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19292026 第3四半期プライムJGAAP

日特建設(1929) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益87%増

2026年度第3四半期の売上高は612億円(前年同期比+23.0%)、営業利益は44.2億円(同+86.5%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥612.0億¥497.6億+23.0%
営業利益¥44.2億¥23.7億+86.5%
経常利益¥46.2億¥24.8億+86.2%
純利益¥30.7億¥15.4億+98.9%
ROE8.4%4.5%-

Executive Summary

2026年度第3四半期累計(9か月)決算は、売上高612.0億円(前年同期497.6億円、+114.4億円、+23.0%)、営業利益44.2億円(同23.7億円、+20.5億円、+86.5%)、経常利益46.2億円(同24.8億円、+21.4億円、+86.2%)、親会社株主帰属当期純利益30.7億円(同15.4億円、+15.3億円、+98.9%)を達成した。増収増益基調が鮮明で、営業利益率は7.2%(前年4.8%から+2.4pt改善)、純利益率は5.0%(前年3.1%から+1.9pt改善)と収益性が大幅に向上した。

業績変動要因

売上高612.0億円は前年同期比+114.4億円(+23.0%)の大幅増収を達成した。建設事業単一セグメントであり、増収の主因は大型工事の進捗と受注拡大による。完成工事未収入金は218.86億円で前年同期比+29.1億円増加しており、工事進行基準による売上計上が拡大していることが確認できる。売上総利益は116.23億円(粗利益率19.0%)で、粗利率は低めながら増収により粗利絶対額が前年比+23.0億円増加した。販売費一般管理費は72.02億円で前年比+6.04億円(+9.2%)の増加にとどまり、売上増加率+23.0%を大きく下回る費用増加率により、営業利益は44.2億円(+86.5%)と利益率が大幅改善した。経常利益46.2億円は営業利益に受取配当金1.74億円などの営業外収益2.28億円が加わり、営業利益比+4.3%の上振れとなった。特別損益は軽微(純額約-0.5億円)で、経常利益と純利益の間に大きな乖離はなく、税引前当期純利益45.68億円から法人税等15.30億円(実効税率33.5%)を控除し、純利益30.7億円を確保した。純利益が前年比+98.9%と倍増した要因は、増収によるスケール効果と販管費の増幅抑制による営業レバレッジの発現である。結論として、増収増益のパターンで、売上拡大と費用コントロールにより収益性が大幅に改善した。

主要財務指標

【収益性】ROE 8.4%(前年5.8%から+2.6pt改善、過去最高水準)、営業利益率7.2%(前年4.8%から+2.4pt)、純利益率5.0%(前年3.1%から+1.9pt)と収益性指標が全面改善した。デュポン分解では純利益率5.0%×総資産回転率1.026×財務レバレッジ1.64倍=計算ROE8.4%で、純利益率向上が最大の寄与要因である。EBITマージン7.2%、利息負担率1.033(利息費用は軽微)、税負担率0.665(実効税率33.5%)で、営業レベルの収益力改善が顕著である。【キャッシュ品質】現金預金150.17億円、短期負債184.47億円に対する現金カバレッジ0.81倍で、運転資本238.04億円を考慮すると流動性は十分である。営業キャッシュフローの明細は未開示だが、完成工事未収入金218.86億円や前受金0.98億円など工事進行基準に基づく運転資本の適切な管理が前提となる。【投資効率】総資産回転率1.026倍(前年水準維持)、棚卸資産0.38億円(前年0.17億円から+123.5%増加)で在庫増には注視が必要だが、投資有価証券39.40億円(前年37.44億円)の含み益がその他包括利益28.62億円に計上され、資産効率を下支えしている。【財務健全性】自己資本比率60.5%(前年60.7%とほぼ同水準)、流動比率229.0%、当座比率228.8%で、流動性・ソルベンシー指標は良好である。有利子負債3.93億円、ネットデット-146.24億円(現金預金が有利子負債を大幅上回る)、負債資本倍率0.64倍、Debt/Capital比率1.1%と財務レバレッジは極めて保守的で、インタレストカバレッジ552.5倍と利払い余力は十分である。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示がないため、貸借対照表変動から資金動向を推定する。現金預金は前年同期150.61億円から当期150.17億円へわずかに減少(-0.44億円)したが、150億円超の現金水準は安定的である。運転資本では完成工事未収入金が218.86億円へ+29.1億円増加しており、工事売上の増加に伴う債権積み上がりが資金運用に影響した。電子記録債権は29.10億円で前年比+3.5億円増、電子記録債務は64.19億円で+9.67億円増となり、電子債権債務の活用が進んでいる。棚卸資産は0.38億円と小規模ながら前年比+0.21億円(+123.5%)増加し、資材在庫の積み増しまたは工事プロジェクト進捗による影響がうかがえる。固定資産では投資有価証券が39.40億円へ+1.96億円増加し、その他包括利益28.62億円(前年22.45億円)が積み上がっており、株式・債券等の含み益拡大が資本を強化している。負債側では電子記録債務の増加がサプライヤークレジット活用による運転資本効率化の一環として確認できる。短期負債184.47億円に対し現金預金150.17億円と流動資産422.51億円があり、現金カバレッジは0.81倍、流動資産カバレッジは2.29倍で流動性は十分である。フリーキャッシュフローの詳細は不明だが、現金水準の安定と純利益30.7億円の計上から、営業増益が資金基盤を支えていると推察される。

