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21702026 第1四半期プライムIFRS

リンクアンドモチベーション(2170) 2026年度第1四半期決算

2026年度第1四半期の売上高は106.9億円(前年同期比+14.1%)、営業利益は14.9億円(同+21.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥106.9億¥93.7億+14.1%
営業利益¥14.9億¥12.2億+21.9%
税引前利益¥15.1億¥12.6億+20.1%
純利益¥10.3億¥8.6億+20.9%
ROE6.5%5.1%-

Executive Summary

組織開発・マッチングDivisionの増収が牽引し、増収増益かつ利益率改善を伴う決算となった。売上高は106.9億円(前年93.7億円、+14.1%)、営業利益は14.9億円(前年12.2億円、+21.9%)、純利益は10.3億円(前年8.6億円、+20.9%)となった。粗利率改善による営業レバレッジが利益成長を押し上げた一方、営業CFは2.7億円と利益成長に見合った現金化には至っていない。

業績変動要因

【売上高】売上高は106.9億円、前年比+14.1%。セグメント別では、マッチングDivisionが51.0億円(構成比47.7%、+16.0%)、組織開発Divisionが42.5億円(構成比39.8%、+20.5%)と高成長を示し、両事業で全社売上の87.5%を占める。個人開発Divisionは13.3億円(構成比12.5%、-7.4%)と唯一の減収セグメントとなった。

【損益】営業利益は14.9億円、前年比+21.9%で、売上成長率を7.8pt上回る増益となった。売上総利益率は56.3%(前年54.0%)へ2.3pt改善し、高マージンの組織開発Division(セグメント利益率69.5%)の構成比上昇が寄与した。一方、販管費は45.2億円と+19.2%増加し、売上成長率を上回るペースで拡大している。税引前利益15.1億円に対し純利益は10.3億円、実効税率は約31.7%。増収増益。

セグメント別分析

組織開発Divisionは売上42.5億円(+20.5%)、セグメント利益29.5億円(+20.3%)、利益率69.5%と最も高い収益性を持つ。マッチングDivisionは売上51.0億円(+16.0%)、セグメント利益25.9億円(+18.1%)、利益率50.8%で売上規模最大の事業。個人開発Divisionは売上13.3億円(-7.4%)、セグメント利益5.9億円(-6.9%)、利益率44.2%と唯一減収・減益となった。なお、セグメント利益は売上総利益ベースであり、販管費控除前の指標である。高収益な組織開発Divisionの構成比上昇が、全社粗利率改善の主因と観察される。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は13.9%で前年同期13.0%から0.9pt改善、純利益率は9.7%。粗利率56.3%は前年同期54.0%から2.3pt改善しており、高マージン事業の構成比上昇が収益性向上を支えている。【キャッシュ品質】営業CFは2.7億円にとどまり、純利益10.3億円に対する比率は0.32倍と低い。要因は営業債務8.9億円の減少と法人税10.7億円の支払いであり、利益の現金化には遅れがみられる。【投資効率】ROEは6.5%であり、資本効率の観点では改善余地がある水準。【財務健全性】自己資本比率は31.2%で前年同期33.1%から1.9pt低下した。のれんは120.1億円で純資産の75.4%を占め、資産の質を評価する上での留意点となる。

キャッシュフロー分析

営業CFは2.7億円で、前年同期のマイナス1.6億円から改善したものの、純利益10.3億円に対しては小幅な水準にとどまる。税引前利益15.1億円に減価償却等を加えた営業CF小計は13.8億円あるが、営業債務の8.9億円減少と法人税10.7億円の支払いが現金化を抑制した。投資CFはマイナス3.3億円で、無形資産取得2.0億円と関係会社株式取得1.0億円が主な支出である。営業CFと投資CFを合算したフリーキャッシュフローはマイナス0.6億円となり、当期の内部資金だけでは投資を十分にカバーできていない。財務CFはマイナス8.2億円で、自己株式取得15.9億円と配当支払4.5億円という大きな資金流出を、短期借入金19.0億円の純増で一部補う構図となった。結果として現金及び現金同等物は期首75.0億円から期末75.0億円ではなく、113.7億円から75.0億円へ38.7億円減少している。

