- 売上高: 1,422.30億円
- 営業利益: 71.82億円
- 当期純利益: 41.61億円
- 1株当たり当期純利益: 94.51円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 1,422.30億円 | 1,247.71億円 | +14.0% |
| 売上原価 | 1,221.10億円 | 1,057.22億円 | +15.5% |
| 売上総利益 | 201.19億円 | 190.49億円 | +5.6% |
| 販管費 | 129.36億円 | 129.53億円 | -0.1% |
| 営業利益 | 71.82億円 | 60.96億円 | +17.8% |
| 営業外収益 | 3.94億円 | 3.00億円 | +31.3% |
| 営業外費用 | 3.19億円 | 1.76億円 | +81.2% |
| 経常利益 | 72.57億円 | 62.20億円 | +16.7% |
| 税引前利益 | 71.41億円 | 50.01億円 | +42.8% |
| 法人税等 | 29.80億円 | 26.67億円 | +11.7% |
| 当期純利益 | 41.61億円 | 23.34億円 | +78.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 35.47億円 | 12.11億円 | +192.9% |
| 包括利益 | 41.69億円 | 28.36億円 | +47.0% |
| 減価償却費 | 26.31億円 | 16.49億円 | +59.6% |
| 支払利息 | 1.77億円 | 97百万円 | +82.5% |
| 1株当たり当期純利益 | 94.51円 | 32.43円 | +191.4% |
| 1株当たり配当金 | 17.00円 | 17.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 567.88億円 | 603.48億円 | -35.60億円 |
| 現金預金 | 183.03億円 | 267.27億円 | -84.24億円 |
| 売掛金 | 261.77億円 | 213.77億円 | +48.00億円 |
| 棚卸資産 | 50.61億円 | 45.05億円 | +5.56億円 |
| 固定資産 | 955.81億円 | 993.21億円 | -37.40億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 61.86億円 | 4.77億円 | +57.09億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -136.83億円 | -61.96億円 | -74.87億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 2.5% |
| 粗利益率 | 14.1% |
| 流動比率 | 74.6% |
| 当座比率 | 68.0% |
| 負債資本倍率 | 1.71倍 |
| インタレストカバレッジ | 40.58倍 |
| EBITDAマージン | 6.9% |
| 実効税率 | 41.7% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +14.0% |
| 営業利益前年同期比 | +17.8% |
| 経常利益前年同期比 | +16.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +192.7% |
| 包括利益前年同期比 | +47.0% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 38.90百万株 |
| 自己株式数 | 1.38百万株 |
| 期中平均株式数 | 37.53百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,500.58円 |
| EBITDA | 98.13億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 17.00円 |
| 期末配当 | 17.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| HealthInsurancePharmacy | 76百万円 | 40.52億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 2,800.00億円 |
| 営業利益予想 | 155.00億円 |
