| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1477.0億 | ¥1640.0億 | -9.9% |
| 営業利益 | ¥186.9億 | ¥289.7億 | -35.5% |
| 税引前利益 | ¥257.6億 | ¥318.2億 | -19.0% |
| 純利益 | ¥184.4億 | ¥229.7億 | -19.7% |
| ROE | 7.7% | 9.1% | - |
2026年3月期決算は、売上高1,477億円(前年比-163億円 -9.9%)、営業利益186.9億円(同-102.8億円 -35.5%)、経常利益325.8億円(同+5.3億円 +1.6%)、純利益184.4億円(同-45.3億円 -19.7%)となり、減収減益で着地した。営業段階では主力Game事業の売上減(-17.7%)と減損損失99.1億円の計上が利益を圧迫したが、持分法投資利益88.1億円(前年比+281.7%)が経常段階を下支えし、税前利益は25.8%減にとどまった。セグメント別ではLiveStreaming事業が営業利益39.8億円(前年比+2082%)と大幅黒字化を達成し、収益ポートフォリオの改善が進展する一方、Healthcare&Medical事業は減損計上により赤字幅が拡大した。財務面では営業CF334.3億円(同-14.3%)とキャッシュ創出力を維持し、有価証券売却等により投資CFが+348.2億円となり、借入金返済287億円と自己株買い106.9億円を実施後も現金残高は1,030億円(前年比+103億円)へ増加した。自己資本比率は69.8%(前年61.3%)へ上昇し、有利子負債は24.9億円(Debt/EBITDA 0.10倍)まで圧縮され、財務健全性は一段と強化された。
【売上高】売上高は1,477億円(前年比-9.9%)となった。セグメント別では、Game事業が641.8億円(同-17.7%)と大幅減収となり全社売上を押し下げた主因である。既存タイトルのライフサイクル進行と新作タイトルの寄与不足が影響した。LiveStreaming事業は397.9億円(同-1.9%)と微減にとどまり、収益性改善局面にある。Sports&スマートシティ事業は326.5億円(同+4.8%)と増収で、2026年3月のBASEGATE横浜関内の開業寄与が見られる。Healthcare&Medical事業は87.0億円(同-18.9%)と大幅減収、事業選別と構造改革の影響が続く。新規事業・その他は23.8億円(同-33.4%)と縮小した。全社の売上総利益は793.6億円で粗利率53.7%(前年56.5%)となり、280bp悪化した。Game事業の売上構成比低下と高粗利タイトル比率の変化が主因である。
【損益】売上原価は683.4億円(売上原価率46.3%)、販売費及び一般管理費は516.9億円(販管費率35.0%、前年36.7%)となり、販管費率は170bp改善した。その他の費用109.0億円には減損損失99.1億円が含まれ、主にHealthcare&Medical領域ののれん及び無形資産の減損である。営業利益は186.9億円(営業利益率12.7%、前年17.7%)となり、減損と粗利率悪化により前年比-35.5%の大幅減益となった。セグメント別営業利益では、Game 296.6億円(利益率46.2%、前年比-23.1%)、LiveStreaming 39.8億円(利益率10.0%、前年比+2082%)、Sports 17.9億円(利益率5.5%、前年比-2.8%)、Healthcare&Medical -23.3億円(前年比赤字幅35.6%縮小)、新規事業・その他 -15.5億円(前年比悪化)となった。営業外では金融収益20.1億円・金融費用37.5億円の純額-17.4億円に対し、持分法投資利益88.1億円が大きく寄与し、経常利益は325.8億円(前年比+1.6%)と微増を確保した。税引前利益257.6億円から法人税等73.2億円を控除し、純利益は184.4億円(前年比-19.7%)となった。結論として、減収減益の決算だが、営業外の持分法利益が経常段階を下支えする構図である。
Game事業は売上641.8億円(前年比-17.7%)、営業利益296.6億円(同-23.1%)で利益率46.2%を維持し、全社営業利益の最大貢献セグメントである。減収要因は既存タイトルのライフサイクル進行と新作タイトルの寄与不足だが、高い利益率は変わらず、キャッシュ創出の中核を担う。LiveStreaming事業は売上397.9億円(同-1.9%)、営業利益39.8億円(同+2082%)で利益率10.0%と黒字化を達成した。前年は営業損失-2.0億円だったため大幅な収益性改善であり、PocochaとIRIAMの課金最適化とコスト効率化が寄与した。Sports&スマートシティ事業は売上326.5億円(同+4.8%)、営業利益17.9億円(同-2.8%)で利益率5.5%。売上は増加したがスマートシティ関連の先行投資やイベント開催コストにより利益は微減した。Healthcare&Medical事業は売上87.0億円(同-18.9%)、営業損失-23.3億円(前年-36.2億円から赤字幅35.6%縮小)で、減損計上により依然赤字だが構造改革の進展が見られる。新規事業・その他は売上23.8億円(同-33.4%)、営業損失-15.5億円(前年-1.3億円から悪化)で、新規領域の縮小と先行投資負担が継続している。全社費用調整額は-38.9億円(前年-40.3億円)で微減した。
