- 売上高: 15,297.62億円
- 営業利益: 162.07億円
- 当期純利益: 116.19億円
- 1株当たり当期純利益: 63.35円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 15,297.62億円 | 14,563.55億円 | +5.0% |
| 売上原価 | 14,240.11億円 | 13,540.45億円 | +5.2% |
| 売上総利益 | 1,057.51億円 | 1,023.10億円 | +3.4% |
| 販管費 | 895.44億円 | 873.15億円 | +2.6% |
| 営業利益 | 162.07億円 | 149.95億円 | +8.1% |
| 営業外収益 | 18.57億円 | 16.47億円 | +12.8% |
| 営業外費用 | 5.79億円 | 3.63億円 | +59.5% |
| 経常利益 | 174.85億円 | 162.79億円 | +7.4% |
| 税引前利益 | 178.64億円 | 206.69億円 | -13.6% |
| 法人税等 | 62.44億円 | 68.99億円 | -9.5% |
| 当期純利益 | 116.19億円 | 137.69億円 | -15.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 115.21億円 | 140.65億円 | -18.1% |
| 包括利益 | 135.42億円 | 177.69億円 | -23.8% |
| 減価償却費 | 69.94億円 | 71.33億円 | -1.9% |
| 支払利息 | 1.74億円 | 1.44億円 | +20.8% |
| 1株当たり当期純利益 | 63.35円 | 75.26円 | -15.8% |
| 1株当たり配当金 | 31.00円 | 31.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 11,478.71億円 | 10,944.96億円 | +533.75億円 |
| 現金預金 | 1,754.49億円 | 1,770.85億円 | -16.36億円 |
| 売掛金 | 6,809.53億円 | 6,457.78億円 | +351.75億円 |
| 棚卸資産 | 1,666.97億円 | 1,572.86億円 | +94.11億円 |
| 固定資産 | 3,528.62億円 | 3,453.88億円 | +74.74億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 305.57億円 | 29.38億円 | +276.19億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -68.01億円 | -75.26億円 | +7.25億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 0.8% |
| 粗利益率 | 6.9% |
| 流動比率 | 121.0% |
| 当座比率 | 103.4% |
| 負債資本倍率 | 2.07倍 |
| インタレストカバレッジ | 93.14倍 |
| EBITDAマージン | 1.5% |
| 実効税率 | 35.0% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +5.0% |
| 営業利益前年同期比 | +8.1% |
| 経常利益前年同期比 | +7.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -18.1% |
| 包括利益前年同期比 | -23.8% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 191.30百万株 |
| 自己株式数 | 9.58百万株 |
| 期中平均株式数 | 181.85百万株 |
| 1株当たり純資産 | 2,687.54円 |
| EBITDA | 232.01億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 31.00円 |
| 期末配当 | 32.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| DispensingPharmacyAndRelatedBusinesses | 182.84億円 | 1.56億円 |
| EthicalPharmaceuticalsWholesaling | 97.89億円 | 147.54億円 |
