- 売上高: 1,711.30億円
- 営業利益: 36.12億円
- 当期純利益: 25.92億円
- 1株当たり当期純利益: 77.33円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 1,711.30億円 | 1,767.32億円 | -3.2% |
| 売上原価 | 1,451.50億円 | 1,470.27億円 | -1.3% |
| 売上総利益 | 259.80億円 | 297.04億円 | -12.5% |
| 販管費 | 223.67億円 | 218.74億円 | +2.3% |
| 営業利益 | 36.12億円 | 78.30億円 | -53.9% |
| 営業外収益 | 5.17億円 | 4.53億円 | +14.1% |
| 営業外費用 | 1.81億円 | 1.18億円 | +53.4% |
| 経常利益 | 39.48億円 | 81.65億円 | -51.6% |
| 税引前利益 | 37.50億円 | 88.32億円 | -57.5% |
| 法人税等 | 11.57億円 | 29.34億円 | -60.6% |
| 当期純利益 | 25.92億円 | 58.97億円 | -56.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 25.59億円 | 58.63億円 | -56.4% |
| 包括利益 | 44.02億円 | 59.87億円 | -26.5% |
| 支払利息 | 84百万円 | 85百万円 | -1.2% |
| 1株当たり当期純利益 | 77.33円 | 177.26円 | -56.4% |
| 1株当たり配当金 | 30.00円 | 30.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 962.54億円 | 1,014.15億円 | -51.61億円 |
| 現金預金 | 33.07億円 | 32.50億円 | +57百万円 |
| 売掛金 | 418.01億円 | 364.83億円 | +53.18億円 |
| 棚卸資産 | 177.93億円 | 196.13億円 | -18.20億円 |
| 固定資産 | 693.61億円 | 687.33億円 | +6.28億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 1.5% |
| 粗利益率 | 15.2% |
| 流動比率 | 318.3% |
| 当座比率 | 259.5% |
| 負債資本倍率 | 0.53倍 |
| インタレストカバレッジ | 43.00倍 |
| 実効税率 | 30.9% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -3.2% |
| 営業利益前年同期比 | -53.9% |
| 経常利益前年同期比 | -51.6% |
| 税引前利益前年同期比 | -57.5% |
| 当期純利益前年同期比 | -56.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -56.3% |
| 包括利益前年同期比 | -26.5% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 33.51百万株 |
| 自己株式数 | 392千株 |
| 期中平均株式数 | 33.10百万株 |
| 1株当たり純資産 | 3,268.03円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 30.00円 |
| 期末配当 | 40.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 2,260.00億円 |
| 営業利益予想 | 50.00億円 |
| 経常利益予想 | 61.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 41.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 123.84円 |
| 1株当たり配当金予想 | 35.00円 |
