記事一覧に戻る
28202026 第2四半期スタンダードJGAAP

やまみ(2820) 2026年度第2四半期決算 増収・営業益59%増

2026年度第2四半期の売上高は115億円(前年同期比+10.6%)、営業利益は12.8億円(同+59.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社やまみ

食品/食料品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥115.0億¥104.0億+10.6%
営業利益¥12.8億¥8.1億+59.2%
経常利益¥12.8億¥8.1億+58.9%
純利益¥8.9億¥5.6億+58.8%
ROE(年換算)16.1%10.7%-

Executive Summary

増収に加え粗利益率の大幅改善が営業利益を押し上げ、増収増益となった決算である。売上高は115.0億円(前年比+10.6%)、営業利益は12.8億円(同+59.2%)、経常利益は12.8億円(同+58.9%)、純利益は8.9億円(同+58.8%)となった。粗利益率が23.6%(前年19.9%)に改善したことが利益成長の主因であり、売上原価率の低下が利益率拡大に直結した。

業績変動要因

【売上高】売上高は115.0億円で前年同期比+10.6%増収となった。セグメント別の開示はないが、通期会社計画の増収率9.1%を上回るペースで推移している。売掛金が同+51.4%増と売上成長を上回るペースで拡大しており、販売拡大に伴う運転資本需要の増加が確認できる。

【損益】売上原価率の低下により粗利益率は23.6%(前年19.9%)へ改善し、営業利益は12.8億円(+59.2%)となった。販管費は14.3億円で前年比+13.6%増と売上成長率を上回ったが、粗利改善効果がこれを上回り営業利益率は11.2%(前年7.8%)に拡大した。経常利益・純利益もほぼ同水準で伸長しており、営業外損益・特別損益の影響は限定的である。増収増益であり、収益性改善が主導する決算内容である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は11.2%(前年7.8%)、純利益率は7.7%(前年5.4%)へ改善し、粗利益率23.6%(前年19.9%)の上昇が主因である。【キャッシュ品質】営業CFは14.4億円で純利益8.9億円の1.63倍となり、利益の現金裏付けは良好だが、EBITDA22.0億円に対する営業CF比率は0.66倍とやや低く、売掛金増加が資金化を圧迫している。【投資効率】年換算ROEは16.1%であり、純利益率の改善が主要な押し上げ要因となっている。【財務健全性】自己資本比率は63.4%、有利子負債13.4億円に対しDebt/EBITDAは0.61倍と低く、流動比率は106.2%である。

キャッシュフロー分析

営業CFは14.4億円で前年同期の7.8億円から大きく増加し、純利益8.9億円を上回る現金創出力を示した。この内訳では売掛金の増加11.9億円が資金流出要因、買掛金の増加4.3億円が資金流入要因となり、運転資本の変動が営業CFの規模に影響を与えている。投資CFは-5.9億円で、うち設備投資が5.8億円を占め、減価償却費9.2億円を下回る水準にとどまった。財務CFは-4.7億円で借入返済や配当支払が中心である。結果としてフリーキャッシュフローは8.5億円の黒字となり、設備投資を営業CFで十分に賄った上で余剰資金を確保している。

収益の質

今回の増益は主に粗利益率の改善という経常的要因によるものであり、特別損益や一時的な営業外収益に依存した内容ではない。営業外収益は0.2億円、営業外費用も0.2億円と小規模で、経常利益と純利益の差は法人税等4.0億円の負担にほぼ集約される。営業CFが純利益の1.63倍と会計利益を上回る現金を生んでいる点は収益の質を示すが、売掛金が前年比+51.4%と売上成長を上回って増加しており、アクルーアル(発生高)の観点では今後の回収動向を継続的に確認する必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期計画に対する上期進捗率は、営業利益51.4%、経常利益51.6%、純利益54.9%であり、標準的な上期進捗率50%を上回っている。売上高進捗率は50.0%で計画線上にある。ただし通期純利益予想の前年比増益率は+7.7%にとどまり、上期の+58.8%増益から大きく減速する計画となっている。下期においてコスト増加や前年同期比較の反動を織り込んでいる可能性があり、上期の利益率改善がどこまで下期に持続するかが今後の注目点となる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり36.00円で、上期純利益に対する配当性向は28.2%である(配当金のみに基づく配当性向)。通期配当予想は1株当たり82.00円であり、通期純利益予想16.2億円に対する予想配当性向は約35.3%となる。フリーキャッシュフロー8.5億円に対する上期配当額のカバーは十分であり、現行の利益・現金創出力を前提とすれば配当の持続性に大きな懸念は見られない。

リスク要因

  1. 原材料・エネルギーコストと価格転嫁力: 粗利益率は23.6%まで改善したが、食品業界の一般的な水準(25~40%)にはなお届かない。原材料費は前年の3.6億円から4.2億円に増加しており、コスト上昇時の価格転嫁力が利益率維持の鍵となる。

  2. 売上債権の増加とキャッシュ転換効率: 売掛金は前年比+51.4%増の35.2億円と売上成長を上回るペースで拡大している。営業CF/EBITDA比率は0.66倍にとどまり、回収サイトの長期化がキャッシュ転換効率を圧迫する可能性がある。

  3. 設備投資の減価償却費に対する不足: 設備投資5.8億円は減価償却費9.2億円を下回り、投資/減価償却比率は0.64倍である。総資産の約69%を有形固定資産が占める資本集約型構造の下、この状態が継続すれば将来の生産能力・品質維持に影響し得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(food_beverage)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率11.2%
純利益率7.7%

自社の営業利益率・純利益率は業種内の比較可能なデータが限定的であるため、絶対水準としての評価にとどまる。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)10.6%

売上成長率も同様に、業種中央値データが限定的なため自社実績のみの提示となる。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 売上高+10.6%増収に対し営業利益は+59.2%増と、粗利益率の約374bp改善を起点に収益性が大きく向上した点が今回の決算の特徴である。

  2. 営業CFは純利益の1.63倍、フリーキャッシュフローは8.5億円の黒字であり、上期の利益・配当は現金面で裏付けられている一方、EBITDAに対する営業CF比率は0.66倍とやや低い水準である。

  3. 通期計画では純利益の前年比増益率が+7.7%にとどまり、上期の増益ペースからの減速が計画されている。下期における利益率の持続性と、売掛金増加・設備投資不足という構造的な変化が今後の確認ポイントとなる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,743円
base(基準)1,801円
bull(強気)1,842円
算出前提
1株純資産(BPS)1,589円
調整後予想EPS244.7円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向35.3%
予想EPSの信頼度調整×1.054(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.13倍 / 7.4倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,751円〜1,853円、ω±0.1で 1,796円〜1,808円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。