収益の質

経常利益46.2億円に対し営業利益44.2億円で、非営業純増は約2.0億円である。内訳は営業外収益2.28億円(受取配当金1.74億円、受取利息0.10億円など)と営業外費用0.29億円の差額で、営業外収益が売上高の0.4%を占める程度であり本業外収益の依存度は低い。経常利益と税引前当期純利益は45.68億円とほぼ一致しており、特別損益は純額約-0.5億円と限定的で、一時的な損益インパクトはほぼない。営業利益の増益率+86.5%と純利益の増益率+98.9%が近接しており、営業レベルの収益性改善が純利益に直結している構造である。ただし、営業キャッシュフローの明細が未開示のため営業利益と現金収支の対応関係が確認できず、アクルーアル品質の評価は制約される。完成工事未収入金218.86億円や電子記録債権29.10億円など、工事進行基準による売上が資金回収にどの程度結びついているかは今後の動向を要確認である。粗利益率19.0%は過去平均や業種平均と比較して低めであり、売上増加と費用抑制による営業利益拡大の持続性には粗利改善の余地が課題となる。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する進捗率は、売上高612.0億円/760.0億円で80.5%、営業利益44.2億円/50.0億円で88.4%、経常利益46.2億円/50.0億円で92.4%、純利益30.7億円/33.5億円で91.6%となり、Q3時点(標準進捗75%)を大きく上回る良好な進捗状況である。特に営業利益以下の利益指標が進捗率88〜92%台と高く、第4四半期(残り3か月)は増収増益ペースの緩やかな着地が見込まれる。予想修正は開示されていないが、現在の進捗率は通期予想を達成する蓋然性が高いことを示している。会社予想は前年比で売上高+13.1%、営業利益+35.9%、経常利益+32.8%と増収増益を見込んでおり、Q3実績はこれを上回るペースで推移している。進捗率が標準を+5〜17pt上回る背景として、大型工事の計画前倒し完成や工事進行基準による売上計上タイミングの前傾化が推察される。第4四半期は売上148億円、営業利益5.8億円程度が必要となるが、過去のQ4単独実績や受注残動向から実現可能な水準と考えられる。

株主還元

配当は第2四半期末配当22円、期末配当予想27円で、年間配当計画は49円となる。ただし通期予想では年間配当27円と記載されており、解釈上、四半期時点での配当実績22円に加えて期末27円を予定していると解釈する。前年配当実績が不明なため前年比較は困難だが、当期純利益30.7億円に対し配当性向の計算は限定的である。通期予想純利益33.5億円に対し通期配当27円(EPS予想80.24円)で計算すると配当性向33.6%となり、適正水準である。ただし四半期時点での配当22円が既に実施されており、期末27円を加えた年間49円で計算すると、通期予想EPS 80.24円に対し配当性向61.1%とやや高めになる。自社株買いの記載はなく、総還元性向の算出はできない。現金預金150.17億円、営業増益基調、有利子負債3.93億円の財務構成から配当支払能力は十分であり、配当政策は利益成長に基づく安定配当を志向していると評価できる。

