| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥649.3億 | ¥637.4億 | +1.9% |
| 営業利益 | ¥15.7億 | ¥19.5億 | -19.6% |
| 経常利益 | ¥8.0億 | ¥12.2億 | -35.1% |
| 純利益 | ¥-18.1億 | ¥3.9億 | -34.0% |
| ROE | -18.7% | 3.2% | - |
2026年3月期決算は、売上高649.3億円(前年比+11.9億円 +1.9%)と増収を確保した一方、営業利益15.7億円(同▲3.8億円 ▲19.6%)、経常利益8.0億円(同▲4.2億円 ▲35.1%)、純利益▲18.1億円(同▲22.0億円)と大幅な減益・最終赤字に転落した。売上の微増に対し、原価高・販管費増により営業段階で減益、金融費用(支払利息8.5億円)の負担増により経常段階での減益幅が拡大、特別損失36.0億円(うち減損30.6億円)の計上により最終損益は▲18.1億円の赤字となった。営業利益率は2.4%(前年3.1%、▲0.7pt)、経常利益率は1.2%(前年1.9%、▲0.7pt)、純利益率は▲2.8%(前年0.6%、▲3.4pt)とすべての利益段階で収益性が悪化している。
【売上高】スポーツクラブ運営事業の単一セグメントで649.3億円(+1.9%)を計上。報告セグメント制度上の詳細開示はなく、売上構成の把握は限定的だが、国内売上が9割超を占める構造は維持されている。粗利率は8.4%(前年8.9%、▲0.5pt)と低下し、売上原価594.9億円の増嵩が顕著。エネルギー費・人件費・施設維持費の上昇が粗利率を圧迫したとみられる。販管費38.8億円は前年比+1.5億円(+3.9%)の増加で、売上の伸び率+1.9%を上回っており、営業レバレッジが逆回転している。
【損益】営業利益は15.7億円(▲19.6%)と減益。粗利率の低下と販管費の増嵩が主因であり、トップラインの伸びを収益性で相殺できていない構造にある。営業外収益1.2億円に対し営業外費用9.0億円の差引▲7.8億円で、支払利息8.5億円の負担が重く、経常利益は8.0億円(▲35.1%)と営業段階から更に減益幅が拡大。特別利益5.3億円(投資有価証券売却益0.2億円等)を計上したが、特別損失36.0億円(減損30.6億円、固定資産除却損0.8億円等)が最終損益を大きく押し下げ、税引前利益は▲22.8億円、税効果を考慮後の純利益は▲18.1億円の赤字となった。経常利益と純利益の乖離は主に減損という一時的要因によるものであり、常態的な稼ぐ力の評価には営業・経常段階の収益性低下に着目すべき局面にある。結論として増収減益(最終赤字)。
【収益性】営業利益率2.4%(前年3.1%、▲0.7pt)、経常利益率1.2%(前年1.9%、▲0.7pt)、純利益率▲2.8%(前年0.6%、▲3.4pt)とすべての利益段階で悪化。ROEは▲18.7%(前年推計+6.5%)と赤字転落により大幅マイナス、主因は純利益率の急低下にある。EBITDAは49.6億円(営業利益15.7億円+減価償却33.9億円)でEBITDAマージンは7.6%と基礎的なキャッシュ創出力は維持したが、金融費用の負担が重く、EBITベースのインタレストカバレッジ(営業利益15.7億円÷支払利息8.5億円)は1.85倍と警戒域にある。【キャッシュ品質】営業CF41.2億円は黒字で、EBITDA49.6億円に対するキャッシュ転換率は0.83倍と概ね良好だが、純利益▲18.1億円とOCF41.2億円の乖離はアクルーアル比率▲10.9%(非現金費用の嵩み、主因は減損30.6億円)を示す。【投資効率】総資産回転率は1.14回(売上649.3億円÷総資産570.4億円)で前年並み、EPS▲112.47円(前年39.48円)、BPS405.89円(前年534.87円)と1株あたり価値は大きく毀損。【財務健全性】自己資本比率17.0%(前年21.8%、▲4.8pt)、流動比率81.3%(前年80.8%)、D/E比率4.89倍(前年3.56倍)とレバレッジが上昇し、財務健全性は低下。
