- 売上高: 403.47億円
- 営業利益: 67.37億円
- 当期純利益: 39.36億円
- 1株当たり当期純利益: 132.52円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 403.47億円 | 389.11億円 | +3.7% |
| 売上原価 | 57.06億円 | 58.68億円 | -2.8% |
| 売上総利益 | 346.40億円 | 330.42億円 | +4.8% |
| 販管費 | 279.34億円 | 270.72億円 | +3.2% |
| 営業利益 | 67.37億円 | 59.99億円 | +12.3% |
| 持分法投資損益 | -2.93億円 | -5.60億円 | +47.7% |
| 税引前利益 | 60.59億円 | 50.38億円 | +20.3% |
| 法人税等 | 21.23億円 | 19.11億円 | +11.1% |
| 当期純利益 | 39.36億円 | 31.27億円 | +25.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 39.36億円 | 31.28億円 | +25.8% |
| 包括利益 | 46.84億円 | 31.39億円 | +49.2% |
| 減価償却費 | 62.56億円 | 59.59億円 | +5.0% |
| 1株当たり当期純利益 | 132.52円 | 105.06円 | +26.1% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 129.27円 | 102.37円 | +26.3% |
| 1株当たり配当金 | 45.00円 | 45.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 492.01億円 | 473.24億円 | +18.77億円 |
| 売掛金 | 124.49億円 | 122.71億円 | +1.78億円 |
| 棚卸資産 | 8.90億円 | 9.17億円 | -27百万円 |
| 固定資産 | 736.04億円 | 647.51億円 | +88.53億円 |
| 有形固定資産 | 343.18億円 | 327.97億円 | +15.21億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 110.86億円 | 102.65億円 | +8.21億円 |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -67.45億円 | -64.57億円 | -2.88億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -18.45億円 | -66.71億円 | +48.26億円 |
| 現金及び現金同等物 | 344.04億円 | 319.00億円 | +25.04億円 |
| フリーキャッシュフロー | 43.41億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 9.8% |
| 粗利益率 | 85.9% |
| 負債資本倍率 | 3.40倍 |
| EBITDAマージン | 32.2% |
| 実効税率 | 35.0% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +3.7% |
| 営業利益前年同期比 | +12.3% |
| 税引前利益前年同期比 | +20.3% |
| 当期純利益前年同期比 | +25.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +25.8% |
| 包括利益前年同期比 | +49.2% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 29.97百万株 |
| 自己株式数 | 316千株 |
| 期中平均株式数 | 29.70百万株 |
| 1株当たり純資産 | 940.71円 |
| EBITDA | 129.93億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 45.00円 |
| 期末配当 | 55.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 800.00億円 |
| 営業利益予想 | 120.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 65.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 219.20円 |
