| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥3587.0億 | ¥3304.7億 | +8.5% |
| 営業利益 | ¥242.0億 | ¥206.2億 | +17.3% |
| 経常利益 | ¥246.0億 | ¥200.7億 | +22.6% |
| 純利益 | ¥181.6億 | ¥135.5億 | +34.0% |
| ROE | 15.4% | 12.6% | - |
2026年3月期決算は、売上高3586.97億円(前年比+282.23億円 +8.5%)、営業利益241.99億円(同+35.77億円 +17.3%)、経常利益246.00億円(同+45.27億円 +22.6%)、親会社株主に帰属する純利益181.56億円(同+46.02億円 +34.0%)。完成工事総利益は373.02億円から418.64億円へ拡大し、粗利率は9.7%から11.1%へ+140bp改善。海外事業の大幅増収(+40.5%)と国内土木の安定採算が牽引し、営業利益率は6.2%から6.7%へ+51bp上昇。営業外では為替差益6.02億円と受取配当4.82億円が経常段階を押し上げ、特別利益は投資有価証券売却益14.02億円を計上。通期業績予想(売上3600億円/営業利益211億円/経常利益208億円/純利益140億円)に対し、営業利益は114.7%、純利益は129.7%と大幅上振れ。ROEは15.4%と高水準を維持し、営業CF480.06億円は純利益の2.6倍と潤沢なキャッシュ創出が特徴。
【売上高】売上高は3586.97億円(前年比+8.5%)。セグメント別では、国内土木が1560.01億円(+10.6%)で全社売上の43.5%を占める主力事業として堅調推移。国内建築は944.50億円(-14.5%)と減少したが、海外事業が923.37億円(+40.5%)と大幅増収し全社成長を牽引。その他セグメント(不動産・機械製造等)は272.78億円(+22.0%)。完成工事売上は3368.59億円で前年比+8.1%、開発事業等売上は57.37億円。地理的構成では海外比率が大幅上昇し、海外案件の獲得と施工進捗が加速。
【損益】完成工事総利益は373.02億円から418.64億円へ+12.2%拡大し、完成工事総利益率は9.7%から11.1%へ+140bp改善。開発事業等総利益は13.62億円で総利益率23.7%。売上総利益は418.64億円(粗利率11.7%)で前年比+19.6%。販管費は176.65億円(+23.1%)と増加したが、粗利拡大により営業利益は241.99億円(+17.3%)、営業利益率6.7%(前年6.2%)。営業外では受取利息1.36億円、受取配当4.82億円、為替差益6.02億円が収益に寄与し、支払利息6.28億円、為替差損2.99億円を計上。営業外収益13.04億円から営業外費用9.02億円を差し引き経常利益246.00億円(+22.6%)。特別利益は投資有価証券売却益14.02億円、固定資産売却益0.27億円の合計14.29億円、特別損失は減損損失1.88億円と固定資産除却損1.24億円で合計3.53億円。税引前利益は256.76億円で、法人税等62.37億円(実効税率24.3%)を控除後、非支配株主利益0.77億円を除く親会社株主帰属純利益は181.56億円(+34.0%)。結論として、海外の高成長と粗利率改善を背景とした増収増益。
国内土木事業は売上1560.01億円(前年比+10.6%)、営業利益137.17億円(+4.0%)、営業利益率8.8%。全社営業利益の56.7%を占める主力で、安定的な受注環境と案件ミックスにより堅調な採算を維持。国内建築事業は売上944.50億円(-14.5%)と減収だが、営業利益は81.69億円(+27.2%)と大幅増益、営業利益率8.6%(前年5.8%)。案件の選別と原価管理強化により採算が大幅改善。海外事業は売上923.37億円(+40.5%)、営業利益75.27億円(+77.9%)、営業利益率8.2%(前年6.4%)。規模拡大とともに採算性が顕著に改善し、今後の成長ドライバーとして位置づけ。その他(不動産・機械製造等)は売上272.78億円(+22.0%)、営業利益16.43億円(-22.3%)、営業利益率6.0%で収益性は相対的に低位。セグメント間調整後の全社営業利益は241.99億円。
【収益性】営業利益率6.7%(前年6.2% +0.5pt)、純利益率5.1%(前年4.1% +1.0pt)と改善。完成工事総利益率は9.7%から11.1%へ+140bp上昇し、海外案件の採算改善と国内土木の安定採算が寄与。ROE15.4%は過去実績と比較しても高水準。【キャッシュ品質】営業CF480.06億円は純利益の2.6倍、営業CF/EBITDA比率1.76倍と利益の現金裏付けは極めて良好。アクルーアル比率-9.4%で現金主導の利益構造。【投資効率】総資産回転率1.17回転(前年1.11回転)で資産効率は改善。EPS248.40円(前年187.94円 +32.2%)、BPS1507.27円。ROA(経常利益ベース)8.1%(前年6.7%)。【財務健全性】自己資本比率38.6%(前年35.6%)、Debt/EBITDA0.74倍、インタレストカバレッジ38.5倍と保守的な財務構成。有利子負債201.35億円に対し現金493.80億円で実質無借金。流動比率144.5%で短期流動性は良好。
営業CFは480.06億円(前年-142.55億円から大幅改善)で、税金等調整前当期純利益256.76億円に減価償却30.13億円と工事損失引当金増加56.78億円を加算後、運転資本変動で売上債権の回収146.80億円、仕入債務の増加38.38億円がプラス寄与し、法人税等支払67.71億円を控除。投資CFは-15.42億円で、設備投資28.76億円と無形資産投資8.40億円を実施する一方、投資有価証券売却24.04億円が一部相殺。FCFは464.64億円と厚い。財務CFは-391.22億円で、短期借入金の純減193.42億円、長期借入金の返済41.40億円、配当92.48億円、自社株買い69.20億円を実施。現預金は415.83億円から492.31億円へ+76.48億円増加し、期末現金は493.80億円。営業CF/純利益2.6倍、OCF/EBITDA1.76倍と利益の現金化能力は優良。
