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19522026 第3四半期プライムJGAAP

新日本空調(1952) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益68%増

2026年度第3四半期の売上高は1,047億円(前年同期比+18.2%)、営業利益は88.4億円(同+68.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1046.7億¥885.7億+18.2%
営業利益¥88.4億¥52.6億+68.1%
経常利益¥95.4億¥58.1億+64.1%
純利益¥70.4億¥38.8億+81.5%
ROE(年換算)12.3%7.5%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計は、完成工事高の拡大と工事採算の改善を主因に増収増益となった。売上高は1,046.74億円(前年比+18.2%)、営業利益は88.44億円(同+68.1%)、経常利益は95.41億円(同+64.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は70.41億円(同+81.5%)である。増収率を大きく上回る増益は、完成工事総利益率が16.9%と前年同期14.3%から改善したことによる。営業利益の伸びが純利益の伸びをやや下回るのは、投資有価証券売却益6.37億円等の特別利益が純利益側にも寄与しているためであり、経常的な収益力は営業利益・完成工事総利益率で評価するのが妥当である。

業績変動要因

【売上高】売上高は1,046.74億円で前年同期比+18.2%。事業セグメントは設備工事事業の単一セグメントであり、セグメント別の内訳開示はない。完成工事高の増加が増収の主因である。

【損益】完成工事総利益は177.44億円(前年126.30億円、+40.5%)、総利益率は16.9%で前年14.3%から改善した。販管費は89.00億円で前年比+20.8%と増収率をやや上回ったが、販管費率は8.5%(前年8.3%)とほぼ横ばいであり、粗利率改善の効果を大きく損なっていない。この結果、営業利益は88.44億円(+68.1%)となった。営業外収益7.30億円(うち受取配当金5.89億円)と特別利益6.83億円(うち投資有価証券売却益6.37億円)が経常利益・純利益をさらに押し上げ、純利益は70.41億円(+81.5%)となった。増収増益であり、増益率が増収率を大きく上回る点が特徴である。

セグメント別分析

当社の事業セグメントは設備工事事業のみの単一セグメントであり、セグメント情報の開示は省略されている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は8.4%で前年同期5.9%から約2.5pt改善し、純利益率も6.7%と前年4.4%から約2.4pt改善した。完成工事総利益率16.9%(前年14.3%)の上昇が起点であり、増収に加えて工事採算の改善が収益性向上を支えている。【キャッシュ品質】経常利益と純利益の差はおおむね税金・少数株主損益によるもので大きな乖離はないが、特別利益6.83億円(投資有価証券売却益6.37億円)が純利益を押し上げており、この部分は非経常要因として区別すべきである。【投資効率】年換算ROEは12.3%であり、純利益率・総資産回転率・財務レバレッジのいずれも過度な偏りなく構成されている。BPSは1,679.37円(前年1,527.53円)に増加した。【財務健全性】自己資本比率は64.2%で前年58.6%から改善し、現金及び預金210.42億円に対し有利子負債は25.32億円にとどまり、ネットキャッシュの状態にある。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の個別データは開示されていないが、貸借対照表の推移からは資金余力の拡大がうかがえる。現金及び預金は210.42億円で前年同期の202.71億円からわずかに増加し、短期借入金は37.33億円から22.16億円へ40.6%減少した。有利子負債の圧縮が進む一方、投資有価証券は285.91億円と前年同期比+27.4%増加しており、保有現金・キャッシュフローの一部が有価証券投資に向けられていることが読み取れる。未成工事支出金が23.1億円から43.5億円へ増加している点は、工事進行に伴う先行支出の増加を示し、工事の受注拡大局面にあることと整合的である。

