クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥68.4億 | ¥79.5億 | −14.0% |
| 営業利益 | −¥12.8億 | −¥3.3億 | −284.6% |
| 経常利益 | −¥12.3億 | −¥2.6億 | −372.4% |
| 純利益 | −¥15.5億 | −¥3.2億 | −389.5% |
| ROE(年換算) | −36.5% | −5.8% | - |
Executive Summary
CRO事業の採算悪化により、前年同期からの赤字幅が大幅に拡大した。売上高は68.4億円(前年比-14.0%)、営業利益は-12.8億円(前年は-3.3億円)、経常利益は-12.3億円(前年は-2.6億円)、純利益は-15.5億円(前年は-3.2億円)となった。売上減少に加え粗利率が16.2%(前年23.4%)へ低下し、販管費が前年比+9.1%増加したことが損失拡大の主因である。
業績変動要因
【売上高】売上高は68.4億円で前年同期比-14.0%となった。当社はCRO事業の単一セグメントに変更しており、事業別・地域別の増減要因を分解した開示はない。前期まで併存していた育薬事業の切り離しにより、比較対象が変化している点にも留意が必要である。
【損益】売上総利益は11.1億円(粗利率16.2%)で、前年の23.4%から7.1pt低下し、売上減少率を上回るペースで粗利益が減少した。販管費は23.9億円で前年比+9.1%増加し、売上高販管費率は34.9%(前年比上昇)となった。減収下での固定費負担増が営業レバレッジを逆方向に作用させ、営業損失は12.8億円(前年-3.3億円)に拡大した。営業外では為替差損0.4億円を含む費用0.6億円を計上し、経常損失は12.3億円となった。特別損益は0.01億円と軽微で、純損失15.5億円の拡大は法人税等3.2億円の計上も影響している。結論として減収減益(赤字拡大)である。
セグメント別分析
当第3四半期よりCRO事業の単一セグメントに変更されており、セグメント別の売上・損益情報の開示は省略されている。従来のCRO事業と育薬事業の個別業績は比較できない状況にある。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は-18.7%(前年-4.2%)、純利益率は-22.7%(前年-4.0%)と大幅に悪化した。粗利率は16.2%で前年の23.4%から低下し、案件採算の悪化がうかがえる。【キャッシュ品質】売掛金は24.0億円で、売上減少に伴い前年より減少しているが、年換算ベースでの回収日数は高水準にあり、資金回収面での注視点となる。【投資効率】年換算ROEは-36.5%、自己資本比率は40.5%(前年43.2%)で低下傾向にある。のれん30.7億円は純資産の54.1%を占め、無形固定資産と合わせて総資産の約45%に達しており、投下資本の収益転換力が課題である。【財務健全性】現金及び預金は51.5億円(前年比-26.8%)に減少する一方、短期借入金は9.5億円(前年比+58.3%)に増加し、長期借入金は8.0億円(前年比-27.3%)に減少した。流動資産92.5億円に対し流動負債65.5億円で、短期的な支払能力自体は維持されている。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の各区分(営業・投資・財務CF)の数値は開示されていないため、貸借対照表の増減から資金動向を確認する。現金及び預金は前年同期の70.4億円から51.5億円へ18.9億円減少し、累計純損失15.5億円とほぼ同方向の資金余力低下がみられる。この間、短期借入金は3.5億円増加した一方、長期借入金は3.0億円減少しており、資金調達構造が短期化する動きがある。利益剰余金も45.2億円と前年の64.4億円から19.1億円減少しており、損失計上による内部留保の減少が資金基盤に影響している。今後は営業損益の改善に加え、売掛金・前受金など運転資本項目の動向が現金水準を左右する。
収益の質
今回の損失拡大は特別損益ではなく本業の採算悪化に起因しており、収益の質という観点では経常的な事業要因が中心である。特別損失は固定資産除却損等0.01億円にとどまり、営業損失12.8億円の拡大幅に比べて影響は極めて限定的である。営業外損益は受取利息0.4億円を含む収益1.0億円と、為替差損0.4億円を含む費用0.6億円が相殺し、経常損失を押し下げる規模ではない。純損失15.5億円は税引前損失12.3億円に法人税等3.2億円が加わった結果であり、赤字にもかかわらず税負担が発生している点は、税務上の繰越欠損金の利用状況や海外子会社の納税など、キャッシュベースの負担として注視すべき点である。包括利益は-12.2億円で、純損失15.5億円に対し為替換算調整額+3.5億円が押し上げ要因となっており、純利益と包括利益の乖離は主に為替要因による。
業績予想・ガイダンス
通期会社予想に対し、売上高は73.1%の進捗(標準進捗75%をやや下回る)となった。営業損失は通期予想13.5億円に対し94.6%まで進捗し、純損失は通期予想17.0億円に対し91.2%まで進捗している。この水準は第4四半期に大幅な収益性改善(営業損失を0.7億円程度に縮小)が必要であることを意味し、通期予想達成には粗利率と販管費負担の改善が鍵となる。業績予想の修正は行われていない。
株主還元
第2四半期配当は1株当たり0円であったが、通期配当予想は1株当たり16円とされている。通期予想の純損失17.0億円に対し配当性向は算定上意味を持たず、当期は利益からではなく既存の利益剰余金・現金からの還元となる。利益剰余金は45.2億円で前年同期の64.4億円から減少しており、損失局面での配当継続は内部留保の減少ペースとあわせて確認する必要がある。自社株買いに関する開示はない。
リスク要因
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CRO案件の受託量・案件ミックス変動リスク: 売上高が前年比-14.0%減少し、粗利率も7.1pt低下しており、案件稼働率低下が収益性に直結する構造にある。
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固定費負担と人材稼働リスク: 減収局面で販管費が前年比+9.1%増加し、販管費率が34.9%に上昇しており、固定費吸収力の低下が営業赤字拡大の要因となっている。
-
のれん減損リスク: のれん30.7億円は純資産の54.1%を占めており、CRO事業の収益回復が遅延した場合、将来的な減損計上により純資産・自己資本比率がさらに悪化する可能性がある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(it_telecom)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | −18.7% | 8.3% (3.6%–18.6%) | −27.0pt |
| 純利益率 | −22.7% | 6.1% (2.3%–12.8%) | −28.8pt |
自社の収益性は業種中央値を大幅に下回り、営業・純利益率ともに業種内で低位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | −14.0% | 10.4% (-0.9%–19.9%) | −24.4pt |
業種中央値が増収基調にある中、自社は減収となっており、成長性の面でも業種内で劣位にある。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
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粗利率が16.2%へ7.1pt低下し、販管費率が34.9%へ上昇したことで、売上減少幅を上回るペースで損失が拡大している。事業採算の構造的な改善有無が今後の焦点となる。
-
通期予想に対する進捗率は営業損失94.6%、純損失91.2%と高水準であり、第4四半期における収益性改善の実現度合いが予想達成の分岐点となる。
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のれん30.7億円が純資産の54.1%を占める中、現金及び預金は前年比-26.8%、短期借入金は同+58.3%と資金構造の短期化がみられ、損失局面における資金繰りと資産の健全性が注目点である。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 51円 |
| base(基準) | 62円 |
| bull(強気) | 74円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 251円 |
| 調整後予想EPS | −75.3円 |
| 株主資本コスト r | 10.87%(10年国債 2.87% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.000(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
感応度: 株主資本コスト±1%で 60円〜63円、ω±0.1で 59円〜64円。
注記:
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 純資産に対するのれんの比率が高く、減損が発生した場合は前提が大きく変わります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-08 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。