| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥5115.8億 | ¥4554.9億 | +12.3% |
| 営業利益 | ¥584.7億 | ¥419.3億 | +39.4% |
| 経常利益 | ¥603.2億 | ¥433.4億 | +39.2% |
| 純利益 | ¥480.2億 | ¥324.8億 | +47.9% |
| ROE | 11.6% | 8.5% | - |
2026年度第3四半期(9カ月累計)の関電工は、売上高5,115.8億円(前年同期比+560.9億円 +12.3%)、営業利益584.7億円(同+165.4億円 +39.4%)、経常利益603.2億円(同+169.8億円 +39.2%)、親会社株主に帰属する四半期純利益480.2億円(同+155.4億円 +47.8%)と、全段階で二桁増益の力強い着地となった。営業利益率は11.4%と前年9.2%から2.2pt改善、経常利益率も11.8%と前年9.5%から2.3pt改善し、収益性が大幅に向上した。粗利率は16.2%と前年14.1%から2.1pt拡大し、販管費率は4.80%と前年4.87%から0.07pt改善、営業レバレッジが効いた構造となった。特別利益83.1億円(うち投資有価証券売却益77.9億円)が純利益段階を押し上げ、純利益率は9.4%と前年7.1%から2.3pt改善した。
【収益性】ROE 11.1%(前年7.2%から+3.9pt改善)、営業利益率11.4%(前年9.2%から+2.2pt改善)、純利益率9.4%(前年7.1%から+2.3pt改善)、粗利率16.2%(前年14.1%から+2.1pt改善)。デュポン分解では純利益率9.4%×総資産回転率0.79倍×財務レバレッジ1.55倍、純利益率の改善寄与が最も大きい。販管費率は4.80%と前年4.87%から0.07pt改善し、販管費成長率10.5%が売上成長率12.3%を下回り営業レバレッジが顕在化。【キャッシュ品質】現金預金724.8億円、短期負債カバレッジ2.35倍。粗利益830.0億円と前年比+188.8億円増で、営業段階での現金創出基盤は強化。運転資本は未成工事受入金が+198.7億円増で資金流入方向に働く一方、完成工事未払金等が-286.9億円減少し支払進捗による流出も発生。【投資効率】総資産回転率0.79倍で、前年0.75倍から改善。固定資産回転率は1.45倍(前年1.39倍)と上昇。【財務健全性】自己資本比率64.4%(前年63.1%)、流動比率203.4%(前年211.3%)、負債資本倍率0.55倍(前年0.58倍)、Debt/Capital比率7.7%(前年5.5%)。短期借入金は307.97億円と前年比+83.4%増で短期負債比率89%と高位。インタレストカバレッジは約297倍と極めて健全で、金利負担は軽微。
現金預金は724.8億円で前年686.9億円から+37.9億円増加し、営業増益が資金積み上げに寄与した形跡がある。運転資本面では、完成工事未収入金等が1,471.1億円と前年1,626.6億円から-155.5億円減少し回収が進捗、未成工事受入金は388.0億円と前年189.3億円から+198.7億円増加で前受金が資金流入を支えた。一方、完成工事未払金等は733.5億円と前年1,020.4億円から-286.9億円減少し支払進捗による資金流出も発生、未成工事支出金は240.0億円と前年178.1億円から+61.9億円増加し工事進行に伴う資金負担も発生した。その他流動資産は419.3億円と前年292.2億円から+127.1億円増加し短期的な資金固定化がある。法人税等未払は63.7億円と前年121.1億円から-57.4億円減少し納税に伴うキャッシュアウトが生じた。短期借入金は307.97億円と前年167.87億円から+140.1億円増加し、運転資金需要に対応した短期調達の増加が確認できる。短期負債に対する現金カバレッジは2.35倍で流動性バッファは厚く、流動比率203.4%と高水準を維持している。投資有価証券売却益77.9億円は売却時点で資金流入に寄与したとみられ、包括利益551.9億円のうち評価差額金の改善81.4億円も資本積み上げに貢献している。