| 1株当たり配当金予想 | 55.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のプレミアムウォーターホールディングスは、増収・大幅な増益で着地し、マージン改善とキャッシュ創出力の強さが際立つ四半期でした。売上高は403.47億円で前年同四半期比+3.7%、営業利益は67.37億円で+12.3%、当期純利益は39.36億円で+25.8%と、上流から下流までの利益段階で改善が進みました。営業利益率は16.7%(=67.37/403.47)と推計され、前年約15.4%から約+130bpの拡大が示唆されます。純利益率は9.8%(=39.36/403.47)で、前年約8.0%から約+180bpの改善と推定され、税引前利益の伸長と税率安定が寄与しました。粗利益率は85.9%と極めて高水準で、原価抑制と継続収益モデルの強みが示されています。営業CFは110.86億円と純利益の2.82倍で、利益のキャッシュ化は良好です。FCFは43.41億円で、投資と株主還元(配当16.31億円・自己株買い4.75億円)を十分に賄える水準です。デュポン分解のROEは14.1%で、財務レバレッジ4.40倍の高さと純利益率の改善が牽引し、総資産回転率0.329倍の低さを補う構図です。自己資本比率は22.7%、負債資本倍率(D/E)は3.40倍と高レバレッジで、財務健全性には注意が必要です。持分法投資利益は-2.93億円と小幅なマイナスで、総合商社型の利益構造とは異なり、本業の営業利益が業績を主導しています。ROICは15.7%と高水準で、資本効率は目標ベンチマーク(7-8%)を大きく上回ります。インタレストカバレッジは未記載で金利耐性の定量確認は不可ですが、EBITDA129.93億円の水準感からは一定のバッファが示唆されます。運転資本は売掛金124.49億円・棚卸8.90億円に対し買掛金166.27億円でネット運転資本は抑制的に見え、キャッシュ創出に寄与した可能性があります。配当性向は76.1%とやや高めで、短期的にはFCFで賄える一方、レバレッジの高さを踏まえると中期的な還元拡大余地は投資・負債削減とのバランスがポイントです。総じて、収益性改善と強いキャッシュ創出が確認できる一方、レバレッジの高さ・金利動向・再投資の質が中期の持続性を左右します。今後はARPU維持・解約率管理・獲得コスト(CAC)の効率化、並びに債務のデュレーション管理と金利感応度の低減が課題となります。
デュポン分析(ROE=純利益率×総資産回転率×財務レバレッジ):ROE 14.1% = 9.8% × 0.329 × 4.40。最もインパクトの大きい構成要素は財務レバレッジ(4.40倍)と純利益率の改善であり、総資産回転率(0.329倍)は引き続き低水準でマイナス寄与です。営業利益+12.3%が売上+3.7%を大幅に上回ったことから、販管費の伸び抑制やスケール効果により営業レバレッジが発現し、営業利益率は約+130bp拡大、純利益率も約+180bp改善したと推定されます。税引前利益60.59億円に対し法人税等21.23億円(実効税率35.0%)は安定的で、純利益率の改善を下支えしました。こうしたマージン改善は、価格改定、ミックス改善、物流効率化、解約率安定などのオペレーション改善に整合的ですが、四半期単位の一時要因(販促費のタイミング、季節性)も混在し得るため、通期での持続性検証が必要です。販管費は金額非開示ですが、売上成長率(+3.7%)に対し営業利益が+12.3%と上回ることから、少なくとも当期は販管費率の低下が示唆されます。一方、総資産回転率0.329倍はサブスク型モデル・有形/無形資産投資の積み上がりの帰結であり、短期的な大幅改善は見込みづらい点がROEの抑制要因です。財務レバレッジ依存度が高いため、金利上昇や信用スプレッド拡大はROEの下押しリスクとなります。持分法投資利益は-2.93億円と小幅赤字で、総合商社のような持分法依存ではなく営業利益主導の稼ぐ力が確認できます。ROIC 15.7%は加重平均資本コスト(WACC)上方でも十分上回る水準とみられ、投下資本効率は良好です。
売上は+3.7%と堅調で、サブスク/宅配水の契約ベースの伸長と単価維持が背景と推察される一方、明確なKPI(契約件数、解約率、ARPU)は未記載でドライバーの定量分解はできません。営業利益+12.3%の成長は販促・物流・間接費の効率化やスケールメリット活用が寄与した公算で、営業利益率の拡大につながりました。税引前利益の伸長(60.59億円)と実効税率35.0%の安定で、純利益は+25.8%とレバレッジの効いた増益。持分法は-2.93億円と業績の足かせだが影響度は限定的(持分法投資利益比率-4.8%)。短期的には価格改定効果や販促の効率化が寄与し得るが、顧客獲得コスト(CAC)上昇や物流費のインフレ圧力は成長率の頭打ち要因になり得ます。中期的には、解約率低下(ライフタイムバリューの向上)、ARPUの維持/向上、チャネルミックスの最適化、設備投資の資本回収効率が売上・利益の持続性の鍵です。
