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27602026 通期プライムJGAAP

東京エレクトロン デバイス株式会社 2026年度 通期 決算

東京エレクトロン デバイス株式会社の2026年度通期決算レポート

商社・卸売/卸売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥2037.5億¥2163.8億−5.8%
営業利益¥102.5億¥124.6億−17.7%
持分法投資損益¥0.7億¥2.4億−69.6%
経常利益¥97.5億¥114.2億−14.6%
純利益¥78.8億¥89.0億−7.8%
ROE14.7%18.2%-

Executive Summary

主力の半導体及び電子デバイス事業の市況悪化を、コンピュータシステム関連事業の拡大で補い切れず減収減益となった。売上高は2,037.5億円(前年比-5.8%)、営業利益は102.5億円(同-17.7%)、経常利益は97.5億円(同-14.6%)、純利益は78.8億円(同-7.8%)となった。売上減少率を上回る営業減益は、販管費がほぼ横ばいで推移し固定費負担が相対的に重くなったことによる。純利益の減少率が営業利益より小さいのは、投資有価証券売却益10.8億円を含む特別利益11.4億円が下支えしたためである。

業績変動要因

【売上高】売上高は2,037.5億円で前年比-5.8%。売上構成の約8割を占める半導体及び電子デバイス事業が1,625.4億円(同-9.2%)と落ち込み、全体を押し下げた。一方、コンピュータシステム関連事業は412.0億円(同+10.4%)と拡大し、内訳ではストレージ・ネットワーク機器等が244.7億円(同+7.1%)、保守・監視サービスが167.4億円(同+15.6%)と伸長した。

【損益】営業利益は102.5億円(同-17.7%)、営業利益率は5.8%から5.0%へ0.8pt低下した。粗利率は15.6%から15.5%への小幅低下にとどまる一方、販管費は212.9億円とほぼ前年並みで、売上減少局面での費用の硬直性が利益率を押し下げた。セグメント利益(経常利益ベース)では半導体及び電子デバイス事業が32.1億円(同-47.8%、利益率2.0%)と大きく悪化し、コンピュータシステム関連事業が65.4億円(同+24.2%、利益率15.9%)と改善しており、収益構成が高マージン事業へシフトしている。経常利益は営業外費用に為替差損4.4億円を含み97.5億円(同-14.6%)。純利益は投資有価証券売却益10.8億円を含む特別利益11.4億円により78.8億円(同-7.8%)と、営業段階に比べ減益幅が縮小した。減収減益。

セグメント別分析

半導体及び電子デバイス事業は売上高1,625.4億円(前年比-9.2%)、セグメント利益32.1億円(同-47.8%)で、利益率は3.4%から2.0%へ低下した。売上構成比は79.8%と依然大きく、業績全体への影響度が高い。コンピュータシステム関連事業は売上高412.0億円(同+10.4%)、セグメント利益65.4億円(同+24.2%)で、利益率は14.1%から15.9%へ改善した。両事業のセグメント利益合計はほぼ連結経常利益と一致するが、これは経常利益ベースであり連結営業利益とは定義が異なる点に留意が必要である。全社利益に占める構成比では、コンピュータシステム関連事業が利益の約67%を稼ぐ主力収益事業となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は5.0%(前年5.8%)、純利益率は3.9%(同4.1%)でともに低下した。粗利率は15.5%(同15.6%)とほぼ横ばいであり、利益率低下の主因は販管費比率10.4%の高止まりにある。【キャッシュ品質】営業CFは156.8億円で純利益78.8億円の約2.0倍と現金創出力は良好だが、前受金増加95.9億円や棚卸資産減少43.7億円といった運転資本変動の寄与が大きく、売上債権は56.3億円増加しキャッシュを圧迫した。【投資効率】ROEは14.7%、自己資本比率は33.1%で、総資産1,622.1億円に対し純資産537.6億円と資本の厚みは前年から増加している。設備投資は2.7億円と小規模で、投資負担は軽い。【財務健全性】短期借入金・長期借入金・コマーシャルペーパーはいずれも前年から大幅に圧縮され、有利子負債削減が進んだ。現金及び預金は76.2億円で、流動資産1,503.4億円が流動負債850.0億円を上回り、短期的な支払能力は確保されている。