| 経常利益予想 | 156.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 70.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 186.51円 |
| 1株当たり配当金予想 | 23.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のクオールホールディングスは、売上・利益ともに2桁増で、増収効果と軽度の営業レバレッジが寄与した堅調な四半期でした。売上高は1,422.3億円で前年同期比+14.0%、営業利益は71.82億円で+17.8%、経常利益は72.57億円で+16.7%と増収増益を達成しています。純利益は35.47億円で+192.7%と大幅増、EPSは94.51円となりました。粗利益率は14.1%(201.19億円/1,422.3億円)、販管費率は9.1%(129.36億円/1,422.3億円)、営業利益率は5.05%(71.82億円/1,422.3億円)です。営業利益率は前年約4.89%から約16bp改善し、増収に対する販管費の伸び抑制が示唆されます。純利益率は2.49%と前年約0.97%から約152bp改善しており、営業面に加え、営業外損益や税負担の平準化の影響が考えられます。インタレストカバレッジは40.6倍と強固で、金利負担に対する耐性は高い一方、実効税率は41.7%と高止まりです。営業CFは61.86億円で純利益比1.74倍と利益の質は良好、マージン改善がキャッシュ創出にもつながっています。総資産は1,523.69億円、純資産は562.99億円、財務レバレッジは2.71倍、デュポン分解によるROEは6.3%(=純利益率2.5%×総資産回転率0.933×レバレッジ2.71)と、資本効率は一定水準を維持しています。流動比率は74.6%、当座比率68.0%と短期流動性はタイトで、運転資本は-193.12億円とマイナスであるため満期ミスマッチへの配慮が必要です。のれん372.93億円、無形固定資産671.61億円と無形資産比率が高く、将来の減損リスク監視が重要です。財務CFは-136.83億円と資金流出超(借入返済・配当・自社株買い等)で、うち自社株買いは-2.32億円、設備投資は-5.55億円でした。ROICは6.2%と社内外の一般的目標レンジ(7-8%)にやや届かず、資本効率の一段の改善余地があります。総論として、増収と営業レバレッジで利益が拡大し、キャッシュ創出も良好な一方、流動性の脆弱性と無形資産厚みのリスクが中期的なボラティリティ要因です。今後は、薬価・調剤報酬改定や人件費インフレの中でのマージン維持、運転資本の最適化、M&A後のROIC改善が重要なテーマとなります。
ROEは6.3%で、純利益率2.5%、総資産回転率0.933、財務レバレッジ2.71倍の積に整合しています。営業利益率は5.05%で前年から約16bp改善し、増収(+14.0%)に対して販管費の伸びが抑制されたことが示唆されます。純利益率は約152bp拡大し、営業段階の改善に加え、営業外損益の改善または一過性損益の影響縮小が寄与した可能性があります。資産効率は総資産回転率0.933と小売・ヘルスケア小売近傍の標準域で、在庫50.61億円・売掛金261.77億円に対する売上規模から見ると過度な在庫負担は見られません。財務レバレッジは2.71倍と一定水準で、ROEの押し上げに寄与する一方、流動性のタイトさと相まって過度な引き上げには注意が必要です。営業レバレッジはプラスに働いており、EBITDAマージンは6.9%まで改善しています。足元の改善は、店舗生産性や薬局運営効率の底上げ、調剤マージン管理の徹底が背景とみられ、持続性はあるものの、薬価・調剤報酬改定や人件費上昇が相殺リスクです。販管費の詳細内訳は未開示(XBRL上N/A)のため、給料・家賃等のコスト構造の精緻な分解はできませんが、現時点の比率推移は良好です。
売上高は+14.0%と堅調で、既存店の処方箋単価・枚数、ならびにM&A寄与が想定されます(詳細内訳は未開示)。営業利益は+17.8%と売上成長を上回り、軽度のマージン拡大(+16bp)が確認できました。純利益は+192.7%と大幅増で、前期の一過性費用の反動・非営業要因の改善が示唆されますが、当四半期のみの情報では恒常性の判定は困難です。EBITDAは98.13億円、EBITDAマージン6.9%と改善傾向で、スケール効果が働いています。ROICは6.2%と目標レンジ(7-8%)に未達で、今後はのれん・無形の活用度合い(シナジー顕在化)を通じたNOPAT改善が課題です。外部環境では、2026年度改定サイクルの薬価・調剤報酬変動、人件費上昇、24時間対応・在宅関連のコスト吸収能力が成長持続性の分水嶺です。短期的にはオペレーション効率改善と処方箋需要の底堅さから増収基調の継続を見込みやすい一方、非連続なM&Aに依存した成長はROICの希薄化リスクを伴います。したがって、既存店生産性・人時生産性のKPIと、薬局網再編(スクラップ&ビルド)の推進度が鍵となります。