第3四半期累計(2026年度Q3)におけるJ-オイルミルズの業績は、売上高が1,711.30億円(前年同期比-3.2%)とやや減少し、営業利益が36.12億円(同-53.9%)と大幅に悪化した。営業利益の落ち込みにより経常利益は39.48億円(同-51.6%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は25.59億円(同-56.3%)に低下した。売上総利益は259.80億円で粗利率は15.2%にとどまり、食品・飲料業界の標準(25~40%)を下回っている。販管費は223.67億円と高く、営業利益率(EBITマージン)は約2.1%にまで低下しており、営業効率の低下が利益減少の主要因である。デュポン分析によるROEは2.4%にとどまり、税負担係数は0.682、金利負担係数は1.038であり、税負担および金利負担はいずれも大きな懸念には至っていないが、資本効率は低水準である。営業活動での現金創出力に関する数値(営業CF等)はXBRL上で未記載のため本分析では割愛するが、公開情報からは配当方針による現金支出が利益に比して高水準であることが示唆される。第2四半期に30円、中間と期末合計で年間配当方針は期末40円を含め35円予想とされており、四半期末時点の計算配当性向は約91.7%と高い。予想(通期)では売上2260億円、営業利益50.0億円、純利益41.0億円(EPS 123.84円、配当35円)であり、会社は通期で改善を見込むが、第3四半期の累積実績は通期予想達成に向けて営業利益率の回復が不可欠である。セグメント別では油脂事業が売上の大半を占め、当第3四半期累計のセグメント利益は合計36.12億円(報告上の営業利益と一致)であり、油脂事業の採算悪化が全体を押し下げた。運転資本指標に関しては品質アラート(DSO 89日、DIO 110日、CCC 165日)が示されており、売掛金回収と在庫回転の両面で改善余地が大きい。投資有価証券は209.96億円と保有が継続しているが、持分法利益は開示されていないため関連企業依存度の評価は割愛する。バランスシートは総資産1,656.25億円、純資産1,082.24億円、有利子負債56.50億円と保守的で、短期流動性(流動比率318.3%、当座比率259.5%)は良好である。だが、低い粗利率と長いキャッシュ化サイクル、そして高い配当性向が同社のキャッシュ配分と資本効率に対する主要な懸念である。今後の示唆としては、(1)原材料コスト転嫁力・製品ミックス改善による粗利率の回復、(2)在庫・債権管理の強化によるCCC短縮、(3)配当政策の持続可能性再評価(配当性向の低下もしくは自社株買いの有無等)を経営が示すことが重要である。投資家は第4四半期の営業利益回復、営業CF実績、在庫・債権回転の改善指標、ならびに通期ガイダンスの着地を注視すべきである。
dupont_chain_of_thought: ROE(報告値)= 2.4%。デュポン(3因子)分解により、ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ。, 与件の各要素は純利益率 1.5%、総資産回転率 1.033、財務レバレッジ 1.53倍。これらの積でROE 2.4%(報告値と一致)。, 最も変化が大きい要素は純利益率の低下(前年同期に比べて当期純利益-56.3%)。粗利率も15.2%と前年の約16.8%(前年粗利=297.04/1767.32=16.8%)から低下している点が根本要因。, 純利益率低下のビジネス上の理由は、(a)売上は小幅減(-3.2%)にとどまる一方で、販管費が相対的に高止まりしていること、(b)製品ミックス・原材料等コストが脆弱で粗利率を圧迫していること、(c)特別損益や固定資産関連費用(除却・減損等)が発生していることが示唆される。, これらの要素の持続性評価:販管費の比率が継続的に高い場合は構造的な悪化を示すが、特別損失(0.98億円の減損、固定資産除却損等)は一時要因の側面もある。粗利低下は原材料価格や販売ミックスに依存するため、短期の値上げやコスト転嫁で改善可能だが、ブランド力・価格転嫁力が限定的だと中長期での改善は困難。, 懸念トレンド:販管費の伸び率が売上成長を上回るか否かは重要(与件では販管費が223.67億円で前年218.74億円から増加)。この傾向が続くと営業レバレッジの逆作用により利益率が更に低下するリスクがある。
key_figures:
- net_profit_margin: 1.5%
- asset_turnover: 1.033x
- financial_leverage: 1.53x
- roe: 2.4%
- ebit_margin: 2.1%
- gross_margin: 15.2%
sales_sustainability: 売上は前年同期比-3.2%で小幅減。セグメント情報では業務用油脂が依然として売上の大半を占めるが、ミール類や一部製品の売上減が見られる。通期予想は売上2260億円(通期ベースで前年並みに近い水準)だが、Q3の進捗は通期計画達成に向けて改善が必要。
quality_of_earnings: 粗利率15.2%と低く、営業利益率2.1%は収益の薄さを示す。特別損益に減損や除却損が含まれている点は利益の変動要因となっている。営業CF等の開示がないため、利益のキャッシュ裏付け(収益の質)は評価できない。
outlook: 通期ガイダンスでは営業利益50億円、純利益41億円を見込むが、Q3累計の営業利益36.12億円を踏まえると下期での増益(営業効率回復と特別損益の抑制)が条件となる。原材料価格の動向、販売ミックス改善、販管費管理が重要な成長ドライバーとなる。
