クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥2753.9億 | ¥2402.9億 | +14.6% |
| 営業利益 | ¥309.9億 | ¥295.9億 | +4.7% |
| 税引前利益 | ¥318.1億 | ¥302.7億 | +5.1% |
| 純利益 | ¥220.3億 | ¥211.2億 | +4.3% |
| ROE(年換算) | 10.6% | 10.4% | - |
Executive Summary
増収を維持したが、販管費の増加が営業利益・純利益の伸びを圧迫し、増収増益ながら利益率は低下する決算となった。売上高は2,753.9億円(前年比+14.6%)、営業利益は309.9億円(同+4.7%)、純利益は220.3億円(親会社株主帰属分211.2億円、同+3.5%)となった。売上原価の伸び(+11.8%)が売上高の伸びを下回り粗利率は改善した一方、販管費が+41.7%と急増したため、営業利益率は前年の12.3%から11.3%へ低下した。連結子会社の新規連結6社を含む事業拡張がのれん・無形資産の増加と投資キャッシュフローの大幅流出につながっている。
業績変動要因
【売上高】売上高は2,753.9億円と前年比+14.6%増加した。売上原価は2,023.0億円(同+11.8%)にとどまり、売上総利益は730.9億円(同+23.2%)と売上高の伸びを上回った。粗利率は26.5%となり、前年の24.7%から改善した。増収の背景として新規連結6社を含む事業拡張が寄与したとみられる。
【損益】販管費は422.7億円(同+41.7%)と売上高の伸びを大幅に上回り、営業利益は309.9億円(同+4.7%)にとどまった。営業利益率は11.3%で前年の12.3%から低下した。金融収益9.9億円が金融費用1.6億円を上回り、税引前利益は318.1億円となった。純利益(親会社株主帰属分)は211.2億円(同+3.5%)で、増収増益ながら利益率は低下する結果となった。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は11.3%、純利益率は8.0%(前年8.5%から低下)で、粗利率26.5%は前年の24.7%から改善した。販管費率は15.3%と前年12.4%から上昇し、営業レバレッジは当期には逆方向に作用した。【キャッシュ品質】営業CFは204.1億円の流出で、純利益211.2億円に対する営業CF/純利益比率はマイナスとなっており、法人税等支払492.6億円が主因である。税支払前の営業CF小計は331.1億円の黒字であった。【投資効率】ROE(年換算)は10.6%であり、総資産回転率と財務レバレッジ1.41倍の組み合わせにより形成されている。設備投資は37.7億円で売上高比1.4%と小規模である一方、のれん・無形資産の大幅増加により投資回収の実証が今後の焦点となる。【財務健全性】自己資本比率は68.4%で前年の62.0%から改善した。流動資産2,447.7億円に対し流動負債は限定的で、流動性は厚い。負債資本倍率は低位であり、保守的な財務構成を維持している。
キャッシュフロー分析
営業CFは204.1億円の流出となり、法人税等支払492.6億円が税支払前の営業CF小計331.1億円を上回ったことが主因である。契約資産の増加(133.9億円の流出要因)と仕入債務の減少(54.5億円の流出要因)も運転資本面で負担となった。投資CFは585.4億円の流出で、設備投資は37.7億円にとどまることから、大半はのれん・無形資産取得を伴う事業取得に充当されたとみられる。財務CFは198.2億円の流出で、うち配当支払は141.8億円であった。営業CFと投資CFを合計したフリーキャッシュフローは789.5億円のマイナスとなり、当期の投資活動は内部創出キャッシュでは賄われていない。現金及び現金同等物は940.8億円まで減少したが、流動比率は高水準を維持しており、短期的な資金繰りには余力がある。
収益の質
当期の利益は会計上増益を確保したが、キャッシュ創出との乖離が目立つ点に留意が必要である。営業利益309.9億円・純利益211.2億円に対し、営業CFは204.1億円の流出であり、法人税等支払492.6億円という一時的・期ずれ要素が大きく影響した。営業外損益は金融収益9.9億円が金融費用1.6億円を上回る経常的な構造であり、特別損益に相当する一時的項目は目立たない。一方、契約資産の増加や仕入債務の減少といった運転資本の変動は、売上増加に伴う請求・回収タイミングのズレを示しており、会計上の利益がどの程度現金化されているかについては、今後の四半期での改善状況を確認する必要がある。
業績予想・ガイダンス
通期会社予想は売上高3,770.0億円、営業利益430.0億円(前年比+11.7%)、EPS予想159.58円、配当予想80.00円である。累計実績(売上高2,753.9億円、営業利益309.9億円)から進捗率を計算すると、売上高は約73.0%、営業利益は約72.1%となり、標準的な75%進捗にほぼ沿う水準である。残り期間で通期計画達成には、営業利益で約120.1億円の積み上げが必要となり、これは累計の営業利益率11.3%をやや上回る水準の収益性が求められることを意味する。販管費の増勢を売上成長率に近づけられるかが、計画達成の鍵となる。