収益の質

当期の増益は完成工事総利益率の改善に支えられた営業段階での実質的な収益力向上が中心であり、この点で収益の質は良好である。一方、経常利益の一部は受取配当金5.89億円を含む営業外収益7.30億円によって構成され、税引前利益・純利益には投資有価証券売却益6.37億円を含む特別利益6.83億円が上乗せされている。これらの非経常的な項目を除いた場合でも営業利益・完成工事総利益率の改善は確認できるため、増益の主因は本業の採算改善にあるが、純利益の伸び率(+81.5%)は営業利益の伸び率(+68.1%)をやや上回っており、この差分は主に有価証券売却益の押し上げによるものと解釈できる。包括利益は108.74億円と純利益70.41億円を38.33億円上回り、その他有価証券評価差額金40.5億円の拡大が主因であることから、保有株式の市場価値変動が包括利益の変動要因として大きい。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想(売上高1,500.00億円、営業利益137.00億円、経常利益145.00億円)に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高69.8%、営業利益64.6%、経常利益65.8%である。標準的な進捗率75%と比較すると、営業利益は10.4pt下回っており、売上高も5.2pt下回る。この計算上、第4四半期には売上高453.26億円、営業利益48.56億円が必要となり、必要営業利益率は10.7%と累計実績の8.4%を上回る水準である。会社は業績予想・配当予想をいずれも修正しておらず、当四半期時点では計画達成を前提としている。

株主還元

2025年3月期第2四半期配当は1株当たり40.00円(株式分割の影響を考慮しない金額)である。通期配当予想は110.00円で、通期EPS予想231.31円に対する予想配当性向は47.6%となる。配当のみを分子とする配当性向であり、60%未満の一般的な持続可能性の目安には収まっている。現金及び預金210.42億円、自己資本比率64.2%、有利子負債25.32億円という財務基盤は、配当支払いに対する余力を示す。なお2025年1月1日付で1株を2株とする株式分割が実施されており、株式分割考慮後の年間配当合計は80.00円(中間30.00円・期末50.00円)となる。

リスク要因

  1. 通期計画達成に向けた第4四半期の利益率確保: 営業利益進捗率は64.6%で標準進捗率75%を10.4pt下回っており、第4四半期には10.7%の営業利益率が必要となる。工事完成の遅延や採算悪化が生じた場合、通期計画の達成が難しくなる可能性がある。

  2. 工事採算の維持: 完成工事総利益率は16.9%まで改善したが、資材価格・労務費・外注費の上昇が続く場合、当該利益率の維持が課題となる。工事損失引当金は1.34億円(前年2.0億円)計上されており、個別案件での原価超過リスクは残る。

  3. 投資有価証券の価格変動および非経常収益への依存: 投資有価証券は285.91億円(前年比+27.4%)に増加し、その他有価証券評価差額金は135.32億円に達している。受取配当金5.89億円や投資有価証券売却益6.37億円は当期純利益を押し上げているが、これらは工事事業本来の収益力とは区別すべきものであり、同水準の継続性は保証されない。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(construction)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率8.4%
純利益率6.7%

自社の営業利益率・純利益率は建設業平均との比較データが未整備のため、絶対水準としての評価に留まる。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)18.2%

売上高成長率18.2%は前年からの高い伸びを示すが、業種中央値との比較データは現時点で利用できない。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 完成工事総利益率が前年同期14.3%から16.9%へ約2.6pt改善し、これが営業利益率8.4%(前年5.9%)の拡大を主導した。増収と採算改善が同時に進行している点は、当期業績の中核的な特徴である。

  2. 通期営業利益計画に対する第3四半期累計の進捗率は64.6%で標準的な75%を下回っており、第4四半期における工事完成集中度と採算確保が通期計画達成の焦点となる。

  3. 純利益の伸び(+81.5%)は営業利益の伸び(+68.1%)を上回っており、投資有価証券売却益6.37億円を含む特別利益がその差分に寄与している。工事事業の経常的な収益力を評価する際は、この非経常要因を分離して捉える必要がある。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,871円
base(基準)1,950円
bull(強気)2,008円
算出前提
1株純資産(BPS)1,679円
調整後予想EPS258.3円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向47.6%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.16倍 / 7.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,897円〜2,006円、ω±0.1で 1,944円〜1,960円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。