| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1694.0億 | ¥1407.0億 | +20.4% |
| 営業利益 | ¥137.4億 | ¥86.5億 | +58.8% |
| 経常利益 | ¥137.0億 | ¥86.2億 | +59.0% |
| 純利益 | ¥85.3億 | ¥46.0億 | +85.3% |
| ROE | 11.2% | 6.7% | - |
2026年3月期決算は、売上高1,694.0億円(前年比+287億円 +20.4%)、営業利益137.4億円(同+50.9億円 +58.8%)、経常利益137.0億円(同+50.8億円 +59.0%)、純利益85.3億円(同+39.3億円 +85.3%)と大幅な増収増益を達成した。建築セグメントが売上高1,133.7億円(+26.9%)、営業利益85.3億円(+300.7%)と収益牽引役となり、土木セグメントも売上高387.5億円(+20.2%)、営業利益61.1億円(+38.4%)と堅調に推移した。不動産セグメントは売上高188.4億円(-13.0%)、営業利益49.4億円(-22.2%)と数量調整により減収減益となったが、利益率26.2%と高採算を維持した。粗利率は15.3%(前年13.8%から+1.5pt)、営業利益率は8.1%(前年6.2%から+1.9pt)と大幅に改善し、販管費率も7.2%(前年7.6%から-0.4pt)と低下した。EPS196.72円(前年131.17円から+50.0%)、BPS1,760.04円(前年1,599.56円から+10.0%)と株主価値の向上が進んだ。
【売上高】 売上高1,694.0億円(+20.4%)は、建築と土木の好調な進捗が牽引した。セグメント別では建築が1,133.7億円(+26.9%、売上構成比66.9%)と最大規模で、大型案件の出来高計上が進んだ。土木は387.5億円(+20.2%、構成比22.9%)と堅調に拡大し、不動産は188.4億円(-13.0%、構成比10.2%)と在庫調整局面で減収となったが、不動産の高マージンが全社収益を下支えした。完成工事高は1,501.6億円(建築・土木合計ベース)で前年比+26.5%、開発事業等売上高は192.4億円(-12.5%)となり、建設事業の強い伸長が全体を押し上げた。受注や工事進捗の加速がトップライン成長の主因となっている。
【損益】 営業利益137.4億円(+58.8%)、営業利益率8.1%(前年6.2%から+1.9pt)と収益性が大幅に改善した。完成工事の粗利率は12.6%(前年9.1%から+3.5pt)、開発事業等の粗利率は36.9%(前年39.0%から-2.1pt)で、建設事業の採算改善が全体利益率を押し上げた。販管費は122.4億円(+13.7%)で、売上成長+20.4%を下回り、営業レバレッジがプラスに作用した。セグメント別では建築の利益率が7.5%(前年2.4%から+5.1pt)と著しく改善し、利益額も前年比+300.7%の大幅増益となった。土木は利益率15.8%(前年13.7%から+2.1pt)、不動産は利益率26.2%(前年29.3%から-3.1pt)と、全セグメントで利益率10%以上を確保した。経常利益137.0億円(+59.0%)は営業利益とほぼ同水準で推移し、営業外収支は受取配当金1.6億円、支払利息3.4億円でほぼ中立だった。特別損失19.9億円(前年5.0億円)が発生し、内訳は事業清算損19.4億円、減損損失4.7億円、固定資産除却損0.4億円で、一時的要因として純利益を圧迫した。法人税等35.8億円(実効税率29.7%)を差し引き、純利益85.3億円(+85.3%)と大幅増益を達成した。結論として、建築・土木の出来高伸長と採算改善を背景に増収増益を実現した。
建築セグメントは売上高1,133.7億円(+26.9%)、営業利益85.3億円(+300.7%)、営業利益率7.5%(前年2.4%から+5.1pt)と劇的に改善した。大型案件の進捗と原価管理の強化が奏功し、全社営業利益の43.6%を占める主力セグメントとなった。土木セグメントは売上高387.5億円(+20.2%)、営業利益61.1億円(+38.4%)、営業利益率15.8%(前年13.7%から+2.1pt)と高い収益性を維持し、全社営業利益の31.2%を貢献した。不動産セグメントは売上高188.4億円(-13.0%)、営業利益49.4億円(-22.2%)、営業利益率26.2%(前年29.3%から-3.1pt)と減収減益となったが、依然として最も高い利益率を確保し、全社営業利益の25.2%を占めた。在庫調整局面における数量減が減収の主因だが、高マージンは堅持された。セグメント間の利益率格差が大きく、建築への集中度(売上構成比66.9%)が高まっている点は注視すべきポイントである。
【収益性】営業利益率8.1%(前年6.2%から+1.9pt)、純利益率5.0%(前年3.3%から+1.7pt)と大幅に改善し、粗利率15.3%(前年13.8%から+1.5pt)の上昇が牽引した。ROE11.2%(前年8.3%から+2.9pt)と資本効率も向上し、EPS196.72円(前年131.17円から+50.0%)と株主還元も拡大した。【キャッシュ品質】営業CF98.5億円は純利益85.3億円の1.16倍で利益の裏付けは良好だが、OCF/EBITDA比率0.67倍(=98.5億円÷147.1億円)と現金転換効率には改善余地がある。運転資本の増加(売上債権+83.7億円、買掛金-15.0億円)がキャッシュ創出を阻害した。【投資効率】総資産回転率1.15回転(=1,694.0億円÷1,476.6億円)と効率は良好で、有形固定資産回転率7.5回転と資産軽量型のビジネスモデルを示す。投資有価証券は70.8億円(前年56.6億円から+25.1%)と増加し、有価証券評価差額金10.1億円が包括利益を押し上げた。【財務健全性】自己資本比率51.5%(前年47.7%から+3.8pt)、流動比率196.1%、当座比率196.1%と短期流動性は厚い。Debt/Equity比率0.94倍、有利子負債308億円(短期借入金235億円+長期借入金73億円)に対しネットデット145.4億円(=308億円-現金162.6億円)と純負債は限定的だが、短期負債比率76.3%(=235億円÷308億円)と短期依存度が高く、リファイナンスリスクに留意が必要である。インタレストカバレッジ40.4倍(=137.4億円÷3.4億円)と金利負担能力は十分である。
