- 売上高: 60.10億円
- 営業利益: 9.57億円
- 当期純利益: 4.71億円
- 1株当たり当期純利益: 61.80円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 60.10億円 | 52.82億円 | +13.8% |
| 売上原価 | 28.63億円 | - | - |
| 売上総利益 | 24.20億円 | - | - |
| 販管費 | 15.94億円 | - | - |
| 営業利益 | 9.57億円 | 8.26億円 | +15.9% |
| 営業外収益 | 9百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 9百万円 | - | - |
| 経常利益 | 9.54億円 | 8.25億円 | +15.6% |
| 税引前利益 | 7.78億円 | - | - |
| 法人税等 | 3.07億円 | - | - |
| 当期純利益 | 4.71億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 5.38億円 | 3.85億円 | +39.7% |
| 包括利益 | 6.28億円 | 4.49億円 | +39.9% |
| 支払利息 | 4百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 61.80円 | 44.41円 | +39.2% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 60.54円 | 43.91円 | +37.9% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 48.00億円 | 47.46億円 | +55百万円 |
| 現金預金 | 33.05億円 | 32.60億円 | +45百万円 |
| 売掛金 | 10.99億円 | 12.69億円 | -1.70億円 |
| 固定資産 | 10.75億円 | 10.65億円 | +11百万円 |
| 有形固定資産 | 1.37億円 | 1.20億円 | +18百万円 |
|
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 9.0% |
| 粗利益率 | 40.3% |
| 流動比率 | 370.3% |
| 当座比率 | 370.3% |
| 負債資本倍率 | 0.36倍 |
| インタレストカバレッジ | 215.15倍 |
| 実効税率 | 39.4% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +13.8% |
| 営業利益前年同期比 | +15.9% |
| 経常利益前年同期比 | +15.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +39.8% |
| 包括利益前年同期比 | +39.8% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 8.81百万株 |
| 自己株式数 | 79千株 |
| 期中平均株式数 | 8.72百万株 |
| 1株当たり純資産 | 494.44円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 12.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| AIBigDataSolutionSegment | 2百万円 | 1.31億円 |
| InfluencerMarketing | 7百万円 | 97百万円 |
| PrService | 3百万円 | 8.37億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 85.00億円 |
| 営業利益予想 | 12.80億円 |
| 経常利益予想 | 12.80億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 7.30億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 84.08円 |
| 1株当たり配当金予想 | 14.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2025年度Q3の共同ピーアールは、売上・利益ともに2桁成長で着地し、収益性も小幅ながら改善した好決算です。売上高は60.10億円で前年同期比+13.8%、営業利益は9.57億円で+15.9%、経常利益は9.54億円で+15.5%、当期純利益は5.38億円で+39.8%と、ボトムラインの伸びがトップラインを大きく上回りました。営業利益率は15.9%(9.57/60.10)で、前年の推定15.6%から約+29bp改善しました。純利益率は8.9%となり、前年推定7.3%から約+166bp拡大しています。粗利益率は40.3%と高水準を維持し、販管費コントロールの寄与で営業レバレッジが効いた構図です。バランスシートは総資産58.75億円、純資産43.17億円で、財務レバレッジ1.36倍と保守的です。流動資産48.00億円に対し流動負債12.96億円で流動比率370%と極めて潤沢、短期借入金0.50億円・長期借入金1.81億円と有利子負債依存も低位です。インタレストカバレッジは215倍と金利耐性も十分です。ROEはデュポン分解ベースで12.5%(純利益率8.9%×総資産回転率1.023×財務レバレッジ1.36)と資本効率は良好です。ROICは46.7%と開示ベースで非常に高水準であり、資本の軽いビジネスモデルと運転資本効率の高さを反映しています。一方、経常→税引前で1.76億円の減少があり、特別損失等の一過性費用が発生した可能性が示唆されます(注記未開示のため詳細不明)。キャッシュフロー計算書は未記載のため、営業CF対純利益の整合性やFCF創出力は判定不能です。配当性向は計算値で19.7%と保守的だが、配当額・FCFカバレッジは不明で持続可能性の精緻評価には限界があります。売上の二桁成長と利益率のbp改善により、利益の量と質の両面で前進しているが、特別損失の内訳とキャッシュコンバージョンの確認が今後の焦点です。短期的には堅調な需要とコスト規律の継続が追い風、来期に向けては人件費や外注費のインフレ圧力、案件ミックス変化がマージンに与える影響を注視すべきです。全体として、堅固な財務基盤と高い資本効率を背景に、安定成長のシナリオが妥当とみられますが、CF開示の欠落は分析上の不確実性を残します。なお、提供データのうち売上原価と売上総利益に齟齬があるため(粗利率40.3%・粗利24.20億円が整合的であり、売上原価28.63億円は不整合に見える)、粗利関連の指標は公表の粗利・粗利率に整合させて評価しています。