リスク要因

粗利益率19.0%が業種平均や自社過去実績と比較して低位である点が最大のリスクである。粗利率低下は資材費高騰・労務費上昇・競争激化等による受注価格圧迫に起因し、営業利益率7.2%は増収効果で支えられているが、粗利改善が伴わない場合は利益率の持続性が脆弱となる。完成工事未収入金218.86億円が売上高の35.8%を占めており、大型工事の回収遅延や債権劣化が生じれば流動性・収益認識の両面でリスクとなる。キャッシュフロー計算書が未開示のため、営業利益の現金化や設備投資・財務活動の実態が不透明であり、配当性向66.0%(計算値)の持続性評価にはフリーキャッシュフロー実績の確認が不可欠である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) 建設業種(construction)の2025年第3四半期決算企業4社との比較では、当社の収益性は業種内上位に位置する。営業利益率7.2%は業種中央値4.1%(IQR: 1.9〜5.8%)を大きく上回り、業種内では高収益企業に分類される。純利益率5.0%も業種中央値2.8%(IQR: 1.3〜4.0%)を+2.2pt上回る。ROE 8.4%は業種中央値3.7%(IQR: 1.7〜6.6%)を+4.7pt上回り、資本効率の高さが際立つ。ROA(総資産利益率)は計算値約5.1%で、業種中央値2.2%(IQR: 1.0〜3.6%)を上回る水準である。売上高成長率+23.0%は業種中央値-3.5%(IQR: -13.7〜+6.2%)と比べて突出して高く、業種内で最も強い増収トレンドにある。財務健全性では自己資本比率60.5%は業種中央値60.5%と同水準(IQR: 56.2〜67.8%)で標準的、流動比率229.0%は業種中央値207.0%(IQR: 190〜318%)と比較しほぼ中央値水準で問題ない。ネットデット/EBITDA倍率はマイナス(現金が負債超過)であり、業種中央値2.31倍(IQR: 0.06〜11.12)と比較して財務安全性は極めて高い。自社過去推移では純利益率・営業利益率とも2026年度が過去5期で最高水準となり、売上成長率+23.0%も過去5期最高と成長加速が確認される。総じて、当社は業種内で収益性・成長性が上位、財務健全性は平均的であり、粗利率の低さが課題ながら規模効果と費用コントロールにより高ROE・高成長を実現している点が特徴である。(業種: 建設業、N=4社、比較対象: 2025年第3四半期決算、出所: 当社集計)

