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18792026 第3四半期プライムJGAAP

新日本建設(1879) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益11%増

2026年度第3四半期の売上高は875.4億円(前年同期比+4.3%)、営業利益は109.7億円(同+11.3%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥875.4億¥839.1億+4.3%
営業利益¥109.7億¥98.6億+11.3%
経常利益¥112.5億¥98.9億+13.7%
純利益¥78.8億¥68.2億+15.5%
ROE(年換算)8.3%7.4%-

Executive Summary

建設事業の増収と採算改善を主因に増収増益となり、利益成長が売上成長を上回る質の高い決算となった。売上高は875.4億円(前年比+4.3%)、営業利益は109.7億円(同+11.3%)、経常利益は112.5億円(同+13.7%)、純利益は78.8億円(同+15.5%)となった。営業利益率は12.5%で前年同期の11.7%から改善し、建設事業のセグメント利益率上昇と販管費率の低下が寄与した。一方、通期計画に対するQ3累計進捗率は売上高64.8%、営業利益59.0%と標準的な75%を下回っており、Q4の完成工事計上・開発案件引渡しの進捗が今後の焦点となる。

業績変動要因

【売上高】売上高は875.4億円で前年比+4.3%増収。建設事業は627.6億円(同+16.6%)と大幅増収し全社の71.7%を占める主力事業となった一方、開発事業等は247.8億円(同▲17.6%)と減収し、両事業の増減が相殺する形で全社成長は緩やかとなった。開発事業等の減収は物件引渡しタイミングの影響とみられる。

【損益】営業利益は109.7億円(同+11.3%)、経常利益112.5億円(同+13.7%)、純利益78.8億円(同+15.5%)と、いずれも売上成長率を上回る伸びを示した。粗利率は16.5%(前年16.0%)、販管費率は3.9%(前年4.2%)へ改善し、原価管理・費用効率化の両面が利益成長を支えた。建設事業のセグメント利益率は9.4%(前年7.7%)に上昇し全社増益を主導、開発事業等も減収下でセグメント利益率23.3%(前年21.1%)を維持した。特別損益は確認されず、経常利益と純利益の差は法人税等(実効税率29.9%)による通常の乖離である。結論として増収増益。

セグメント別分析

建設事業は売上高627.6億円(前年比+16.6%)、セグメント利益59.1億円(同+42.7%)となり、利益率9.4%(前年7.7%)へ改善した。完成工事総利益率は11.6%(前年10.2%)に上昇し、増収と採算改善の両輪で全社増益を主導した。開発事業等は売上高247.8億円(同▲17.6%)と減収したが、セグメント利益は57.8億円(同▲9.0%)にとどまり、利益率は23.3%(前年21.1%)へ改善した。売上減少幅を利益減少幅が下回っており、物件構成・採算の質が向上したことを示す。開発事業等は減収下でも建設事業を上回る高い利益率を維持し、収益源の分散に寄与している。

主要財務指標

【収益性】営業利益率12.5%(前年11.7%)、純利益率9.0%(前年8.1%)はいずれも改善傾向にあり、粗利率16.5%(前年16.0%)と販管費率3.9%(前年4.2%)の双方が寄与した。【投資効率】年換算ROEは8.3%で、純利益率9.0%×総資産回転率0.678回×財務レバレッジ1.36倍に分解され、資本効率の制約要因は低い資産回転率にある。【キャッシュ品質】包括利益81.1億円は純利益78.8億円を上回り、その他有価証券評価差額金2.6億円がプラス要因となっている。【財務健全性】自己資本比率73.7%(前年70.7%)、流動比率366.7%、負債資本倍率0.36倍と極めて保守的な財務体質を維持している。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の詳細開示はないが、バランスシートの動きから資金動向を読み取ると、現金及び預金は634.5億円で前年末の826.5億円から減少している。この間、利益剰余金は1195.6億円へ増加し純資産は1269.2億円(前年1223.1億円)に拡大した一方、未成工事支出金の増加(+74.6%)や完成工事未収入金の増加(+12.1%)など、事業拡大に伴う運転資本の増加が資金使途として現れている。現金水準は流動負債431.1億円の約1.47倍にあたり、事業拡大局面でも十分な資金余力を確保している。

