| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥4450.9億 | ¥4418.8億 | +0.7% |
| 営業利益 | ¥490.1億 | ¥582.0億 | -15.8% |
| 税引前利益 | ¥445.1億 | ¥557.9億 | -20.2% |
| 純利益 | ¥148.3億 | ¥110.9億 | +33.7% |
| ROE | 3.5% | 2.6% | - |
2026年2月期通期決算(IFRS連結)は、売上高4,450.9億円(前年比+32.1億円 +0.7%)、営業利益490.1億円(同-91.9億円 -15.8%)、経常利益140.9億円(同+41.2億円 +41.3%)、親会社株主に帰属する当期利益148.3億円(同+37.4億円 +33.7%)となった。売上は微増も営業利益は二桁減益で、粗利率は48.4%(前年48.1%)と+0.3pt改善したが、販管費率が37.0%(前年36.0%)へ+1.0pt上昇し、営業利益率は11.0%(前年13.2%)へ-2.2pt縮小した。経常利益と純利益は、前年の段階取得益85.3億円の一時的反動減があったものの金融費用の減少により大幅増益となり、増収増益の構図を示す。
【売上高】4,450.9億円(前年比+0.7%)と微増。主力の百貨店事業は2,677.4億円(+1.7%)で堅調に推移し、売上構成比60.2%を占める。SC事業は660.3億円(+4.4%)と好調で、高マージンを維持。一方、デベロッパー事業は602.0億円(-12.9%)と大幅減収、決済・金融事業も42.8億円(-20.4%)で縮小し、その他を含めた全体の成長を抑制した。
【損益】売上原価2,296.8億円(前年2,292.8億円)で、売上総利益は2,154.1億円(前年2,126.0億円)、粗利率は48.4%と+0.3pt改善した。販管費は1,648.1億円(前年1,591.1億円)へ+57.0億円(+3.6%)増加し、販管費率は37.0%と+1.0pt悪化した。その結果、営業利益は490.1億円(-15.8%)で、営業利益率は11.0%(-2.2pt)へ縮小した。金融収益8.0億円に対し金融費用は62.9億円(前年42.7億円)で、金利負担が+20.2億円増加した。持分法投資損益は10.0億円(前年10.7億円)で小幅減。一方、その他の営業収益は41.3億円(前年118.3億円)と-77.0億円の大幅減少となり、固定資産売却益の反動減等が影響した。税引前利益は445.1億円(-20.2%)で、法人税等164.4億円(実効税率36.9%)を控除後、当期利益は280.8億円。親会社株主に帰属する当期利益は282.8億円(前年414.2億円)となり、前年の段階取得益85.3億円(一時的収益)の反動減を受けたが、それ以外の基礎収益は増加し、結論として増収増益の基調を維持した。
百貨店事業(売上2,677.4億円、+1.7%):営業利益298.6億円(+0.6%)、マージン11.2%(前年11.3%)とほぼ横ばい。SC事業(売上660.3億円、+4.4%):営業利益136.7億円(+6.4%)、マージン20.7%(前年20.0%)と高収益性を維持し、売上・利益ともに牽引役となった。デベロッパー事業(売上602.0億円、-12.9%):営業利益70.2億円(-14.2%)、マージン11.7%(前年11.8%)で減収減益、案件の期ズレや採算悪化が影響した。決済・金融事業(売上42.8億円、-20.4%):営業利益9.2億円(-37.0%)、マージン21.5%(前年23.2%)で減収減益、外部環境の影響を受けた。その他(売上468.4億円、+14.6%):営業利益4.3億円(-45.4%)、マージン0.9%(前年2.0%)で増収ながら大幅減益となり、収益性が課題。
