- 売上高: 46百万円
- 営業利益: -2.72億円
- 当期純利益: -3.02億円
- 1株当たり当期純利益: -15.03円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 46百万円 | 55百万円 | -16.4% |
| 売上原価 | 10万円 | 10百万円 | -99.0% |
| 売上総利益 | 46百万円 | 46百万円 | +0.7% |
| 販管費 | 3.19億円 | 3.81億円 | -16.3% |
| 営業利益 | -2.72億円 | -3.34億円 | +18.6% |
| 営業外収益 | 6百万円 | 10百万円 | -43.8% |
| 営業外費用 | 38百万円 | 9百万円 | +350.9% |
| 経常利益 | -3.05億円 | -3.33億円 | +8.4% |
| 税引前利益 | -3.01億円 | -3.31億円 | +9.1% |
| 法人税等 | 56万円 | 66万円 | -15.5% |
| 当期純利益 | -3.02億円 | -3.32億円 | +9.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -3.01億円 | -3.31億円 | +9.1% |
| 包括利益 | -3.01億円 | -3.31億円 | +9.1% |
| 減価償却費 | 2百万円 | 3百万円 | -42.9% |
| 支払利息 | 71万円 | 7万円 | +859.5% |
| 1株当たり当期純利益 | -15.03円 | -16.76円 | +10.3% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 5.76億円 | 2.82億円 | +2.94億円 |
| 現金預金 | 2.48億円 | 80百万円 | +1.67億円 |
| 売掛金 | 18百万円 | 30百万円 | -11百万円 |
| 固定資産 | 69百万円 | 71百万円 | -2百万円 |
| 有形固定資産 | 12百万円 | 12百万円 | -64万円 |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -4.07億円 | -2.05億円 | -2.02億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 5.76億円 | 92百万円 | +4.84億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | -654.3% |
| 粗利益率 | 100.4% |
| 流動比率 | 828.8% |
| 当座比率 | 828.8% |
| 負債資本倍率 | 0.17倍 |
| インタレストカバレッジ | -383.10倍 |
| EBITDAマージン | -588.0% |
| 実効税率 | -0.2% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 24.63百万株 |
| 自己株式数 | 127千株 |
| 期中平均株式数 | 20.07百万株 |
| 1株当たり純資産 | 22.57円 |
| EBITDA | -2.70億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 1.01億円 |
| 営業利益予想 | -5.21億円 |
| 経常利益予想 | -5.51億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | -5.48億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | -27.33円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のベクターホールディングスは、売上減少と固定費の重さにより営業赤字が大きく、最終損益も赤字となった厳しい四半期でした。売上高は0.46億円で前年比-16.4%、売上総利益は同額0.46億円(粗利率100.4%)と、コスト構造はサービス型に近いが、販管費3.19億円が大きくのしかかりました。営業利益は-2.72億円、経常利益は-3.05億円、当期純利益は-3.01億円と、いずれも赤字幅が大きいです。営業外収益は0.06億円(うち受取利息0.04億円)にとどまり、営業外費用0.38億円が収益をさらに圧迫しました。営業利益率は売上比で約-591%に達し、粗利率100.4%から営業段階で約-69,140bpのマージン悪化が発生した格好です。販管費率は売上比で約695%(約69,500bp)と固定費負担が極めて大きく、規模の不足が赤字体質の主因です。デュポン分解では純利益率-654.4%、総資産回転率0.071、財務レバレッジ1.17倍から、ROEは-54.4%と算出され、収益性の弱さと資産効率の低さが重なっています。営業キャッシュフローは-4.07億円と純利益(-3.01億円)よりも悪化しており、営業CF/純利益は1.35倍と一見高品質に見えるものの、両者がマイナスであるため品質面の示唆は限定的です。財務CFは+5.76億円と大きく、資金調達により当座の流動性を補った形跡があります。貸借対照表は総資産6.45億円、現金預金2.48億円、純資産5.53億円、負債合計0.92億円とレバレッジは軽く、流動比率は828.8%と高水準です。一方でインタレストカバレッジは-383.10倍と極めて低く、収益力の不足が金利負担の吸収を妨げています。ROICは-89.1%と目標レンジ(7-8%以上)から大幅に下方乖離し、投下資本に対する収益創出力の低さが際立ちます。営業外費用率は売上比で約83%と負担感が強く、営業段階での赤字に拍車をかけています。短期的に資金繰りの危機は見えにくい一方、営業赤字と営業CFマイナスが続けば、追加の外部調達や希薄化リスクが再燃する可能性があります。今後は売上規模拡大(単価・顧客数)と固定費削減によるブレークイーブン水準の引き下げが最重要テーマです。見通しとしては、費用最適化と収益モメンタム回復が同時に進むかが鍵で、財務面ではキャッシュランウェイの確保と営業CFの改善が最優先課題になります。
