- 売上高: 51.79億円
- 営業利益: -35百万円
- 当期純利益: 3.27億円
- 1株当たり当期純利益: -1.76円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 51.79億円 | 69.61億円 | -25.6% |
| 販管費 | 6.83億円 | - | - |
| 営業利益 | -35百万円 | 4.57億円 | -107.7% |
| 営業外収益 | 70百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 7百万円 | - | - |
| 経常利益 | 17百万円 | 5.19億円 | -96.7% |
| 税引前利益 | 5.11億円 | - | - |
| 法人税等 | 1.84億円 | - | - |
| 当期純利益 | 3.27億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | -14百万円 | 3.26億円 | -104.3% |
| 包括利益 | 12百万円 | 3.35億円 | -96.4% |
| 支払利息 | 3百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | -1.76円 | 40.03円 | -104.4% |
| 1株当たり配当金 | 10.00円 | 10.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 70.55億円 | 86.92億円 | -16.37億円 |
| 現金預金 | 16.16億円 | 10.29億円 | +5.88億円 |
| 固定資産 | 51.17億円 | 51.85億円 | -68百万円 |
| 有形固定資産 | 27.69億円 | 28.85億円 | -1.16億円 |
| 無形資産 | 61百万円 | 71百万円 | -10百万円 |
|
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | -0.3% |
| 流動比率 | 644.0% |
| 当座比率 | 644.0% |
| 負債資本倍率 | 0.15倍 |
| インタレストカバレッジ | -10.29倍 |
| 実効税率 | 36.1% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -25.6% |
| 営業利益前年同期比 | +60.8% |
| 経常利益前年同期比 | -96.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +100.0% |
| 包括利益前年同期比 | -96.4% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 9.55百万株 |
| 自己株式数 | 1.60百万株 |
| 期中平均株式数 | 8.01百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,331.72円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 10.00円 |
| 期末配当 | 10.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| Aqua | 7.26億円 | 58百万円 |
| PCCurtainWall | 44.07億円 | -91百万円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 73.50億円 |
| 営業利益予想 | -1.00億円 |
| 経常利益予想 | -40百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | -55百万円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | -6.87円 |
| 1株当たり配当金予想 | 10.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2025年度Q3の高橋カーテンウォール工業の業績は、売上の大幅減少の中で営業損失が継続し、経常黒字は非営業損益に依存、最終損益はわずかに赤字転落という厳しい内容です。売上高は51.79億円で前年同期比-25.6%、需要の減速や案件の進捗遅延が示唆されます。営業利益は-0.35億円で営業利益率は-0.7%となり、販管費6.83億円(売上比13.2%)の吸収が課題です。一方、営業外収益0.70億円と営業外費用0.07億円の差し引き+0.63億円が経常利益0.17億円(経常利益率約0.3%)を辛うじて確保する形となりました。営業から経常への段階で約100bpのマージン押上げがあり、非営業依存度の高さが見えます。税引前利益は5.11億円と開示される一方、法人税等1.84億円計上後の当期純利益は-0.14億円で、実効税率36.1%の算定値と純損失の併存に整合性の課題があり、特別損益・非支配など未開示要因の影響が推定されます。インタレストカバレッジは-10.29倍と、営業損失により利払いを賄えない水準に落ち込んでいます。デュポン分解では純利益率-0.3%、総資産回転率0.426、財務レバレッジ1.15倍からROEは-0.1%と低迷し、資本効率が著しく低いです。バランスシートは総資産121.71億円、純資産105.88億円、負債15.83億円と極めて強固で、流動比率644%・当座比率644%と流動性に懸念は見当たりません。有利子負債は短期2.48億円、長期1.40億円に対し現金預金16.16億円でネットキャッシュ約12.28億円と保守的な財務です。ROICは-0.2%と資本コストを大幅に下回り、投下資本の収益性が低下しています。売上総利益の開示がないため粗利段階の劣化度合いは不明ですが、販管費率の高さから営業レバレッジの逆回転が示唆されます。営業CF等のキャッシュフローデータは未開示で、利益の質(現金創出力)の検証は現時点で困難です。まとめると、短期的には案件進捗や非営業益で損益を下支えしているが、営業段階の収益力回復が遅れており、資本効率の改善には受注積み上がりと粗利率の回復が不可欠です。将来に向けては、受注残の消化スピード、原材料・施工コストのコントロール、運転資本の安定化、ならびに非経常損益の影響開示が重要なチェックポイントとなります。
