- 売上高: 48.81億円
- 営業利益: 5.63億円
- 当期純利益: 4.64億円
- 1株当たり当期純利益: 38.96円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 48.81億円 | 49.62億円 | -1.6% |
| 売上原価 | 34.81億円 | 35.03億円 | -0.6% |
| 売上総利益 | 14.00億円 | 14.60億円 | -4.1% |
| 販管費 | 8.37億円 | 8.35億円 | +0.1% |
| 営業利益 | 5.63億円 | 6.24億円 | -9.8% |
| 営業外収益 | 91百万円 | 49百万円 | +86.1% |
| 営業外費用 | 5百万円 | 3百万円 | +96.7% |
| 経常利益 | 6.48億円 | 6.70億円 | -3.3% |
| 税引前利益 | 6.95億円 | 6.70億円 | +3.7% |
| 法人税等 | 2.30億円 | 1.90億円 | +21.1% |
| 当期純利益 | 4.64億円 | 4.80億円 | -3.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4.64億円 | 4.79億円 | -3.1% |
| 包括利益 | 4.49億円 | 4.79億円 | -6.3% |
| 減価償却費 | 3.05億円 | 2.95億円 | +3.4% |
| 1株当たり当期純利益 | 38.96円 | 40.04円 | -2.7% |
| 1株当たり配当金 | 16.00円 | 16.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 85.15億円 | 82.14億円 | +3.01億円 |
| 現金預金 | 56.60億円 | 57.26億円 | -66百万円 |
| 売掛金 | 2.27億円 | 2.70億円 | -43百万円 |
| 棚卸資産 | 38百万円 | 38百万円 | -29万円 |
| 固定資産 | 256.38億円 | 263.17億円 | -6.79億円 |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 3.20億円 | 2.27億円 | +92百万円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -3.64億円 | -1.92億円 | -1.72億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 9.5% |
| 粗利益率 | 28.7% |
| 流動比率 | 810.8% |
| 当座比率 | 807.1% |
| 負債資本倍率 | 0.57倍 |
| EBITDAマージン | 17.8% |
| 実効税率 | 33.2% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -1.6% |
| 営業利益前年同期比 | -9.7% |
| 経常利益前年同期比 | -3.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -3.2% |
| 包括利益前年同期比 | -6.2% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 12.31百万株 |
| 自己株式数 | 480千株 |
| 期中平均株式数 | 11.92百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,835.17円 |
| EBITDA | 8.68億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 16.00円 |
| 期末配当 | 18.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| Funeral | 42.20億円 | 10.69億円 |
| Marriage | 77百万円 | -29百万円 |
| MutualAidAssociation | 1.05億円 | 65百万円 |
| NursingCare | 5.47億円 | 19万円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 109.82億円 |
| 営業利益予想 | 18.88億円 |
| 経常利益予想 | 20.66億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 13.51億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 112.79円 |
