| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥2294.7億 | ¥2289.1億 | +0.2% |
| 営業利益 | ¥-13.3億 | ¥-12.8億 | -3.8% |
| 経常利益 | ¥-2.9億 | ¥-8.4億 | +66.0% |
| 純利益 | ¥-15.5億 | ¥-55.7億 | +72.2% |
| ROE | -1.2% | -3.9% | - |
2026年5月期第3四半期累計決算は、売上高2,294.7億円(前年比+5.6億円 +0.2%)、営業損失13.3億円(同-0.5億円、赤字拡大)、経常損失2.9億円(同+5.5億円、損失66.0%縮小)、親会社株主に帰属する四半期純損失15.5億円(同+40.2億円、損失72.2%縮小)となった。売上は微増にとどまり、粗利率22.5%は前年21.7%から0.8pt改善したものの、販管費率23.0%(前年22.3%)の上昇により営業段階は赤字が継続した。営業外では受取利息2.9億円、持分法投資利益0.9億円が寄与し、経常損失は前年-8.4億円から大幅に縮小した。特別損失は12.9億円(前年29.7億円)と半減し、減損損失1.6億円、訴訟和解金0.3億円等が計上された。税引前損失13.9億円に対し法人税等1.6億円で、実効税率はマイナスとなった。非支配株主に帰属する純利益3.4億円を控除後、親会社株主帰属純損失は15.5億円となり、前年-55.7億円から大幅に改善した。ROEは-1.2%(前年推計-4%台)と赤字圏ながら縮小、EPS-50.20円(前年-157.36円)と1株あたり損失も68.1%縮小した。
【売上高】
売上高2,294.7億円(前年比+0.2%)は、主力のBPOソリューション・エキスパートソリューションが2,007.6億円(-0.6%)と微減したが、LifeSolution70.6億円(+12.1%)、RegionalRevitalization・観光59.6億円(+20.4%)、GrobalSolution86.9億円(+5.7%)の成長でカバーした。CareerSolutionsは105.1億円(-2.5%)と減収となり、就転職市況のミックス悪化が示唆される。売上構成はBPOソリューション・エキスパートソリューションが87.5%を占め、CareerSolutions4.6%、GrobalSolution3.8%、LifeSolution3.1%、地方創生・観光2.6%と続く。粗利率22.5%(前年21.7%)の0.8pt改善は、単価改善と高採算案件の比率向上が寄与したと推察される。
【損益】
売上原価1,779.5億円(前年1,792.3億円、-0.7%)で、粗利515.2億円(前年496.8億円、+3.7%)を確保した。販管費は528.5億円(前年509.6億円、+3.7%)と粗利増と同水準で増加し、営業損失13.3億円(前年-12.8億円)と赤字が拡大した。販管費増の主因は、グループ管理費と新規事業インキュベーションコスト(調整額110.6億円、前年109.2億円)の積み上がりである。営業外収益19.4億円(受取利息2.9億円、持分法益0.9億円、その他4.3億円等)から営業外費用9.0億円(支払利息3.0億円、その他営業外費用1.4億円等)を差し引き、経常損失2.9億円まで縮小した。特別利益1.9億円(投資有価証券売却益1.8億円等)、特別損失12.9億円(減損1.6億円、固定資産除売却損0.5億円、訴訟和解金0.3億円等)で税引前損失13.9億円となり、法人税等1.6億円(法人税等調整額-9.9億円)を計上後、非支配株主分3.4億円を控除し、親会社株主帰属純損失15.5億円となった。結論として微増収ながら営業・最終とも赤字継続の減収減益型構造である。
