- 売上高: 17,561.17億円
- 営業利益: 1,232.62億円
- 当期純利益: 1,180.55億円
- 1株当たり当期純利益: 126.95円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 17,561.17億円 | 16,997.20億円 | +3.3% |
| 売上原価 | 9,210.62億円 | - | - |
| 売上総利益 | 7,786.58億円 | - | - |
| 販管費 | 6,166.16億円 | - | - |
| 営業利益 | 1,232.62億円 | - | - |
| 持分法投資損益 | 291.43億円 | - | - |
| 税引前利益 | 1,673.21億円 | 1,560.05億円 | +7.3% |
| 法人税等 | 512.36億円 | - | - |
| 当期純利益 | 1,180.55億円 | 1,047.70億円 | +12.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,028.33億円 | 792.68億円 | +29.7% |
| 包括利益 | 894.14億円 | 1,369.77億円 | -34.7% |
| 減価償却費 | 688.70億円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 126.95円 | 97.87円 | +29.7% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 126.94円 | 97.87円 | +29.7% |
| 1株当たり配当金 | 35.50円 | 35.50円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 9,835.06億円 | 10,411.93億円 | -576.87億円 |
| 売掛金 | 4,284.28億円 | 5,028.80億円 | -744.52億円 |
| 棚卸資産 | 3,610.91億円 | 3,589.85億円 | +21.06億円 |
| 固定資産 | 23,266.04億円 | 23,129.66億円 | +136.38億円 |
| 有形固定資産 | 7,038.97億円 | 6,740.28億円 | +298.69億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 1,786.04億円 | - | - |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -2,595.10億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 1,000.65億円 | - | - |
| 現金及び現金同等物 | 1,317.15億円 | 1,186.17億円 | +130.98億円 |
| フリーキャッシュフロー | -809.06億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 5.9% |
| 粗利益率 | 44.3% |
| 負債資本倍率 | 1.27倍 |
| EBITDAマージン | 10.9% |
| 実効税率 | 30.6% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +3.3% |
| 税引前利益前年同期比 | +7.3% |
| 当期純利益前年同期比 | +12.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +29.7% |
| 包括利益前年同期比 | -34.7% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 914.00百万株 |
| 自己株式数 | 103.85百万株 |
| 期中平均株式数 | 810.06百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,798.61円 |
| EBITDA | 1,921.32億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 35.50円 |
| 期末配当 | 35.50円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 24,400.00億円 |
| 当期純利益予想 | 1,760.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 1,500.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 185.20円 |
