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30342026 第3四半期プライムJGAAP

クオールホールディングス(3034) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は2,160億円(前年同期比+9.0%)、営業利益は94.2億円(同-14.7%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

小売/小売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥2160.2億¥1982.1億+9.0%
営業利益¥94.2億¥110.3億−14.7%
経常利益¥94.9億¥113.6億−16.5%
純利益¥53.0億¥57.7億−8.2%
ROE9.4%9.3%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計は、増収ながら営業利益・経常利益が減益となり、収益性の後退が主要論点である。売上高は2160.2億円(前年比+9.0%)、営業利益は94.2億円(同-14.7%)、経常利益は94.9億円(同-16.5%)となった。純利益(親会社株主に帰属する四半期純利益)は53.0億円で前年の57.7億円から増加している。減益の主因は製薬事業における一部費用の計上方法変更(下半期按分計上)であり、通期では平準化される見込みである。

業績変動要因

【売上高】売上高は2160.2億円で前年同期比+9.0%増加した。主因は製薬事業の伸長で、第一三共エスファの保有割合が51%から80%に拡大し連結範囲が広がったこと、前期発売の3成分7品目が寄与したことによる。薬局事業は技術料単価上昇により増収を確保した一方、BPO事業もCSO派遣数増加で堅調に推移した。

【損益】営業利益は94.2億円(同-14.7%)、経常利益は94.9億円(同-16.5%)と減益となった。主因は製薬事業の一部費用計上方法変更で、下半期按分により当第3四半期の利益が圧縮された一時的要因である。特別損益は差引1.1億円の損失にとどまり、経常利益と純利益の乖離(-16.5%対+32.6%程度)は主に前年同期の特別損失(12.4億円)が剥落した効果による。結論として増収減益である。

セグメント別分析

主力事業は薬局事業で、売上高は1325.2億円と全体の約61%を占める。営業利益は68.7億円(利益率5.2%、前年比-2.3%)で、処方箋応需枚数の減少を技術料単価上昇で補う構図となっている。BPO事業は売上高115.6億円、営業利益13.5億円(利益率11.6%)と3セグメント中で最も高い利益率を確保し、CSO事業の派遣数増加が増収増益を牽引した。製薬事業は売上高730.7億円(同+23.1%)と大きく伸びたが、営業利益は40.2億円(同-26.0%)と減益で、前述の費用計上方法変更が主因である。今回の全社営業利益減益は、規模の大きい薬局事業の利益微減に加え、急拡大した製薬事業の一時的な利益圧縮が重なった結果である。

主要財務指標

収益性: ROE 9.4%、営業利益率4.4%(前年同期は約5.6%相当から低下) その他: 粗利率13.2%、販管費率8.8% 財務健全性: 自己資本比率36.2% 1株益: EPS(基本)124.46円(前年94.22円、+32.1%)

キャッシュフロー分析

営業CF、投資CF、財務CF、設備投資額の具体的数値は開示データに含まれていない。損益面では、親会社株主帰属純利益46.7億円は営業利益94.2億円の約49.6%にとどまり、法人税等40.8億円の負担がキャッシュ創出への転換を左右する。流動負債(818.6億円)が流動資産(622.0億円)を上回るマイナス運転資本の状態であり、買掛金402.9億円の増加が資金繰りを支える一方、運転資本管理の重要性は高い。

収益の質

経常利益94.9億円と純利益53.0億円(連結)の乖離は主に法人税等40.8億円および非支配株主帰属利益6.3億円の控除による。特別損益は差引1.1億円の損失で、税引前利益93.8億円への影響は限定的であり、経常的な事業損益が業績を規定している。営業外収支は0.7億円の黒字にとどまり、営業利益から経常利益への押し上げ効果は小さい。製薬事業における費用計上方法の変更は、期間帰属の一時的な歪みであり、通期では平準化される点に留意が必要である。

業績予想・ガイダンス

通期予想(売上高2800.0億円、営業利益155.0億円、経常利益156.0億円)に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高77.2%、営業利益60.7%、経常利益60.8%である。標準進捗75%と比べ、営業利益・経常利益は約14pt下回っており、第4四半期に大幅な採算改善が必要となる。会社側は製薬事業の費用計上方法変更による下半期偏重を要因として説明しており、通期では平準化される前提である。

株主還元

第2四半期配当は1株23.00円、通期予想配当は46.00円である。通期予想利益ベースの配当性向は、通期配当予想46.00円と親会社株主帰属利益予想70.0億円、期中平均株式数37,531,994株から算出すると約24.7%となる。自社株買いの実施額は開示データに含まれていないため、総還元性向は算定していない。

カタリスト

【短期】2025年12月にアビラテロン酢酸エステル、2026年3月にプラスグレル4品目の新規発売を予定しており、製薬事業の売上・利益への寄与が見込まれる。第4四半期の営業利益進捗(通期計画達成に必要な水準)が注目点となる。

【長期】薬局事業における店舗ポートフォリオ見直し、東名阪を中心とした在宅・施設調剤への展開、BPO事業における専門領域MR(オンコロジー、免疫関連、中枢神経)の育成が中長期の構造変化として挙げられる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(retail)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.4%3.2% (0.7%–6.8%)+1.1pt
純利益率2.5%1.4% (0.1%–4.4%)+1.1pt
自社の収益性は業種中央値を上回る水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)9.0%3.0% (1.2%–10.3%)+5.9pt
売上成長率は業種上位に位置する伸び率である。

※出所: 当社集計

リスク要因

  1. 利益率低下リスク: 売上高が9.0%増加した一方、営業利益は14.7%減少し、営業利益率は4.4%へ低下した。粗利率13.2%と低水準の下、仕入コストや薬価・調剤報酬改定の影響を受けやすい構造にある。

  2. 制度改定リスク: 薬局事業は調剤報酬改定、選定療養制度、薬価改定(2025年4月、2026年4月予定)の影響を受けやすく、技術料単価が四半期ごとに変動する可能性がある。

  3. のれん・無形資産リスク: のれん368.4億円は純資産566.5億円の65.0%、無形固定資産は総資産の42.3%を占める。買収先(第一三共エスファ等)の収益計画が未達となれば減損リスクが顕在化し得る。

決算上の注目ポイント

  1. 通期営業利益進捗率は60.7%で標準進捗75%を下回っており、第4四半期における採算改善の実現状況が決算上の注目点である。製薬事業の費用計上方法変更が要因であり、通期での平準化が前提とされている。

  2. 製薬事業は第一三共エスファの連結持分拡大(51%→80%)により売上が23.1%増加した一方、営業利益は26.0%減少しており、増収と減益が同時に生じている点は収益構造の変化を示す。

  3. のれん比率65.0%、無形固定資産比率42.3%と資産構成のM&A依存度が高く、今後の減損動向が財務健全性を評価するうえでの構造的な観察点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,550円
base(基準)1,638円
bull(強気)1,686円
算出前提
1株純資産(BPS)1,508円
調整後予想EPS191.6円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向24.7%
予想EPSの信頼度調整×1.028(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.09倍 / 8.5倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,592円〜1,687円、ω±0.1で 1,635円〜1,643円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 45%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 純資産に対するのれんの比率が高く、減損が発生した場合は前提が大きく変わります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データとPDF決算説明資料をAIが統合分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。