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22932026 第3四半期スタンダードJGAAP

滝沢ハム(2293) 2026年度第3四半期決算 減収6%

2026年度第3四半期の売上高は206.2億円(前年同期比-5.5%)、営業損失は1.5億円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

滝沢ハム株式会社

食品/食料品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥206.2億¥218.2億−5.5%
営業利益−¥1.5億−¥2.0億+28.1%
経常利益−¥1.2億−¥1.7億+31.4%
純利益¥0.6億−¥2.6億+124.9%
ROE(年換算)2.4%−9.9%-

Executive Summary

当第3四半期累計は、本業の採算不足が続くなか一時的な特別利益で純利益が黒字転換した点が最重要ポイントである。売上高は206.2億円(前年比-5.5%、-12.0億円)、営業損失は1.5億円(前年同期は2.0億円の損失)と縮小した。経常損失も1.2億円(同1.7億円の損失)に縮小したが、純利益は0.6億円と前年同期の2.6億円の損失から黒字化した。この黒字化は投資有価証券売却益2.0億円の特別利益によるところが大きく、営業・経常段階では赤字が継続している。

業績変動要因

【売上高】売上高は206.2億円で前年同期比5.5%減、12.0億円の減収となった。食肉及び食肉加工品の製造・販売を単一セグメントとしており、事業分散による下支えは働きにくい構造である。通期予想281.1億円に対する進捗率は73.3%で、標準的な75%をやや下回る。

【損益】粗利益は28.3億円、粗利率13.7%で前年同期からほぼ横ばいであり、売上原価率86.3%の高止まりが続いている。一方、販管費は29.8億円と前年同期比6.3%減少し、売上減少率を上回るペースで圧縮されたことが営業損失縮小の主因である。営業利益率はマイナス0.7%(前年同期マイナス0.9%)に改善したが、支払利息0.5億円の負担も加わり経常損失1.2億円となった。純利益0.6億円は投資有価証券売却益2.0億円という一時的要因によるものであり、増収増益・減収増益のいずれにも該当しないが、減収の中で損益改善が進んだ「減収・損益改善」局面と整理できる。

セグメント別分析

食肉加工品・惣菜その他加工品の製造販売及び食肉の加工・販売を単一セグメントとして統合しており、セグメント別の開示は行われていない。

主要財務指標

【収益性】営業利益率はマイナス0.7%、粗利率は13.7%、純利益率は0.3%にとどまり、いずれも低水準である。【キャッシュ品質】純利益0.6億円のうち投資有価証券売却益2.0億円が特別利益として計上されており、経常的な収益力を反映した数値ではない。【投資効率】年換算ROEは2.4%、自己資本比率は25.0%であり、資本効率・財務健全性ともに改善余地がある水準にとどまる。【財務健全性】流動資産80.6億円に対し流動負債83.6億円と流動比率は100%を下回り、有利子負債(短期借入金34.9億円、長期借入金8.9億円、社債2.0億円)は合計45.8億円で純資産35.5億円を上回る。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないため、貸借対照表の変動から資金動向を確認する。現金及び預金は22.4億円で前年同期の14.1億円から8.3億円増加した一方、売掛金は39.2億円へ12.8億円増加、買掛金も35.0億円へ12.2億円増加しており、現預金の積み上がりは運転資本の拡大と同時に生じている。短期借入金も34.9億円へ3.9億円増加しており、現預金増加の一部は借入による資金調達に依存している可能性がある。投資有価証券は15.2億円へ2.1億円減少しており、これは投資有価証券売却益2.0億円の計上と整合的で、資産売却が資金創出の一因となったとみられる。

収益の質

純利益0.6億円は、営業損失1.5億円、経常損失1.2億円という本業赤字にもかかわらず、投資有価証券売却益2.0億円という特別利益によって黒字転換しており、収益の質は経常的な稼得力を反映したものではない。営業外収益0.8億円のうち受取配当金0.4億円が主要構成要素であり、本業以外の収益への依存も一定程度みられる。営業外費用は支払利息0.5億円が中心で、有利子負債の負担が経常損益を圧迫している。包括利益は0.7億円で純利益0.6億円と近い水準にあり、有価証券評価差額金や退職給付調整額による大きな乖離は生じていない。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高281.1億円(前期比+0.1%)、営業損失0.7億円、経常損失0.6億円、親会社株主帰属純利益0.75億円である。売上高の進捗率は73.3%で標準的な75%をやや下回る一方、純利益は進捗率85.3%とすでに前年同期実績を上回るペースにある。ただし通期営業損失予想0.7億円の達成には、Q4累計で約0.8億円の営業黒字が必要となり、Q3までの本業赤字基調からの反転が課題となる。通期純利益予想の達成にはQ4で約0.1億円の利益計上で足りるが、投資有価証券売却益のような一時的要因を除いた本業の改善度合いが実質的な焦点である。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり0円であり、通期配当予想は1株当たり20円である。期中平均株式数205.4万株から算定される年間配当総額は約0.41億円で、通期純利益予想0.75億円に対する配当性向は約55%となる。もっとも、Q3累計純利益0.6億円は投資有価証券売却益2.0億円を含み経常的な利益ではないため、配当原資の持続性は本業の営業損益改善に左右される。

リスク要因

  1. 収益構造リスク: 粗利率13.7%、売上原価率86.3%と食品業界の一般的な水準(粗利率25〜40%)を大きく下回り、原料・エネルギー・物流コストの上昇を価格転嫁で吸収できない場合、営業赤字が拡大する可能性がある。

  2. 短期流動性リスク: 流動比率96.4%、流動負債83.6億円が流動資産80.6億円を上回り、短期借入金34.9億円を含む有利子負債45.8億円が純資産35.5億円を上回る。支払利息0.5億円を営業利益で賄えていない状況にある。

  3. 単一事業集中リスク: 食肉及び食肉加工品の製造販売を単一セグメントとしており、事業分散による業績下支えが働きにくく、需要変動や原料価格変動の影響を全社的に受けやすい構造にある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−0.7%5.0% (4.5%–7.6%)−5.8pt
純利益率0.3%3.9% (2.8%–6.7%)−3.6pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく下回り、収益性は業種内で低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−5.5%3.4% (-0.4%–4.7%)−8.8pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、減収基調は業種内でも目立つ位置にある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業損失は前年同期の2.0億円から1.5億円へ縮小したが、主因は販管費6.3%削減による費用圧縮であり、粗利率13.7%の低位横ばいは変わっていない点は決算データから読み取れる構造的な課題である。

  2. 純利益0.6億円への黒字転換は投資有価証券売却益2.0億円という一時的要因によるものであり、営業・経常段階の赤字継続と併せて見ると、本業の収益力回復とは区別して捉える必要がある。

  3. 流動比率96.4%、有利子負債45.8億円が純資産35.5億円を上回る財務構成は、収益性の分析と併せて資金繰り・借換え動向のモニタリング対象となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,335円
base(基準)1,347円
bull(強気)1,348円
算出前提
1株純資産(BPS)1,729円
調整後予想EPS40.2円
株主資本コスト r10.87%(10年国債 2.87% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向54.8%
予想EPSの信頼度調整×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく)
implied PBR / PER0.78倍 / 33.5倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,311円〜1,384円、ω±0.1で 1,336円〜1,354円。

注記:

  • 通期予想に対する純利益の進捗(85%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-08 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。