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21142026 第3四半期スタンダードJGAAP

フジ日本(2114) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益16%増

2026年度第3四半期の売上高は215.5億円(前年同期比+1.7%)、営業利益は29.6億円(同+15.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

フジ日本株式会社

食品/食料品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥215.5億¥211.9億+1.7%
営業利益¥29.6億¥25.6億+15.6%
経常利益¥31.3億¥29.5億+6.1%
純利益¥26.2億¥23.8億+9.5%
ROE9.7%10.0%-

Executive Summary

増収率を大きく上回る増益率が特徴の決算で、利益率の改善が業績の中心的なドライバーとなった。売上高は215.5億円(前年比+1.7%)と小幅増収に留まったが、営業利益は29.6億円(同+15.6%)、経常利益は31.3億円(同+6.1%)、純利益は26.2億円(同+9.5%)と、いずれも増収率を上回るペースで伸長した。営業利益の伸びが売上高の伸びを大きく上回ったことから、原価・販管費コントロールによる採算改善が進んだとみられる。

業績変動要因

【売上高】売上高は215.5億円で前年比+1.7%の小幅増収。セグメント別ではFunctionalMaterialが売上高105.3億円・営業利益13.5億円(利益率12.9%)、RealEstateが売上高4.8億円・営業利益4.3億円(利益率90.3%)と、両セグメントとも営業利益率の水準は高い。全社売上の伸びが限定的なことから、数量拡大よりも価格・製品構成・不動産収益等の要因が寄与した可能性がある。

【損益】粗利率は29.2%(粗利62.8億円)、販管費率は15.4%(33.2億円)で、営業利益率は13.7%となり前年から改善した。営業外収益2.9億円(主に受取配当金2.0億円)は限定的な寄与に留まり、経常利益の伸び(+6.1%)が営業利益の伸び(+15.6%)を下回った点は、営業外での押し上げ効果が薄いことを示す。特別利益5.2億円は投資有価証券売却益であり一時的要因として、税引前利益36.5億円を押し上げている。純利益26.2億円のうち一時的要因の影響を除くと、経常的な収益力は経常利益31.3億円を基準に見るべきである。増収増益。

セグメント別分析

FunctionalMaterialは売上高105.3億円・営業利益13.5億円(利益率12.9%)で、全社売上の約半分を占める中核事業。RealEstateは売上高4.8億円と規模は小さいものの、営業利益4.3億円・利益率90.3%と極めて高い収益性を示し、全社利益への寄与度は売上規模に比して大きい。両セグメントの利益率格差は大きく、事業構成による利益率押し上げ効果が全社の営業利益率13.7%を支える一因となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率13.7%、純利益率12.2%はいずれも前年から改善しており、粗利率29.2%と販管費率15.4%のバランスが利益率上昇を支えている。【キャッシュ品質】純利益26.2億円には投資有価証券売却益5.2億円(特別利益)が含まれ、経常的な収益力は特別損益を除いた経常利益31.3億円で捉える必要がある。営業CFは非開示のため、利益の現金転換状況は本データからは確認できない。【投資効率】ROEは9.7%で、純利益率12.2%が主因となって形成されており、総資産回転率0.573倍、財務レバレッジ1.39倍はいずれも低位で、負債活用によるROE押し上げではなく利益率主導の構造となっている。【財務健全性】自己資本比率72.1%、流動比率328.4%、現金及び預金80.3億円と、資本・流動性は保守的で厚い水準にある。一方、短期借入金・1年内返済長期借入金を含む短期負債比率は42.3%とやや高く、借入構成の確認余地がある。

キャッシュフロー分析

営業CF・投資CF・財務CFの各数値は開示されていないため、CF計算書に基づく分析はできないが、BS動向から資金の使途を読み取ることができる。現金及び預金は80.3億円で前年の66.4億円から増加し、投資有価証券も132.5億円から113.4億円台の前年比増加傾向にあり、余剰資金が投資有価証券への配分含め手元資金の積み上げに向かった様子がうかがえる。純資産は271.0億円と前年238.7億円から拡大し、利益剰余金の積み増しに加え有価証券評価差額金の増加も寄与している。負債側では短期借入金が21.6億円から16.9億円へ減少し、有利子負債への依存度はやや低下している。