経常的収益は完成工事総利益の拡大(373.02億円→418.64億円)と営業外での受取配当4.82億円、受取利息1.36億円、為替差益6.02億円が支える。一時的要因として特別利益14.29億円(主に投資有価証券売却益14.02億円)が純利益を押し上げ。営業外収益13.04億円は売上高比0.36%で5%未満のため、本業外収益への依存度は低い。経常利益246.00億円から純利益181.56億円への乖離要因は法人税等62.37億円で、特別損益のネット効果+10.76億円が一部相殺。アクルーアル品質は営業CF480.06億円/純利益181.56億円=2.6倍、アクルーアル比率-9.4%と良好。減価償却30.13億円でEBITDAマージンは7.6%、キャッシュ創出力の裏付けが強い。完成工事未収入金1577.82億円(前年1724.87億円)は減少し、回収の進捗を示唆。包括利益は233.11億円で純利益181.56億円を上回り、為替換算調整-0.05億円、有価証券評価差額12.06億円、繰延ヘッジ1.24億円、退職給付調整25.87億円がその他包括利益に寄与。
通期業績予想(売上高3600億円/営業利益211億円/経常利益208億円/親会社株主帰属純利益140億円/EPS187.54円)に対し、実績は売上高3586.97億円(進捗率99.6%)、営業利益241.99億円(114.7%)、経常利益246.00億円(118.3%)、純利益181.56億円(129.7%)と大幅上振れ。上振れ要因は、完成工事総利益率の想定超過(粗利率+140bp)、海外事業の採算改善と受注拡大、営業外での為替差益6.02億円、特別利益14.29億円(投資有価証券売却益)。会社計画は保守的に策定されており、実績ベースでは原価管理の成果と海外の好調が計画を大きく上回った。
年間配当は1株当たり100円(中間38円+期末62円)で、内訳は普通配当77円+特別配当23円。配当総額は62.51億円(信託口保有分3.85億円を含む)。配当性向40.4%(EPS248.40円ベース)で、過去実績と同水準を維持。自社株買いは69.20億円を実施し、配当と合わせた総還元額は131.71億円、総還元性向は53.0%。FCF464.64億円に対し配当+自社株買いは28.3%のカバレッジで、株主還元は持続可能な水準。現預金493.80億円と強い営業CF創出力を背景に、今後も安定配当と機動的な自己株取得の継続が可能と評価される。
工事原価上振れリスク: 工事損失引当金は88.92億円(前年32.14億円から+176.7%)と大幅増加。大型案件の施工難易度上昇や資材・人件費の高騰により、個別案件の採算悪化リスクが高まる。完成工事総利益率は改善基調だが、引当金水準は損益ボラティリティの潜在的リスクを示唆。
海外事業の拡大リスク: 海外セグメントは売上923.37億円(+40.5%)、営業利益75.27億円(+77.9%)と急成長。規模拡大に伴い現地規制対応、施工管理体制、為替変動、地政学リスクが複合的に増大。為替差益6.02億円は一時的要因であり、円高局面では逆風となる可能性。
短期負債リファイナンスリスク: 短期負債比率49.9%(短期負債1666.28億円/総負債1875.09億円)と満期ミスマッチが存在。短期借入金100.50億円は前年295.10億円から大幅減少したが、電子記録債務135.26億円や前受金171.91億円等の短期債務が大きい。現金493.80億円と営業CF480.06億円で流動性は厚いが、市場環境悪化時のロールオーバーリスクに留意。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.7% | 5.5% (3.5%–7.2%) | +1.2pt |
| 純利益率 | 5.1% | 3.5% (2.5%–4.4%) | +1.5pt |
収益性は業種中央値を上回り、完成工事総利益率の改善と海外事業の採算向上が寄与。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 8.5% | 9.8% (-2.1%–15.1%) | -1.3pt |
成長率は業種中央値をやや下回るが、海外事業の高成長(+40.5%)が今後の牽引役として期待される。
※出所: 当社集計
粗利率改善と海外事業の成長加速: 完成工事総利益率は9.7%から11.1%へ+140bp改善し、海外セグメントは売上+40.5%、営業利益+77.9%と規模・採算ともに拡大。国内土木の安定採算と海外の高成長が両輪となり、営業利益率は6.2%から6.7%へ+51bp上昇。今後の成長ドライバーとして海外案件の質とマージン持続性が焦点。
強いキャッシュ創出と資本政策の積極化: 営業CF480.06億円は純利益の2.6倍、OCF/EBITDA1.76倍と利益の現金裏付けが極めて良好。FCF464.64億円を背景に配当62.51億円と自社株買い69.20億円(総還元性向53.0%)を実施し、株主還元を強化。自己株式は-75.41億円から-165.15億円へ拡大し、資本効率改善の姿勢が明確。
工事損失引当金の高止まりと採算管理: 工事損失引当金88.92億円(前年32.14億円から+176.7%)は個別案件のコスト上振れリスクを示唆。粗利率は改善基調だが、大型案件の施工難易度や資材・人件費高騰により損益ボラティリティが潜在。原価管理の徹底と受注選別が今後の安定成長の鍵。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。