営業CF41.2億円(前年比+6.2億円 +17.4%)は黒字を維持し、税金等調整前利益▲22.8億円に対し減価償却33.9億円、減損30.6億円の非現金費用が貢献した。運転資本変動は軽微で、棚卸資産増減+1.0億円、売上債権増減+2.2億円、仕入債務増減▲0.5億円と小幅。投資CF▲44.0億円(前年▲31.6億円)は設備投資▲37.3億円が主体で、減価償却33.9億円を上回る水準(設備投資/減価償却1.10倍)で再投資を継続し、メンテナンス・新規出店・改装を進めている。財務CF+11.9億円(前年+10.9億円)は長期借入金の実行38.6億円と短期借入増12.9億円により調達を増やす一方、長期借入返済▲26.6億円、リース債務返済▲9.7億円を実施。フリーCFは▲2.8億円(営業CF41.2億円+投資CF▲44.0億円)と小幅マイナスで、成長投資が営業キャッシュをわずかに上回っている。現金及び預金は85.7億円(前年76.8億円、+8.9億円)に増加し、短期的な流動性を確保している。
経常的な稼ぐ力は営業利益15.7億円・EBITDA49.6億円で確認でき、事業本体の収益基盤は維持されている。営業外収益1.2億円は売上比0.2%と軽微で、受取利息0.2億円、為替差益0.2億円等で構成される。営業外費用9.0億円の主体は支払利息8.5億円(売上比1.3%)で、金融費用が収益性を下押ししている。特別利益5.3億円、特別損失36.0億円は一時的項目であり、特に減損30.6億円は将来キャッシュフローを伴わない非現金費用として今期のP/Lを歪めているが、持続性はない。経常利益8.0億円に対し純利益▲18.1億円と大きく乖離するが、主因は特損であり、経常段階の評価が実力を反映する。OCF41.2億円は純利益▲18.1億円に対しプラスで、アクルーアル比率▲10.9%は減損等の非現金費用の影響が大きい。包括利益▲20.9億円は純利益▲18.1億円に対し為替換算調整▲0.2億円、退職給付調整+0.4億円の影響を含み、純利益との差異は小さい。EBITDAベースのインタレストカバレッジ5.84倍(EBITDA49.6億円÷支払利息8.5億円)は許容圏だが、EBITベース1.85倍は警戒域にあり、金融費用の管理が重要である。
会社は通期予想を売上高680.0億円(前年比+30.7億円 +4.7%)、営業利益18.0億円(同+2.3億円 +15.0%)、経常利益9.0億円(同+1.0億円 +13.2%)、純利益5.0億円を見込む。今期実績に対し、営業段階で+2.3億円の利益増を計画しており、コスト管理の徹底と稼働率・価格改善が前提となる。特別損失の一巡により最終損益は黒字化する見通しで、EPSは25.38円(実績▲112.47円から大幅改善)、配当は4.0円/株と今期の13.0円から減配を計画している。進捗率は営業利益で87.2%(15.7億円/18.0億円)、経常利益で88.4%(8.0億円/9.0億円)と高位だが、これは今期の一時的コスト増と特損の影響を示しており、次期の収益性回復が達成可否の鍵となる。
当期配当は中間4.0円、期末9.0円の合計13.0円/株で、純利益▲18.1億円に対し配当総額2.66億円(総還元額2.66億円、自社株買いなし)を実施した。配当性向は純損失のため算出不能(実質的に利益未充足)で、フリーCF▲2.8億円に対し配当2.66億円の支払いは内部資金では賄えず、現金残高の取崩しまたは借入により対応した形となる。次期は配当4.0円/株への減配を計画しており、純利益5.0億円に対する配当性向は30.4%(4.0円/25.38円)と安定配当方針を示している。今後の配当持続性は、営業利益・EBITDAの回復、FCFの安定黒字化、金利負担の軽減とレバレッジ低下に依存する。現預金85.7億円は短期負債173.6億円に対し49.4%と流動性は限定的で、配当継続には常態的なキャッシュ創出の回復が必要である。