決算上の注目ポイント

営業利益率7.2%と純利益率5.0%が業種中央値を大幅に上回り、増収増益基調が明確である点は決算上のポジティブな特徴である。売上高+23.0%の高成長と営業利益+86.5%の利益拡大が同時実現しており、受注拡大と費用コントロールの両輪が機能している。一方で、粗利益率19.0%が低位である点は決算上の注目リスクであり、今後の受注価格・原価管理の動向が収益性の持続を左右する。完成工事未収入金218.86億円が売上高の35.8%と高水準であり、工事進捗と資金回収のバランスが資金繰り・収益認識の安定性に直結する構造である。キャッシュフロー計算書未開示のため営業CFやFCFが不明であり、利益の現金化と配当持続性の透明性を高めるため今後の情報開示が期待される。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年度第3四半期累計は、完成工事高の拡大と採算改善を背景に大幅な増収増益となった。売上高は612.00億円で前年同期比23.0%増加した。営業利益は44.20億円で同86.5%増加した。経常利益は46.18億円で同86.2%増加した。親会社株主に帰属する四半期純利益は30.38億円で同96.5%増加した。売上高の増加額114.40億円に対し、営業利益の増加額は20.51億円であり、増収効果に加えて利益率改善が利益成長を牽引した。粗利益率は前年同期の18.0%から19.0%へ約100bp上昇した。営業利益率は4.8%から7.2%へ約246bp上昇した。経常利益率は5.0%から7.5%へ約257bp上昇した。純利益率は3.1%から5.0%へ約185bp上昇した。販管費は72.02億円で前年同期比9.2%増にとどまり、売上成長率23.0%を下回ったため、販管費率は13.3%から11.8%へ約149bp低下した。完成工事総利益は115.74億円で、連結粗利益116.23億円の大半を占めており、建設事業の採算改善が業績改善の中心である。営業外収益2.28億円には受取配当金1.74億円が含まれるが、売上高比0.4%にとどまり、経常利益の増加は主として営業段階で生じている。特別損益は固定資産除却損0.46億円および減損損失0.11億円を含む差引0.50億円の損失であり、税引前利益から純利益への移行を大きく歪める規模ではない。自己資本は361.27億円、自己資本比率は60.5%で、収益拡大局面においても資本基盤は厚い。流動比率229.0%、現金預金150.17億円、有利子負債3.93億円という構成から、短期的な資金繰り耐性は高い。通期会社予想に対する営業利益進捗率は88.4%と第3四半期の標準進捗率75%を13.4pt上回る。もっとも、建設業は工事進捗、検収時期、資材・労務費および個別工事の採算変動によって四半期利益がぶれ得るため、第4四半期の利益率維持が焦点となる。品質アラートである粗利益率19.0%は一般的な20%基準を下回るが、前年同期比では改善しており、収益性改善の持続性を評価する上では工事採算のさらなる上昇余地とコスト上昇への耐性が重要となる。

収益性分析

デュポン3因子では、ROE 11.1%は純利益率5.0%×総資産回転率1.367倍×財務レバレッジ1.64倍で構成される。ROEは10~15%の良好とされる目安に入っており、過度な負債活用ではなく、利益率と資産効率を組み合わせて確保している。前年同期の純利益率3.1%から5.0%への約185bpの上昇が、足元の収益性改善における最も重要な要因である。営業利益率も4.8%から7.2%へ約246bp改善しており、純利益率の改善は営業外・特別損益ではなく本業採算の改善を主因とする。売上高が23.0%増加する一方、販管費は9.2%増に抑制され、販管費率が約149bp低下したことは営業レバレッジの発現を示す。完成工事高は610.65億円、完成工事総利益は115.74億円であり、建設事業の粗利益率改善が連結利益率を左右している。CFA 5因子では、EBITマージンは7.2%、金利負担係数は1.033、税負担係数は0.665である。金利負担係数が1倍を上回るのは受取配当金・受取利息等を含む営業外損益が純額プラスであるためであり、支払利息0.08億円は営業利益44.20億円に対して軽微である。インタレストカバレッジは552.5倍と極めて高く、利益創出力に対する金利負担は限定的である。粗利益率19.0%は品質アラートの20%基準を1.0pt下回る。これは建設業における労務費、資材費、外注費および個別案件採算の影響を受けやすい収益構造を示す一方、前年同期の18.0%からは改善している。したがって、現時点では粗利率の絶対水準よりも、採算改善が第4四半期以降も維持されるか、ならびにコスト高を契約価格・施工効率で吸収できるかが重要である。

成長性評価

売上高は前年同期比23.0%増の612.00億円と高い伸びを示した。完成工事高610.65億円が売上高のほぼ全額を占めるため、成長の実態は建設事業の施工進捗・完成計上の拡大にある。営業利益は86.5%増、純利益は96.5%増であり、売上成長を大幅に上回る利益成長となった。これは粗利益率の改善と販管費率低下による営業レバレッジを伴った成長である。通期会社予想は売上高760.00億円、営業利益50.00億円、経常利益50.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益33.50億円である。第3四半期累計の進捗率は、売上高80.5%、営業利益88.4%、経常利益92.4%、親会社株主に帰属する四半期純利益90.7%である。売上高進捗率は標準的な75%を5.5pt上回る一方、営業利益は13.4pt、経常利益は17.4pt、純利益は15.7pt上回る。利益の進捗超過は、売上の前倒しだけではなく、累計段階での採算改善を反映している。通期予想達成に必要な第4四半期の売上高は148.00億円、営業利益は5.80億円であり、累計営業利益率7.2%を大幅に下回る約3.9%の営業利益率でも計画水準に到達する計算となる。もっとも、建設業の売上・利益は工事進捗および完成引渡しの時期に左右されるため、進捗率の高さのみから通期上振れを断定することはできない。工事損失引当金は0.52億円であり、不採算案件リスクの顕在化状況と引当金の変動を継続的に確認する必要がある。

