- 売上高: 193.57億円
- 営業利益: -4.97億円
- 当期純利益: -20.76億円
- 1株当たり当期純利益: -9.65円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 193.57億円 | 171.92億円 | +12.6% |
| 売上原価 | 35.15億円 | - | - |
| 売上総利益 | 136.76億円 | - | - |
| 販管費 | 108.72億円 | - | - |
| 営業利益 | -4.97億円 | 23.42億円 | -121.2% |
| 持分法投資損益 | 22百万円 | - | - |
| 税引前利益 | -10.84億円 | 18.06億円 | -160.0% |
| 法人税等 | 11.99億円 | - | - |
| 当期純利益 | -20.76億円 | 6.07億円 | -442.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -4.95億円 | 13.05億円 | -137.9% |
| 包括利益 | -39.78億円 | -4.23億円 | -840.4% |
| 1株当たり当期純利益 | -9.65円 | 26.12円 | -136.9% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | -9.65円 | 25.20円 | -138.3% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 411.55億円 | 292.22億円 | +119.33億円 |
| 売掛金 | 60.61億円 | 62.36億円 | -1.75億円 |
| 棚卸資産 | 38.11億円 | 25.29億円 | +12.82億円 |
| 固定資産 | 414.42億円 | 427.20億円 | -12.78億円 |
| 有形固定資産 | 53.46億円 | 56.96億円 | -3.50億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -20.57億円 | - | - |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -64.36億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 6.03億円 | - | - |
| 現金及び現金同等物 | 227.77億円 | 101.15億円 | +126.62億円 |
| フリーキャッシュフロー | -84.93億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 900.26円 |
| 純利益率 | -2.6% |
| 粗利益率 | 70.7% |
| 負債資本倍率 | 0.57倍 |
| 実効税率 | -110.6% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +12.6% |
| 営業利益前年同期比 | -65.6% |
| 税引前利益前年同期比 | -71.7% |
| 当期純利益前年同期比 | -87.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -41.0% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 55.61百万株 |
| 自己株式数 | 14千株 |
| 期中平均株式数 | 51.40百万株 |
| 1株当たり純資産 | 944.88円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 287.33億円 |
| 営業利益予想 | 232.17億円 |
| 当期純利益予想 | 158.68億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 120.58億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 240.42円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2025年度Q3のジーエヌアイグループは、売上成長を確保しつつも営業赤字・最終赤字を計上し、収益性と資本効率の両面に課題が残る決算だった。売上高は193.57億円で前年同期比+12.6%と2桁増収、売上総利益は136.76億円で粗利率は70.7%と高水準を維持した一方、販管費108.72億円が重く営業損失は4.97億円(前年同期比-65.6%)となった。営業利益率は約-2.6%、純利益率も-2.6%(当期純損失4.95億円)で、トップライン成長がボトムラインに転化していない。税引前損益-10.84億円に対し法人税等は+11.99億円で、実効税率は-110.6%と異常値を示し、税効果や一過性要因の影響が大きい可能性がある(注:XBRLの未記載が多く、税負担の内訳確認は困難)。包括損益は-39.78億円と純損失を大きく上回るマイナスで、OCI(為替換算差額や金融資産の評価差額)が大幅悪化したとみられ、自己資本変動に与える負の影響が懸念される。キャッシュフローでは営業CF-20.57億円、投資CF-64.36億円、財務CF+6.03億円で、FCFは-84.93億円と大幅流出となった。営業CF/純利益は4.16倍と見かけ上は高品質に映るが、これは純損失が小さく営業CFのマイナスが大きいことに起因しており、キャッシュ創出力の観点では改善余地が大きい。貸借対照表は総資産825.97億円、純資産525.31億円、負債資本倍率0.57倍とレバレッジは抑制的で、現金同等物227.77億円により短期借入金23.50億円の返済余力は高い。のれん150.71億円・無形資産116.94億円と無形項目が総資産の約32%を占め、業績変動時の減損リスクは無視できない。持分法投資利益は0.22億円と小さく、同社の業績は自社の開発・販売活動の成否にほぼ帰着する(総合商社型の利益構造ではない)。ROICは-0.9%と資本コストを大きく下回り、資本効率に明確な課題がある。営業利益率のbp比較は過年度の同一開示が不足しており厳密な算定は困難だが、売上増加と営業赤字拡大の並存からマージンは悪化傾向と評価せざるを得ない。運転資本は売上債権60.61億円、棚卸38.11億円が積み上がり、売上成長に伴う運転資金負担がCFOを圧迫した可能性が高い。今後は販管費の伸び抑制、製品ミックス改善による粗利率の維持、運転資本効率の改善がカギ。パイプラインの進捗・承認・上市タイムラインと価格・償還環境が黒字転換とROIC回復の最重要ドライバーとなる。
