- 売上高: 3,281.27億円
- 営業利益: 406.92億円
- 当期純利益: 245.93億円
- 1株当たり当期純利益: 98.33円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 3,281.27億円 | 3,159.82億円 | +3.8% |
| 売上原価 | 1,665.01億円 | 1,573.61億円 | +5.8% |
| 売上総利益 | 1,616.26億円 | 1,586.21億円 | +1.9% |
| 販管費 | 1,201.15億円 | 1,137.93億円 | +5.6% |
| 営業利益 | 406.92億円 | 511.42億円 | -20.4% |
| 持分法投資損益 | 7.93億円 | 8.39億円 | -5.5% |
| 税引前利益 | 374.40億円 | 493.77億円 | -24.2% |
| 法人税等 | 128.47億円 | 121.72億円 | +5.5% |
| 当期純利益 | 245.93億円 | 372.05億円 | -33.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 246.84億円 | 370.41億円 | -33.4% |
| 包括利益 | 249.32億円 | 378.42億円 | -34.1% |
| 1株当たり当期純利益 | 98.33円 | 143.04円 | -31.3% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 98.22円 | 142.82円 | -31.2% |
| 1株当たり配当金 | 22.00円 | 22.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 2,389.07億円 | 2,410.45億円 | -21.38億円 |
| 売掛金 | 1,750.51億円 | 1,566.63億円 | +183.88億円 |
| 棚卸資産 | 136.14億円 | 126.62億円 | +9.52億円 |
| 固定資産 | 9,100.61億円 | 9,231.01億円 | -130.40億円 |
| 有形固定資産 | 4,661.64億円 | 4,694.17億円 | -32.53億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 510.42億円 | 710.12億円 | -199.70億円 |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -110.18億円 | -172.87億円 | +62.69億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -623.58億円 | -637.96億円 | +14.38億円 |
| 現金及び現金同等物 | 326.10億円 | 549.75億円 | -223.65億円 |
| フリーキャッシュフロー | 400.24億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 1,629.31円 |
| 純利益率 | 7.5% |
| 粗利益率 | 49.3% |
| 負債資本倍率 | 1.75倍 |
| 実効税率 | 34.3% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +3.8% |
| 営業利益前年同期比 | -20.4% |
| 税引前利益前年同期比 | -24.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -33.4% |
| 包括利益前年同期比 | -34.1% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 270.57百万株 |
| 自己株式数 | 22.05百万株 |
| 期中平均株式数 | 251.04百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,679.65円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 22.00円 |
| 期末配当 | 30.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 4,520.00億円 |
| 営業利益予想 | 440.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 260.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 103.13円 |
| 1株当たり配当金予想 | 27.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q3のJ.フロント リテイリングは、売上は堅調に増加した一方で利益率が悪化し、営業・最終利益が大きく減少する厳しい四半期でした。売上高は3,281.27億円で前年比+3.8%と拡大しましたが、営業利益は406.92億円で前年比-20.4%、当期純利益は246.84億円で前年比-33.4%と二桁減益となりました。営業利益率は12.4%(前年16.2%程度)に低下し、約378bpのマージン縮小が確認されます。純利益率も7.5%(前年約11.7%)へ約423bp縮小し、販売費及び一般管理費の増加と税負担の相対的上昇が効いています。売上総利益率は49.3%と高水準を維持した一方、販管費率は36.6%まで上昇し、営業レバレッジがマイナスに転じた可能性が高いです。営業キャッシュフローは510.42億円と純利益246.84億円の2.07倍で、利益の現金裏付けは良好です。フリーキャッシュフローは400.24億円と潤沢で、配当143.70億円と設備投資102.78億円を賄った上で自己株買い150.70億円も概ねファンドできています。総資産は11,489.68億円、純資産は4,174.26億円、自己資本比率は35.2%で、負債資本倍率は1.75倍とやや高めながらも過度なレバレッジではありません。総資産回転率0.286と低回転構造は百貨店・不動産複合モデルの性質を反映し、ROEは5.9%と8%の警戒ラインを下回りました。