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23072026 第3四半期プライムJGAAP

クロスキャット(2307) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益3%増

2026年度第3四半期の売上高は125.9億円(前年同期比+3.8%)、営業利益は14.5億円(同+2.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥125.9億¥121.3億+3.8%
営業利益¥14.5億¥14.2億+2.6%
経常利益¥15.1億¥14.6億+3.7%
純利益¥10.7億¥9.6億+10.8%
ROE(年換算)22.1%21.9%-

Executive Summary

売上高・営業利益ともに増収増益を維持したが、増益率は売上成長を下回り、営業段階の利益率にはわずかな低下がみられた。売上高は125.9億円(前年同期121.3億円、YoY+3.8%)、営業利益は14.5億円(同14.2億円、YoY+2.6%)、経常利益は15.1億円(同14.6億円、YoY+3.7%)となった。純利益は10.7億円(前年同期9.6億円、YoY+10.8%)と本業利益を上回る伸びを示すが、これは投資有価証券売却益0.8億円という一時的要因を含む。営業利益率は11.5%で前年同期比約0.2pt低下し、原価率上昇が本業マージンをやや圧迫した構図である。

業績変動要因

【売上高】売上高は125.9億円、前年同期比+3.8%増収となった。通期予想171.0億円(YoY+5.6%)に対する進捗率は73.6%で、標準進捗75%をわずかに下回り、第4四半期での成長加速が必要な水準である。

【損益】営業利益は14.5億円、YoY+2.6%増益にとどまり、売上原価率の上昇(粗利率24.0%、前年24.4%から低下)が主因とみられる。販管費は15.7億円でYoY+1.8%増と売上高成長を下回っており、固定費増ではなく原価率上昇が営業利益率低下(11.5%、前年11.7%)の主因である。経常利益は営業外収支の改善もあり15.1億円(YoY+3.7%)。純利益10.7億円(YoY+10.8%)は投資有価証券売却益0.8億円を含む特別利益により、営業利益の伸びを上回っている。結論として、本決算は増収増益であるが、本業マージンには軽度の圧力があり、純利益の伸びは一時的要因を含む点に留意が必要である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率11.5%(前年同期11.7%から低下)、純利益率8.5%(前年同期7.9%から上昇)。純利益率の改善は投資有価証券売却益0.8億円を含む特別利益の影響が大きく、経常的な収益性改善とは区別される。【キャッシュ品質】売掛金は39.8億円で前年同期比25.1%減少し運転資本の拘束は緩和したが、年換算DSOは86日と高水準にあり、回収サイクルの継続的な確認が必要である。【投資効率】年換算ROEは22.1%、年換算ROAは13.8%で、いずれも高い資本効率を示す。ROEの牽引役は純利益率と総資産回転率(1.66回)であり、財務レバレッジ(1.57倍)は保守的である。【財務健全性】自己資本比率63.6%(前年55.6%から上昇)、流動比率276.8%、有利子負債は短期借入金7.0億円のみでD/E倍率0.57倍と保守的。ただし有利子負債の全額が短期であり、満期集中リスクには留意が必要である。

キャッシュフロー分析

CF計算書データは開示されていないため、BS推移から資金動向を分析する。現金及び預金は30.6億円で前年同期26.8億円から増加し、短期借入金は15.0億円から7.0億円へ53.3%減少した。売掛金は39.8億円で前年同期比25.1%減少しており、増収下でも運転資本の資金拘束は緩和している。一方で年換算DSOは86日と高水準であり、回収効率の改善余地が残る。投資有価証券は18.6億円で前年同期比48.2%増加し、資金の一部が有価証券投資に向けられたことがうかがえる。純利益10.7億円には投資有価証券売却益0.8億円が含まれるため、実際のキャッシュ創出力を評価する際は営業利益・経常利益を基軸とすることが望ましい。