【収益性】営業利益率11.0%(前年13.2%、-2.2pt)で、粗利率改善を販管費率上昇が相殺し縮小。ROE6.9%(前年10.5%)で、純利益率の低下が主因。EPS112.93円(前年160.35円、-29.6%)。【キャッシュ品質】営業CF669.9億円で、親会社株主帰属利益282.8億円の約2.4倍と高品質。営業CF/EBITDA(営業利益+減価償却費)比率は約0.72倍で、税支払177.3億円・リース料支払260.4億円の負担が重く、理想値0.9倍には届かず。アクルーアル比率(当期利益-営業CF)/総資産は約-3.4%で、現金裏付けが利益を上回る健全域。【投資効率】設備投資141.6億円は減価償却費442.9億円の約0.32倍と低位で、維持・成長投資の水準は抑制的。【財務健全性】自己資本比率36.4%(前年35.2%)、社債・借入金計176.5億円とリース負債計160.1億円の有利子負債合計はEBITDA(営業利益+減価償却費)933.1億円の約0.36倍と軽量。インタレストカバレッジ(EBIT/金融費用)は約2.4倍で、金融費用負担はやや重い。流動比率(流動資産2,275.2億円/流動負債3,245.0億円)は約0.70倍と低位で、短期債務構造に留意が必要(百貨店・SCの運転資本特性上、営業債務・リース負債が大半)。
営業CFは669.9億円(前年比-21.9%)で、親会社株主帰属利益282.8億円に対し約2.4倍の高品質を維持した。営業CF小計(運転資本変動前)は898.9億円から、棚卸資産増加-14.7億円、買掛金減少-19.6億円、売上債権回収+13.4億円等の運転資本の変動を経て、法人税等支払-177.3億円、利息支払-60.2億円、リース料支払-260.4億円を控除後の水準となった。投資CFは-151.5億円で、設備投資-141.6億円、無形資産取得-45.6億円、投資不動産取得-24.4億円を有形固定資産売却+34.5億円、投資不動産売却+21.6億円で一部相殺した。フリーCFは518.4億円と潤沢で、配当支払143.4億円と自社株買い150.7億円の総還元294.1億円を十分に賄い、余剰は短期借入金返済150.0億円や長期借入金返済284.3億円等の財務CFに充当された。現金及び現金同等物は361.0億円(前年549.8億円)へ-188.8億円減少したが、余剰資金の資本配分実行に伴う計画的減少であり、流動性に懸念はない。
収益の質は概ね良好で、営業利益490.1億円のうち経常的な百貨店・SCの営業利益が大半を占め、持分法投資損益10.0億円も安定的な寄与を示す。一時的要因として、その他の営業収益が118.3億円から41.3億円へ-77.0億円減少し、前年の固定資産売却益等の反動減が顕著であった。営業外では金融費用が62.9億円と前年比+20.2億円増加し、リース・借入金の金利負担が重石となった。営業CFは親会社株主帰属利益の約2.4倍で、アクルーアル品質(現金裏付け)は高い。一方、OCF/EBITDAは0.72倍と理想値を下回り、税支払・リース料支払の重さが現金転換を抑制した。段階取得益85.3億円(前年)の一時的反動減があったものの、それ以外の基礎収益は増益基調にあり、経常的収益力は維持されている。
2027年2月期通期予想は、売上高4,690.0億円(前期比+5.4%)、営業利益470.0億円(-4.1%)、親会社株主に帰属する当期利益290.0億円(+2.5%)、EPS118.16円、配当28円(前期実績54円に対し-48.1%)を見込む。増収ながら営業減益のガイダンスは、販管費の継続的増加(人件費・設備維持・改装等)や金融費用の重さを織り込んだ保守的な前提と整合する。営業利益進捗率は実績490.1億円に対し計画470.0億円で既に超過達成の水準にあるが、来期の営業利益は慎重見通しであり、費用インフレ・マージン防衛の両立が焦点となる。配当性向は来期予想利益ベースで約24%と低位だが、実績配当性向51-52%から大幅引下げであり、再投資・財務柔軟性を優先する構図を示す。
