| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥502.6億 | ¥440.8億 | +14.0% |
| 営業利益 | ¥187.6億 | ¥167.2億 | +12.2% |
| 経常利益 | ¥191.5億 | ¥169.2億 | +13.2% |
| 純利益 | ¥120.0億 | ¥83.9億 | +43.0% |
| ROE | 23.7% | 17.6% | - |
2026年3月期決算は、売上高502.6億円(前年比+61.8億円 +14.0%)、営業利益187.6億円(同+20.5億円 +12.2%)、経常利益191.5億円(同+22.4億円 +13.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益120.0億円(同+36.1億円 +43.0%)と、全ての利益段階で二桁増益を達成した。粗利率60.2%は前年60.6%から40bp低下したが、販管費率22.9%(前年22.7%)は規律的に管理され、営業利益率37.3%(前年37.9%)は60bp低下も業界トップ水準を維持した。純利益は営業増益率を大きく上回る伸長(+43.0%)で、税負担率の低下(前年35.2%→当期34.7%)が寄与した。
【売上高】売上高502.6億円(+14.0%)は、M&A成約件数の増加と案件単価の上昇により二桁成長を達成した。営業収益は136.2億円(前年93.7億円)と+45.4%の伸びを記録し、本業以外の収益貢献も拡大した。売掛金は8.1億円(前年26.3億円)に69.3%減少し、回収の加速と入金サイクルの改善により運転資本効率が顕著に向上した。資産回転率は0.76回(前年0.71回程度)に改善し、売上成長が総資産の伸び(+7.2%)を上回った。
【損益】営業利益187.6億円(+12.2%)は、売上成長率+14.0%に対してやや緩やかな伸びとなり、営業レバレッジは限定的だった。販管費115.2億円は前年99.9億円から+15.3%増加し、人件費や業務委託費の増加が利益率を圧迫した。営業外収益4.5億円(前年3.3億円)は為替差益0.9億円と投資事業組合運用益0.4億円が寄与し、経常利益191.5億円(+13.2%)は営業利益を1.0%pt上回る増益率を確保した。特別損益は投資有価証券売却益0.2億円とほぼ中立で、税引前利益191.7億円(+13.2%)に着地した。法人税等66.5億円(実効税率34.7%)は前年59.6億円(同35.2%)から負担率がやや低下し、親会社株主に帰属する当期純利益120.0億円(+43.0%)は経常増益率を大きく上回る結果となった。結論として、増収増益を達成した。
セグメント情報は単一セグメント(M&Aコンサルティング事業のみ)のため記載なし。
【収益性】営業利益率37.3%(前年37.9%)は60bp低下したが、販管費の抑制的管理により高水準を維持した。ROE23.7%は前年24.1%から40bp低下したものの、純利益率23.9%(前年19.0%から+4.9pt)、総資産回転率0.76回(前年0.71回)、財務レバレッジ1.31倍(前年1.30倍)の改善により、依然として業界トップ水準にある。【キャッシュ品質】営業CF155.5億円は純利益120.0億円の1.30倍で、売掛金圧縮(+18.4億円の資金化)と運転資本改善が寄与した。OCF/EBITDA比率0.82倍は、税支払63.1億円と役員賞与引当金の増加(+4.8億円)により現金転換率がやや抑制された。【投資効率】総資産回転率0.76回は前年比+7.0%改善し、売掛金の圧縮と売上成長の相乗効果が顕在化した。投資有価証券164.9億円(総資産比24.9%)は市場変動リスクを内包するが、現金404.5億円(同61.1%)の厚い流動性クッションが評価リスクを緩和する。【財務健全性】自己資本比率76.5%(前年77.0%)は依然として高水準で、流動比率333%、Debt/EBITDA0.11倍と実質無借金に近い保守的構造である。長期借入金21.0億円(前年40.0億円)は返済進捗により47.5%減少し、インタレストカバレッジ354倍と金利負担リスクは極小である。
営業CFは155.5億円(前年131.2億円、+18.6%)で、純利益120.0億円に対する比率は1.30倍と高品質を維持した。主因は売上債権の減少18.4億円(前年は-0.3億円)による回収加速と、営業CF小計217.0億円(前年167.7億円)の増加である。役員賞与引当金は4.8億円増加し、費用計上済みの現金流出がキャッシュ創出を前倒しで支えた。他方、買掛金は3.5億円減少(前年は+1.6億円)し、一部運転資本の正常化が逆風要因となった。法人税等の支払63.1億円(前年37.7億円)は増益に伴い67.5%増加し、OCF/EBITDA比率0.82倍とベンチマーク0.9倍を下回る要因となった。投資CFは-43.1億円で、投資有価証券の取得-21.6億円と長期貸付金の実行-8.0億円が中心である。設備投資は2.5億円と抑制的で、資本集約度は低い。財務CFは-105.9億円で、配当支払92.0億円と長期借入金返済14.0億円が主因である。FCFは112.4億円で、配当と設備投資を十分に賄い、FCFカバレッジは1.22倍と良好である。現金及び預金は404.5億円(前年392.1億円)に増加し、潤沢な手元流動性を維持した。