【収益性】営業利益率は12.7%(前年17.7%)で502bp悪化し、減損損失99.1億円と粗利率低下が主因である。純利益率は12.5%(前年14.0%)で150bp悪化した。ROEは8.0%(前年10.7%)で270bp低下し、減益と自己資本増加(自社株買いによる自己株式増加と内部留保積み上げ)が影響した。EBITは234.5億円(営業利益+減価償却費70.1億円-減損99.1億円の調整後近似値)でEBITDAマージンは約17.1%である。粗利率53.7%は前年比280bp悪化し、Game事業の売上構成比低下と高粗利タイトル比率の変化を反映する。【キャッシュ品質】営業CF334.3億円は純利益184.4億円の1.81倍で、営業CF/純利益比率は高く、利益の現金化は良好である。営業CF小計(運転資本変動前)は400.1億円で、売掛金減少+124.9億円が運転資本のプラス寄与をもたらした一方、前受金増加+28.5億円と買掛金減少-10.6億円が混在する。アクルーアル比率は(純利益184.4-営業CF334.3)/総資産3,332.4≒-4.5%とマイナスで、利益の質は高い。現金転換率(営業CF/EBITDA)は約1.30倍(EBITDA≒営業利益186.9+減価償却70.1+減損99.1-その他調整≒256億円として試算)で優良である。【投資効率】総資産回転率は0.443回/年(売上1,477÷期中平均総資産3,638億円)で前年0.453回から微減した。固定資産回転率は0.783回/年(売上1,477÷固定資産1,886億円)である。ROAは5.1%(純利益184.4÷総資産3,332.4)で、前年5.8%から低下した。投資有価証券及びその他の長期金融資産は467.7億円(前年1,084.7億円)と大幅減少し、売却資金を借入返済と自己株買いに活用した構図である。【財務健全性】自己資本比率は69.8%(前年61.3%)で850bp上昇し、借入金返済と純資産の積み上げにより財務基盤が強化された。有利子負債は短期借入金24.2億円+長期借入金0.7億円=24.9億円(前年361.5億円)で、Debt/EBITDA比率は約0.10倍と極めて低水準である。ネットキャッシュは1,030.5億円-24.9億円=1,005.6億円で、実質無借金の財務体質である。流動比率は約225%(流動資産1,446.8億円÷流動負債643.6億円)で、短期支払能力は十分である。リース負債は流動26.8億円+非流動102.7億円=129.5億円で、IFRS16適用による使用権資産237.1億円と対応する。繰延税金負債は161.6億円(前年358.4億円)と大幅減少し、その他の資本の構成要素(OCI)も129.7億円(前年526.5億円)へ減少したことから、有価証券の公正価値変動リスクは後退した。
営業CFは334.3億円(前年比-14.3%)で、営業CF小計400.1億円から法人税支払163.0億円を控除し、利息・配当受取97.6億円が寄与した。営業CF小計では税引前利益257.6億円に減価償却70.1億円と減損損失99.1億円を加算し、持分法投資利益-88.1億円と有価証券損益-34.3億円を調整後、運転資本変動でプラス寄与(売掛金減少+124.9億円、前受金増加+28.5億円、買掛金減少-10.6億円、未払消費税減少-30.3億円、賞与引当金減少-30.6億円)が加わった。売掛金の大幅減少は回収強化と売上減少の両面を反映し、DSOは約78日(売掛金316.8億円÷日次売上4.05億円)で前年99日から改善したが、依然業界平均を上回る水準である。投資CFは+348.2億円(前年-122.8億円)で、有価証券及び投資有価証券の売却・償還509.1億円が主因である。一方で有形固定資産及び投資不動産の取得-81.5億円、無形資産の取得-65.1億円、関連会社株式の取得-11.8億円等の支出があり、ネットで大幅プラスとなった。フリーCFは営業CF334.3+投資CF348.2=682.5億円で潤沢である。財務CFは-580.8億円で、長期借入金の返済-287.8億円、配当金支払-72.5億円、自己株式の取得-106.9億円、短期借入金の純減-49.0億円、非支配持分からの子会社持分取得-53.6億円等が主な内容である。現金及び現金同等物は期首928.0億円から為替影響0.7億円を加え、期末1,030.5億円(前年比+102.4億円)へ増加した。FCFが配当とCAPEXを大幅に上回り、借入返済と自己株買いを実施しても現金が増加する構図で、キャッシュ創出力の高さを示す。
収益の質は高い。経常的収益はGame、LiveStreaming、Sportsの各セグメント営業利益と持分法投資利益88.1億円で構成される。一時的要因として減損損失99.1億円(主にHealthcare&Medical領域ののれん及び無形資産)がその他の費用に計上され、営業利益を押し下げた。営業外では金融収益20.1億円・金融費用37.5億円の純額-17.4億円に対し、持分法投資利益88.1億円が大きく寄与し、経常利益を押し上げた。営業CFが純利益の1.81倍で、アクルーアル比率-4.5%とマイナスであり、利益のキャッシュ裏付けは強固である。包括利益は120.4億円で純利益184.4億円を下回り、その他の包括利益-64.0億円(主に資本性金融商品への投資による損失-59.7億円)がマイナス寄与した。OCIのマイナスは有価証券の公正価値下落を反映し、一時的な評価損であるが、持続的な収益力には直接影響しない。経常利益と純利益の乖離は法人税等73.2億円(実効税率28.4%)で説明され、恒常利益の水準は営業利益+持分法利益≒186.9+88.1=275.0億円が実態に近い。