| 1株当たり配当金予想 | 37.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2025年度Q3のキリンHDは、売上・利益ともに増加し、特に純利益の伸長が顕著で堅調な四半期となりました。売上高は17,561.17億円で前年同期比+3.3%と増収を確保し、価格改定やプレミアムシフトの寄与が示唆されます。売上総利益は7,786.58億円で粗利率は44.3%と高水準を維持し、原材料や資材コストの一部落ち着きも背景とみられます。販管費は6,166.16億円で売上対比35.1%と管理可能なレンジに収まり、営業利益は1,232.62億円(営業利益率約7.0%)まで改善しています。税引前当期純利益は1,673.21億円、当期純利益は1,028.33億円で前年同期比+29.7%と大幅増益です。EPSは126.95円と底堅く、自己資本利益率(ROE)は7.1%と資本効率は着実に改善の兆しです。持分法投資利益は291.43億円で、利益全体に対して17.4%を占め、非営業(営業外)寄与も28.3%と無視できないウエイトを持ちます。営業CFは1,786.04億円で純利益の1.74倍と利益の現金化は良好です。一方で投資CFは-2,595.10億円と大きく、設備投資-971.11億円に加え、M&Aや戦略投資による資金流出がフリーCF(-809.06億円)を押し下げました。財務CFは+1,000.65億円と純増で、投資資金の一部を外部資金で賄っています。自己資本比率は35.3%、負債資本倍率は1.27倍とバランスシートは概ね健全域ですが、のれん4,950.74億円・無形資産6,576.01億円と無形・M&A起因の資産比率が高く、将来の減損リスク監視が必要です。営業利益率や純利益率のbp変化は前年の細目開示が不足しており定量比較は困難ですが、純利益の伸長と営業CFの強さからマージンと収益の質は改善基調と評価します。ROICは5.9%と社内目標レンジ(一般論で7-8%)には届かず、資本効率の一段改善が中期課題です。配当性向は63.1%とやや高めで、FCFはマイナスのため、当期の株主還元は主として営業CFと外部調達で支える構図です。短期的には価格・ミックス改善、コスト安定、持分法利益が業績を下支えする一方、投資拡大に伴うFCFのマイナス継続は資本効率とレバレッジ管理の焦点となります。為替、原材料、規制(酒税・健康志向)など業界要因も依然として感応度が高いです。総じて、利益の質は改善、投資による成長志向は明確、資本効率と還元のバランス管理が今後のカギと判断します。
ROEの分解は、純利益率5.9%×総資産回転率0.531×財務レバレッジ2.27倍≒ROE 7.1%となり、収益性・効率・レバレッジの総合で水準を確保しています。現状のROE寄与度は、純利益率とレバレッジの2要素が相対的に効いており、総資産回転率は0.531と飲料・医薬事業の資産集約度やM&A起因の無形・のれん増で抑制される構造です。営業利益率は約7.0%、EBITDAマージン10.9%で、価格・ミックスやコスト低下の恩恵が示唆され、純利益率の改善に連動しています。持分法投資利益291.43億円(利益構成比17.4%)や営業外収入比率28.3%が純利益率を底上げしており、非営業寄与の存在は利益水準の支えになる一方、ボラティリティ源にもなります。ROICは5.9%と資本コスト上回りの余地が限定的で、投下資本の増加(設備投資-971.11億円、M&A示唆の投資CF大幅流出)に対する回収力の強化が必要です。販管費率は35.1%と管理可能な範囲ながら、トップライン+3.3%に対し販促・人件費のコントロール継続が営業レバレッジの鍵です。総じて、純利益率の改善は当期の収益性向上の主因で、持分法・非営業項目の寄与と価格ミックスが背景、資産回転は大型投資・無形資産比率上昇により伸びにくい構造と評価します。持続性は、基礎事業の価格・ミックスとコストベース改善が継続すれば中期的に一定の維持が可能な一方、持分法先の業績や為替・資源・規制の変動により一時的なブレは想定されます。懸念点として、ROICが7-8%目標レンジに未達で、投資拡大局面で資本効率が希薄化しやすい点、また非営業寄与への依存が増えると利益の質が毀損しやすい点を指摘します。
売上は+3.3%と堅調で、価格改定・プレミアム商品のミックス改善が主要因と推定されます。営業利益は1,232.62億円、純利益は1,028.33億円(+29.7%)で、非営業寄与(持分法・金融損益等)と税率30.6%のコントロールが増益を後押ししました。粗利率44.3%、EBITDAマージン10.9%、営業利益率約7.0%は、コスト環境の安定化と価格浸透を反映し、基礎収益力の底上げを示唆します。一方、投資CFが-2,595.10億円と大きく、成長投資(CAPEX 971.11億円超、加えてM&A/持分投資)が加速しており、将来の売上成長と利益拡大の布石と見られます。持分法投資利益291.43億円は成長寄与もあるが、外部要因(為替・資源・カントリーリスク)への感応度が高く、来期以降の変動リスクです。中期見通しは、主力飲料での価格・ミックスと国際事業の拡大、医薬・ヘルスサイエンスのポートフォリオ貢献で売上は中低一桁成長、利益はコスト効率化の進展次第で売上成長をやや上回る伸びが期待されます。前提として、規制変更や為替の急変がないこと、原材料市況が大幅反騰しないことが必要です。