経常利益191.5億円のうち、営業利益187.6億円が本業から創出され、営業外収益4.5億円(売上比0.9%)は持分法投資利益0.7億円、為替差益0.9億円、投資事業組合運用益0.4億円など一時的・軽微な要素で構成される。特別利益0.2億円は投資有価証券売却益で一過性である。経常利益191.5億円に対し親会社株主に帰属する当期純利益120.0億円(-37.3%)と大きく乖離するが、主因は法人税等66.5億円(実効税率34.7%)の構造的負担で、特別損益や営業外費用の影響は軽微(営業外費用0.5億円)である。アクルーアル比率は-4.6%とマイナスで、営業CFが純利益を上回り収益の質は高い。包括利益121.7億円は純利益120.0億円に対し+1.7億円で、為替換算調整0.6億円の改善が寄与したが、有価証券評価差額金-4.2億円がその他包括利益を圧縮した。総じて、コア収益力は本業に集中し、経常的収益の再現性は高い。
通期業績予想は、売上高528.0億円(当期比+5.1%)、営業利益193.0億円(同+2.9%)、経常利益193.0億円(同+0.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益134.0億円(同+11.7%)、EPS41.91円(当期39.36円)を見込む。トップライン成長率は+5.1%と当期+14.0%から減速し、営業増益率+2.9%もマージン再拡大余地は限定的とみる保守的計画である。配当予想は年間14円(当期29円から減配)だが、当期は特別配当6円を含むため、通常配当ベースでは維持基調にある。進捗率は売上95.2%、営業利益97.2%と期末に近く、通期達成の蓋然性は高い。
年間配当29円(上期14円、期末15円)で、うち特別配当は上期3円、期末3円の計6円を含む。配当性向は84.0%と高水準だが、現金404.5億円の潤沢な手元資金とFCF112.4億円がカバーし、当面の持続性は良好である。自社株買いは5.9百万円の処分のみで積極的な実施はなく、総還元は配当中心の政策である。翌期予想配当は年間14円(うち特別配当4円)とされ、通常配当ベースでは10円前後の維持が示唆される。配当性向の高止まりは成長投資余力を相対的に制約するリスクがあるが、投資有価証券取得と配当支払の両立が可能な財務余力を有している。
市況変動リスク: M&A案件の発掘・成約率は景気循環と金融環境に左右され、売上高の変動性を内包する。当期は+14.0%成長を達成したが、翌期ガイダンス+5.1%は市況ノーマライゼーションを前提とし、受注環境の悪化が利益率を圧迫するリスクがある。
投資有価証券評価リスク: 投資有価証券164.9億円(総資産比24.9%)は市場変動に晒され、当期は有価証券評価差額金-4.2億円が包括利益を圧縮した。更なる市況悪化は評価損やOCIマイナスを通じ、自己資本の変動要因となる。
配当持続性リスク: 配当性向84.0%は高水準で、特別配当6円を除く通常配当でも60%超と推定される。利益成長の鈍化や案件単価の低下が生じた場合、配当水準の見直しまたは手元資金の取り崩しが必要となる可能性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 37.3% | 8.1% (3.6%–16.0%) | +29.2pt |
| 純利益率 | 23.9% | 5.8% (1.2%–11.6%) | +18.0pt |
IT・通信業種内で自社は営業利益率・純利益率とも中央値を大きく上回り、トップクラスの収益性を有している。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 14.0% | 10.1% (1.7%–20.2%) | +3.9pt |
売上成長率は業種中央値を3.9pt上回り、順調な拡大トレンドを示している。
※出所: 当社集計
本業ドリブンの高収益モデルの持続性: 営業利益率37.3%、ROE23.7%は業界トップ水準で、売掛金圧縮と資産回転率の改善(0.76回)により効率性も向上した。翌期ガイダンスは保守的だが、高いマージン構造と潤沢な手元資金(404.5億円)が安定成長の基盤となる。
キャッシュ創出の質と配当持続性: 営業CF/NI比率1.30倍、FCF112.4億円で配当と投資を両立可能な財務余力を有する。配当性向84.0%は高水準だが、特別配当6円を含む点と現金蓄積を踏まえると当面の持続性は良好である。他方、翌期以降の利益成長鈍化局面では配当政策の柔軟性が焦点となる。
投資有価証券の評価変動とOCIへの影響: 投資有価証券164.9億円(総資産比24.9%)は市場リスクを内包し、当期は有価証券評価差額金-4.2億円が包括利益を圧縮した。自己資本比率76.5%の厚いクッションがあるが、継続的な市況悪化は自己資本の変動要因としてモニタリングが必要である。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。