| 1株当たり配当金予想 | 18.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2の平安レイサービスは、売上の微減と利益率の縮小により、減益着地ながらも財務基盤は極めて良好という評価です。売上高は48.81億円で前年同期比-1.6%、営業利益は5.63億円で-9.7%、経常利益6.48億円で-3.2%、当期純利益4.64億円で-3.2%でした。営業利益率は11.5%(5.63/48.81)で、前年同期の約12.6%から約-110bp縮小と試算され、コスト吸収の弱さが表面化しました。純利益率は9.5%で、前年約9.65%から約-15bp低下にとどまり、営業外収支の寄与で下支えされました。営業外収益は0.91億円(うち受取利息0.35億円)と大きめで、営業外収入比率は19.6%と示され、金融収益やその他の非営業要因の寄与が目立ちます。粗利率は28.7%と堅調ながら、販管費率は約17.1%(8.37/48.81)で、売上減の中での固定費負担が営業レバレッジを悪化させた公算です。ROEは2.1%にとどまり、総資産回転率0.143と財務レバレッジ1.57倍の低効率構造が資本効率の重石になっています。ROICも2.3%と目標水準(7-8%以上)を大きく下回り、資本効率面の改善余地が大きいです。営業キャッシュフローは3.20億円と純利益4.64億円を下回り、営業CF/純利益は0.69倍で収益のキャッシュ化に課題が見られます。CAPEXは3.53億円と大きく、概算のフリーCFはマイナス圏(約-0.33億円)と推定され、同時に自己株買い1.49億円も実行しているため、資本還元は内部資金に加え保有現預金の取り崩しで賄った可能性があります。一方、流動比率は810.8%、当座比率は807.1%と極めて高く、現金56.60億円に支えられた流動性は盤石です。負債資本倍率0.57倍とレバレッジは低く、支払能力の懸念は限定的です。総じて、収益性は小幅悪化、資本効率は低位、キャッシュフロー品質にやや課題、しかし財務安全性は極めて強固というコントラストです。今後は、資産効率(総資産回転)とROICの引き上げ、販管費の抑制・売上回復による営業レバレッジ改善、営業CFの純利益への収斂が重要な改善ドライバーとなります。営業外収益への相対的依存が高まっている点は、金利環境や運用環境の変化に伴う変動リスクとして注視が必要です。配当性向(計算値)90.2%は高く、足元のFCFが弱含む中では将来の持続可能性に慎重姿勢が求められます。大型のオフバランスや短期満期ミスマッチは見当たらず、運転資本構造は保守的です。まとめると、安定的な財務と高流動性を背景にディフェンシブ性は高い一方、利益成長と資本効率のテコ入れ、キャッシュ創出力の回復が次の焦点となります。
ROEはデュポン分解で、ROE(2.1%) = 純利益率(9.5%) × 総資産回転率(0.143) × 財務レバレッジ(1.57倍)で説明できます。3要素のうち、最も低位でROEを抑制しているのは総資産回転率(0.143)で、資産規模(現金・投資有価証券・固定資産)の大きさに対し売上が伸び悩む構図が効いています。純利益率は9.5%と相応ながら、営業利益率は11.5%で前年約12.6%から約-110bp悪化しており、売上減のなか固定費の吸収が進まず営業レバレッジが逆回転したことが主因です。営業外収益の寄与(受取利息0.35億円含む)で経常段階の下支えはあるものの、これは本業の改善ではなく持続性には外部環境(利回り)依存の側面があります。財務レバレッジは1.57倍と控えめで、ROE押し上げ効果は限定的です。こうした変化の背景として、売上の-1.6%減と固定費比率の上昇、ならびに非営業収益の増加が挙げられます。持続性の観点では、販管費の効率化や収益ミックス改善による営業利益率の回復は可能余地がある一方、資産回転率の改善には余剰現金・投資資産の活用や低収益資産の圧縮など、時間を要する構造対応が必要です。懸念されるトレンドとして、売上成長率(-1.6%)に対し営業利益成長率がさらに悪化(-9.7%)しており、短期的に営業レバレッジがマイナス方向に作用している点を指摘します。
売上は48.81億円で-1.6%と小幅減、葬祭需要の季節性や単価ミックスの変動、物価上昇下の価格転嫁進捗などが影響した可能性があります。粗利率28.7%は維持されているものの、販管費率は約17.1%に上昇し、営業利益は-9.7%減で営業レバレッジが悪化しました。営業外収益0.91億円(受取利息0.35億円含む)が経常利益を支え、純利益の落ち込み(-3.2%)は軽微にとどまりましたが、これは本業ドリブンの増益ではありません。EBITDAは8.68億円、EBITDAマージン17.8%と一定の利益創出力はあるものの、ROICは2.3%に低迷し、投下資本の収益性が課題です。先行きは、(1)単価是正・付加価値サービス拡充による粗利率改善、(2)販管費の伸び抑制、(3)稼働率や案件数の回復による固定費稼働の改善、が利益回復のカタリストとなります。一方で、営業外収益は金利水準や運用環境に左右され、安定的ドライバーとは言い切れません。短期的には、季節性の強い入金・税金支払等で営業CFが弱含む可能性があり、営業CFの純利益への収斂が見通し改善の鍵です。
