- 売上高: 1,484.62億円
- 営業利益: 9.10億円
- 当期純利益: 11.44億円
- 1株当たり当期純利益: 54.44円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 1,484.62億円 | 1,412.07億円 | +5.1% |
| 売上原価 | 1,380.84億円 | 1,308.78億円 | +5.5% |
| 売上総利益 | 103.77億円 | 103.28億円 | +0.5% |
| 販管費 | 94.67億円 | 92.50億円 | +2.3% |
| 営業利益 | 9.10億円 | 10.78億円 | -15.6% |
| 営業外収益 | 4.80億円 | 4.10億円 | +17.1% |
| 営業外費用 | 85百万円 | 83百万円 | +2.4% |
| 経常利益 | 13.04億円 | 14.04億円 | -7.1% |
| 税引前利益 | 18.17億円 | 13.90億円 | +30.7% |
| 法人税等 | 6.73億円 | 5.05億円 | +33.3% |
| 当期純利益 | 11.44億円 | 8.84億円 | +29.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 11.44億円 | 8.84億円 | +29.4% |
| 包括利益 | 16.95億円 | 7.33億円 | +131.2% |
| 減価償却費 | 5.76億円 | 5.26億円 | +9.5% |
| 支払利息 | 0円 | 0円 | - |
| 1株当たり当期純利益 | 54.44円 | 41.26円 | +31.9% |
| 1株当たり配当金 | 10.00円 | 10.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 1,120.75億円 | 1,038.19億円 | +82.56億円 |
| 現金預金 | 213.83億円 | 177.39億円 | +36.44億円 |
| 売掛金 | 616.26億円 | 587.80億円 | +28.46億円 |
| 棚卸資産 | 207.88億円 | 191.14億円 | +16.74億円 |
| 固定資産 | 453.80億円 | 436.32億円 | +17.48億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 47.50億円 | 22.98億円 | +24.52億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -2.49億円 | -6.96億円 | +4.47億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 3,013.27円 |
| 純利益率 | 0.8% |
| 粗利益率 | 7.0% |
| 流動比率 | 123.4% |
| 当座比率 | 100.5% |
| 負債資本倍率 | 1.49倍 |
| EBITDAマージン | 1.0% |
| 実効税率 | 37.0% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +5.1% |
| 営業利益前年同期比 | -15.6% |
| 経常利益前年同期比 | -7.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +29.4% |
| 包括利益前年同期比 | +131.2% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 24.40百万株 |
| 自己株式数 | 3.38百万株 |
| 期中平均株式数 | 21.02百万株 |
| 1株当たり純資産 | 3,014.03円 |
| EBITDA | 14.86億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 10.00円 |
| 期末配当 | 10.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| DispensingIndustry | 4百万円 | 8百万円 |
| InformationAndCommunicationTechnologyIndustry | 7.39億円 | 59百万円 |
| MedicalEquipmentWholesaleIndustry | 2.21億円 | 3.54億円 |
| NursingIndustry | 1百万円 | 1.80億円 |
| WholesalerOfDrugsIndustry | 39.62億円 | 6.36億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 2,987.00億円 |
| 営業利益予想 | 25.00億円 |
| 経常利益予想 | 31.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 19.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 90.40円 |
| 1株当たり配当金予想 | 10.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2は売上増にもかかわらず営業減益となり、コア収益力の鈍化が確認されました。売上高は1,484.62億円で前年同期比+5.1%と拡大しました。売上総利益は103.77億円で粗利率は7.0%と低空飛行ながら横ばい圏に見えます。販管費は94.67億円まで増加し、販管費率は6.37%と高止まりしました。営業利益は9.10億円で前年同期比-15.6%の減少となりました。結果として営業利益率は0.61%となり、前年の0.76%前後から約-15bp低下したと推計されます。営業外収益は4.80億円と大きく、経常利益は13.04億円(同-7.1%)にとどまりました。税引前利益は18.17億円と経常を上回っており、特別利益の寄与が示唆されます。当期純利益は11.44億円で前年同期比+29.4%と増益を確保しましたが、これは本業以外の寄与に依存した面が強いです。実効税率は37.0%と標準的です。営業キャッシュフローは47.50億円と純利益の4.15倍に達し、利益の現金化は良好でした。流動比率は123.4%、当座比率は100.5%と、短期流動性は最低限の安全域を確保しています。総資産1,574.56億円、自己資本633.46億円で負債資本倍率は1.49倍と適度ですが、買掛金主導の負債構成で資金繰りは厳格な管理を要します。ROEは1.8%と低位にとどまり、ROICは1.4%と5%の警戒水準を大きく下回っています。営業外収入比率が42%と高く、収益の質(持続可能性)には留意が必要です。今後は粗利率の改善、販管費効率化、運転資本の最適化を通じたROICの引き上げが最重要課題です。