liquidity:
- current_ratio: 318.3%(流動資産 962.54億円 / 流動負債 302.39億円)- 良好
- quick_ratio: 259.5%(当座比率)- 良好
solvency_and_leverage:
- total_assets: 1,656.25億円
- total_liabilities: 574.01億円
- interest_bearing_debt: 56.50億円
- debt_to_equity: 約0.05(Debt/Capital 5.0%)- 非常に保守的な負債水準
- interest_coverage: 43.0倍(支払利息0.84億円に対するEBIT)- 十分
maturity_and_short_term_risks: 流動比率・当座比率が高く短期支払能力は良好。短期借入金の明細がXBRL上で未記載のため短期借入の存在は明示できないが、全体の有利子負債は限定的であり満期ミスマッチリスクは低いと評価する。
warnings: 流動比率<1.0またはD/E>2.0の条件は該当せず警告は発生しない。
notes: 営業CF、投資CF、財務CF、フリーキャッシュフロー等のキャッシュフロー計数はXBRL上で未記載のため、営業CFに基づく純利益との乖離判定やFCFベースの配当持続可能性評価は本分析では行っていない。データが存在すれば営業CF/純利益、設備投資/減価償却比率、運転資本の動向を評価する。
operational_observations: ただし、運転資本の回転性に関しては品質アラート(長いDSO、長いDIO、長いCCC)が出ており、在庫と債権回収の停滞がキャッシュ創出に負の影響を与える可能性が高い。
dividend_policy_and_levels: 第2四半期配当30円、期末配当40円(通期配当予想 35円)が示されている。計算上の配当性向は約91.7%(計算根拠:中間30円+期末40円×33.51M株 / 純利益25.92億円)と非常に高い水準。
sustainability_assessment: 配当性向(配当のみ)基準では60%未満が持続可能域だが、同社の計算配当性向は約91.7%と持続性に疑義がある。営業CFやフリーCFの数値が未開示のため、配当を継続するためのキャッシュ裏付け(FCFカバレッジ)は評価不能であり、配当政策は見直し余地がある。
implication: 高配当性向は株主還元の姿勢を示すが、利益・キャッシュ創出が弱い場合、将来の減配リスクまたは資本支出抑制リスクが高まる。
ビジネスリスクとして、原材料価格変動リスク(食用油脂原料、穀物等)- 発生可能性:高、影響度:高、製品ミックス悪化・価格転嫁力不足(低粗利率の継続)- 発生可能性:中~高、影響度:中~高、在庫の陳腐化リスク(DIO 110日と長期)- 発生可能性:中、影響度:中が挙げられます。
財務リスクとしては、配当政策とキャッシュのミスマッチ(高配当性向 ≒ 91.7%)- 発生可能性:高、影響度:中~高、顧客回収遅延(DSO 89日)による短期キャッシュフロー圧迫- 発生可能性:中、影響度:中、資本効率低下(ROIC 2.3%)の継続による株主価値毀損リスク- 発生可能性:中、影響度:中が挙げられます。
主な懸念事項としては、低粗利と薄利構造の長期化(営業利益率 2.1%)が本業の持続可能性を脅かす、運転資本効率の悪化(DSO・DIO・CCCの長期化)によりキャッシュ創出が弱い可能性、高配当性向が内部留保と投資余力を圧迫する点が挙げられます。
重要ポイントとして、営業利益・純利益は大幅減少で収益性が顕著に低下している点に注意。、粗利率15.2%、EBITマージン2.1%は食品業界の基準を下回り、コモディティリスクと価格転嫁力不足を示唆。、バランスシートは保守的で流動性は高いが、運転資本効率の低下がキャッシュ創出を阻害する可能性がある。、配当性向の高さ(計算値 91.7%)が内部留保と成長投資を圧迫するリスクがあるため、配当政策の持続可能性に注目が必要。、通期ガイダンス達成の鍵は下期での営業効率改善(粗利回復・販管費比率抑制)と運転資本改善である。が挙げられます。
注視すべき指標は、四半期および通期の営業キャッシュフロー(開示が回復されれば最重要)、在庫日数(DIO)、売掛金回収日数(DSO)、CCCの推移、EBITマージンおよび粗利率の改善状況、配当性向(報告値)と経営の配当方針コメント、セグメント別の営業利益(油脂事業内の製品別採算)、ROIC/ROEの推移(資本効率回復の有無)です。
セクター内ポジションについては、財務構造(低有利子負債、強い流動性)は同業内で保守的なポジションだが、収益性・運転資本効率の面では改善余地が大きく、収益性指標は業界平均を下回る。短期的には安全性は高いが、中長期的な収益性改善が確認できない限り投資魅力は限定的である。