収益の質

営業利益・純利益の増加は、組織開発Divisionの増収と高マージン化という経常的な事業要因によるものであり、特別損益等の一時的要因は限定的である。金融収益0.1億円・金融費用0.6億円はネットでマイナス0.4億円と小規模で、持分法投資利益0.6億円が税引前利益の一定割合を補完している。一方、営業CFが純利益に対して0.32倍と低く、税金支払いと営業債務減少という運転資本要因が主因であるため、当期の利益成長がそのまま現金創出力の向上を意味するものではない点に留意が必要である。包括利益は11.2億円で純利益10.3億円とほぼ整合し、その他の包括利益(金融資産評価等)0.9億円が上乗せされている。親会社株主帰属の純利益8.7億円と包括利益9.6億円の乖離は小さく、収益の質に大きな異常は見られない。

業績予想・ガイダンス

通期売上高計画467.0億円に対するQ1進捗率は22.9%で、単純な四分の一進捗である25%を2.1pt下回る。通期営業利益計画63.1億円(前年比+50.1%)に対する進捗率は23.6%、通期純利益計画39.3億円(前年比+114.0%)に対する進捗率は25.0%とほぼ標準線上にある。会社側は業績予想・配当予想の修正を行っていない。通期計画は高い増益率を前提としており、Q2以降も高マージン事業の成長持続と販管費増加ペースの抑制が計画達成の鍵となる。

株主還元

Q1配当は1株4.10円、通期配当予想は16.40円である。配当金支払額4.5億円を純利益8.7億円(親会社株主帰属)で除した配当性向は約52.2%であり、通期EPS予想32.03円に対する予想配当性向約51.2%と概ね整合的である。一方、Q1には自己株式取得15.9億円が実施され、配当と合算した総還元額は20.4億円に達する。この総還元性向は純利益8.7億円に対して高水準であり、配当性向とは区別して評価する必要がある。フリーキャッシュフローがマイナス0.6億円であるため、当期の株主還元は内部創出キャッシュのみでは完全にカバーされておらず、短期借入金の増加を伴っている。

リスク要因

  1. キャッシュ転換の弱さ: 営業CF2.7億円は純利益10.3億円(連結)の0.32倍にとどまり、営業債務8.9億円の減少と法人税10.7億円の支払いが主因。利益成長が現金創出に結びつくかは今後の運転資本動向次第である。

  2. のれんの集中: のれん120.1億円は純資産159.2億円の75.4%、総資産の30.0%を占める。買収事業の収益計画が下回った場合、IFRSの年次減損テストを通じた減損リスクが存在する。

  3. セグメント構成の偏りと資本還元の負担: マッチング・組織開発の2事業で売上の87.5%を占め、両事業の需要動向に業績が左右されやすい。加えて自己株式取得15.9億円を含む総還元20.4億円が営業CF・フリーキャッシュフローを上回り、短期借入金19.0億円の増加を伴っている。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率13.9%12.1% (6.7%–26.0%)+1.8pt
純利益率9.7%9.9% (3.9%–17.0%)−0.2pt

営業利益率は業種中央値を上回るが、純利益率はほぼ同水準にとどまる。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)14.1%11.9% (3.6%–25.6%)+2.2pt

売上成長率は業種中央値を上回るが、IQR上限(25.6%)には達していない。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率は前年同期比0.9pt改善し13.9%となった。高マージンの組織開発Divisionの構成比上昇が粗利率改善の主因であり、増収増益の質を支える構造的な変化として観察できる。

  2. 営業CFは純利益に対して0.32倍と低水準であり、法人税支払いと営業債務減少という決算データ上の要因が明確に確認できる。利益成長と現金創出のギャップが当期の特徴である。

  3. 自己株式取得15.9億円を含む総還元20.4億円は、フリーキャッシュフローのマイナス0.6億円を上回る規模であり、短期借入金19.0億円の増加という資金調達を伴う資本配分が行われた点が決算データから読み取れる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)176円
base(基準)184円
bull(強気)194円
算出前提値
1株純資産(BPS)116円
調整後予想EPS33.6円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向51.2%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.59倍 / 5.5倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 179円〜190円、ω±0.1で 183円〜187円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 55%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 純資産に対するのれんの比率が高く、減損が発生した場合は前提が大きく変わります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。