財務健全性

流動比率は229.0%、当座比率は228.8%であり、ともに健全性の目安である100%を大きく上回る。流動資産422.51億円は流動負債184.47億円を238.04億円上回り、十分な運転資本を確保している。現金預金は150.17億円で総資産の25.2%を占める。有利子負債は3.93億円、Debt/Capital比率は1.1%、負債資本倍率は0.64倍であり、財務レバレッジは保守的である。長期借入金3.93億円に対して現金預金が大幅に上回っており、借換え・金利上昇への直接的な耐性は高い。固定負債48.64億円の中心は退職給付に係る負債43.30億円であり、実質的な金融借入依存は低い。満期ミスマッチの観点では、流動負債184.47億円に対し、現金預金150.17億円に加えて電子記録債権29.10億円、完成工事未収入金218.86億円を保有しており、流動資産によるカバーは厚い。完成工事未収入金は総資産の36.7%を占めるため、流動性の実効性は工事代金の回収時期に一定程度依存する。前年比で棚卸資産は0.17億円から0.38億円へ123.5%増加したが、総資産比は0.1%、金額増加は0.21億円にとどまり、在庫滞留を示す規模ではない。自己株式は0.04億円から0.05億円へ0.01億円増加したが、純資産および資本配分への影響は軽微である。投資有価証券は42.88億円から53.25億円へ24.2%増加し、総資産の8.9%を占める。評価差額金の増加も含めて純資産を押し上げる一方、市場価格変動が包括利益と純資産に影響する点は注視を要する。無形固定資産は4.04億円、総資産比0.7%であり、M&A由来の無形資産・のれんへの依存が大きい資本構成ではない。

B/S変動のポイント

完成工事未収入金: +41.65億円(+23.5%)- 218.86億円へ増加。売上拡大・工事進捗を反映する一方、総資産の36.7%を占めるため、検収・回収の遅延は運転資本と資金繰りに影響し得る。電子記録債務: -48.25億円(-39.0%)- 64.19億円へ減少。支払債務の圧縮は負債削減として前向きだが、未収入金増加と組み合わさる場合は運転資本の資金負担を高める可能性がある。投資有価証券: +10.37億円(+24.2%)- 53.25億円へ増加。総資産の8.9%を占め、評価差額金の変動を通じて包括利益・純資産が市場価格の影響を受ける。建設仮勘定: -3.41億円(-50.1%)- 3.40億円へ減少。設備投資案件の本勘定振替または投資進捗の変化を示す可能性がある。棚卸資産: +0.21億円(+123.5%)- 0.38億円へ増加。変動率は大きいが総資産比0.1%と小さく、財務健全性・在庫リスクへの影響は限定的である。自己株式: -0.01億円(-25.0%)- 控除額0.05億円へ小幅増加。資本構成・株主還元への影響は軽微である。