流動比率810.8%、当座比率807.1%と流動性は極めて強固です。現金預金56.60億円を有し、流動負債10.50億円を大幅に上回るため、短期の支払能力に問題は見当たりません。負債資本倍率は0.57倍で保守的な資本構成です。総負債124.48億円のうち固定負債が113.98億円と大半を占め、短期負債依存は低く、満期ミスマッチリスクは限定的です。長期借入金や有利子負債の内訳は未記載のため、金利感応度や返済スケジュールの精緻評価には制約があります。投資有価証券67.00億円を保有しており、含み損益や時価変動リスクが純資産に与える影響には留意が必要です。オフバランスのリース債務等の情報は未記載であり、追加的債務性の把握には開示待ちです。
営業CFは3.20億円で純利益4.64億円に対し0.69倍にとどまり、品質面で注意シグナルです(税金支払や運転資本増加の影響が想定されます)。売上債権2.27億円、棚卸0.38億円と運転資本ストック自体は小さいものの、前期比の変動情報がないため、運転資本の寄与は推計に留まります。設備投資は3.53億円で、概算のフリーCFは-0.33億円(営業CF3.20−CAPEX3.53)とマイナス圏と推定されます。財務CFは-3.64億円で、自己株買い-1.49億円に加え、配当金や借入返済の可能性が示唆されます(配当金支払額は未記載)。潤沢な現金残高により短期の資金繰りは良好ですが、営業CFの純利益への収斂(>1.0倍)と、CAPEX・株主還元のFCFカバレッジ改善が今後の焦点です。運転資本操作の兆候を断定できる開示はありませんが、営業CFの弱さは税金・前受金/未払金の期ズレや一時的な前払費用等の可能性を示唆します。
配当性向(計算値)は90.2%と高水準で、一般的な目安(<60%)を上回ります。設備投資3.53億円実施下で営業CF3.20億円により概算FCFはマイナス圏であり、配当(未記載)や自己株買い1.49億円の株主還元は主として手元流動性で賄ったとみられます。現金56.60億円の厚い緩衝材により短期の持続性は確保される一方、中期的な持続可能性には(1)営業CF/純利益の改善、(2)ROIC向上に伴うキャッシュ創出力の底上げ、(3)還元水準のメリハリ付け、が不可欠です。FCFカバレッジ(配当+CAPEX)を実測できる投資CF・配当情報が未記載であるため、精緻な持続可能性判断には開示の補完が必要です。
ビジネスリスク:
- 需要変動リスク:葬祭件数・単価ミックスの変動による売上・稼働率のブレ
- 価格転嫁・コストインフレリスク:人件費・物品費の上昇に対する価格改定の遅れ
- 競争環境リスク:地域競争や新規参入による粗利率・稼働の圧迫
- サービスミックスの変化:付帯サービスの伸び悩みに伴う利益率低下
財務リスク:
- 資本効率低下リスク:ROIC 2.3%、総資産回転率0.143の低位定着
- キャッシュフロー品質リスク:営業CF/純利益0.69倍で現金化の遅れ
- 市場金利・運用リスク:受取利息等の営業外収益依存度上昇(19.6%)に伴うボラティリティ
- 投資有価証券67億円の時価変動リスクと含み損発生時の純資産毀損
主な懸念事項:
- 営業レバレッジの逆回転(売上-1.6%に対し営業利益-9.7%)
- 高い配当性向(90.2%)と足元のFCFマイナスによる還元持続性への圧力
- 資産効率の低さ(現金・投資資産多額保有に対する売上規模の伸び悩み)
- 営業外収益の相対的拡大による本業以外の要因への業績感応度上昇
重要ポイント:
- 売上微減と固定費負担増で営業利益率が約-110bp縮小、収益性に一時的逆風
- ROE 2.1%、ROIC 2.3%と資本効率が低位、最大のボトルネックは総資産回転率0.143
- 営業CF/純利益0.69倍とキャッシュ化弱く、CAPEX実行で概算FCFは小幅マイナス
- 現金56.6億円、流動比率811%で流動性は圧倒的に強固、短期の財務リスクは低い
- 営業外収益の寄与が目立ち、金利動向・運用成果への感応度が上昇
注視すべき指標:
- 営業CF/純利益(目標≥1.0)
- 営業利益率・販管費率(売上回復時のレバレッジ効果)
- ROIC(目標7-8%以上)と総資産回転率(余剰資産の活用・圧縮)
- 投資CF・CAPEXの回収指標(回収期間、投資IRR)
- 非営業収益の構成(受取利息・評価損益の比率)
- 株主還元(配当と自己株買い)のFCFカバレッジ
セクター内ポジション:
同業内では財務安全性と流動性で上位、収益性・資本効率で中位〜下位。成長投資のリターン管理と余剰資産の最適化が差別化の鍵。
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