記事一覧に戻る
21272026 第3四半期プライムJGAAP

日本M&Aセンターホールディン…(2127) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は377.4億円(前年同期比+26.5%)、営業利益は156.4億円(同+48.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥377.4億¥298.4億+26.5%
営業利益¥156.4億¥105.5億+48.2%
経常利益¥157.2億¥107.1億+46.8%
純利益¥100.5億¥68.5億+46.7%
ROE(年換算)27.8%19.2%-

Executive Summary

増収を上回る利益成長により、収益性が大幅に改善した決算である。売上高は377.4億円(前年比+26.5%)、営業利益は156.4億円(同+48.2%)、経常利益は157.2億円(同+46.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益は100.5億円(同+47.2%)となった。営業利益の増益率が売上成長率を21.7pt上回り、粗利率改善と販管費の抑制的な伸びによる営業レバレッジが確認される。

業績変動要因

【売上高】売上高は377.4億円で前年同期比+26.5%増加した。M&A仲介需要の拡大と成約案件の積み上がりが増収の主因とみられる。

【損益】売上総利益率は前年同期の61.4%から63.6%へ2.2pt上昇し、販管費は83.7億円と前年比+7.7%増にとどまり、売上成長率を大きく下回った。この結果、営業利益率は前年同期の35.4%から41.4%へ6.0pt上昇した。営業外損益は純額0.8億円の利益で、経常利益157.2億円は営業利益とほぼ同水準にあり、本業主導の利益構成となっている。純利益は100.5億円(同+46.8%)で、増収増益である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率41.4%、純利益率26.6%はいずれも前年同期(35.4%、22.8%)から明確に改善した。粗利率も63.6%へ上昇しており、案件ミックスまたは案件単価の改善が収益性を押し上げている。【キャッシュ品質】受取利息1.2億円が営業外収益の中心であり、潤沢な現預金の運用収益が経常利益を下支えしている。売掛金は8.4億円と前年(26.3億円)から大幅に減少し、運転資本の効率化が進んでいる。【投資効率】ROE(年換算)は27.8%と高水準にあり、自己資本比率80.4%という保守的な財務構成の下で高い資本効率を実現している。【財務健全性】流動資産410.6億円に対し流動負債93.2億円と流動比率は高く、長期借入金は21.0億円まで圧縮された。現金及び預金374.9億円は総資産の62.5%を占め、財務的な緩衝力は厚い。

キャッシュフロー分析

CF計算書の直接的な開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を把握できる。現金及び預金は374.9億円で前年の392.1億円からやや減少したものの、依然として総資産の6割超を占める潤沢な水準を維持している。長期借入金は40.0億円相当から21.0億円へ半減しており、利益の積み上がりによる自己資金での借入圧縮が進んだとみられる。売掛金の大幅な減少と利益剰余金の積み増し(577.6億円)は、営業活動による資金創出が財務体質の強化に振り向けられていることを示唆する。

収益の質

利益の大部分は本業由来であり、経常利益157.2億円と営業利益156.4億円の差は小さく、営業外収益は受取利息1.2億円を中心とした運用益にとどまる。特別損益の計上はなく、一時的要因による利益の押し上げは見られない。包括利益は97.9億円で、純利益100.5億円をやや下回る。差異の主因は投資有価証券の評価差額金-2.1億円と為替換算調整額-0.5億円であり、保有する投資有価証券の時価変動が包括利益にマイナス寄与している。純利益と包括利益の乖離は限定的で、利益の質は総じて高いと評価できる。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高463.0億円(前年比+5.0%)、営業利益170.0億円(同+1.7%)、経常利益170.0億円(同+0.5%)である。当期(Q3累計相当)の実績はそれぞれ377.4億円、156.4億円、157.2億円であり、進捗率は売上高81.5%、営業利益92.0%、経常利益92.5%となる。標準的な進捗ベース(75%程度)を大きく上回っており、通期計画に対する上振れ余地を示唆する。ただし通期予想の前年比伸び率が実績の伸び率を大幅に下回っている点から、今後の成約時期・規模次第で四半期業績が変動しうる点には留意が必要である。

株主還元

通期予想の年間配当は1株29.00円であり、予想EPS34.67円に基づく予想配当性向は83.6%となる。前年の中間配当は14円であった。配当性向は前年実績(EPS21.47円、配当性向はデータ上限定的)から上昇する見込みであり、利益成長を背景とした増配方針がうかがえる。現金及び預金374.9億円、自己資本比率80.4%という財務基盤は配当支払いに対する緩衝力となるが、83.6%という配当性向はやや高水準であり、利益成長の持続性が今後の還元余力を左右する。

リスク要因

  1. 案件成約タイミングへの依存: M&A仲介報酬は案件成約時点で計上される特性があり、成約の期ずれや大型案件の減少が四半期業績を大きく変動させ得る。売上高成長率26.5%に対し通期予想は5.0%増にとどまる点は、下期以降の成約動向への依存を示す。

  2. 高水準の配当性向: 通期予想配当性向は83.6%と、利益変動を伴いやすい仲介ビジネスの特性を踏まえると相対的に高い。利益が計画を下回った場合、配当余力の柔軟性が低下する可能性がある。

  3. 投資有価証券の価格変動: 投資有価証券140.9億円は総資産の23.5%を占め、評価差額金は当期-2.1億円となった。市場価格の変動が包括利益及び純資産に影響を与える構造にある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(healthcare)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率41.4%6.9% (3.0%–10.5%)+34.6pt
純利益率26.6%5.3% (2.4%–7.7%)+21.3pt

自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大幅に上回り、業種内で突出した収益性を示している。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)26.5%8.6% (1.4%–16.0%)+17.9pt

売上高成長率も業種中央値を大きく上回り、収益性・成長性の両面で業種上位に位置する。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 売上高+26.5%に対し営業利益+48.2%と、増収率を上回る増益を実現した。営業利益率は前年同期比6.0pt改善して41.4%に達し、販管費の伸びが売上成長を大きく下回ったことによる営業レバレッジが明確に表れている。

  2. 通期営業利益進捗率は92.0%、経常利益進捗率は92.5%と、標準的な進捗率を大きく上回る水準にある。一方で通期予想自体の前年比伸び率は小幅にとどまっており、下期の成約動向が通期着地を左右する構造にある。

  3. 自己資本比率80.4%、長期借入金21.0億円という保守的な財務構成のもと、ROE27.8%という高い資本効率を実現している。配当性向は83.6%(予想)とやや高く、今後の利益成長の再現性が株主還元の持続性を判断する鍵となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)206円
base(基準)218円
bull(強気)222円
算出前提
1株純資産(BPS)152円
調整後予想EPS38.1円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向83.7%
予想EPSの信頼度調整×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく)
implied PBR / PER1.44倍 / 5.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 213円〜224円、ω±0.1で 217円〜221円。

注記:

  • 通期予想に対する純利益の進捗(91%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。