収益の質

今回の増益は特別損益や一時的要因によるものではなく、建設事業の完成工事採算改善と販管費効率化という経常的な要因に基づいている点で質は高い。営業外収益2.8億円は受取利息2.2億円と受取配当金0.4億円が中心で、営業外費用はほぼ発生していないため、経常利益と営業利益の差2.8億円は本業外の一時的要因ではなく安定的な資金運用収益によるものである。包括利益81.1億円は純利益78.8億円をわずかに上回り、その他有価証券評価差額金2.6億円が主因であるが、規模は小さくアクルーアル面での懸念は限定的である。未成工事受入金の増加(+28.2%)は将来の売上計上に向けた受注進捗を示す一方、通期進捗率が59〜65%と標準を下回っている点は、Q4への利益計上依存度の高さを示唆する。

業績予想・ガイダンス

通期計画は売上高1350.0億円(前期比+2.5%)、営業利益186.0億円(同+1.6%)、経常利益188.0億円(同+2.3%)である。Q3累計の進捗率は売上高64.8%、営業利益59.0%、経常利益59.8%、純利益60.2%で、いずれも標準的な75%進捗を下回る。計画達成にはQ4単独で売上高474.6億円、営業利益76.3億円が必要であり、これはQ4の営業利益率約16.1%を要求する水準で、Q3累計の12.5%を上回る。建設業の完成工事計上や開発事業等の物件引渡しが期末に集中しやすい特性を踏まえると、進捗率の遅れは即座に下方修正リスクを意味するものではないが、Q4の計上動向の確認が重要である。

株主還元

第2四半期配当は1株30.00円であり、Q3累計純利益78.8億円に対する配当性向は23.4%(配当のみ、自社株買いは含まない)である。通期予想では配当58.00円、EPS223.97円から予想配当性向は約25.9%となり、いずれも持続可能性の目安とされる60%を大きく下回る。利益剰余金1195.6億円、現金及び預金634.5億円という厚い内部留保・流動性を背景に、配当余力は確保されている。

リスク要因

  1. 原価上昇リスク: 粗利率は16.5%と改善したものの、資材費・労務費・外注費の上昇圧力が続く場合、固定価格案件の採算が圧迫される可能性がある。完成工事総利益率11.6%の改善トレンドが維持できるかが注視点となる。

  2. 開発事業等の売上変動リスク: 開発事業等は売上高が前年比▲17.6%となり、物件引渡し時期や販売市況によって期別の売上・利益変動が大きくなりやすい。セグメント利益率23.3%の高さを支える案件構成の持続性が焦点となる。

  3. 通期計画進捗の遅れ: 営業利益進捗率59.0%は標準的な75%を下回り、Q4に必要な営業利益率は約16.1%とQ3累計の12.5%を上回る。完成工事未収入金204.8億円(前年比+12.1%)の回収状況とあわせて、期末の業績集中度をモニタリングする必要がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(construction)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率12.5%
純利益率9.0%

自社の営業利益率・純利益率は業種内で相対比較可能なデータが限定的だが、いずれも良好水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)4.3%

売上高成長率は緩やかな伸びであり、建設事業の高成長を開発事業等の減収が相殺している。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 建設事業の完成工事総利益率が前年同期の10.2%から11.6%へ改善し、増収(+16.6%)とセグメント利益率上昇(7.7%→9.4%)が両立している点は、コスト管理の質的向上を示す決算上の特徴である。

  2. 開発事業等は減収(▲17.6%)ながらセグメント利益率が21.1%から23.3%へ改善し、売上変動に対して利益の下振れが限定的である構造が確認できる。

  3. 通期進捗率が売上高64.8%、営業利益59.0%と標準水準を下回っており、Q4における完成工事計上・物件引渡しの集中度が高いことが、当決算データから読み取れる構造的な特徴である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,204円
base(基準)2,281円
bull(強気)2,336円
算出前提
1株純資産(BPS)2,170円
調整後予想EPS250.1円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向25.9%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.05倍 / 9.1倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,216円〜2,348円、ω±0.1で 2,278円〜2,285円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。