収益の質

経常的な収益性と一時的要因を区別すると、営業利益YoY+2.6%増、経常利益YoY+3.7%増に対し、純利益はYoY+10.8%増と大きく上回っている。この差異の主因は特別利益として計上された投資有価証券売却益0.8億円であり、特別損失は僅少である。税引前利益15.9億円に対する同売却益の比率は約5.1%であり、純利益の伸びには一定の一時的要因が寄与している。営業外収益0.65億円のうち受取配当金が0.28億円を占め、恒常的な収益源として一定の下支えとなっている。包括利益は11.5億円で純利益10.7億円とほぼ同水準だが、有価証券評価差額金0.8億円の増加も寄与しており、純利益と包括利益の間に大きな乖離はない。総じて、本業の増益ペースは緩やかである一方、純利益の伸びは特別要因を含むため、経常的な収益力の評価には営業利益・経常利益を重視すべきである。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する進捗率は、売上高73.6%(予想171.0億円)、営業利益75.2%(予想19.3億円)、経常利益76.0%(予想19.9億円)となっており、利益面は標準進捗75%を上回るが売上高はわずかに下回る。通期営業利益予想達成には第4四半期に4.8億円の営業利益(営業利益率10.6%相当)が必要であり、これは累計の営業利益率11.5%を下回るため、達成に向けたハードルは高くない。一方、売上高は第4四半期に45.1億円が必要で、通期増収率5.6%の実現には成長ペースの加速が求められる。

株主還元

通期配当予想は1株当たり34.0円であり、第2四半期配当は0円のため期末配当中心の設計である。通期予想EPS95.71円に対する配当性向は35.5%で、配当のみで見た持続可能性の目安である60%を十分に下回る。期中平均株式数14,008千株から算出した年間配当総額は概算4.8億円で、通期純利益予想13.5億円に対しても同程度の配当性向となる。利益剰余金は64.1億円に積み上がっており、配当支払いの財務余力は厚い。自社株買いに関する当期の実施額データはなく、配当のみに基づく評価としている。

リスク要因

  1. 売掛金回収サイクルの長期化: 年換算DSOは86日で、売上高39.4%を占める売掛金残高は依然大きい。検収遅延や大型案件への依存が運転資本と収益認識に影響し得る。

  2. 本業マージンの軽度な低下: 粗利率は前年同期比約0.4pt、営業利益率は約0.2pt低下した。人件費・外注費の上昇や案件ミックスの変化が継続すれば収益性への圧迫が長期化する可能性がある。

  3. 有利子負債の短期集中: 有利子負債7.0億円は全額短期借入金であり、現金預金30.6億円による返済余力は高いものの、借換え条件の変動に晒されやすい構造である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率11.5%8.3% (3.6%–18.6%)+3.2pt
純利益率8.5%6.1% (2.3%–12.8%)+2.3pt

収益性・リターンの両指標は業種中央値を上回り、業種内では相対的に良好な水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)3.8%10.4% (-0.9%–19.9%)−6.7pt

売上高成長率は業種中央値を6.7pt下回り、成長性では業種内で相対的に見劃見劣りする位置づけである。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率11.5%・純利益率8.5%は業種中央値(8.3%・6.1%)を上回るが、純利益の伸び(YoY+10.8%)には投資有価証券売却益0.8億円という一時的要因が含まれ、本業ベースの増益率は営業利益のYoY+2.6%として捉える必要がある。

  2. 通期進捗率は営業利益75.2%・経常利益76.0%と標準進捗を上回る一方、売上高は73.6%とやや遅れており、第4四半期における増収ペースの加速が計画達成の焦点となる。

  3. 自己資本比率63.6%への上昇、短期借入金の53.3%削減など財務健全性は改善傾向にあるが、有利子負債が全額短期である点と売掛金DSO86日の高さは、継続的なモニタリング項目として位置づけられる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)607円
base(基準)631円
bull(強気)660円
算出前提
1株純資産(BPS)459円
調整後予想EPS100.4円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向35.5%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.37倍 / 6.3倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 613円〜649円、ω±0.1で 626円〜637円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。