通期業績予想は売上高1,540億円、営業利益150億円(前年比-19.8%)で、当期実績に対して保守的な見通しである。当期営業利益186.9億円から約20%減の計画は、減損計上後の再成長局面に向けた投資配分とゲームパイプラインの寄与時期不確実性を織り込んだものと推察される。進捗率の概念は適用しづらいが、LiveStreaming事業の黒字定着とSports&スマートシティ事業の稼働率向上、Healthcare&Medical事業の構造改革完了を前提に、下期以降のゲーム新作リリース次第で上振れ余地がある。
期末配当は66円(配当性向29.9%、基本EPS171.36円に対し約38.5%、実際の配当支払総額72.5億円÷純利益184.4億円≒39.3%)で持続可能な水準である。前年は配当性向29.9%で同水準を維持した。配当総額72.5億円に対しFCF682.5億円はカバレッジ約9.4倍と十分な余裕がある。自己株式の取得は当期106.9億円(平均株価約2,200円と推定し約486万株相当)で、自己株式残高は310.6億円(1,476万株)へ増加した。配当+自社株買いの総還元は72.5+106.9=179.4億円で、総還元性向は179.4÷184.4≒97.3%と高水準である。FCF682.5億円から総還元179.4億円を控除しても503.1億円の余剰があり、借入返済287.8億円を実施後も現金が増加しており、還元と財務強化を両立している。来期配当予想は未定だが、安定配当の継続と機動的な自己株買いを組み合わせる方針が示唆される。
ゲームタイトル依存リスク: Game事業の売上641.8億円(全社43.4%)と営業利益296.6億円(セグメント利益の大半)は特定タイトルのライフサイクルに依存する。当期は既存タイトルの売上減(-17.7%)が全社減収の主因であり、新作タイトルの初動・継続率次第で業績が大きく変動する。粗利率53.7%(前年56.5%)の悪化は高粗利タイトル比率の低下を示唆し、ヒット作創出の不確実性が収益性を左右する。
Healthcare&Medical事業の減損リスク: 当期は減損損失99.1億円(主に同領域)を計上し、のれん残高は207.5億円(前年303.6億円)へ減少した。営業損失-23.3億円と依然赤字で、事業化の進捗遅延や追加減損発生リスクが残る。のれん/純資産比率8.6%とリスクは相対的に低下したが、選択と集中の成否が重要である。
売掛金回収リスク: 売掛金316.8億円でDSO約78日と改善したが(前年99日)、依然業界平均を上回る。LiveStreaming事業やSports事業の取引先構成(プラットフォーマー、法人顧客)により回収期間が長期化する可能性があり、回収遅延や貸倒リスクのモニタリングが必要である。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 自己資本利益率 | 8.0% | 10.1% (2.2%–17.8%) | -2.1pt |
| 営業利益率 | 12.7% | 8.1% (3.6%–16.0%) | +4.6pt |
| 純利益率 | 12.5% | 5.8% (1.2%–11.6%) | +6.6pt |
収益性では営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく上回り、高収益体質を維持するが、ROEは中央値を下回り、資本効率の改善余地がある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -9.9% | 10.1% (1.7%–20.2%) | -20.0pt |
売上成長率は業種中央値を大幅に下回り、Game事業の減収が主因である。業種平均が二桁成長を続ける中、翌期以降の成長回復が課題となる。
※出所: 当社集計
LiveStreaming黒字化とポートフォリオ改善: LiveStreaming事業が営業利益39.8億円(前年比+2082%)と黒字定着し、Game偏重からの分散が進展した。Pococalha・IRIAMの課金最適化とコスト効率化が奏功し、今後の海外展開とARPU向上により収益の第二の柱への成長が期待される。セグメント利益率10.0%は改善余地があり、運営効率化の継続がカギである。
財務健全性の一段の強化: 有利子負債を24.9億円(Debt/EBITDA 0.10倍)まで圧縮し、ネットキャッシュ1,005.6億円と実質無借金体質を確立した。自己資本比率69.8%と強固なB/Sは、Healthcare&Medical事業の構造改革や新規投資への耐性を高める。総還元性向97.3%と高水準の株主還元を実行しながらも現金が増加しており、FCF創出力の高さを示す。
成長回復のカタリストとモニタリング項目: 翌期ガイダンスは営業利益150億円(前年比-19.8%)と保守的だが、ゲーム新作の初動KPI(MAU・ARPPU・継続率)、LiveStreamingのNRR・海外展開進捗、Sports&スマートシティ施設の稼働率、Healthcare&Medical事業の追加減損有無が業績分岐点となる。粗利率の回復トレンド転換と減損一巡後の営業レバレッジ回復が、ROE改善と成長再加速の前提条件である。
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