収益の質

純利益26.2億円のうち、特別利益として計上された投資有価証券売却益5.2億円は一時的要因であり、経常的な収益力を測る上では経常利益31.3億円を中心に評価する必要がある。営業外収益2.9億円は主に受取配当金2.0億円で構成され、売上高比0.9%程度と依存度は限定的である。営業利益の伸び(+15.6%)が経常利益の伸び(+6.1%)を上回ったことは、営業外損益が利益成長を追加的に押し上げる要因になっていないことを示す。包括利益は41.0億円と純利益を大きく上回るが、この差は主に有価証券評価差額金11.1億円等の評価変動によるものであり、現金収益力とは区別して捉える必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期予想(売上高287.0億円、営業利益35.0億円、経常利益36.0億円、純利益30.0億円)に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高75.1%、営業利益84.5%、経常利益87.0%、純利益87.6%となっている。営業利益以下の利益進捗率は標準的な75%水準を9〜13ポイント上回り、通期計画に対して利益面は先行して進捗している。ただし純利益の進捗には投資有価証券売却益5.2億円が含まれるため、通期予想に対する進捗の持続性は営業利益・経常利益の動向を中心に確認することが妥当である。なお通期経常利益予想は前年比-1.4%とされており、下期の営業外損益の動向次第で進捗ペースが変化する可能性がある。

株主還元

第2四半期配当は1株15.00円で、当期純利益を基準とした配当性向は29.4%となる。この配当性向は一般的な持続可能性の目安である60%を大きく下回り、自己資本比率72.1%・現金及び預金80.3億円といった財務基盤に照らして配当負担は軽い水準にある。ただし営業CFが開示されていないため、配当の現金カバレッジについては確認できない。

リスク要因

  1. リファイナンスリスク: 短期負債比率は42.3%と一般的な警戒基準(40%)を上回る。現金及び預金80.3億円が短期負債を大きく上回り即時の資金繰り懸念は小さいものの、借換え環境が悪化した場合の調達コスト上昇には留意が必要である。

  2. 投資有価証券の評価変動リスク: 投資有価証券132.5億円は総資産375.8億円の35.3%を占め、市場価格の変動が包括利益(当期41.0億円)や純資産に影響を与えやすい構造にある。当期は特別利益5.2億円の売却益も計上されており、資産売却による利益補完の継続性は次期以降の確認事項である。

  3. 利益の一時的要因への依存: 純利益26.2億円のうち投資有価証券売却益5.2億円(税引前利益の約14%相当)が含まれており、通期進捗率87.6%の一部は一時的要因に支えられている。経常利益を基準とした基礎収益力の確認が重要である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

決算上の注目ポイント

  1. 売上高の伸び(+1.7%)に対し営業利益の伸び(+15.6%)が大きく先行しており、増収率を上回る増益率という利益率改善型の決算構造が明確に確認できる。

  2. 通期予想に対する進捗率は営業利益84.5%、経常利益87.0%と標準的な75%水準を上回っており、下期に向けた進捗は良好だが、純利益進捗には特別利益が含まれる点を踏まえた見極めが必要である。

  3. 自己資本比率72.1%、流動比率328.4%という保守的な財務構成の一方、短期負債比率42.3%は警戒基準を上回っており、資本の厚さと負債構成のバランスが今後の確認ポイントとなる。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年度Q3累計は、売上高が前年同期比1.7%増の215.46億円、営業利益が同15.6%増の29.59億円となり、増収以上に収益性が改善した。売上総利益は62.84億円と前年同期の58.67億円から4.17億円増加した。売上原価は152.62億円で前年同期の153.20億円を0.58億円下回り、売上増加局面で原価を抑制したことが増益の主因である。粗利益率は29.2%と前年同期の27.7%から150bp上昇し、食品・飲料業界の健全とされる25~40%の範囲内にある。販管費は33.24億円で前年同期比0.5%増にとどまり、売上成長率を下回った。販管費率は15.4%と前年同期の15.6%から約18bp低下した。これにより営業利益率は13.7%と前年同期の12.1%から約165bp改善した。経常利益は31.33億円で同6.1%増となり、営業利益の伸びを下回った。営業外収益は2.87億円であり、受取配当金1.99億円と受取利息0.37億円が主要構成項目である。税引前利益は36.51億円となったが、投資有価証券売却益5.18億円の特別利益を含む。当期純利益は26.28億円で同9.5%増、純利益率は12.2%と前年同期の11.3%から約87bp改善した。一方、純利益の伸びには投資有価証券売却益が寄与しており、営業利益および経常利益を中心とする経常的な収益力と区別して評価する必要がある。包括利益は40.96億円と純利益を14.68億円上回り、その他有価証券評価差額金を中心とした評価益の影響が大きい。Q3累計の通期計画に対する進捗率は売上高75.1%、営業利益84.5%、経常利益87.0%、親会社株主帰属純利益87.6%であり、利益計画は標準進捗率75%を上回る。特に営業利益の進捗超過は、粗利率改善と販管費抑制がQ4にも維持されるかが通期上振れ余地を左右する。財務面では流動比率328.4%、D/Eレシオ0.39倍、インタレストカバレッジ60.39倍と保守的で、短期負債構成比42.3%の警告は潤沢な手元流動性によって大きく緩和されている。