ROEは純利益率(-654.4%)×総資産回転率(0.071)×財務レバレッジ(1.17倍)= 約-54.4%で説明され、最大の毀損要因は純利益率の大幅なマイナスです。次点のボトルネックは総資産回転率の低さ(0.071)で、売上規模が資産規模に対して十分ではありません。純利益率悪化の主因は、売上0.46億円に対して販管費3.19億円(売上比約695%)という固定費過多にあり、営業外費用0.38億円も下押し寄与しています。財務レバレッジは1.17倍と保守的で、ROEの悪化にレバレッジが拍車をかけている状況ではありません。粗利率100.4%から営業利益率-591%への落ち込みは約-69,140bpで、費用構造の不均衡が顕著です。販管費の伸びと売上の縮小(-16.4%)の組み合わせは、負の営業レバレッジを生み出しています。足元の変化が構造的か一時的かでみると、売上縮小と固定費高止まりの組み合わせは構造的側面が強く、短期での自然改善は限定的と評価します。持続性の観点では、費用圧縮や事業ポートフォリオの見直しがなければ、赤字の持続可能性は低く、ROEの改善も困難です。懸念されるトレンドとして、売上減少に対して販管費が高止まりしており、販管費成長率が売上成長率を上回る(負の方向で)ディスオペレーショナルレバレッジが観察されます。
売上高は0.46億円で前年比-16.4%と縮小しており、需要軟化または顧客案件の減少が示唆されます。売上総利益率は100.4%と高水準で、収益源は主にフィー/コミッション型のサービス性売上とみられますが、規模不足が利益化を阻害しています。営業外収益は0.06億円にとどまり、事業成長の牽引力にはなっていません。利益の質は、営業CFが-4.07億円と営業赤字を上回るマイナスである点が懸念で、売上の縮小に伴う運転資本の悪化(前受減少・売掛回収のタイミング等)が影響した可能性があります。見通しとしては、短期はコスト最適化(人件費・外注費・広告宣伝・間接費)で損益分岐点を引き下げ、中期は単価改善・高付加価値案件へのシフト、顧客基盤の拡大が成長の鍵になります。KPIとしては月次売上トレンド、受注残/パイプライン、解約率、1件当たり粗利、稼働率を注視したいです。
流動資産5.76億円に対し流動負債0.70億円で、流動比率は828.8%と非常に厚く、短期的な支払能力は高いです。総資産6.45億円、負債0.92億円、純資産5.53億円で、負債資本倍率は0.17倍と保守的です。D/E>2.0や流動比率<1.0の警告条件には該当しません。現金預金は2.48億円で、運転資本は5.07億円と積み上がっていますが、営業CFがマイナスであるためキャッシュ消費の継続には注意が必要です。満期ミスマッチは、短期負債0.70億円を現金2.48億円が十分に上回っており、当面の資金繰りリスクは限定的です。オフバランス債務の情報はXBRLに開示がなく、確認できません。インタレストカバレッジは-383.10倍と極めて低く、収益力の回復が最優先課題です。
営業CFは-4.07億円で純利益-3.01億円より悪化し、営業CF/純利益は1.35倍ながら、両者がマイナスのため品質指標としては解釈に注意が必要です。投資CFは未記載でFCFは算出不可ですが、設備投資額は-0.01億円と軽微で、キャッシュ流出の中心は営業活動です。財務CFは+5.76億円と大きく、外部資金調達で営業CFの不足を補った可能性が高いです。運転資本の詳細(在庫、前受金、その他)は未記載ですが、売掛金0.18億円と売上規模に対して適度で、キャッシュ消費の主因は固定費支払いとみられます。営業CF/純利益が0.8未満ではないため定義上の品質警告には該当しないものの、営業CFが継続マイナスである点は実務的には品質に懸念を残します。
配当は未記載で、配当金総額や配当性向も算出不可です。利益剰余金は-40.50億円と大幅な累積欠損で、当期も純損失のため、実務的には無配継続または極小配当が合理的と推定されます。FCFが算出不可であるものの、営業CFマイナスと外部資金でのキャッシュ補填が見られるため、仮に配当を実施すると持続可能性は低いと評価します。今後の配当方針の見通しは、収益黒字化と営業CFのプラス転換が前提条件となるでしょう。
ビジネスリスク:
- 売上縮小(-16.4%)によるスケール不足と固定費負担の増大
- 案件獲得/解約動向の悪化による収益ボラティリティ拡大
- サービス単価下落またはミックス悪化による粗利率低下リスク
- 人員・外注費の硬直性による費用調整の遅れ
財務リスク:
- 営業赤字・営業CFマイナスの継続に伴うキャッシュ消費と追加調達依存
- インタレストカバレッジの深いマイナス(-383.10倍)
- 希薄化(増資等)リスクの顕在化可能性(財務CF+5.76億円の継続性不透明)
- 投資有価証券等の評価損・売却損発生リスク(営業外費用0.38億円の背景次第)
主な懸念事項:
- ROIC -89.1%と極端な資本効率の悪化
- 総資産回転率0.071と低い資産効率
- 販管費率約695%と固定費の過大
- 営業CFが純損益を上回るマイナスでキャッシュ燃焼が加速
重要ポイント:
- 売上規模不足と固定費過多で営業赤字が拡大、営業外費用も逆風
- 流動性は潤沢だが、収益力不足により金利負担を吸収できていない
- ROE-54.4%、ROIC-89.1%と収益性・資本効率が深刻に悪化
- 営業CFマイナスを財務CFで補填する構図は持続性に課題
注視すべき指標:
- 月次売上と受注パイプラインの推移(YoY/前月比)
- 販管費の絶対額と比率(人件費・外注費・広告費など主要科目)
- 営業CFと運転資本の変動要因(売掛回収、前受金の増減)
- 営業外費用の内訳(評価損・為替差損・金利費用)
- キャッシュ残高と調達動向(希薄化リスクの兆候)
セクター内ポジション:
同業内比較では、流動性とレバレッジ面は保守的だが、売上規模に対する固定費過大と営業外費用負担により収益性は劣後。短期の財務安全性は相対的に高い一方、事業の収益回復力は同業比で課題が大きい。
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