記事一覧に戻る
18712026 第3四半期プライムJGAAP

ピーエス・コンストラクション(1871) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は1,141億円(前年同期比+10.8%)、営業利益は123.3億円(同+12.8%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1140.7億¥1029.2億+10.8%
営業利益¥123.3億¥109.3億+12.8%
経常利益¥122.7億¥109.2億+12.3%
純利益¥83.5億¥72.8億+14.7%
ROE13.3%12.6%-

Executive Summary

土木・建築両事業の増収と採算改善を主因に、増収増益かつ利益成長が売上成長を上回る好決算となった。売上高は1,140.7億円(前年比+10.8%)、営業利益は123.3億円(同+12.8%)、経常利益は122.7億円(同+12.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は83.5億円(同+14.7%)となった。営業利益率は10.8%で前年同期の10.6%から改善し、増収に伴う営業レバレッジが働いた。第3四半期累計の営業利益は通期会社予想117.0億円を既に上回っており、期末にかけての着地動向が焦点となる。

業績変動要因

【売上高】売上高は1,140.7億円(前年比+10.8%)。セグメント別では土木事業が586.2億円(構成比51.4%、同+15.7%)、建築事業が479.2億円(構成比42.0%、同+16.3%)と両主力事業が牽引した。一方、関係会社事業は72.2億円(同-32.7%)と大きく減少し、事業ポートフォリオ上の注視点となっている。

【損益】売上総利益率は17.9%で前年同期の17.5%から約0.4pt改善した一方、販管費は81.4億円(同+14.3%)と売上高の伸びを上回り、販管費率は7.1%へ上昇した。この結果、営業利益率の改善幅は約0.2ptにとどまった。経常利益は営業外収益2.6億円(受取配当金1.1億円等)と営業外費用3.2億円(支払利息2.2億円)がほぼ相殺し、営業利益とほぼ同水準の122.7億円となった。特別損益は固定資産売却益1.6億円と減損損失0.6億円等により純額0.2億円の損失で、税引前利益への影響は限定的である。以上より、増収増益と結論づけられる。

セグメント別分析

土木事業は売上高586.2億円(同+15.7%)、セグメント利益(売上総利益ベース)121.5億円(同+21.9%)、利益率20.7%と全社の収益拡大を主導した。建築事業は売上高479.2億円(同+16.3%)、セグメント利益47.6億円(同+10.8%)、利益率9.9%と土木事業を下回る水準にある。関係会社事業は売上高72.2億円(同-32.7%)と縮小したが、セグメント利益34.5億円、利益率47.7%と高採算を維持しており、連結粗利への寄与は相応に大きい。その他事業は売上高3.0億円と規模は小さい。土木事業の高採算構成が連結収益性を下支えする一方、関係会社事業の外部売上減少が続く場合は利益規模の持続性を確認する必要がある。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は10.8%で前年同期の10.6%から改善し、純利益率は7.3%で同7.1%から改善した。粗利益率は17.9%と前年同期の17.5%から上昇したが、20%を下回る水準であり建設コストの影響を受けやすい収益構造にある。【キャッシュ品質】包括利益は92.5億円で純利益83.5億円を上回り、その他有価証券評価差額金の増加10.6億円が主因である。契約負債(前受金)は51.2億円で前年同期の134.8億円から大幅に減少し、顧客からの資金支援は縮小している。【投資効率】ROEは13.3%、自己資本比率は43.1%(前年同期44.2%から低下)である。EPSは178.53円(前年同期155.98円、同+14.5%)、BPSは1,341.85円である。【財務健全性】現金及び預金は223.8億円、流動資産1,192.7億円に対し流動負債662.9億円で流動性は良好である。一方、短期借入金は165.0億円(前年同期比+73.7%)、長期借入金は100.3億円(同+113.4%)と有利子負債が大きく増加しており、資金調達構成の変化がみられる。