BPOソリューション・エキスパートソリューションは売上2,007.6億円(-0.6%)、営業利益71.6億円(+1.5%)、利益率3.6%で、全社利益の中核を担う。CareerSolutionsは売上105.1億円(-2.5%)、営業利益31.5億円(-16.9%)、利益率30.0%と高採算だが売上減がボトムを圧迫した。GrobalSolutionは売上86.9億円(+5.7%)と増収も、営業利益0.8億円(-56.1%)で利益率0.9%まで低下し、海外展開のコスト先行が顕著である。LifeSolutionは売上70.6億円(+12.1%)、営業利益4.1億円(+484.3%)、利益率5.8%で収益性が大幅改善した。地方創生・観光ソリューションは売上59.6億円(+20.4%)と高成長ながら、営業損失10.7億円(前年-14.7億円、赤字27.3%縮小)で利益率-17.9%と投資回収途上にある。セグメント間の利益率格差が大きく、BPO・エキスパートの安定収益で地方創生・グローバルの投資を支える構図が続く。
【収益性】営業利益率-0.6%、純利益率-0.7%、ROE-1.2%、EBITDA未開示。粗利率22.5%は前年から0.8pt改善したが、販管費率23.0%(前年22.3%)の上昇で営業段階は赤字継続。【キャッシュ品質】インタレストカバレッジ-4.43倍(営業利益/支払利息)で利益クッションは薄い。売上債権回転日数74日(売掛金465.9億円÷年換算売上×365日)で前年から延伸し、運転資本の資金拘束が示唆される。【投資効率】総資産回転率1.00回転(売上2,294.7億円÷総資産2,292.8億円)、ROIC-1.3%(推計値、赤字継続で資本効率は低位)。【財務健全性】自己資本比率58.4%(前年53.2%)、流動比率264.3%(流動資産1,404.9億円÷流動負債531.5億円)、有利子負債369.8億円(長期借入金314.5億円、短期借入金55.3億円、社債18.4億円)、Debt/Equity比率0.29倍、現金預金718.9億円で流動性は極めて厚い。
キャッシュフロー計算書の開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は718.9億円と前年1,247.7億円から528.9億円(-42.4%)減少し、営業CFの創出不足と投資・還元による資金流出が示唆される。有形固定資産は575.3億円と前年471.5億円から103.9億円(+22.0%)増加し、設備・拠点投資が積極化した。無形固定資産も94.3億円(前年76.2億円、+18.6億円 +24.5%)と積み上がり、システム・ソフトウェア投資が継続している。長期借入金は314.5億円と前年236.7億円から77.8億円(+32.9%)増加し、投資資金の外部調達が進んだ。流動負債は531.5億円と前年877.3億円から大幅減少し、預り金108.1億円(前年387.4億円、-279.3億円)の解消が主因である。売掛金は465.9億円(前年412.7億円、+53.2億円 +12.9%)と積み上がり、DSO74日の延伸とあわせて運転資本の資金拘束が営業CF圧迫要因となっている可能性がある。
経常的収益はBPO・エキスパート等のサービス提供による営業収益が中核で、営業外では受取利息2.9億円、持分法投資利益0.9億円が寄与した。営業外収益合計19.4億円は売上比0.8%と小さく、5%超の依存はない。一時的要因として、特別利益1.9億円(投資有価証券売却益1.8億円等)、特別損失12.9億円(減損損失1.6億円、固定資産除売却損0.5億円、訴訟和解金0.3億円等)が計上され、税引前損益を-11.0億円押し下げた。前年は特別損失29.7億円の計上があり、今期は一時損失の規模が半減したが、経常域での黒字化には至らず、利益の質は不十分である。包括利益-16.1億円は純損失-15.5億円に近く、為替換算調整額+1.6億円、有価証券評価差額金-1.2億円、退職給付に係る調整額-1.0億円の乖離は軽微で、純利益と包括利益の差異は小さい。アクルーアル面では、売掛金増加とDSO延伸が営業利益の現金化を阻害するリスクがある。
通期予想は売上高3,100.0億円(+0.2%)、営業利益5.0億円、経常利益18.0億円、親会社株主帰属純損失18.0億円、EPS-47.72円である。第3四半期累計の進捗率は、売上74.0%(標準並み)、営業利益はマイナスのため進捗評価不能(予想5.0億円に対し-13.3億円で未達)、経常利益も-2.9億円/18.0億円で大幅未達、最終損益は-15.5億円で通期見通し-18.0億円に対し既に86.1%の損失を計上している。業績予想は当四半期に修正されており、売上はほぼ想定通りだが、利益面では第4四半期での特別損失抑制、販管費コントロール、高採算案件の積み上げが前提となる計画である。進捗乖離の主因は、販管費率の高止まりとグループ管理費・インキュベーション費用(調整額110.6億円)の負担、グローバルと地方創生の採算悪化にあると推察される。