株主還元
第2四半期配当は1株当たり40.00円であり、通期予想の年間配当は80.00円である。通期予想の親会社株主帰属利益とEPS予想159.58円を基礎とすると、配当性向はおおむね50%程度の水準となる。配当支払額は累計141.8億円で前年同期の107.95億円から増加している。当期のフリーキャッシュフローは789.5億円のマイナスであり、配当原資はフリーキャッシュフローではなく手元現金や会計利益によって支えられている。自己株式の取得は限定的で、当期の分析対象は配当性向を中心とする。
リスク要因
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営業キャッシュフローと利益の乖離: 営業CFは204.1億円の流出であるのに対し純利益は211.2億円のプラスであり、法人税等支払492.6億円が主因である。契約資産の増加・仕入債務の減少も重なっており、利益の現金化状況を注視する必要がある。
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のれん・無形資産の投資回収: のれんは318.9億円、無形固定資産は323.9億円まで増加しており、新規連結6社を伴う事業取得を反映している。純資産・総資産に対する比率は現時点で管理可能な水準だが、取得事業の収益貢献が想定を下回った場合、減損リスクが顕在化し得る。
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販管費増加による営業レバレッジの悪化: 販管費は前年比+41.7%と売上高成長率+14.6%を大幅に上回り、営業利益率を押し下げた。通期計画達成には残り期間で販管費増勢の抑制が必要となる。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(it_telecom)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 11.3% | 8.3% (3.6%–18.6%) | +2.9pt |
| 純利益率 | 8.0% | 6.1% (2.3%–12.8%) | +1.9pt |
自社の収益性は業種中央値を上回る水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 14.6% | 10.4% (-0.9%–19.9%) | +4.1pt |
売上高成長率は業種中央値を上回るが、IQR上限の19.9%には達していない。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
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売上高は+14.6%増、粗利率も26.5%へ改善しており、事業成長の基礎的な採算は向上している。一方、販管費増加により営業利益率は前年から低下しており、収益成長がボトムラインに十分転換されていない。
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営業CFがマイナスとなった主因は法人税等支払492.6億円であり、税支払前の営業CF小計は331.1億円のプラスである。契約資産の増加や仕入債務の減少を含む運転資本動向を、今後の四半期で継続確認することが有用である。
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のれん・無形資産の急増は、新規連結6社を伴う事業ポートフォリオ拡張を反映している。自己資本比率68.4%と保守的な財務基盤の中で、これら資産の収益化状況が今後の分析における重要な観察点となる。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,521円 |
| base(基準) | 1,555円 |
| bull(強気) | 1,596円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,466円 |
| 調整後予想EPS | 167.3円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 50.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.06倍 / 9.3倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,512円〜1,599円、ω±0.1で 1,553円〜1,558円。
注記:
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。