ステップ1(ROE分解): ROE ≒ 純利益率(-0.3%) × 総資産回転率(0.426) × 財務レバレッジ(1.15) ≒ -0.1%。ステップ2(変化の大きい要素): 今期のボトルネックは純利益率の悪化(営業損失継続)で、資産回転・レバレッジ要因の寄与は限定的。ステップ3(ビジネス要因): 売上-25.6%と案件進捗の遅れ・受注ミックスの悪化により粗利の圧縮が示唆され、販管費(6.83億円、売上比13.2%)が固定費として重石となり営業赤字を招いた。他方、非営業損益(+0.63億円)が経常段階を下支え。ステップ4(持続性評価): 非営業収益は再現性が相対的に低く、粗利回復・固定費吸収が進まない限り利益率の改善持続性は脆弱。資産回転率は受注消化の回復で改善余地があるが、短期的には建設案件の認識タイミングに左右されやすい。ステップ5(懸念トレンド): 売上の減少に対し販管費が高止まりし、営業レバレッジが逆回転(販管費率13.2%)している。経常黒字が非営業に依存する構造は、営業利益率の回復が遅れているシグナル。
売上は51.79億円で前年同期比-25.6%。大型案件の期ズレや発注環境の鈍化、資材・人件費高による採算管理の厳格化が背景と推測されます。営業利益は-0.35億円と赤字だが、前年からは改善(+60.8%)しており、コスト管理や価格転嫁の部分的進展が示唆されます。経常利益0.17億円は非営業収益(+0.63億円)の寄与で確保され、純利益は-0.14億円とわずかな赤字。粗利の未開示により売上総利益率のトレンドは不明も、販管費率13.2%の高さから、売上回復がない限り利益成長は限定的。四半期以降の見通しは、受注残の消化スピードと引合水準の回復、並びに原材料(アルミ、ガラス、鋼材)コストと労務費の安定が鍵。非経常損益の影響が税引前・純利益の乖離要因となっている可能性があるため、これが剥落する局面ではボラティリティが高まるリスク。中期的には、工事採算の改善(工程短縮、歩掛り見直し、設計最適化)と選別受注によりROICの正常化が必要。
流動比率644%・当座比率644%と極めて高水準で、短期の支払余力は十分。総資産121.71億円に対し純資産105.88億円、負債合計15.83億円で負債資本倍率0.15倍と保守的。短期借入金2.48億円、長期借入金1.40億円、現金預金16.16億円のためネットキャッシュ約12.28億円。インタレストカバレッジは-10.29倍と警戒シグナルだが、これは営業赤字に起因し、実質的な返済能力はネットキャッシュと低借入残高により緩和。満期ミスマッチは、流動資産70.55億円に対し流動負債10.96億円と十分なバッファがあり低い。オフバランスの開示はなく不明。D/E>2.0や流動比率<1.0の警告条件には該当せず、財務安全性は高い一方、収益性低下が長期化すると資本効率の毀損が続く懸念。
営業CF、投資CF、財務CFは未開示のため、営業CF/純利益やFCFの算定は不可。営業利益が赤字である一方、経常黒字は非営業収益頼みであるため、キャッシュ創出の源泉が本業から乖離している可能性に留意。運転資本は59.59億円と厚く、案件の進捗遅延や売上の伸び悩み局面では仕掛・未成工事や受取勘定の滞留が営業CFを圧迫し得る。期ズレや検収タイミングに伴う運転資本の振れが大きい業態特性上、営業CF/純利益の安定性確認が必要。配当・設備投資のFCFカバレッジは不明で、当面は現金預金16.16億円と低借入によるクッションが主な安全弁。
配当実績・総額の開示がなく、配当性向(計算値)-1364.7%は純損失計上期における参考値で実務的な持続性判断には不適切。営業CF・FCFの未開示により実質的なキャッシュカバレッジ評価は不可。ただし、利益剰余金77.97億円とネットキャッシュ約12.28億円の蓄えにより、短期的な配当継続余力はあるとみられる一方、資本効率・ROICがマイナスである現状では増配余地は限定的。方針判断には、通期利益回復と営業CFの黒字持続、ならびに投資計画と運転資本需要の見極めが前提。
ビジネスリスク:
- 受注・案件進捗のタイミングに依存する売上ボラティリティ(売上-25.6%)
- 原材料(アルミ・ガラス・鋼材)および施工労務費の高止まりによる採算圧迫
- 大口案件の採算悪化・追加工事発生による粗利率低下リスク
- 非営業損益への依存度上昇による利益の質の低下
- 設計・施工の品質問題発生時の保証・是正コスト
財務リスク:
- 営業赤字継続に伴うインタレストカバレッジ悪化(-10.29倍)
- ROIC-0.2%と資本コスト未達が続く資本効率低下
- 運転資本の膨張に伴う営業CF悪化リスク(CF未開示でモニタリング不可)
- 税引前利益と最終損益の乖離に関する特殊要因の不透明性
主な懸念事項:
- 営業利益率が-0.7%と本業の収益性が低下
- 販管費率13.2%で固定費吸収が不十分(営業レバレッジの逆回転)
- 経常黒字が非営業収益(+0.63億円)に依存
- 税前5.11億円にもかかわらず純損失の開示上の乖離(特別損益等の未開示影響が示唆)
重要ポイント:
- 売上-25.6%の中で営業赤字継続、非営業収益で辛うじて経常黒字
- ROE-0.1%、ROIC-0.2%と資本効率が低迷
- 流動比率644%、ネットキャッシュ約12.28億円でバランスシートは堅固
- インタレストカバレッジ-10.29倍は営業赤字由来の警戒シグナル
- 粗利率未開示で採算動向の把握に限界、追加開示が重要
注視すべき指標:
- 受注高・受注残とその消化スピード
- 売上総利益率(粗利率)と販管費率の推移
- 営業CFと運転資本(仕掛・受取・前受)の変動
- 非営業損益の内訳(再現性のある収益か否か)
- ROICとWACCのスプレッド改善
- インタレストカバレッジと借入償還スケジュール
セクター内ポジション:
財務安全性は同業国内内装・外装施工・カーテンウォール企業の中でも強固だが、今期の営業収益性は同業平均を下回る可能性が高く、非営業収益依存が目立つ局面。受注・案件ミックスとコスト転嫁の進捗が改善の分水嶺。
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