115.9億円、短期借入純増33.3億円、リース債務返済53.4億円、配当44.5億円、自社株買い20.0億円を実施した。期末現金及び預金は54.1億円(前年56.4億円から-2.5億円減少)で、手元流動性はタイトながら営業CFの安定創出により資金繰りは管理されている。
営業利益187.0億円に対し経常利益191.5億円で、営業外収支は+4.5億円と小幅プラス。営業外収益11.4億円(受取配当金4.5億円、持分法投資利益1.6億円含む)は経常的収益源として寄与した。特別損益は特別損失29.1億円(減損損失12.9億円、固定資産除却損15.8億円)が発生し、税引前利益164.0億円は経常利益から27.5億円下振れした。特別損失は一時的性格が強く、来期は剥落が見込まれる。包括利益150.1億円は純利益48.5億円を大幅に上回り、その他包括利益は有価証券評価差額金27.6億円、繰延ヘッジ損益-11.4億円、退職給付調整額13.2億円等で合計+101.6億円と大きくプラス寄与した。包括利益の大半は評価性項目であり、現金収益の質は純利益ベースで評価するのが適切である。営業CFが純利益の5.6倍に達することから、利益の現金裏付けは極めて強固で、アクルーアルの観点からも収益品質は高い。
通期業績予想は売上高2,600.0億円(前年比+6.2%)、営業利益190.0億円(同+1.6%)、経常利益192.0億円(同+0.2%)、純利益110.0億円(EPS換算84.53円)。実績は売上高2,448.4億円(進捗率94.2%)、営業利益187.0億円(同98.4%)、経常利益191.5億円(同99.7%)、純利益107.5億円(EPS換算82.53円、進捗率97.7%)で、ほぼ予想に沿った着地となった。会社予想は据え置かれており、通期ベースでの達成が見込まれる。配当予想は年19.00円(中間実績17円、期末予想19円で合計36円相当)で、実績ベースの配当性向48.2%と整合的。業績の進捗は順調で、予想修正の必要性は低いと判断される。
年間配当は36円(中間17円、期末19円)で、配当性向48.2%(配当総額44.9億円/純利益107.5億円ベース)。前年配当は中間17円・期末17円の年34円(配当性向48.2%)で、今期は期末を2円増配し総額で増配を実施した。期中に自社株買い20.0億円を実行しており、配当44.9億円との合計で総還元額は約64.9億円、純利益107.5億円に対する総還元性向は約60.4%となる。フリーCF103.3億円は総還元額を上回り、配当・自己株買いの双方を現金創出で十分に賄った(FCFカバレッジ1.59倍)。利益剰余金は538.4億円(前年475.5億円から+13.2%増)へ積み上がり、配当余力は厚い。のれん償却9.8億円等の非現金費用を考慮すると実質的な分配可能原資はさらに大きく、今後も安定配当と機動的な株主還元が期待される。
短期流動性リスク: 流動比率90.3%、現金及び預金54.1億円に対し短期借入金172.0億円で、流動負債612.6億円が流動資産553.5億円を上回る。手元流動性は引き締まっており、短期借入のリファイナンスと営業CFの安定創出が継続的に求められる。インタレストカバレッジは35.2倍と良好だが、金利上昇局面では調達コスト増加の可能性がある。
特別損失の発生: 当期は固定資産除却損15.8億円、減損損失12.9億円で合計28.7億円の特別損失が発生し、純利益の約27%が一時項目の影響を受けた。減損損失は情報通信3.4億円、建築設備不動産3.9億円、その他5.6億円に分散しており、のれん残高45.1億円(前年61.4億円から-26.6%)は整理が進んだが、将来の減損リスクは引き続き監視が必要である。
セグメント別収益変動リスク: エネルギーは売上減収(-2.7%)で価格・販売量の影響を受け、アクアは営業利益-22.0%と減益となった。CATVは高マージン(16.3%)を維持するが契約者動向に依存し、情報通信は案件ミックス変化でマージン変動の可能性がある。全体として分散ポートフォリオで景気耐性はあるが、各セグメントの市況・競争環境の変化が業績に影響を及ぼす。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 7.6% | 3.4% (1.4%–5.0%) | +4.3pt |
| 純利益率 | 2.0% | 2.3% (1.0%–4.6%) | -0.3pt |
営業利益率は業種中央値3.4%を+4.3pt上回り、収益性は同業内で上位に位置する。純利益率は中央値2.3%をやや下回るが、特別損失の影響を除けば業種水準に沿っている。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 0.6% | 5.9% (0.4%–10.7%) | -5.3pt |
売上成長率は業種中央値5.9%を-5.3pt下回り、トップライン成長は同業比で緩やか。エネルギー減収の影響が主因で、今後の成長加速が課題となる。
※出所: 当社集計
営業段階の収益性改善が継続しており、営業利益率7.6%(前年6.9%から+0.7pt改善)は業種中央値3.4%を大幅に上回る。CATVの高マージン(16.3%)と情報通信の増益(+24.1%)が全社収益を牽引し、エネルギー減収下でも全体で営業増益を達成した構造は注目に値する。
フリーCF103.3億円は配当・自社株買いの合計を十分にカバーし(FCFカバレッジ1.59倍)、営業CFの純利益倍率5.6倍と高いキャッシュ創出力を示した。流動比率90.3%と短期流動性は引き締まったが、安定的な営業CFと長期借入への依存度分散により、資金繰りリスクは管理されている。
特別損失29.1億円(減損・除却)は一時的性格が強く、来期は剥落が見込まれる。のれん残高は45.1億円へ減少し、減損リスクは相対的に低下した。業績予想は達成見込みで、配当性向48.2%、総還元性向60.4%と株主還元は規律的に実施されている。
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