キャッシュフロー分析

本資料にキャッシュフロー計算書の詳細データはないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は223.8億円で前年同期の221.0億円からほぼ横ばいで推移した。一方、短期借入金は165.0億円(前年同期比+70.0億円)、長期借入金は100.3億円(同+53.3億円)と有利子負債は合計で123.6億円増加しており、借入による資金調達が現預金水準の維持に寄与した可能性がある。また契約負債(前受金)が134.8億円から51.2億円へ83.5億円減少しており、工事の完成・引渡し進捗に伴う運転資金構成の変化がうかがえる。投資有価証券は52.7億円(同+40.7%)と増加しており、余資の一部が有価証券投資に向けられている。

収益の質

経常的な収益力を示す営業利益は123.3億円(前年同期比+12.8%)であり、営業外損益は受取配当金1.1億円を中心とする収益2.6億円と支払利息2.2億円を含む費用3.2億円がほぼ相殺し、経常利益は営業利益とほぼ同水準の122.7億円にとどまった。特別損益は固定資産売却益1.6億円と減損損失0.6億円・固定資産除売却損1.1億円により純額0.2億円の損失であり、税引前利益122.4億円に対する影響は軽微である。したがって当期純利益83.5億円の大部分は経常的な事業活動に由来する。包括利益は92.5億円と純利益を9.0億円上回り、有価証券評価差額金の増加10.6億円が主因であるが、これは市場価格変動によるものであり事業の経常収益力とは区別して捉える必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高1,460.0億円(前年比+7.6%)、営業利益117.0億円(同-5.0%)、経常利益115.0億円(同-6.1%)である。第3四半期累計の進捗率は売上高78.1%、営業利益105.4%、経常利益106.7%と、いずれも標準的な進捗率75%を上回っており、営業利益・経常利益は累計で通期予想を既に超過している。業績予想の修正は行われておらず、予想を据え置く前提では第4四半期に営業損失が生じる計算となる。工事進捗に伴う原価計上の季節性や案件構成の影響が想定されるが、累計実績と通期予想との乖離は大きく、期末の着地動向が今後の確認点となる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり40.00円であり、通期配当予想は102.00円(期末62.00円想定)である。通期配当予想と会社予想の親会社株主帰属純利益79.0億円、期中平均株式数46.79百万株から算出される予想配当性向は約60.4%となる。第3四半期累計純利益は83.5億円と通期予想を既に上回っており、通期の実際の利益水準次第で配当性向は変動しうる。自社株買いに関するデータは示されていないため、本項では配当性向のみを記載する。

リスク要因

  1. 主力事業への集中リスク: 土木・建築両事業で連結売上高の93.4%を占める。資材価格・人件費や工程遅延など建設業固有の要因が案件採算を通じて連結業績に大きく波及しうる。

  2. 短期借入への依存: 短期借入金は165.0億円と前年同期比+73.7%、長期借入金は100.3億円と同+113.4%増加した。借入金の短期側への偏りは、金利環境や金融機関の与信姿勢の変化に対する感応度を高める要因となる。

  3. 関係会社事業の縮小: 外部売上高が72.2億円と前年同期比-32.7%となった。利益率47.7%と高水準を維持しているが、縮小が継続すれば連結粗利への寄与低下につながりうる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率10.8%
純利益率7.3%

自社の営業利益率・純利益率は業種平均データが未提示のため相対比較はできないが、絶対水準としては両指標とも二桁近い水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)10.8%

売上高成長率は前年比+10.8%であり、業種中央値との比較データは現時点で得られていない。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 増収率10.8%に対し営業利益・純利益はそれぞれ+12.8%、+14.7%と上回る伸びを示し、土木事業の採算改善を主因とする営業レバレッジが確認できる。

  2. 営業利益・経常利益とも第3四半期累計で通期会社予想を既に上回る進捗となっており、業績予想の修正有無を含め第4四半期の着地動向が決算データ上の注目点である。

  3. 短期・長期借入金がともに大幅に増加し、有利子負債合計で123.6億円増加した一方、契約負債(前受金)は83.5億円減少しており、資金調達構成の変化が財務データから読み取れる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,446円
base(基準)1,502円
bull(強気)1,542円
算出前提
1株純資産(BPS)1,342円
調整後予想EPS188.6円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向60.4%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.12倍 / 8.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,462円〜1,544円、ω±0.1で 1,499円〜1,507円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。