2026年2月期の配当は1株当たり54円(中間27円+期末27円)で、総配当額は約144.3億円(配当支払CF)。親会社株主に帰属する当期利益282.8億円に対する配当性向は約51-52%と持続可能な水準にある。自社株買いは150.7億円を実行し、総還元性向(配当+自社株買い)は約104%となったが、フリーCF518.4億円に対する総還元カバレッジは約1.8倍と余裕があり、FCFの範囲内で規律的な資本配分を実施した。来期予想配当28円(年間換算)は前期実績54円から-48.1%の大幅減配見通しで、来期予想利益290.0億円に対する配当性向は約24%と低位であり、再投資や財務柔軟性の確保を優先する方針転換を示唆する。現預金361.0億円と潤沢なFCF創出力(営業CF669.9億円)を踏まえると、配当の持続性は確保されているが、来期ガイダンスの配当水準は保守的であり、業績進捗に応じた見直し余地に注目が集まる。
販管費インフレリスク: 販管費率が37.0%(前年36.0%、+1.0pt)へ上昇し、人件費・設備保全・改装コスト等の固定費が売上成長率(+0.7%)を上回るペース(+3.6%)で増加した。来期ガイダンスでも営業減益を見込んでおり、費用インフレが構造的に持続する場合、営業利益率のさらなる圧迫要因となる。販管費/売上高の伸び率管理と効率化施策の実効性が鍵。
流動性リスク: 流動比率が約0.70倍と低位で、流動資産2,275.2億円に対し流動負債は約3,245.0億円規模。短期債務の大半は営業債務・リース負債であるが、消費マインド急変や在庫滞留が発生した場合、運転資本の逼迫やキャッシュフロー圧力となりうる。現金及び現金同等物361.0億円は流動負債の約11%に過ぎず、営業CFの安定確保と満期ミスマッチ管理が重要。
デベロッパー事業の減速リスク: デベロッパー事業は売上-12.9%、営業利益-14.2%で減収減益が顕著であり、案件の期ズレや採算悪化が継続している。不動産市況の変調や開発案件の遅延が長期化すれば、グループ全体の利益成長の重石となる。同事業のマージン改善と案件ポートフォリオの再構築が課題。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 自己資本利益率 | 6.9% | 5.9% (2.6%–12.0%) | +1.0pt |
| 営業利益率 | 11.0% | 4.6% (1.7%–8.2%) | +6.4pt |
| 純利益率 | 3.3% | 3.3% (0.9%–5.8%) | -0.0pt |
自己資本利益率・営業利益率は小売業中央値を上回るが、ROEは業界上位(IQR上限12.0%)に届かず改善余地がある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 0.7% | 4.3% (2.2%–13.0%) | -3.6pt |
売上成長率は業界中央値を-3.6pt下回り、成長力は業界内で相対的に低位にとどまる。
※出所: 当社集計
粗利率は48.4%(+0.3pt)と改善したが、販管費率が37.0%(+1.0pt)へ上昇し、営業利益率は11.0%(-2.2pt)へ縮小した。費用インフレ(人件費・設備維持・改装コスト)が売上成長率(+0.7%)を上回るペース(+3.6%)で進行しており、来期ガイダンスも営業減益(-4.1%)を見込む。販管費コントロールの実効性とマージン防衛の進捗が今後の焦点。
営業CFは669.9億円で親会社株主帰属利益の約2.4倍と高品質を維持し、フリーCF518.4億円は配当143.4億円と自社株買い150.7億円の総還元294.1億円を十分に賄う余力がある。一方、OCF/EBITDAは0.72倍と理想値(0.9倍以上)に届かず、税支払177.3億円・リース料支払260.4億円の重さがキャッシュ転換を抑制した。設備投資/減価償却費は0.32倍と低位で、維持・成長投資の水準引上げ余地を示唆する。
セグメント別ではSC事業(営業利益136.7億円、+6.4%、マージン20.7%)が高収益で牽引し、百貨店事業(営業利益298.6億円、+0.6%、マージン11.2%)は安定的に推移した。一方、デベロッパー事業は減収減益(営業利益70.2億円、-14.2%)で、案件の採算改善が課題。来期は増収減益ガイダンスで、費用インフレとマージン防衛の両立、SCの高付加価値化と百貨店の単価向上、デベロッパーの収益回復が中期的な収益性改善の鍵となる。
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