| Manufacturing | 68.81億円 | -98百万円 |
| SelfMedicationProductsWholesaling | 2.16億円 | 17.56億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 31,070.00億円 |
| 営業利益予想 | 371.00億円 |
| 経常利益予想 | 397.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 360.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 198.07円 |
| 1株当たり配当金予想 | 34.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のアルフレッサHDは、売上高が前年比+5.0%、営業利益が+8.1%とトップライン・利益ともに堅調で、営業利益率はわずかに改善した半期でした。売上高は15,297.62億円、売上総利益は1,057.51億円(粗利率6.9%)で、販管費895.44億円を吸収し営業利益162.07億円(営業利益率1.06%)を確保しました。営業外収益18.57億円と営業外費用5.79億円の差し引きで経常利益は174.85億円(+7.4%)に着地しました。税引前利益178.64億円、法人税等62.44億円(実効税率35.0%)計上後、当期純利益は115.21億円で前年比-18.1%と減益です。前年からの減益は、実効税率の上昇や特別損益の反動等が示唆され、営業段階の増益に対し最終利益は伸び悩みました。営業利益率は推計で約+3bp改善(前年約1.03%→今期1.06%)と小幅ながら収益性が上向きました。営業外収入比率は16.1%と一定の寄与があり、本業に加えて金融収益や持分法等の非開示分(未記載)も業績に影響している可能性があります。ROEは2.4%と低位で、ROICも3.3%とベンチマーク(7-8%)を大きく下回り、資本効率の改善余地が大きいです。一方で営業キャッシュフローは305.57億円と潤沢で、営業CF/純利益は2.65倍と利益の質は高水準でした。CFOから設備投資額116.24億円を控除した推定フリーCFは約189億円とプラスで、現金預金1,754.49億円の手元流動性も厚めです。流動比率121.0%、当座比率103.4%と流動性は基準値(>100%)を上回るものの、当社ベンチマーク(>150%)には未達で、運転資本負担の重い業態特性が窺えます。負債資本倍率(総負債/資本)は2.07倍と警戒域ですが、買掛金9,003.48億円など営業性負債が中心で、インタレストカバレッジ93.14倍から有利子負債起因の財務リスクは限定的と評価します。配当関連の開示は限定的で、配当性向(計算値)104.6%は高水準と示唆される一方、FCFは十分にプラスでキャッシュ面からの耐性はあります。総じて、卸売(医薬品流通)特有の低マージン構造下で、運転資本管理とコストコントロールにより営業段階の改善を達成した一方、最終利益は税・特損要因で伸び悩み、資本効率の改善が引き続き課題です。今後は、粗利の質改善(品ぞろえミックス・価格交渉力・ロジスティクス効率化)と販管費の伸び抑制、ならびに不稼働資産の圧縮や在庫回転改善によるROIC引き上げが焦点となります。薬価改定・供給制約・顧客与信動向が短中期のブレに直結するため、足元の運転資本の推移、実効税率の水準、非経常損益の発生有無に注目したい局面です。
ROE分解(デュポン):ROE 2.4% = 純利益率0.8% × 総資産回転率1.019 × 財務レバレッジ3.07倍。変動寄与:今期は売上+5.0%、営業利益+8.1%から営業利益率が約+3bp改善し、純利益率の押し上げ要因。一方で実効税率35%や非経常の影響で最終利益が-18.1%となり、純利益率の悪化がROEを抑制。総資産回転率は1.019と横ばい圏で、資産効率の改善寄与は限定的。財務レバレッジは3.07倍と高めでROEを下支えするが、主として営業性負債(買掛金)に依存。ビジネス背景:医薬品卸は構造的に粗利率が低く(6.9%)、大量取扱いによる規模の経済と運転資本の圧縮が収益性の鍵。期中は販管費の伸びを抑えたことで営業段階のレバレッジが効いたとみられる。持続性評価:販管費の規律やロジ効率化は持続可能だが、税率・特別損益は一過性になりやすい。懸念点:販管費の伸びが売上成長を上回る局面や、価格改定・薬価改定に伴う粗利率の圧迫、在庫評価損の発生は純利益率低下リスク。ROIC 3.3%は資本コストを下回る水準で、中期的な収益性改善(在庫回転、取引条件、物流最適化、ミックス改善)が必須。