ROEの分解: ROE(-0.9%) = 純利益率(-2.6%) × 総資産回転率(0.234) × 財務レバレッジ(1.57倍)。変動への寄与度は純利益率の悪化が最大で、次いで低い総資産回転率がROEを押し下げている。純利益率がマイナスとなった主因は、販管費率の高止まり(販管費/売上=56.2%)と税効果の不利(実効税率-110.6%)により、粗利率70.7%の厚みが吸収されたため。総資産回転率0.234はバイオ医薬モデルとしては一般的な低水準で、現金・無形資産の厚みや投資資産の稼働不足が背景。財務レバレッジ1.57倍は保守的で、ROE押上げ効果は限定的。持分法投資利益0.22億円は利益貢献が極小で、事業成果はほぼ自社P/Lに依存。一時要因としてOCI悪化や税効果の歪みがある一方、販管費水準の高さは構造的で持続リスクがある。懸念トレンドとして、売上成長率(+12.6%)に対し営業利益が赤字拡大(-65.6%)となっており、営業レバレッジが負に働いている。
売上は+12.6%で2桁成長を確保。粗利率70.7%は研究開発型/高付加価値製品の構成比が高いことを示唆。だが販管費108.72億円の増勢が強く、規模の利益が効いていない。純利益は-4.95億円で、税効果やOCIの影響が強く、利益の質は低下。今後の持続性は、(1) 主力製品の数量・価格と地理ミックス、(2) 新薬/適応拡大の承認・上市、(3) 中国等の償還・薬価環境、に大きく依存。短期的には運転資本の巻き戻しと販管費の伸長抑制が改善余地。中期的にはROIC>5%への回復が評価ポイント。
負債資本倍率0.57倍と保守的で、自己資本比率60.6%も厚い。流動比率は未開示のため算定不可だが、現金同等物227.77億円が短期借入金23.50億円を大きく上回り、満期ミスマッチは小さいと判断。長期借入金9.00億円で長短のバランスも軽量。のれん150.71億円・無形116.94億円(計267.65億円、総資産比32%)は減損リスクの潜在要因。オフバランス債務の情報は未記載で評価不能。包括損失の大幅悪化は自己資本の目減りリスクを示唆。流動性警告(流動比率<1.0)や過大レバレッジ(D/E>2.0)に該当するシグナルは現状なし。
営業CF-20.57億円に対し純利益-4.95億円で、営業CF/純利益=4.16倍は定義上は閾値>1.0を満たすが、両者ともマイナスであり品質良好とは評価できない。FCFは-84.93億円と大幅流出で、投資CF-64.36億円(M&Aや無形投資を含むと推測)が主因。設備投資は-4.65億円と軽量で、FCF悪化は有形CapExではなく無形・投資性支出による可能性が高い。運転資本では売上債権60.61億円・棚卸38.11億円の積み上がりがCFOを圧迫した公算。短期的な資金需要は豊富な現金で賄えるが、マイナスFCFが続けば希薄化(増資)や追加借入の必要性が高まる。
配当関連データは未記載で、現状の赤字・マイナスFCFを踏まえると積極的な株主還元の持続可能性は低いと評価。仮に配当を実施する場合も、FCFでのカバレッジが不足し内部留保や現金残高の取り崩しに依存するため慎重な方針が妥当。優先順位は研究開発・承認取得・商業化投資とみられる。
ビジネスリスク:
- 開発パイプラインの臨床・規制リスク(承認遅延・不承認)
- 主力製品の競争激化・代替療法の登場による売上侵食
- 中国・アジアの価格・償還政策変更による収益性低下
- 販売拡大に伴う販管費の恒常的な高止まり
- 無形資産・のれんの減損リスク
財務リスク:
- ROIC -0.9%と資本コスト未達の継続
- FCF大幅マイナスの継続による追加資金調達リスク(増資希薄化・借入)
- 包括損失拡大による自己資本毀損のリスク
- 税効果・実効税率の不確実性(-110.6%)
- 為替変動(翻訳差額・調達/売上通貨ミスマッチ)
主な懸念事項:
- 売上増に対して営業赤字が拡大している点(営業レバレッジが負に作用)
- 運転資本増がCFOを圧迫している可能性
- 大規模な投資CF流出の継続性と回収見通しの不透明さ
- 持分法投資利益の貢献が極小で分散効果が限定的
- データ未記載が多く、財務外項目(契約・コミットメント)把握が困難
重要ポイント:
- 2桁増収にもかかわらず営業・最終赤字、マージン悪化が続く
- ROIC -0.9%で資本効率に課題、改善には収益化の加速が不可欠
- 営業CF・FCFともマイナス、現金潤沢だが持続的な資金流出はリスク
- OCI悪化で包括損失拡大、自己資本の変動に注意
- 販管費の伸び抑制と運転資本効率の改善が短期のテコ
注視すべき指標:
- 営業利益率と販管費率(四半期推移、bpでの改善幅)
- 営業CFと運転資本回転(売上債権回転日数・在庫回転日数)
- FCFと投資CFの内訳(無形・M&A・金融投資)
- ROIC(NOPATと投下資本)とWACC対比
- OCIの内訳(為替換算差額・FVOCI)と為替感応度
- 承認・上市マイルストーンと売上寄与タイムライン
セクター内ポジション:
同業バイオ・スペシャリティ医薬と比べ、現金バッファは厚い一方で、収益化進度(営業赤字継続)とROICが劣後。商社型(持分法比率20-50%)の分散構造ではなく単一事業リスクが高い。
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