【デュポン分解】ROE 1.8% = 純利益率0.8% × 総資産回転率0.943 × 財務レバレッジ2.49倍。最も注目すべき要素は純利益率で、営業利益率の低下(約-15bp)に加え、非営業・特別要因の寄与で純利益が押し上げられており、コアの収益力が脆弱です。ビジネス上の背景は、医薬品卸売の業界構造(薬価改定・販促費抑制・物流コスト上昇)による粗利圧力と、DX/物流網維持など固定費負担の継続とみられます。この変化の持続性については、非営業・特別要因は一時的である可能性が高く、反対に営業面の圧力は構造的で持続しやすいと評価します。警戒すべきトレンドは、販管費成長(数量対応・人件費上昇)が売上総利益の伸びを上回りやすい点で、営業レバレッジは逆回転しています。総資産回転率0.943は卸売業としては妥当ですが、運転資本(売掛・在庫・買掛)の回転改善余地は残り、ここを改善できればROEに正の寄与が期待できます。
売上は+5.1%と堅調で、需要自体は底堅い一方、粗利率7.0%という産業特性上、売上の伸びが必ずしも利益成長に結びついていません。営業利益は-15.6%と減益で、粗利の伸びを販管費が相殺した可能性が高いです。経常段階以降は営業外収益(受取配当金1.94億円等)と特別利益が純利益を押し上げ、最終益は+29.4%増益となりましたが、継続性には疑問が残ります。短期見通しでは、価格改定(薬価)や物流コストの外部環境次第で利益率は変動しやすく、刈り取りより効率改善(人件費生産性、拠点最適化、在庫最適化)に重点が必要です。中期的には、運転資本回転と販管費率の0.1-0.2ptの継続的改善がROICの底上げに直結します。非営業収益依存の縮小と、営業利益率0.8%台への回復が質的成長の条件です。
流動比率123.4%、当座比率100.5%は最低限の健全性を維持していますが、理想の>150%には届かず、短期資金繰りはタイトです。短期負債908.50億円の大半が買掛金(828.47億円)で、キャッシュ213.83億円+売掛金616.26億円で概ねカバーできるものの、在庫207.88億円の回転が鈍ると満期ミスマッチが顕在化し得ます。固定負債32.59億円、長期借入金0.10億円と長期の有利子負債は極小で、金利感応度は低い構造です。負債資本倍率1.49倍は業界水準としては保守的〜中立。オフバランスの長期コミットメントは開示からは把握できませんが、リース・物流関連の契約負債等の潜在義務には留意が必要です。D/Eが2.0を超える懸念は現時点でありません。
営業CF/純利益4.15倍は高品質シグナルであり、会計利益に先行する現金創出が確認できます。簡易FCFは約34.5億円(営業CF47.5−設備投資12.99)と試算し、成長投資と株主還元原資を賄える水準です。もっとも投資CFの全体像(M&A・有価証券売買・固定資産売却)は未記載であり、継続的FCF評価には追加開示が必要です。運転資本操作の有無は期中増減が不明で判断保留とします。
配当性向(計算値)42.7%は当社の利益水準・ボラティリティを踏まえると概ね持続可能なレンジです。FCFカバレッジは未算出ですが、簡易FCF約34.5億円という前提では、現行水準の株主還元と成長投資を両立できる余地があります。もっとも、当期の純利益は非営業・特別要因の寄与が大きく、コア利益に対する安全余裕を評価するには営業利益・営業CFベースでの配当負担感の確認が望まれます。配当方針は未記載のため、連続増配やDOE目標の有無は不明です。安定配当を志向するなら、営業利益率の回復とROICの改善が前提条件となります。
ビジネスリスク:
- 薬価改定による粗利率圧迫
- 物流費・人件費の上昇による販管費率の上振れ
- メーカーのリベート・割戻条件変更
- 在庫偏在・滞留による評価損・欠品リスク
- 地域需要の変動(季節性・感染症動向)
財務リスク:
- 買掛金依存の高い短期負債構成による満期ミスマッチリスク
- 低マージン体質によるキャッシュ創出力の脆弱性(景気ショック時)
- 非営業・特別要因への利益依存度上昇(再現性の不確実性)
- ROIC 1.4%と投下資本収益性の低迷
主な懸念事項:
- 営業利益率の低下(約-15bp)と販管費効率の悪化
- 営業外収入比率42%と最終利益の質の問題
- 流動性は確保も当座比率100.5%と余裕が薄い
- ROE 1.8%・ROIC 1.4%の資本効率の低さ
重要ポイント:
- 売上は堅調だが営業減益、営業利益率は約0.61%へ低下(約-15bp)。
- 営業外・特別要因の寄与で純利益は+29.4%増益、収益の質は要監視。
- 営業CFは純利益の4.15倍と高品質、簡易FCFは約34.5億円と推計。
- 流動性は当座比率100.5%で最低限、買掛金依存の資金繰りに留意。
- ROE 1.8%、ROIC 1.4%と資本効率は低位、改善余地が大きい。
注視すべき指標:
- 粗利率と販管費率(四半期ごとのbp動向)
- 在庫回転日数・売掛回収日数・買掛支払日数
- 営業外収益・特別損益の規模と再現性
- 営業CF/純利益倍率と運転資本の寄与分解
- ROIC(NOPATと投下資本の両面)
セクター内ポジション:
医薬品卸の中でも財務レバレッジは抑制的で資金繰りは堅実だが、利益率・ROICは業界平均を下回る可能性が高く、効率面での改善が同業他社比での課題。
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