ROE分解:ROE(12.5%)=純利益率(8.9%)×総資産回転率(1.023)×財務レバレッジ(1.36倍)。変動寄与が最も大きいのは純利益率の改善で、営業利益率の+約29bp改善と経常段階の安定、税率39.4%の範囲での純利伸長が効きました。ビジネス要因としては、案件ミックス改善(高付加価値PR/コンサル比率上昇)および販管費の伸び抑制が営業レバレッジをもたらしたと解釈できます。持続性は、固定費のレバレッジとミックスの維持が前提で中期的には概ね持続可能だが、人件費・外注費のインフレや採用強化局面では一時的なマージン圧迫リスクがあります。警戒すべきトレンドとして、売上成長が続く局面で販管費成長率が売上成長率を上回る兆候が出ると、営業レバレッジが解けて利益率が低下する可能性がある点を挙げます。
売上は+13.8%と堅調で、既存顧客の案件単価増加と新規開拓の寄与が示唆されます(詳細内訳は未開示)。営業利益は+15.9%で、売上伸長を上回り、固定費の希釈効果が働いています。純利益は+39.8%と大幅増で、営業段階の改善に加え、前年に比べ特別損益や税効果の影響が追い風となった可能性があります。営業外の純影響はほぼ中立(収益0.09億円と費用0.09億円)で、本業ドリブンの成長と評価できます。短期見通しは、案件需要の底堅さと足元の受注環境が維持されれば、売上高の1桁後半〜2桁前半成長、営業利益率15%台の維持がベースシナリオ。上振れ要因は高付加価値領域(戦略PR、デジタル/危機管理等)の構成比上昇、下振れ要因は広告・広報市場の景気感応度と費用インフレです。なお、CFデータ未開示のため、成長の現金裏付け(キャッシュ実現性)の評価は保留とします。
流動比率370.3%・当座比率370.3%と流動性は非常に強固で、短期資金繰りリスクは低いと評価します。総資産58.75億円に対し純資産43.17億円で自己資本厚く、負債資本倍率0.36倍と保守的な資本構成です。短期借入金0.50億円・長期借入金1.81億円で有利子負債は小さく、金利上昇耐性も高いです。満期ミスマッチは、流動資産48.00億円が流動負債12.96億円を大きく上回っており、低リスク。オフバランス債務の開示はなく、リースや保証等の潜在債務は不明です。のれん3.20億円、無形資産3.72億円は総資産比で約12%と、中長期的な減損リスク監視は必要ですが現時点の財務健全性を毀損する水準ではありません。D/E>2.0や流動比率<1.0といった警戒水準には該当しません。
営業CF、投資CF、財務CFが未記載のため、営業CF/純利益やFCFの定量評価はできません。一般論として、当社モデルは前受・後請の案件進捗次第で売上債権と買入債務の振れが大きく、期中の運転資本変動が営業CFに影響し得ます。売上債権10.99億円に対し買掛金3.57億円で、売掛偏重のため入金サイトの管理がCF安定化の鍵です。キャッシュ残高33.05億円と純現金ポジションは厚く、短期的な投資・株主還元は自己資金で賄える余地がありますが、配当・設備投資のFCFカバレッジはデータ欠落につき判断保留とします。運転資本操作の兆候(四半期末の売掛膨張や前受金の急増等)は確認困難です。
配当性向は計算値で19.7%と保守的で、利益水準からみた持続可能性は高いと推察されます。純現金と高流動性から、短期的な配当継続余力は十分とみられます。もっとも、FCFデータが未記載のため、配当+設備投資に対するFCFカバレッジは算定不能であり、中期的な持続性評価には限界があります。配当方針(連結配当性向目標やDOEの有無)が未開示で、方針面の確度も限定的です。今後は営業CF創出力の開示、安定配当レンジの明示が持続的還元の信頼性を高めます。
ビジネスリスク:
- 景気後退による広告・PR需要の鈍化リスク(案件延期・縮小)
- 顧客集中・大型案件依存による収益変動リスク
- 人件費・外注費の上昇によるマージン圧迫
- レピュテーションリスク(危機管理案件の失敗等による信用毀損)
- デジタル/生成AIの進展に伴うサービスモデルの陳腐化リスク
財務リスク:
- 特別損失の発生(経常→税引前のギャップ1.76億円)による利益変動
- 無形資産(のれん含む)に係る減損リスク
- 運転資本(売掛金)偏重によるキャッシュ回収遅延リスク
- 金利上昇局面での資金調達コスト上昇(影響は限定的だがモニタリング必要)
主な懸念事項:
- キャッシュフロー計算書未記載により利益の現金裏付けが検証不能
- 売上原価と売上総利益のデータ不整合(粗利率に準拠して評価)
- 税引前段階の一過性損失の内容未開示
- 配当総額・FCFカバレッジ未記載で還元余力の厳密評価が困難
重要ポイント:
- 売上+13.8%、営業利益+15.9%、純利益+39.8%の好調なQ3、営業・純利益率はそれぞれ約+29bp、+166bp改善
- ROE12.5%、ROIC46.7%と資本効率は高水準、財務レバレッジは1.36倍と保守的
- 流動比率370%・現金33億円で流動性は極めて厚い、金利耐性も十分(カバレッジ215倍)
- 経常→税引前で1.76億円のギャップがあり一過性損失の可能性、内容確認が必要
- CF未開示のため利益のキャッシュ裏付け・FCFの持続性評価は保留
注視すべき指標:
- 受注動向と高付加価値案件(戦略PR、デジタル、危機管理)の比率
- 販管費の伸び率(人件費・外注費)と営業利益率のトレンド
- 売上債権回転日数・入金サイト(キャッシュコンバージョン)
- 特別損益の発生有無と内容
- 配当方針(配当性向・DOE)とCF開示
セクター内ポジション:
国内PR専業各社の中でも、当社は高い営業利益率(15%台)と強固なバランスシート(純現金・低D/E)を備え、ディフェンシブ性と資本効率を両立。成長ドライバーは案件ミックス改善とスケールメリットで、同業比で収益性は上位レンジに位置する一方、CF開示の薄さと一過性損失の不透明感が相対的なディスカウント要因。
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