収益性分析

デュポン分析では、年換算ROE 12.9%は純利益率12.2%×総資産回転率0.764回×財務レバレッジ1.39倍に分解される。ROEは「良好」とされる10~15%の範囲にあり、高レバレッジではなく収益性を主因として確保している点が特徴である。最も大きく改善した収益ドライバーは営業利益率で、前年同期比約165bpの上昇となった。売上高が1.7%増加する一方、売上原価は0.4%減少し、粗利益率が約150bp上昇したことが営業レバレッジを生んだ。販管費の増加率も0.5%に抑えられ、販管費率は約18bp低下したため、粗利改善の大半が営業利益に転化した。総資産回転率0.764回は、投資有価証券132.51億円を含む資産構成を踏まえると、資産効率の継続的な改善がROE向上の課題となる。財務レバレッジ1.39倍は低位であり、現状のROEは借入依存ではなく事業収益性と厚い自己資本に支えられている。CFA5因子では税負担係数0.720が正常域にあり、金利負担係数1.234は受取配当金・受取利息等を含む営業外損益がEBITを上回らせていることを示す。EBITマージンは13.7%であり、食品・飲料業界の「良好」基準である8~15%の上限近辺に位置する。ただし、税引前利益には投資有価証券売却益5.18億円が含まれるため、純利益率12.2%の全てを経常的な採算改善としては評価しにくい。経常利益率は14.5%で前年同期の13.9%から約60bp上昇しており、特別利益を除いても基礎収益力は改善している。

成長性評価

売上高の前年同期比1.7%増は緩やかな成長である一方、粗利益の同7.1%増と営業利益の同15.6%増は、価格・ミックス改善または原価コントロールによる利益成長の強さを示す。売上原価率は70.8%で前年同期の72.3%から約150bp低下しており、食品・飲料業界の標準的な60~75%の範囲に収まる。製品残高は32.45億円で前年同期比16.8%増、原材料残高は13.16億円で同14.3%減となっており、販売・生産・在庫のバランスを継続監視する必要がある。通期会社計画は売上高287.00億円、営業利益35.00億円、経常利益36.00億円、親会社株主帰属純利益30.00億円である。Q3累計の売上高進捗率75.1%は標準進捗率とほぼ一致する。営業利益進捗率84.5%は標準を9.5ポイント上回り、現時点では計画達成に対して余裕がある。経常利益および純利益の進捗率は各87.0%、87.6%で標準を12ポイント超上回るが、投資有価証券売却益5.18億円という一時益がこの超過進捗を押し上げている。したがって、Q4の評価では営業利益率13.7%の維持、ならびに売上原価率の反転有無が中心論点となる。食品メーカーとしては、原材料・エネルギー・包装資材の価格変動および為替変動に対する価格転嫁の持続性が、現行の粗利率改善の再現性を左右する。

財務健全性

財務健全性は強い。流動資産193.99億円に対して流動負債は59.08億円であり、流動比率は328.4%、当座比率は273.4%と、いずれも健全基準を大幅に上回る。運転資本は134.91億円のプラスで、現金預金80.29億円は短期負債16.98億円の4.73倍に達する。有利子負債は40.10億円、D/Eレシオは0.39倍、Debt/Capital比率は12.9%であり、資本構成は保守的である。インタレストカバレッジは60.39倍で、支払利息0.49億円に対する営業利益29.59億円のカバー力は非常に高い。品質アラートである短期負債比率42.3%は40%の警戒水準を上回っており、負債の一定部分が短期に集中するリファイナンスリスクを示す。ただし、現金預金80.29億円、流動比率328.4%、現金/短期負債4.73倍という流動性バッファーを踏まえると、現時点の満期ミスマッチは限定的と評価する。買掛金は前年同期の16.08億円から23.54億円へ46.4%増加しており、仕入規模、決済条件、または期末近辺の購買動向の変化を反映する可能性がある。買掛金増加は短期的には運転資金を支えるが、原材料・製品の調達コストや支払条件の悪化を伴わないか確認が必要である。無形固定資産は0.32億円から0.54億円へ68.8%増加したが、総資産の0.1%にとどまり、財務リスクへの影響は軽微である。投資有価証券は132.51億円と総資産の35.3%を占め、純資産270.98億円に対しても大きな比重を持つ。その他有価証券評価差額金は36.11億円、当期のその他包括利益は14.71億円であり、自己資本は市場価格変動の影響を受けやすい。