キャッシュフロー品質

配当持続性

第2四半期配当は1株当たり22.00円である。第3四半期累計純利益に対する開示ベースの配当性向は30.3%であり、配当のみでみた還元水準は累計利益に対して保守的である。通期会社予想の年間配当は1株当たり49.00円である。通期予想純利益33.50億円および期中平均株式数4,176.15万株を基にした予想配当性向は約61.1%となる。これは配当のみの一般的な持続可能性目安である60%をわずかに上回るが、利益予想の達成が前提となる水準である。年間配当49.00円に対する第2四半期配当の支払済み額は22.00円であり、期末配当は27.00円が示唆される。第3四半期累計の親会社株主帰属純利益30.38億円に対し、年間配当予定額は約20.46億円であり、累計利益ベースでは約67.3%に相当する。現金預金150.17億円、有利子負債3.93億円、自己資本比率60.5%という財務余力は配当支払いの安定性を支える。配当持続性の判断では、通期利益33.50億円の達成、完成工事未収入金の回収、および工事採算の維持が重要となる。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度:労務費、資材費、外注費の上昇や固定価格案件での原価超過により、粗利益率19.0%の改善が反転するリスク。粗利益率は前年同期比で改善したが、なお20%基準を下回っており、採算の余裕は限定的である。、高優先度:建設業固有の個別工事リスク。天候・自然災害、施工遅延、設計変更、品質問題、瑕疵・クレーム等は工期と工事原価を変動させ、工事損失引当金0.52億円の追加計上につながり得る。、中優先度:完成工事未収入金218.86億円への回収集中リスク。売上拡大に伴い前年同期比41.65億円増加しており、発注者の検収・支払時期の変動が運転資本に影響し得る。、中優先度:建設需要、公共投資予算サイクル、民間設備投資、金利環境による受注環境の変動リスク。単一の建設事業が連結業績のほぼ全額を占めるため、事業分散による緩和は限定的である。が挙げられます。

財務リスクとしては、低優先度:投資有価証券53.25億円と評価差額金13.71億円を保有しており、株式市場の変動がその他の包括利益および純資産に波及するリスク。、低優先度:退職給付に係る負債43.30億円は固定負債の大半を占める。金融債務ではないが、割引率や年金資産運用環境の変化が将来の費用・負債に影響する可能性がある。、低優先度:借入依存は小さいものの、流動負債184.47億円の中には電子記録債務64.19億円および工事関連債務が含まれ、工事代金回収と支払のタイミング差が短期資金需要を生み得る。が挙げられます。

主な懸念事項としては、品質アラート:粗利益率19.0%は20%未満である。根本的には建設業の原価変動・案件採算に左右される構造を反映する。前年同期の18.0%から改善しているため悪化トレンドではないが、投資判断上は営業利益率7.2%の維持可能性を確認する必要がある。、通期営業利益の進捗率88.4%は標準進捗率を13.4pt上回る。上振れ余地を示す一方、建設工事の進捗・引渡しの季節性や追加原価による第4四半期の利益率低下を考慮する必要がある。、前年同期比で電子記録債務は48.25億円減少し、完成工事未収入金は41.65億円増加している。支払債務の減少と未収入金増加の組み合わせは運転資本の資金負担を高め得るため、回収・支払の推移を監視する必要がある。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、売上高23.0%増に対して営業利益86.5%増となり、粗利益率改善と販管費率低下を伴う質の高い営業増益である。、ROE 11.1%は良好な水準であり、純利益率5.0%、総資産回転率1.367倍、財務レバレッジ1.64倍という均衡的な構成で達成されている。、流動比率229.0%、自己資本比率60.5%、Debt/Capital比率1.1%、インタレストカバレッジ552.5倍であり、バランスシートの耐性は高い。、通期営業利益進捗率88.4%は標準を上回るが、粗利益率19.0%の持続性と第4四半期の工事採算が通期着地を左右する。、年間配当予想49.00円に基づく予想配当性向は約61.1%であり、利益計画の達成が配当継続の前提となる。が挙げられます。

注視すべき指標は、完成工事総利益率および連結粗利益率の推移、営業利益率および販管費率、工事損失引当金の増減と個別大型案件の採算、完成工事未収入金218.86億円の回収状況、受注・施工進捗および第4四半期の完成工事高、投資有価証券53.25億円と評価差額金の変動、通期営業利益50.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益33.50億円に対する着地です。

セクター内ポジションについては、収益性は営業利益率7.2%で一般的な8%の「良好」目安にわずかに届かない一方、前年同期から約246bp改善している。ROE 11.1%は良好水準、流動性・ソルベンシーは建設業において保守的な部類である。相対的な評価上の焦点は、強い財務基盤そのものよりも、粗利益率が20%未満にとどまる中での工事採算改善の再現性にある。