売上は+5.0%と堅調で、基礎需要(医療・薬局向け)の底堅さに沿う成長。営業利益+8.1%により営業レバレッジが発現し、営業利益率は約+3bp改善。利益の質は、営業CF/純利益2.65倍と高く、キャッシュベースの成長が確認できる。非経常要因(営業外・特別損益、税率)で最終利益は減益、EPSは63.35円。先行きは、薬価改定・供給制約の緩和度合い、後発品安定供給、物流コストの正規化が成長率の分水嶺。M&Aや業務提携によるスケール・ミックス改善も余地。短期は販管費規律の継続と在庫適正化で利益成長の質を維持しやすいが、構造的な低マージン環境下では二桁の利益成長は容易ではない。
流動比率121.0%、当座比率103.4%で短期支払能力は確保(<1.0で警戒だが当社は>1.0)。総負債10,123.56億円、純資産4,883.77億円で負債資本倍率2.07倍と警戒域にあり、明示的に注意喚起。ただし負債の中心は買掛金9,003.48億円など営業性負債で、有利子負債は長期借入金100.00億円(短期借入非開示)と軽量。インタレストカバレッジ93.14倍から金利負担リスクは低い。満期ミスマッチ:流動資産11,478.71億円に対し流動負債9,487.58億円でカバー、現金1,754.49億円と売掛金6,809.53億円が短期支払原資。オフバランス情報は未記載で、リース債務・与信関連の偶発債務などは確認不可。
営業CF305.57億円は当期純利益115.21億円の2.65倍で品質は高い。運転資本の取り崩し/回転改善の寄与が示唆される一方、一過性のタイミング差の可能性にも留意。設備投資は116.24億円で、推定フリーCFは約189億円(営業CF−設備投資)。財務CFは-68.01億円で、自己株買い6.36億円実施。配当支払額は未記載だが、現金創出力は投資・株主還元の原資を賄える水準。営業CF/売上の比率は低マージン業態として妥当なレンジ。運転資本操作の兆候:売掛金・在庫・買掛金の詳細回転は未開示だが、期中のCFO強さから回収改善や仕入条件の有利化が示唆される。
配当実績・方針は未記載だが、配当性向(計算値)104.6%は利益ベースでは高水準で注意が必要。一方、推定FCF約189億円や手元流動性1,754億円はキャッシュ面の耐性を示す。持続可能性は、(1) 来期以降の最終利益回復(税率・特損平常化)、(2) 運転資本の安定、(3) 設備投資計画の平準化に依存。FCFカバレッジは未算出だが、CFOが継続的に>投資+配当を上回るかが鍵。配当性向の是正(中期的な60%以下を目安)には、利益成長または配当水準の見直しのいずれかが必要。
ビジネスリスク:
- 薬価改定・価格交渉の進展に伴う粗利率の圧迫
- 後発医薬品の供給不安・品質問題による販売機会損失と在庫評価損
- 物流コスト上昇(人件費・燃料費)と配送効率悪化
- 主要顧客(薬局・病院)の与信悪化による貸倒・回収遅延
- 仕入先集中・製品供給遅延による欠品リスク
財務リスク:
- 負債資本倍率2.07倍と高め(営業性負債依存)による運転資本ストレス時の流動性圧迫
- 配当性向(計算値)104.6%によるキャッシュアウト過多リスク(利益変動時)
- 在庫積み上がり時のキャッシュ吸収と評価損計上リスク
- 税率・特別損益変動による最終利益ボラティリティ
主な懸念事項:
- ROIC 3.3%と資本コスト割れが継続、資本効率の構造的低迷
- 最終利益が-18.1%と減益、税・非経常要因の可視性不足
- 流動比率は基準を満たすが当社ベンチマーク未達、運転資本に対する感応度の高さ
重要ポイント:
- 営業段階は増収増益で営業利益率は約+3bp改善、粗利率6.9%を維持
- 当期純利益は-18.1%と減益、実効税率35%や非経常の影響が示唆
- 営業CF/純利益2.65倍と利益の質は高く、推定FCF約189億円
- 負債資本倍率2.07倍と警戒域だが、有利子負債負担は軽微で金利耐性は高い
- ROE2.4%、ROIC3.3%と資本効率は低位で改善余地が大きい
注視すべき指標:
- 粗利率と営業利益率のbpベース推移
- 在庫・売掛・買掛の回転日数(運転資本回収)
- 実効税率と特別損益の発生状況
- 投資CF明細(成長投資/維持投資の内訳)
- 配当総額・自己株買いの実行とFCFカバレッジ
- ROIC(NOPAT/投下資本)と事業別資本効率の改善トラック
セクター内ポジション:
医薬品卸業の中で、収益性は業界平均レンジの低位〜中位、キャッシュ創出力は安定、資本効率は同業比較で課題。運転資本効率とミックス改善が差別化要因。
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