経常利益603.2億円に対し営業利益584.7億円で、非営業純増は約18.5億円と僅少。内訳は受取配当金や持分法投資利益等の金融収益が主で、営業外費用には支払利息1.97億円が含まれる。営業外収支が売上高の0.4%程度と小規模であり、収益の大部分は営業活動に由来する。特別利益83.1億円(売上高比1.6%)のうち投資有価証券売却益77.9億円が最大で、一時的な利益押し上げ要因となっている。特別損失は11.9億円と軽微で、税前利益674.4億円に対する一時益の影響は限定的。運転資本の動きでは未成工事受入金の増加が資金を先行流入させる構造で短期的にはキャッシュポジティブだが、将来の工事進捗に伴い解消される。完成工事未収入金の減少は回収進捗を示唆し、収益の現金化が進行している。一方、未成工事支出金の増加は工事原価の先行支出で一時的なキャッシュアウト要因だが、完工時の収益計上に対応する。営業利益率の改善(+2.2pt)と粗利率の拡大(+2.1pt)は、価格転嫁・案件ミックス改善など構造的な収益力向上を示し、営業段階での収益の質は高い。一時益依存度は純利益段階で約16%あり、営業ベースの収益力が引き続き持続するかが収益の質評価の焦点となる。
資材・外注・人件費の上昇圧力による粗利率の圧迫リスク。前年比で粗利率は2.1pt改善したが、今後の資材価格上昇や労務費高騰が継続する場合、粗利率が低下し営業利益率の維持が困難になる可能性がある。短期借入金が前年比+83.4%増の307.97億円に達し、短期負債比率が89%と高位で推移している。借換えコストの上振れや金利上昇局面でのリファイナンスリスク、満期ミスマッチによる流動性リスクが顕在化する可能性がある。現金カバレッジは2.35倍と厚いが、短期負債構成の偏りは注意を要する。特別利益83.1億円(主に投資有価証券売却益77.9億円)が純利益を押し上げており、一時益依存度は約16%。反復性が低い要素であるため、翌期以降の純利益水準が営業段階の改善幅に依存し、一時益が剥落する場合は利益水準が下振れるリスクがある。
【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ)収益性では、営業利益率11.4%は業種中央値4.1%(IQR 1.9-5.8%、4社)を大きく上回り、業種内でトップクラスの収益性を示す。純利益率9.4%も業種中央値2.8%(IQR 1.3-4.0%)を大幅に上回る。ROE 11.1%は業種中央値3.7%(IQR 1.7-6.6%)を2倍以上上回り、資本効率も業種内で優位。売上成長率+12.3%は業種中央値-3.5%(IQR -13.7%〜+6.2%)対比で大幅に高く、業種内での成長ペースも突出している。健全性では、自己資本比率64.4%は業種中央値60.5%(IQR 56.2-67.8%)と同水準で健全性は維持。流動比率203.4%は業種中央値207%とほぼ同水準で、流動性は業種平均的。ネットデット/EBITDA倍率は短期借入金増加により上昇傾向だが、業種中央値2.31(IQR 0.06-11.12)と比較してレバレッジ水準は業種内で低位と推定される。総資産利益率7.5%は業種中央値2.2%(IQR 1.0-3.6%)を大幅に上回り、資産効率も優位。自社過去5期比較では、営業利益率11.4%は過去最高水準、純利益率9.4%も同様に高水準で推移し、収益力の構造的改善が確認できる。業種: 建設業(4社)、比較対象: 2025年度Q3、出所: 当社集計。
営業利益率11.4%と粗利率16.2%の大幅改善(各+2.2pt、+2.1pt)は、価格転嫁や案件ミックス改善による構造的な収益力向上を示唆し、業種内でも突出した収益性を達成している。販管費率の抑制(-0.07pt)と売上成長率12.3%の組み合わせで営業レバレッジが顕在化しており、今後の売上拡大局面での利益増幅効果が期待できる。短期借入金が前年比+83.4%増の307.97億円に達し短期負債比率が89%と高位で推移する点は、リファイナンス管理と満期構成の適正化が経営課題となる。現金カバレッジは2.35倍と厚く即時の流動性リスクは限定的だが、借換えコストや金利上昇局面での影響を注視する必要がある。特別利益83.1億円(純利益比約17%)が最終利益を押し上げており、一時益の反復性は低い。通期計画(営業利益800億円、純利益610億円)に対し9カ月時点の進捗は順調で、営業段階の改善継続が通期達成の鍵となる。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。