税負担係数0.659(実効税率34.3%)はベンチマーク0.70を下回り、税負担の重さが純利益を押し下げています。一方、金利負担係数0.920は良好で、金利費用がEBIT対比で過度ではないことを示します。売掛金1,750.51億円と買掛金1,748.55億円がほぼ拮抗しており、運転資本面のバランスは概ね中立です。既存店売上やEC売上など小売の重要KPIが未開示で、減益の詳細分解(客数・客単価・値引率・人件費・賃料等)の特定には制約があります。総じて、外形的な売上拡大にもかかわらず販管費の伸びが利益を圧迫した期であり、今後はコスト最適化と客数回復・ミックス改善(値引き圧縮)の両輪が鍵になります。キャッシュフローの質は高いため短期の配当実行可能性に懸念は小さいものの、ROE改善にはマージン回復と資産効率の引き上げが必須です。小売環境の需要不確実性、賃金・エネルギー・地代のコスト上昇、ならびにEC競争への対応が、来期の利益率トレンドを左右する主因とみられます。
ステップ1(ROE分解): ROE 5.9% = 純利益率7.5% × 総資産回転率0.286 × 財務レバレッジ2.75倍。
ステップ2(変化の大きい要素): 最大の押し下げ要因は純利益率の悪化(約423bp低下)で、資産回転は低位安定、レバレッジは横ばいレンジと推定。
ステップ3(ビジネス上の理由): 売上総利益率は維持された一方で販管費率が36.6%まで上昇し、値引き・人件費・賃料・エネルギーコストの上振れ、または不動産・テナント収入の伸び鈍化により営業レバレッジが働かなかった可能性。税負担係数0.659の低下も純利益率をさらに圧迫。
ステップ4(持続性評価): コスト高は人件費・賃料の構造的上昇要因を含む一方、値引き率・販促強度は需給環境次第で改善余地あり。税率は一過性要因がなければ来期も同程度の可能性。従って純利益率の一部改善は可能だが、完全回復には外部需要と価格政策の両面が必要。
ステップ5(懸念トレンド): 売上成長(+3.8%)に対し販管費が売上比で上昇し、営業利益が-20.4%と大幅減。営業利益率は12.4%(前年16.2%程度)へ約378bp縮小。負の営業レバレッジが明確で、短期的にマージン下押しバイアス。
売上高は+3.8%と増収で、来店客数回復やテナント収益の底堅さが示唆される一方、既存店売上・客数・客単価の内訳データが未開示のため成長の質の評価には限界があります。粗利率49.3%は維持されており、商品ミックスは大崩れしていない可能性。反面、販管費率上昇により営業利益は-20.4%と減益、売上成長の収益転換効率が低下しました。EC・オムニチャネルの比率や成長率が不明で、デジタル施策の貢献度は評価困難。短期見通しは、インバウンド・高付加価値カテゴリーの回復が追い風となる一方、国内消費のばらつきとコスト高が逆風。中期的には店舗ポートフォリオ最適化と不動産収益の安定性が底支えとなる見込みです。
自己資本比率は35.2%で、総負債7,315.41億円・純資産4,174.26億円から負債資本倍率1.75倍。D/E > 2.0ではないため即時の警戒シグナルはなし。流動資産2,389.07億円に対し流動負債の内訳未開示のため流動比率は算出不能。満期ミスマッチは、売掛金1,750.51億円と買掛金1,748.55億円が概ね拮抗しており、短期の資金繰りは中立〜安定と評価。IFRS16に伴うリース負債等のオフバランスは原則オンバランス化されているが、詳細内訳未開示のため完全な債務性負担評価には限界あり。金融費用の負担感は金利負担係数0.920から過度でないと推定。
営業CF/純利益は2.07倍と高品質で、利益の現金裏付けは十分。フリーCFは400.24億円で、配当143.70億円と設備投資102.78億円の合計246.48億円を1.6倍でカバー。自己株買い150.70億円を含めても概ねフリーCFで賄えており、財務CFマイナスは主に株主還元と債務返済を示唆。運転資本では売掛金・買掛金が均衡、在庫136.14億円は低水準で在庫リスクは抑制的。営業CF/純利益が1.0倍を大きく上回るため、収益の質に大きな懸念は見当たりません。
配当は中間22円・期末30円で合計52円想定、配当性向は約57%とベンチマーク60%以内で持続可能性は良好。FCFカバレッジは2.84倍と厚く、減益局面でも当面の維持余地は高い。自己株買い150.70億円も実施しており、株主還元方針は積極的。今後の持続性は利益水準の回復と資本効率改善(ROE>8%)に依存し、過度な固定費増や大型投資の積み上がりには注意が必要。
ビジネスリスク:
- 景気・消費マインド悪化による高額商材の販売鈍化
- 人件費・賃料・エネルギーコスト上昇による販管費率の悪化
- EC競争激化による店舗トラフィック減少と値引き圧力
- インバウンド需要の変動による売上の振れ幅拡大
財務リスク:
- 負債資本倍率1.75倍とやや高めのレバレッジによる金利上昇耐性の低下リスク
- リース負債・長期契約の資金固定化による柔軟性低下(詳細未開示)
- 税負担係数0.659にみる実効税率の高さが純利益を抑制
主な懸念事項:
- 販管費率上昇で営業レバレッジがマイナス化し、営業利益率が約378bp悪化
- ROEが5.9%と8%の警戒ラインを下回り資本効率が低下
- 小売の重要KPI(既存店、客数/客単価、EC比率)が未開示で業績ドライバーの可視性が不足
重要ポイント:
- 増収ながら販管費の膨張で二桁減益、営業・純利益率ともに大幅悪化
- キャッシュフローは高品質で、配当と適度な自社株買いを支える余力あり
- ROE 5.9%と資本効率の改善余地が大きい。マージン回復が最優先課題
- 税負担が重く、純利益率のボトルネック。政策・一過性の点検が必要
注視すべき指標:
- 既存店売上高(客数・客単価の分解)
- 販管費率(人件費率・賃料比率・値下げ率)
- 営業利益率と粗利率のトレンド
- EC売上比率・成長率とオムニチャネルKPI
- 在庫回転日数と値引き率
- 実効税率と税負担係数の推移
セクター内ポジション:
国内百貨店・不動産複合型の同業と比べ、営業利益率12.4%は一定の競争力を維持するが、直近のマージン劣化により収益モメンタムは見劣り。キャッシュ創出力は良好で財務の安定感は中位、資本効率(ROE)は同業上位に対し劣後。コスト最適化と高付加価値領域のミックス改善が急務。
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