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29842026 第3四半期スタンダードJGAAP

ヤマイチエステート(2984) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は93.6億円(前年同期比-23.1%)、営業損失は800万円(赤字転落)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

不動産/不動産業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥93.6億¥121.8億−23.1%
営業利益−¥0.1億¥8.1億−12.6%
経常利益−¥5.5億¥4.1億−39.6%
純利益−¥4.3億¥2.1億−307.6%
ROE(年換算)−4.4%2.0%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計は、マンション事業の大幅減収と全社費用増加により営業赤字・最終赤字に転落した。売上高は93.6億円(前年比-23.1%)、営業利益は-0.1億円(前年8.1億円から悪化)、経常利益は-5.5億円(前年4.1億円から悪化)、純利益は-4.3億円(前年2.1億円から悪化)となった。減収の主因はマンション事業の43.4%減収であり、売上減少下でも販管費が1.4%増加したことが固定費負担を高めた。支払利息の増加も経常損益を押し下げている。

業績変動要因

【売上高】売上高は93.6億円で前年比-23.1%となった。セグメント別ではマンション事業が36.8億円(同-43.4%)と大幅減収し連結減収の中心となった。不動産開発・販売事業は30.2億円(同-2.3%)とほぼ横ばい、不動産開発・賃貸事業は24.3億円(同+2.9%)と増収を維持した。マンション引渡しの減少が連結トップラインを大きく押し下げた。

【損益】営業利益は-0.1億円と前年8.1億円から赤字転落した。粗利率は26.3%(前年26.6%)とほぼ横ばいで、悪化の主因は粗利率の低下ではなく、売上減少下での販管費増加(24.7億円、同+1.4%)と全社費用の31.3%増加である。経常利益は営業外費用6.1億円(うち支払利息4.2億円、同+42.4%)が響き-5.5億円まで拡大した。特別利益0.7億円(固定資産売却益0.5億円)を含めても税引前利益は-4.9億円で、純利益は-4.3億円となった。減収減益。

セグメント別分析

不動産開発・賃貸事業が最も高い収益性を維持し、セグメント利益7.9億円(利益率32.3%、前年比+3.3%)と連結利益を支える柱となった。不動産開発・販売事業は売上高30.2億円(同-2.3%)に対しセグメント利益0.5億円(同-67.5%、利益率1.6%)と採算が大幅に悪化した。マンション事業は売上高36.8億円(同-43.4%)、セグメント利益1.0億円(同-82.5%、利益率2.8%)と減収・利益率低下が同時進行した。セグメント利益合計9.4億円に対し全社費用が9.9億円と上回り、連結営業損益は赤字となった。賃貸事業への収益依存度の高さが連結業績の特徴である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は-0.1%(前年6.6%)、純利益率は-4.6%と、いずれも黒字から赤字へ転じた。粗利率は26.3%で前年26.6%からほぼ横ばいであり、収益悪化は主に販管費・営業外費用の増加による。【キャッシュ品質】現金及び預金は32.3億円で前年比-43.5%と減少し、短期借入金は89.0億円へ急増した。【投資効率】年換算ROEは-4.4%であり、純利益率の赤字化が主因である。ROICも概ねゼロ近辺にとどまり、投下資本収益力は毀損している。【財務健全性】自己資本比率は22.2%(前年26.8%)に低下した。有利子負債は長期借入金244.6億円、社債3.9億円等を含み、短期借入金の急増により満期構成の改善余地がある。流動比率は199.1%と表面的には健全である。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は32.3億円で前年同期比24.8億円減少した一方、短期借入金は89.0億円と前年同期比74.3億円増加しており、開発中不動産225.4億円(前年比+51.3%)への投資資金を短期借入で賄う構図がうかがえる。売掛金も4.2億円と同211.1%増加しており、売上規模縮小の中での増加は回収状況の確認が必要な点である。全体として、投資超過を短期借入で補う資金繰りとなっており、資金回収と借換えの確実性が財務健全性を左右する。

収益の質

営業外収益は0.6億円で売上高の0.7%にとどまり、経常的な営業外収益への依存はみられない。営業外費用6.1億円のうち支払利息が4.2億円と68.6%を占め、借入依存度上昇が経常損失拡大の主因である。特別利益0.7億円には固定資産売却益0.5億円が含まれ、これは一時的要因として区別すべきである。経常損失5.5億円に対し税引前損失は4.9億円であり、特別損益による0.6億円の改善が寄与している。親会社株主に帰属する純損失4.4億円は法人税等がマイナス0.6億円となった税効果の影響を含んでおり、本業の経常的な収益力はより厳しい水準にあると解釈できる。

業績予想・ガイダンス

通期売上高予想176.1億円に対しQ3累計進捗率は53.2%と、標準的な75%水準を大きく下回る。通期営業利益予想9.5億円、経常利益予想3.0億円に対し、Q3累計はそれぞれ-0.1億円、-5.5億円の赤字であり、進捗率はマイナスとなっている。予想達成にはQ4単独で売上高82.5億円、営業利益9.6億円(営業利益率11.6%)が必要となり、不動産事業特有の期末引渡し集中を考慮しても、Q3までの実績からの反転幅は大きい。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり0円であり、通期会社予想の年間配当は1株当たり30円である。発行済株式数8,672千株に基づく年間配当総額は約2.6億円となる一方、通期純利益予想は1.3億円にとどまり、予想配当性向は約200%と算定される。Q3累計では親会社株主帰属純損失4.4億円を計上しており、期末配当の実施にはQ4での大幅な利益回復が前提となる。

リスク要因

  1. 借入依存度の上昇: 短期借入金は89.0億円と前年同期比+506.0%増加し、現金及び預金32.3億円との対比では0.36倍にとどまる。支払利息は4.2億円(同+42.4%)で、営業赤字によりインタレストカバレッジは実質的に利払いをカバーできない水準である。

  2. マンション事業・販売事業の採算悪化: マンション事業は売上高-43.4%、セグメント利益-82.5%と大幅悪化し、不動産開発・販売事業もセグメント利益が-67.5%となった。引渡し時期や販売条件の変動が連結業績を大きく左右する構造にある。

  3. 開発中不動産の増加: 開発中不動産は225.4億円と前年同期比+51.3%増加しており、完成・販売・資金回収の進捗が遅延した場合、資金繰りや評価損失のリスクにつながる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(real_estate)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−0.1%8.0% (2.8%–11.2%)−8.0pt
純利益率−4.6%4.4% (1.2%–7.2%)−9.0pt

自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく下回り、業種内でも収益性が劣位にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−23.1%18.5% (6.9%–54.7%)−41.6pt

業種各社が増収傾向にある中、自社は減収となっており成長性でも業種内で劣位にある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 不動産開発・賃貸事業は増収増益を維持し、セグメント利益の8割超を占める安定収益基盤となっている一方、マンション事業・不動産開発・販売事業の変動性が連結業績を左右している。

  2. 全社費用が前年比31.3%増加し、セグメント利益合計を上回ったことが連結営業赤字の直接要因であり、コスト構造の見直しが今後の焦点となる。

  3. 通期予想達成にはQ4での大幅な増収増益が必要であり、開発中不動産225.4億円の完成・引渡し進捗と借入コスト管理が今後の業績を左右する主要な観察点である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,136円
base(基準)1,138円
bull(強気)1,140円
算出前提
1株純資産(BPS)1,509円
調整後予想EPS16.2円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向100.0%
予想EPSの信頼度調整×1.062(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.75倍 / 70.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,109円〜1,169円、ω±0.1で 1,128円〜1,145円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 14%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。