キャッシュフロー分析

営業CFは156.8億円で前年比-17.1%となったが、親会社株主帰属純利益78.4億円に対する倍率は約2.0倍にとどまり、利益に対する現金創出力は引き続き高い。内訳を見ると前受金の増加95.9億円と棚卸資産の減少43.7億円がプラスに寄与した一方、売上債権の増加56.3億円がマイナス要因となり、法人税等の支払16.5億円も控除されている。投資CFは12.0億円のプラスで、投資有価証券売却収入や固定資産売却収入が寄与し、設備投資はわずか2.7億円にとどまるため投資負担は軽い。営業CFと投資CFを合算したフリーキャッシュフローは168.8億円に達する。財務CFは-178.5億円で、短期借入金・長期借入金・コマーシャルペーパーの返済および自社株買い20.0億円、配当金の支払が主因であり、豊富なキャッシュを原資に有利子負債の圧縮と株主還元を進めた形である。

収益の質

当期純利益78.8億円には、投資有価証券売却益10.8億円を中心とする特別利益11.4億円が含まれており、一時的要因が経常的な収益力を上回るペースで純利益を下支えした。経常利益97.5億円と純利益との乖離は主にこの特別利益と法人税等30.0億円の負担によるもので、実効税率は約27.5%と概ね正常な水準である。営業外損益は営業外収益3.1億円に対し営業外費用8.1億円で、支払利息2.2億円に加え為替差損4.4億円が発生しており、海外調達・販売に伴う為替変動が経常利益を押し下げている。包括利益は86.8億円で純利益78.8億円との差は主に為替換算調整額5.8億円によるもので、大きな乖離は生じていない。営業CFが純利益を上回る点は利益の現金裏付けの観点からは良好だが、前受金増加や在庫圧縮という運転資本変動への依存度が高く、経常的な収益力の評価には営業利益・経常利益を中心に見る必要がある。

業績予想・ガイダンス

次期会社予想は売上高2,250.0億円(前年比+10.4%)、経常利益113.0億円(同+15.9%)、EPS265.78円、配当108.00円である。当期実績の売上高2,037.5億円・経常利益97.5億円からの回復を見込んでおり、達成には売上構成の約8割を占める半導体及び電子デバイス事業の需要回復とセグメント利益率2.0%からの改善が前提となる。純利益予想は78.5億円と当期実績78.8億円とほぼ同水準にとどまり、これは当期に計上された投資有価証券売却益などの特別利益が剥落する一方、経常段階での増益がこれを補う構図とみられる。

株主還元

年間配当は1株当たり107円(中間35円、期末72円)で、配当性向は42.8%である。年間配当総額は約33.5億円、これに自社株買い20.0億円を加えた総還元額は約53.5億円で、総還元性向は約68.3%となる。フリーキャッシュフロー168.8億円に対する配当のカバレッジは十分であり、当期の利益・キャッシュフロー水準に対して過度な還元とはなっていない。次期会社予想配当は108円で、前期比1円の増配計画である。

リスク要因

  1. 事業集中リスク: 売上高の79.8%を占める半導体及び電子デバイス事業は前年比-9.2%、セグメント利益は同-47.8%と大きく悪化しており、同事業の市況変動が連結業績を大きく左右する構造にある。

  2. 運転資本の長期化: 売上債権が56.3億円増加する一方、棚卸資産は43.7億円減少したが、売上債権回収や在庫水準の管理次第では営業CFの変動要因となり得る。特に在庫は市況変動時の評価損リスクを内包する。

  3. 為替変動リスク: 営業外費用に為替差損4.4億円を計上しており、海外調達・販売を伴う電子デバイス商流では為替変動が経常利益に影響を与えている。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(trading)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率5.0%3.4% (1.5%–4.8%)+1.7pt
純利益率3.9%2.6% (0.9%–4.7%)+1.3pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回っており、収益性は業種内で相対的に優位な水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−5.8%5.6% (-0.1%–12.1%)−11.4pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、業種内では減収局面にある企業として位置づけられる。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 収益構成は、低マージン化した半導体及び電子デバイス事業(利益率2.0%)から、高マージンかつ増収基調のコンピュータシステム関連事業(利益率15.9%)へシフトしつつあり、事業ポートフォリオの質的変化が読み取れる。

  2. 当期純利益には投資有価証券売却益10.8億円が寄与しており、経常的な収益力を評価する際は営業利益・経常利益ベースでの推移を中心に見る必要がある。

  3. 有利子負債(短期借入金・長期借入金・コマーシャルペーパー)の圧縮が進み、自己資本比率は33.1%へ上昇するなど、財務体質は前年から改善している。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,057円
base(基準)2,086円
bull(強気)2,138円
算出前提
1株純資産(BPS)1,794円
調整後予想EPS275.5円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向40.6%
予想EPSの信頼度調整×1.037(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.16倍 / 7.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,029円〜2,147円、ω±0.1で 2,079円〜2,097円。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。