自己資本比率22.7%、負債資本倍率(D/E)3.40倍で高レバレッジであり、明示的に注意が必要です(警告基準D/E>2.0)。流動資産492.01億円に対し流動負債の内訳が未記載のため流動比率は算出不可で、短期資金繰りの余裕度は定量的に評価できません。買掛金166.27億円・売掛金124.49億円・棚卸8.90億円の構成から、ネット運転資本は軽量で資金効率は良好に見える一方、支払条件への依存度が高い場合は満期ミスマッチにつながる可能性があります。有利子負債の金額と満期構成、金利条件は未開示のため、リファイナンス・金利上昇耐性を精緻に評価できません。オフバランスの債務(リース、保証)は未記載で、潜在的なコミットメントは不明です。現金及び現金同等物は344.04億円で流動性バッファは厚いものの、総資産規模/レバレッジ対比の十分性は負債満期プロファイル次第です。
営業CF110.86億円は純利益39.36億円の2.82倍で、利益のキャッシュ化は高品質と評価できます。減価償却費62.56億円の非資金費用と、運転資本のコントロールがCFを押し上げたとみられます。FCFは43.41億円でプラス、投資CF-67.45億円(M&Aや設備以外の投資を含む可能性)を吸収しつつ、期末現金344.04億円を確保。設備投資-18.27億円は営業CFの約16%にとどまりキャッシュフローに無理がありません。営業CF/純利益が1.0未満の場合の品質懸念は該当せず、今回は健全。運転資本操作の定量検証(売掛・在庫・買掛の増減影響)は期間比較データがなく特定不能ですが、営業CFの伸長は収益性改善と回収効率の寄与が示唆されます。株主還元(配当16.31億円、自己株買い4.75億円)はFCFで十分賄えており、ネットキャッシュの積み増しにも寄与しています。
配当性向は76.1%とやや高めで、ベンチマーク(<60%)を上回るため増配余地は利益成長と投資・負債削減のバランス次第です。一方、FCFカバレッジは1.45倍と示され、少なくとも現行配当の維持には十分な現金創出力が確認できます。期中の配当支払16.31億円および自己株買い4.75億円の合計21.06億円に対し、FCF43.41億円で2.0倍程度のカバレッジがあり、短期の持続可能性は良好です。高レバレッジ(D/E 3.40)の下では、金利上昇局面やリファイナンス環境の悪化時に配当余力が圧迫されるリスクがあるため、格付・借入条件・満期分散の改善が還元方針の安定化に資するでしょう。ボードの配当方針(連結配当性向目安、内部留保とのバランス)は未記載で、中期還元姿勢の評価は限定的です。
ビジネスリスク:
- 解約率上昇や需要鈍化によるARPU・LTVの低下
- 物流費・人件費・資材(ボトル/資材)インフレによるマージン圧迫
- 新規顧客獲得コスト(CAC)上昇と獲得効率の低下
- 水源・製造設備の障害や品質問題による供給リスク・レピュテーションリスク
- 競合の価格攻勢・販促強化によるシェア低下
財務リスク:
- 高レバレッジ(D/E 3.40)による金利上昇・与信環境悪化時の利益・CF圧迫
- リファイナンス・満期集中のリスク(満期構成未記載のため不確実性高い)
- インタレストカバレッジ未記載による金利耐性評価の不確実性
- オフバランス債務(リース・保証等)不透明性
主な懸念事項:
- 財務レバレッジ依存度が高くROEの質が金利条件に左右されやすい
- 総資産回転率0.329倍の低さが資本効率の持続に対する制約
- 持分法投資利益のマイナス転化(-2.93億円)が外部投資収益の不安定要因
- 販管費/獲得費の季節性・タイミング要因により四半期利益の振れが大きくなり得る
重要ポイント:
- 増収・大幅増益、営業・純利益率ともに約+130〜+180bp改善
- 営業CF/純利益2.82倍で利益のキャッシュ化が優良、FCFプラスを確保
- ROE14.1%は主に高いレバレッジとマージン改善が牽引、総資産回転率は低位
- ROIC15.7%と投下資本効率は良好だが、D/E3.40の財務リスクは顕著
- 配当性向76.1%は高めだが、FCFで当面の還元は十分にカバー
注視すべき指標:
- インタレストカバレッジ(EBIT/支払利息)と借入の満期プロファイル
- 解約率、ARPU、純増契約数、LTV/CAC
- 販管費率(広告宣伝・物流・人件費)のトレンド
- 運転資本回転(売掛回転日数・買掛回転日数)の変化
- ネットデット/EBITDA、固定・変動金利比率、ヘッジ比率
- 設備投資の回収期間と事業別ROIC
セクター内ポジション:
同業小売・サブスクモデル内では、マージンとCF品質は上位、資本効率(ROIC)も優良。一方で財務レバレッジの高さが相対的弱みで、金利局面や信用環境に対する感応度が高いポジショニング。総合商社のような持分法収益依存は低く、本業収益の安定性が強み。
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