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27602026 第3四半期プライムJGAAP

東京エレクトロン デバイス(2760) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は1,467億円(前年同期比-9.5%)、営業利益は63.1億円(同-28.8%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

商社・卸売/卸売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1467.2億¥1621.0億−9.5%
営業利益¥63.1億¥88.6億−28.8%
持分法投資損益---
経常利益¥60.3億¥79.3億−24.0%
純利益¥50.6億¥56.0億−9.6%
ROE(年換算)13.5%15.2%-

Executive Summary

2026年度第3四半期累計は、主力の半導体及び電子デバイス事業の減収・減益を主因に、売上高・各利益とも前年同期を下回る減収減益決算となった。売上高は1467.2億円(前年比△9.5%)、営業利益は63.1億円(同△28.8%)、経常利益は60.3億円(同△24.0%)、純利益は50.6億円(同△9.6%)となった。純利益の減少幅が営業・経常利益より小幅にとどまったのは、投資有価証券売却益10.7億円の特別利益が押し上げたためであり、本業の採算悪化が実態としては大きい。

業績変動要因

【売上高】売上高は1467.2億円で前年比△9.5%。半導体及び電子デバイス事業(全体の80%)が売上高1173.0億円・同△13.7%と大きく減収し、全社の減収を主導した。一方、コンピュータシステム関連事業は294.1億円・同+12.5%と拡大し、ストレージ・ネットワーク機器や保守・監視サービスの伸びが下支えした。

【損益】営業利益は63.1億円(同△28.8%)、営業利益率は4.3%で前年同期5.5%から低下した。売上原価の減少が売上高の減少に追いつかず粗利率は14.9%(前年15.2%)に低下、加えて販管費の減少率(△1.3%)が売上減少率(△9.5%)を下回ったため固定費負担が増幅した。経常利益は60.3億円(同△24.0%)で、為替差損2.6億円・支払利息1.6億円が営業外費用として押し下げた。純利益は50.6億円(同△9.6%)にとどまったが、これは投資有価証券売却益10.7億円という一時的要因の寄与が大きい。セグメント別では半導体及び電子デバイス事業のセグメント利益が18.5億円・同△61.0%と急減し、利益率は1.6%まで低下。対照的にコンピュータシステム関連事業はセグメント利益41.8億円・同+31.0%、利益率14.2%と高採算を維持した。総じて減収減益であり、主力事業の採算悪化が全社業績を規定している。

セグメント別分析

半導体及び電子デバイス事業は売上高1173.0億円(前年比△13.7%)、セグメント利益18.5億円(同△61.0%)、利益率1.6%(前年3.5%)と急速な収益性悪化がみられる。半導体市況や顧客の設備投資動向、製品ミックスの変化が影響したとみられる。コンピュータシステム関連事業は売上高294.1億円(同+12.5%)、セグメント利益41.8億円(同+31.0%)、利益率14.2%(前年12.2%)と改善しており、ストレージ・ネットワーク機器等(175.6億円)・保守・監視サービス(118.5億円)が成長を牽引した。両事業の利益率の差が拡大しており、事業ポートフォリオ内でのミックス変化が全社収益性に影響している。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は4.3%で前年同期5.5%から低下し、純利益率は3.4%(前年3.4%相当)と概ね同水準。粗利率は14.9%で前年15.2%からわずかに低下した。【キャッシュ品質】営業CFは89.1億円で純利益50.6億円の約1.8倍にあたり、利益の現金化は良好である。ただし棚卸資産減少48.0億円、前受金増加80.2億円といった運転資本要因の寄与が大きく、恒常的なキャッシュ創出力とは区別して評価する必要がある。フリーCFは97.0億円で設備投資2.0億円を十分に上回った。【投資効率】ROE(年換算)は13.5%で、純利益率の低さを財務レバレッジで補う構造となっている。総資産に対する回転効率は概ね1.2倍程度である。【財務健全性】自己資本比率は31.6%(前年30.5%)で改善した。長期借入金は152.0億円、短期借入金は58.3億円と前年から圧縮が進んでいるが、負債資本倍率は高水準であり、資本構成の余力は限定的である。

キャッシュフロー分析

営業CFは89.1億円で前年同期比△14.5%となったが、純利益50.6億円を上回り現金化の質は良好である。内訳をみると、営業CF小計(運転資本変動前)は106.2億円であり、棚卸資産の減少48.0億円と前受金の増加を含む諸要因が営業CFを押し上げた一方、売上債権の増加△42.7億円が資金流出要因となった。投資CFは7.9億円のプラスで、投資有価証券売却収入が設備投資2.0億円を上回ったことによる。フリーCFは89.1億円と7.9億円を合算した97.0億円で、投資負担を十分に上回るキャッシュ創出を確保した。財務CFは△125.4億円と大幅な流出で、長期借入金の圧縮、自社株買い20.0億円、配当支払いが主因である。営業CFが投資・株主還元をおおむね支える構図であるが、棚卸資産減少への依存を踏まえると、将来的な同水準のキャッシュ創出継続性については在庫・受注動向の確認が必要である。