収益性悪化リスク: 営業利益率2.4%、純利益率▲2.8%と低収益体質が顕在化しており、粗利率8.4%は前年から▲0.5pt低下。エネルギー費・人件費・施設維持費の上昇に対し価格転嫁や稼働率改善が追いつかず、販管費も+3.9%増とオペレーショナルレバレッジが逆回転している。今後の賃金・エネルギー価格の動向次第では更なる利益圧迫の可能性があり、営業段階での収益改善策の実行が急務である。
財務レバレッジ・流動性リスク: D/E比率4.89倍、自己資本比率17.0%と高レバレッジで、流動比率81.3%、現金/短期負債1.56倍と短期流動性も警戒域にある。短期借入金55.0億円、長期借入金67.1億円に加えリース債務(流動10.3億円、固定138.1億円)が重く、支払利息8.5億円の負担がEBITインタレストカバレッジ1.85倍と低位に押し下げている。金利環境の変化や借入条件の悪化、営業CFの下振れがあれば、リファイナンスリスクや金利負担増が顕在化する可能性がある。
資産健全性・減損リスク: 当期は減損30.6億円を計上し、固定資産の健全性を再評価した。のれん15.5億円、無形固定資産25.6億円を抱え、有形固定資産249.2億円の規模も大きい。将来の収益性低下や店舗稼働の悪化があれば、追加の減損や資産除却リスクが再発する可能性があり、自己資本96.9億円(前年121.2億円から縮小)の下では財務クッションが薄く、資産価値の再評価が継続的な経営課題となる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 2.4% | 8.1% (3.6%–16.0%) | -5.7pt |
| 純利益率 | -2.8% | 5.8% (1.2%–11.6%) | -8.6pt |
営業利益率・純利益率ともに業種中央値を大幅に下回り、収益性面で劣位にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 1.9% | 10.1% (1.7%–20.2%) | -8.2pt |
売上高成長率は業種中央値を8.2pt下回り、成長性でも劣後している。
※出所: 当社集計
増収減益・最終赤字転落と収益構造の課題: 売上高+1.9%と微増の一方、営業利益▲19.6%、純利益▲18.1億円と収益性が大きく悪化した。粗利率8.4%(▲0.5pt)、営業利益率2.4%(▲0.7pt)と原価・販管費の増嵩が顕著で、基礎的な収益力の底上げが急務である。特別損失36.0億円(減損30.6億円)は一時的要因だが、常態的な営業・経常段階の利益改善なくして持続的な黒字化は困難であり、コスト最適化と価格・稼働改善の実行速度が注目される。
高レバレッジ・金利負担と流動性の制約: D/E4.89倍、インタレストカバレッジ(EBIT)1.85倍、流動比率81.3%と財務指標は警戒域にあり、支払利息8.5億円の負担が経常利益を圧迫している。リース債務を含む有利子負債の規模が大きく、金利環境の変化や借入条件の悪化に対する脆弱性が高い。自己資本96.9億円(前年121.2億円から縮小)と財務クッションが薄くなっており、FCF黒字化とレバレッジ低下の進捗が中期的な財務安定性の鍵となる。
次期は増益・黒字化ガイダンスも減配を計画: 会社は次期売上680億円(+4.7%)、営業利益18億円(+15%)、純利益5億円の黒字化を見込むが、配当は4円/株への減配を計画している。FCF▲2.8億円の中で配当2.66億円を実施した今期の対比では、キャッシュ保全と財務健全化を優先する方針が窺える。特損の一巡効果を除いた常態的な収益回復の実現度合いが、次期ガイダンス達成と配当政策の持続性を左右する。
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