自己資本比率は35.3%で安定、負債資本倍率1.27倍はベンチマーク(<1.5倍)内で資本構成は保守的です。総資産33,101.10億円に対し純資産14,571.44億円、財務レバレッジは2.27倍と中庸です。流動比率・当座比率・短期借入金等の開示がなく、満期ミスマッチの定量評価は困難ですが、流動資産9,835.06億円、売掛金4,284.28億円、棚卸3,610.91億円のボリュームから、通常の運転資金需要には対応可能と見ます。買掛金3,285.30億円とのバランスは概ね妥当で、極端な短期資金ギャップは示唆されません。有利子負債・金利費の詳細開示がないためインタレストカバレッジは算出不可ですが、EBITDA 1,921.32億円と営業CF 1,786.04億円から一定の支払能力は確保とみられます。のれん4,950.74億円、無形資産6,576.01億円と無形比率が高く、減損リスクは構造的に内包します。オフバランス債務(リース、コミットメント等)の情報は未記載で、潜在的債務の有無は不明です。現時点で流動比率<1.0やD/E>2.0に該当する警告事項は確認されません。
営業CF/純利益は1.74倍と高く、利益の現金化は良好で利益の質は高水準です。フリーCFは-809.06億円とマイナスで、主因は投資CFの大幅流出(-2,595.10億円)です。設備投資は-971.11億円で減価償却費688.70億円の約1.4倍と更新・成長投資の色彩が強く、加えてM&A・持分取得等の戦略投資が資金を押し下げたと推測されます。運転資本は売上の伸長に応じた増加が想定されますが、売掛金・棚卸の水準は売上規模から許容範囲で、極端な期末調整(在庫積み増しや買掛先延ばし)を示す定量指標は本データからは確認できません。配当・自社株買いは合計で約583.7億円規模と限定的で、営業CFで十分カバー可能です。一方、FCFがマイナスのため、当期の総還元と大型投資は外部調達(財務CF+1,000.65億円)に依存しています。営業CF/純利益が0.8倍を大きく上回るため、短期的な利益の質に問題は見当たりませんが、投資の回収タイミングとROIC改善が中期の焦点です。
配当性向は63.1%と目安の60%をやや上回り、やや高めのレンジです。FCFカバレッジは-1.25倍で、当期のフリーCFでは配当を賄えていませんが、営業CF(1,786.04億円)対配当支払(-583.16億円)は十分な余力があります。自社株買いは-0.51億円と極小で、総還元の中心は配当です。今後の持続可能性は、(1)大型投資の平準化または回収進展によるFCF改善、(2)ROICの7-8%レンジ回帰、(3)非営業寄与への過度な依存低下、の3点に依存します。現状のバランスシート余力(自己資本比率35.3%、負債資本倍率1.27倍)を踏まえると、短期的な配当の維持は可能性が高い一方、中期では投資水準とキャッシュ創出のバランス管理が前提になります。会社方針の明示は未記載のため、増配スタンスやDOE目標の有無は確認できません。
ビジネスリスク:
- 原材料・資材(麦芽、ホップ、砂糖、アルミ缶等)価格の変動による粗利圧迫リスク
- 為替変動による海外売上・コスト・持分法投資先の利益変動
- 規制・税制(酒税、健康関連規制)の変更による需要・採算影響
- 競争激化(プレミアム・RTD・ノンアル等)による価格競争・販促費増
- ブランド毀損や品質問題の発生リスク
- 持分法適用会社の業績変動・配当減少リスク(291.43億円の寄与がボラティリティ要因)
財務リスク:
- 大型投資・M&Aの実行に伴うFCFの継続的マイナスとレバレッジ上昇リスク
- 無形資産・のれんの高水準(計約1.15兆円)に伴う減損リスク
- 金利上昇局面での資金調達コスト上昇(インタレストカバレッジ未算出)
- 為替換算差・金融資産評価による包括利益の変動
主な懸念事項:
- ROIC 5.9%が目標レンジ(7-8%)未達で、投下資本回収の効率性課題
- 営業外収入比率28.3%と非営業依存の高まりが利益の質を毀損しうる点
- FCFが-809.06億円とマイナスで、投資の回収が計画通り進まない場合の資本配分圧力
- 流動負債・金利費等の開示不足により短期支払能力の厳密評価が困難
重要ポイント:
- 売上+3.3%、純利益+29.7%で収益性は改善、営業利益率約7.0%、粗利率44.3%
- 営業CF/純利益1.74倍で利益の質は良好だが、投資CF大幅マイナスでFCFは-809億円
- ROE 7.1%、ROIC 5.9%と資本効率は改善余地、無形資産・のれんの厚みは要監視
- 持分法利益291億円(構成比17.4%)と営業外収入28.3%が利益を押し上げる一方、変動要因
- 負債資本倍率1.27倍、自己資本比率35.3%でバランスシートは概ね健全
- 配当性向63.1%はやや高め、配当は営業CFで賄えるがFCFは未充足
注視すべき指標:
- 価格・ミックス効果と原材料コストのスプレッド(粗利率)
- ROICと投下資本回転(投資案件の収益化進捗)
- 持分法投資利益の四半期ブレとセグメント別内訳
- FCF創出力(投資CFの平準化と運転資本効率)
- レバレッジ(負債資本倍率、Debt/EBITDA)と金利感応度
- 減損兆候(のれん・無形資産)
- 為替感応度とヘッジ方針
セクター内ポジション:
大手飲料・ヘルスサイエンス企業として、価格・ミックス改善とコスト安定により収益は改善基調。一方で成長投資を積極化しており、同業比でFCFは短期的に劣後しやすい構図。資本効率(ROIC)の改善余地と無形資産厚みの管理が差別化要因となる。
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