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277A2026 通期プライムJGAAP

グロービング株式会社 2026年度 通期 決算

グロービング株式会社の2026年度通期決算レポート

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥115.1億¥82.5億+39.4%
営業利益¥40.0億¥26.1億+53.6%
税引前利益¥39.5億¥25.6億+54.4%
純利益¥28.8億¥16.0億+79.3%
ROE37.7%27.7%-

Executive Summary

コンサルティング事業の拡大とAI事業の黒字化により、増収増益かつ利益成長が売上成長を上回る高収益な決算となった。売上高は115.1億円(前年比+39.4%)、営業利益は40.0億円(同+53.6%)、純利益(親会社株主帰属)は28.8億円(同+81.7%)となった。営業利益率は34.8%で前年31.6%から改善しており、売上成長39.4%に対し販管費増加28.2%にとどまったことによる営業レバレッジが働いた。

業績変動要因

【売上高】売上高は115.1億円で前年比+39.4%。主力のA0Consultingが111.1億円(同+35.2%)、連結売上の96.5%を占める。A0Aiは4.1億円と規模は小さいものの前年比+856.8%と急拡大し、コンサルティングで培ったノウハウを活用したAIエージェント展開が寄与した。トヨタ自動車向け売上は23.1億円で連結売上の約20.1%を占め、顧客集中度は高い。

【損益】営業利益は40.0億円(同+53.6%)、営業利益率は34.8%で前年31.6%から+320bp改善した。粗利率は66.6%とやや低下したが、その他営業費用の減少(1.3億円→0.2億円)と販管費の伸び抑制が寄与した。純利益は28.8億円(同+81.7%)と営業利益以上に伸び、税負担率の低下も一因である。増収増益。

セグメント別分析

A0Consultingは売上111.1億円(構成比96.5%、YoY+35.2%)、営業利益49.4億円、利益率44.5%で連結収益の中核。A0Aiは売上4.1億円(構成比3.5%、YoY+856.8%)、営業利益2.3億円で前年の営業赤字から黒字転換し、利益率57.6%はコンサルティング事業を上回る。ただしAI事業は規模が小さく、連結業績への寄与拡大には外部売上のさらなる拡大が必要な段階にある。

主要財務指標

【収益性】営業利益率34.8%(前年31.6%)、純利益率25.0%(前年19.4%)はいずれも改善傾向にあり、ROEは43.2%(前年43.9%)と高水準を維持している。【キャッシュ品質】営業CFは33.3億円で純利益28.8億円の約1.16倍となり、会計利益を上回る現金創出力を確認できる。設備投資2.2億円は減価償却費4.1億円を下回り、資産軽量な事業構造を反映している。【投資効率】総資産は120.2億円へ拡大したが、売上成長がこれを上回り資産効率は改善方向にある。【財務健全性】自己資本比率63.5%、流動比率は流動資産91.3億円対流動負債31.9億円で約286%と厚く、短期的な支払能力は良好である。

キャッシュフロー分析

営業CFは33.3億円で前年比+2.4%にとどまったが、これは法人税等支払額が1.0億円から15.5億円へ大幅に増加した影響であり、税引前利益や小計ベース(48.7億円)でみると現金創出力は拡大している。契約資産が4.3億円増加し運転資本の圧迫要因となった一方、買掛金増加3.1億円と売掛金減少2.2億円がこれを一部相殺した。投資CFは25.5億円の支出で、うち定期預金預入20.0億円が主因であり、事業投資ではなく余剰資金の運用色が強い。財務CFは17.1億円の支出で、自己株式取得9.0億円と子会社株式追加取得4.1億円が中心である。フリーキャッシュフローは7.8億円で、期末現金及び現金同等物は56.9億円と厚い流動性を維持している。

収益の質

当期の利益は前年計上されていた減損損失1.05億円が当期はゼロとなったこと、その他営業費用が1.27億円から0.19億円へ縮小したことなど、経常的な事業改善に加え一時的要因の剥落も寄与している。営業CFが純利益の1.16倍とアクルーアル比率はマイナスであり、利益の裏付けとなる現金創出は良好である。ただし契約資産(未請求の履行済みサービス残高)が10.99億円へ4.3億円増加しており、収益認識に対する請求・回収の進捗が今後の運転資本と利益の質を左右する点は留意が必要である。包括利益は29.0億円と純利益28.8億円とほぼ一致しており、為替換算差額など他の包括利益項目による乖離は限定的である。

業績予想・ガイダンス

次期(2027年5月期)会社予想は売上高161.0億円(前年比+39.9%)、営業利益48.3億円(同+20.6%)、純利益33.8億円(同+17.6%)である。予想営業利益率は30.0%と当期実績34.8%から約480bpの低下を見込んでおり、売上成長を継続しつつも人材採用やAI事業拡販費用など先行投資による利益率低下を織り込んだ計画といえる。予想EPSは118.55円、予想配当は35.60円である。

株主還元

当期の年間配当は1株16.10円(中間配当0円、期末のみ)で、配当性向は当期純利益に対し15.9%と低水準にある。自己株式取得を9.0億円実施しており、配当4.6億円と合わせた株主還元合計は約13.6億円、総還元性向は約47.3%となる。総還元額はフリーキャッシュフロー7.8億円を上回るが、現金及び現金同等物56.9億円を保有しており財務的な余力はある。次期予想配当は35.60円で、予想EPS118.55円に対する予想配当性向は約30.0%となる。

リスク要因

  1. 顧客集中リスク: トヨタ自動車向け売上が23.1億円と連結売上の約20.1%を占める。主要顧客の発注方針変更や内製化が生じた場合、主力コンサルティング事業の稼働率・利益率に影響が及ぶ可能性がある。

  2. 契約資産の増加と回収リスク: 契約資産は10.99億円で前年から4.3億円増加した。案件進行に伴う未請求残高の積み上がりであり、請求化・回収が遅延すれば営業CFと運転資本を圧迫する可能性がある。

  3. 事業セグメント集中リスク: A0Consultingが連結売上の96.5%を占め、AI事業は黒字化したものの構成比3.5%にとどまる。収益性の高さに比して事業分散度は限定的であり、主力事業の人材供給力や顧客予算への依存度が高い。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
自己資本利益率43.2%11.1% (4.5%–18.2%)+32.1pt
営業利益率34.8%8.1% (3.7%–16.1%)+26.7pt
純利益率25.0%5.9% (2.2%–11.8%)+19.0pt

自己資本利益率・営業利益率・純利益率のいずれも業種中央値を大幅に上回り、業種内で高収益グループに位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)39.4%10.1% (1.8%–20.2%)+29.3pt

売上高成長率も業種中央値を大きく上回り、収益性と成長性を両立するグループに位置する。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高+39.4%、営業利益+53.6%、純利益+81.7%と、増収を上回る利益成長を実現しており、営業レバレッジの効きが決算の質を高めている。

  2. AI事業(A0Ai)は前期の営業赤字から黒字転換し、利益率57.6%と主力コンサルティング事業(44.5%)を上回る採算性を示したが、連結売上構成比は3.5%にとどまり、今後の規模拡大が連結業績への寄与拡大の鍵となる。

  3. 次期会社予想では営業利益率が34.8%から30.0%へ低下する計画であり、契約資産の増加傾向とあわせ、成長投資局面における収益性と運転資本の推移がモニタリングポイントとなる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)600円
base(基準)643円
bull(強気)691円
算出前提
1株純資産(BPS)268円
調整後予想EPS124.3円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向30.0%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER2.40倍 / 5.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 623円〜663円、ω±0.1で 631円〜661円。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。