B/S変動のポイント

買掛金: +7.46億円(+46.4%)- 流動負債の増加要因。調達・決済条件または期末の仕入動向を反映する可能性があり、製品在庫の増加と併せて運転資本の推移を監視。無形固定資産: +0.22億円(+68.8%)- 増加率は大きいが、残高は0.54億円、総資産比0.1%であり、財務構成・減損リスクへの影響は軽微。

キャッシュフロー品質

配当持続性

第2四半期配当は1株当たり15.00円である。提示された計算値ベースの配当性向は29.4%であり、配当金のみを分子とする配当性向として、持続可能性の目安である60%を十分に下回る。自己株式は0.16億円であるが、当期の自己株式取得額は示されていないため、総還元性向としては評価していない。親会社株主帰属純利益26.28億円、利益剰余金194.99億円、純資産270.98億円という資本基盤は、中間配当15.00円の支払い余力を支える。通期の1株当たり配当予想は提示されていないため、期末配当を含む通期配当性向は算定していない。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度:食品事業における原材料、エネルギー、包装資材および為替の変動。売上原価率は前年同期比約150bp改善したため、原価上昇局面での価格転嫁力が利益率維持の重要な検証点となる。、中優先度:製品残高が32.45億円と前年同期比16.8%増加している。需要変動時には在庫の回転低下、値引き販売または評価損のリスクにつながり得る。、中優先度:食品・飲料業界固有の食品安全、品質不良、リコール、表示規制変更のリスク。ブランド信用と小売チャネルでの販売機会に影響し得る。、中優先度:人口減少・世帯構造変化、消費者嗜好の変化、PB商品との競争により、売上高1.7%増という緩やかな成長が鈍化するリスク。が挙げられます。

財務リスクとしては、中優先度:短期負債比率42.3%は40%の警戒水準を上回る。現金/短期負債4.73倍により短期の資金繰りリスクは抑制されるが、借入の満期構成は継続監視を要する。、中優先度:投資有価証券132.51億円が総資産の35.3%を占める。市場価格の下落はその他有価証券評価差額金、包括利益および純資産を通じて資本変動を大きくし得る。、低優先度:投資有価証券売却益5.18億円が税引前利益に寄与しているため、売却益の有無によって純利益の前年比較が変動する。が挙げられます。

主な懸念事項としては、営業利益率13.7%の改善が、Q4にも原価率低下と販管費抑制を通じて維持されるか。、買掛金46.4%増と製品在庫16.8%増が、調達・販売サイクルの一時的な期末要因にとどまるか。、投資有価証券の評価変動が大きく、当期はその他包括利益14.71億円が純資産の増減に影響している点。、経常利益の通期進捗87.0%および純利益進捗87.6%には一時的な投資有価証券売却益が含まれるため、計画超過分を恒常利益とみなさないこと。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、粗利益率29.2%、営業利益率13.7%、純利益率12.2%と、収益性は食品・飲料業界のベンチマーク上で良好から優良の水準にある。、売上高1.7%増に対し営業利益15.6%増となり、原価抑制と販管費効率化による営業レバレッジが確認できる。、年換算ROE 12.9%は良好水準で、D/Eレシオ0.39倍という低レバレッジ下で達成されている。、流動比率328.4%、インタレストカバレッジ60.39倍、Debt/Capital比率12.9%は強固な流動性・支払能力を示す。、特別利益の投資有価証券売却益5.18億円を除いた経常利益ベースでの利益成長を重視すべきである。が挙げられます。

注視すべき指標は、売上原価率および粗利益率、営業利益率と販管費率、製品在庫残高および買掛金残高、通期営業利益35.00億円に対するQ4の営業利益、投資有価証券132.51億円とその他有価証券評価差額金36.11億円の変動、短期負債比率および現金/短期負債倍率です。

セクター内ポジションについては、粗利益率29.2%は食品・飲料業界の健全域にあり、営業利益率13.7%は「良好」基準の上限近辺、純利益率12.2%は「優良」水準である。年換算ROE 12.9%も良好水準に位置する一方、資産の35.3%を投資有価証券が占めるため、事業利益だけでなく保有有価証券の評価・売却損益が資本および最終利益に与える影響を考慮する必要がある。

フジ日本(2114) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益16%増