配当は期末予想75円(普通配当15円+特別配当60円)で、中間配当実績0円のため年間75円となる。通期純損失見通し-18.0億円(EPS-47.72円)下での配当実施であり、配当性向の指標上は算出不能である。自己株式控除後の発行済株式数約3,735万株をベースに試算すると、総配当額は約28億円となる。現金預金718.9億円に対する支払余力は十分だが、営業赤字継続と売掛金回収期間の長期化(DSO74日)、長期借入金の積み上がりを踏まえると、配当の実行は手元流動性に依存し、中長期的な持続可能性は事業キャッシュフローの回復が前提となる。自社株買いの開示はなく、総還元性向の評価はできない。
セグメント集中リスク: BPOソリューション・エキスパートソリューションが売上の87.5%、利益の大半を占める高集中構造で、当該領域の市況変動・大型案件の失注・価格改定の影響が全社損益に直結する。主力事業の成長鈍化(-0.6%)は売上全体の停滞要因となっており、多角化の進展度合いが重要な監視ポイントである。
新規事業・低採算事業の投資回収リスク: 地方創生・観光ソリューションは売上59.6億円(+20.4%)と高成長ながら営業損失10.7億円(利益率-17.9%)、グローバルソリューションは売上86.9億円(+5.7%)も営業利益0.8億円(利益率0.9%、前年1.9%から-56.1%)と採算悪化が顕著である。グループ管理費・インキュベーションコスト110.6億円の吸収が遅延しており、投資判断の見直しリスクがある。
運転資本・流動性リスク: 売掛金465.9億円(+12.9%)、DSO74日の延伸で運転資本の資金拘束が営業CFを圧迫し、現金預金は前年比-528.9億円(-42.4%)と大幅減少した。長期借入金314.5億円(+32.9%)の積み増しと預り金108.1億円(-72.1%)の解消が同時進行し、資金繰りの柔軟性低下とインタレストカバレッジ-4.43倍の低位が金利上昇局面での耐性を低下させるリスクがある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | -0.6% | 8.2% (3.6%–18.0%) | -8.8pt |
| 純利益率 | -0.7% | 6.0% (2.2%–12.7%) | -6.7pt |
収益性は業種中央値を大きく下回り、営業赤字継続で下位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 0.2% | 10.4% (-1.1%–19.5%) | -10.2pt |
売上成長率は業種中央値を10.2pt下回り、成長モメンタムは低位である。
※出所: 当社集計
主力BPO・エキスパート領域の安定性と販管費コントロールの成否が損益分岐点到達の鍵である。粗利率22.5%(+0.8pt改善)と底堅い一方、販管費率23.0%(+0.7pt上昇)で営業赤字が継続しており、グループ管理費・インキュベーションコスト110.6億円の吸収進捗が第4四半期以降の収益改善を左右する。
新規事業(地方創生・グローバル)の投資回収とCareerSolutionsの市況感応度がセグメント構造の再編圧力となる。地方創生は赤字-10.7億円(売上比-17.9%)、グローバルは利益率0.9%(前年1.9%から半減)と採算悪化が顕著で、選択と集中の加速が求められる。
現金大幅減少(-528.9億円)と長期借入金の積み増し(+77.8億円)、売掛金増(DSO74日延伸)が示す資金循環の変化は、投資・回収・還元のバランス再構築の必要性を示唆する。配当75円(総額約28億円)は手元流動性で賄えるが、営業CF創出力の回復が中期的な株主還元の持続可能性を支える前提となる。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。