収益の質

当期の純利益50.6億円には投資有価証券売却益10.7億円という一時的要因が含まれており、これを除いた経常的な採算力は経常利益60.3億円の水準にとどまる。営業外では為替差損2.6億円・支払利息1.6億円が費用計上され、営業利益から経常利益への段差を生じさせている一方、特別損失は僅少(固定資産除却損0.0億円)であった。営業CFは89.1億円で純利益を上回り、アクルーアル(会計上の利益と現金創出のギャップ)は総じて小さく利益の裏付けとなる現金創出力は確認できる。ただし営業CFの内訳では棚卸資産の減少や前受金の増加といった運転資本要因の寄与が大きく、本業の収益力そのものの改善によるキャッシュ創出とは性質が異なる点に留意が必要である。包括利益は51.2億円で純利益50.6億円とほぼ同水準であり、為替換算調整額など其の他の包括利益項目による大きな乖離は見られない。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想(売上高2000.0億円、経常利益91.0億円)に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高73.4%、経常利益66.2%となっている。売上進捗は標準的な75%目安に概ね近いが、経常利益進捗はこれを下回り、第4四半期に採算改善が求められる内容である。会社予想は通期で売上高前年比△7.6%、経常利益同△20.3%を前提としており、累計の減益率(経常利益△24.0%)よりもやや緩やかな前提となっている。業績予想・配当予想はいずれも修正なしで維持されている。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり35円で、通期配当予想は99円(前年実績52円から増額)である。累計純利益50.6億円に対する配当支払額は30.0億円で、配当性向は約59.3%相当となる。加えて自社株買い20.0億円を実施しており、配当と自社株買いを合わせた総還元額は50.0億円となり、累計純利益に対する総還元性向は概ね99%に達する高水準である。フリーキャッシュフロー97.0億円は当期の配当・自社株買いの合計を上回っており、資金面での還元余力は確保されているが、本業の利益率が低下する中での高水準の還元は、今後の営業CF創出力の持続がその継続性を左右する。

リスク要因

  1. 主力事業の採算悪化: 半導体及び電子デバイス事業は売上高が前年比△13.7%、セグメント利益が同△61.0%となり、利益率は1.6%(前年3.5%)まで低下した。半導体市況や顧客の設備投資動向、製品ミックスの変化が全社利益に与える影響が大きい。

  2. 運転資本の資金滞留: 売掛金は540.8億円、棚卸資産は460.6億円と規模が大きく、回収・在庫効率に関する管理状況が営業CFの持続性に影響する。棚卸資産の減少が当期の営業CF押し上げに寄与した一方、需要変動時には評価損や粗利率低下のリスクとなり得る。

  3. 財務レバレッジ・現金残高の変化: 借入金は圧縮が進む一方、現金及び預金は56.4億円で前年から減少している。借入返済・自社株買い・配当支払いが資金流出要因となっており、今後の還元継続には営業CFの維持が前提となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(trading)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.3%3.3% (1.8%–5.0%)+1.0pt
純利益率3.4%3.1% (1.4%–6.3%)+0.3pt

収益性は業種中央値をわずかに上回る水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−9.5%5.2% (-4.1%–8.6%)−14.7pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、同業他社と比べても減収の度合いが目立つ。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 純利益は前年比△9.6%と営業・経常利益の減益幅より小幅であるが、これは投資有価証券売却益10.7億円という一時的要因によるものであり、本業の採算力は経常利益△24.0%減の方がより実態を表している。

  2. コンピュータシステム関連事業が売上高・利益率ともに改善し全社の利益寄与度が高まっている一方、主力の半導体及び電子デバイス事業の利益率は1.6%まで低下し、事業間の収益性の差が構造的に拡大している。

  3. 通期予想の進捗は売上高73.4%に対し経常利益66.2%と利益進捗が遅れており、第4四半期における採算改善の有無が通期予想達成の分岐点となる。総還元性向は約99%と高水準であり、フリーキャッシュフローによる裏付けはあるものの、本業採算の動向とあわせて注視すべき点である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,928円
base(基準)1,955円
bull(強気)2,002円
算出前提
1株純資産(BPS)1,703円
調整後予想EPS253.0円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向40.6%
予想EPSの信頼度調整×1.037(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.15倍 / 7.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,900円〜2,011円、ω±0.1で 1,949円〜1,964円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。