流動比率74.6%、当座比率68.0%と短期流動性は警戒水準で、明示的に注意が必要です(⚠️)。運転資本は-193.12億円で、買掛金344.16億円など流動負債761.00億円の比重が大きく、満期ミスマッチ(短期負債依存)リスクが認められます。現金183.03億円に対し短期借入金144.00億円をカバーできるものの、その他流動負債の圧力を踏まえると運転資金の季節性・薬価改定期の資金需要に注意が必要です。負債資本倍率1.71倍は高過ぎないが保守的とも言い難い水準で、D/E>2.0の明確なレッドフラッグには該当しません。長期借入金153.34億円、Debt/EBITDA 3.03倍は信用面で許容範囲。のれん372.93億円、無形固定資産671.61億円と無形比率が高く、資本毀損回避のためにも減損テストの前提(成長率・割引率)に敏感です。オフバランス債務(オペレーティングリースなど)の詳細は未開示で、不確実性があります。
営業CFは61.86億円で純利益35.47億円に対して1.74倍と高品質です。運転資本の増減内訳は未開示ですが、営業CF/純利益>1.0で利益の現金化は良好と評価できます。設備投資は-5.55億円にとどまり、単純計算のFCF(営業CF-設備投資)は約+56.3億円と試算されます(実際の投資CFは未開示で、M&A支出等の有無により乖離し得ます)。財務CFは-136.83億円で、借入返済・配当・自社株買い(-2.32億円)の合計が資金流出超となっています。営業CF/純利益が高い点から運転資本操作の強い兆候は見受けられませんが、売掛・買掛のバランスに依存するビジネス特性上、期末の傾きには留意が必要です。支払利息1.77億円に対してインタレストカバレッジ40.6倍と、金利上昇局面でも耐性は高いです。
配当金総額および年間配当は未開示ですが、配当性向は計算値で37.3%と保守的レンジにあり、利益ベースでの支払い余力は十分とみられます。営業CFが純利益を大きく上回り、単純FCFも黒字と推定されるため、短期的な配当原資の確保可能性は高いです。一方、投資CF(M&A等)の詳細が不明で、財務CFが大幅マイナスである点から、中期的な株主還元は負債返済計画・M&A方針とのトレードオフになります。流動比率が低位なため、還元よりも運転資金と財務安定の確保を優先する局面があり得ます。総じて、現行の配当性向は持続可能だが、M&Aの有無と流動性管理が制約条件です。
ビジネスリスク:
- 薬価・調剤報酬改定による粗利圧迫リスク
- 薬剤師人件費・採用難による販管費上振れ
- M&A依存度の高まりによる統合コスト・シナジー実現遅延
- 地域偏在・処方箋需要の変動(感染症動向、患者動線変化)
- 無形資産(のれん・無形)の減損リスク
財務リスク:
- 流動比率74.6%・当座比率68.0%と短期流動性の脆弱性
- 短期負債への依存と満期ミスマッチリスク(運転資本マイナス)
- 財務レバレッジ2.71倍による下押し局面での資本効率劣化
- 金利上昇時の借入コスト上昇(現状の耐性は高いが中期は要注意)
- オフバランス債務(リース等)不透明性
主な懸念事項:
- ROIC 6.2%と目標レンジ未達(7-8%)
- 無形資産総額の大きさに伴う将来の減損・自己資本毀損リスク
- 投資CF未開示によりFCFの全体像が把握困難
- 財務CF大幅流出の継続可能性(返済・還元・投資の配分)
- 規制改定年におけるマージン維持の不確実性
重要ポイント:
- 増収(+14%)と軽度の営業レバレッジで営業利益は+17.8%、営業利益率は+16bp改善
- 営業CF/純利益1.74倍と利益の質は高い
- 流動比率74.6%・当座比率68.0%で短期流動性は警戒域
- ROE 6.3%、ROIC 6.2%と資本効率は中立〜やや物足りない
- のれん・無形の厚みから減損感応度が高い
注視すべき指標:
- 既存店処方箋枚数・単価、人時生産性KPI
- 粗利率(調剤マージン)と販管費率のトレンド
- 営業CF/純利益、在庫・売掛・買掛の回転日数
- ROIC(NOPAT/投下資本)とM&A後のシナジー実現度
- 流動比率・手元流動性(現金+コミットメントライン)
- のれん減損テスト前提(WACC・成長率)
セクター内ポジション:
国内調剤チェーンとしては利益の現金化や営業レバレッジは良好だが、流動性指標は同業上位に比べ弱く、ROICも目標レンジ未達で資本効率の上積みが課題。無形資産負担が大きい点は同業でも相対的にリスク感応度が高い部類。
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