営業CFは98.5億円(前年-171.9億円から大幅改善)で、税引前利益120.5億円に対し良好な現金創出を示した。運転資本変動前の営業CF小計112.0億円から、売上債権の増加-83.7億円、仕入債務の減少-15.0億円、棚卸資産の減少+4.9億円の影響を受け、法人税等支払-11.9億円を控除後の水準となった。投資CFは19.2億円のプラス(前年-2.6億円)で、固定資産売却収入29.7億円が設備投資-12.6億円を上回った。フリーCFは117.7億円(=営業CF98.5億円+投資CF19.2億円)と潤沢で、配当36.9億円と設備投資を十分に賄った(FCFカバレッジ2.64倍=117.7億円÷44.5億円)。財務CFは-111.6億円で、短期借入金の純減-76.0億円(増加128億円-返済205億円)、長期借入金の純減-1.0億円(調達8億円-返済9億円)、配当支払-36.9億円が主な内訳である。現金及び現金同等物は162.3億円(前年156.2億円から+6.1億円)と微増に留まり、豊富なフリーCFは主に有利子負債の圧縮に充当された。現金/短期負債比率0.69倍(=162.6億円÷235億円)と短期借入の厚みに対して現金カバーは限定的で、流動性管理の精緻化が重要である。
経常利益137.0億円のうち営業利益137.4億円が大半を占め、営業外収支は受取配当金1.6億円、保険配当金0.1億円の収益に対し、支払利息3.4億円の費用で概ね中立である。特別損益は特別利益3.3億円(投資有価証券売却益0.6億円、固定資産売却益2.1億円)に対し、特別損失19.9億円(事業清算損19.4億円、減損損失4.7億円、固定資産除却損0.4億円)と大幅な純損失となり、経常利益137.0億円から純利益85.3億円への落ち込み(-38%)は一時的要因が主因である。包括利益105.1億円は純利益85.3億円を上回り、その他包括利益19.8億円(有価証券評価差額金10.1億円、退職給付に係る調整額10.3億円)がプラスに寄与した。アクルーアル比率-0.9%(=(営業CF98.5億円-純利益85.3億円)÷総資産1,476.6億円)と負値で、営業CFが純利益を上回り収益の質は高い。一方でOCF/EBITDA比率0.67倍は低水準で、完成工事未収入金662.4億円(前年581.5億円から+13.9%)と前受金105.9億円(前年103.5億円から+2.3%)の推移から、出来高計上と回収のタイムラグが現金化を阻害している。経常利益ベースの収益の質は高く、特別損失は一過性と評価できるが、運転資本管理の改善が引き続き課題である。
通期業績予想は売上高1,500.0億円(実績比-11.5%)、営業利益90.0億円(同-34.5%)、経常利益88.8億円(同-35.2%)、純利益82.0億円(同-3.9%)、EPS189.90円、配当50.00円と発表されている。実績は売上高1,694.0億円で予想比+12.9%、営業利益137.4億円で予想比+52.7%、経常利益137.0億円で予想比+54.3%と大幅に上振れた。純利益85.3億円は予想82.0億円に対し+4.0%と小幅上振れに留まったが、特別損失19.9億円の影響を考慮すれば、経常ベースでは保守的なガイダンスを大きく超過した。配当予想50円に対し実績100円(中間45円+期末55円)と2倍の水準で実施され、配当性向61.0%(実績ベース)は予想配当性向26.3%(=50円÷189.90円)を大きく上回る株主還元となった。会社予想の前提には建築・土木の採算改善の加速や大型案件の進捗前倒しが十分に織り込まれておらず、保守的なスタンスが確認できる。今後の見通しとしては、資材・労務コストの上昇局面でも価格転嫁の継続と工事採算の維持が焦点となる。
年間配当は100円(中間45円+期末55円、前年40円から+60円)で、配当性向61.0%(=100円÷164.03円、期中平均株式ベースのEPS)となり、通期予想配当50円を大幅に上回る還元を実施した。フリーCF117.7億円に対し配当総額36.9億円(=100円×43,047千株平均)でFCFカバレッジ3.19倍と内部資金で十分に賄える水準である。DOE(株主資本配当率)は約5.1%(=36.9億円÷760.1億円)と資本効率の観点でもバランスが取れている。配当性向61.0%はベンチマーク60%をわずかに上回るが、現預金162.6億円、営業CF98.5億円の裏付けがあり、持続可能性は高い。自社株買いの実施は確認されず、還元は配当に集中している。前年配当40円(配当性向61%)からの増配は利益成長と連動しており、今後も利益成長に応じた安定配当が期待される。短期負債比率76.3%と短期借入依存度が高い点を踏まえると、財務の柔軟性確保と株主還元のバランスを維持する方針と推察される。
セグメント集中リスク: 建築セグメントが売上高の66.9%、営業利益の43.6%を占める集中構造にあり、大型案件の採算ブレや工期遅延が全社業績に直結する。工事損失引当金5.7億円(前年7.3億円)と工事損失発生リスクは限定的だが、完成工事未収入金662.4億円の積み上がりは案件集中と回収サイトの長期化を示唆する。資材・人件費の上昇局面では粗利率15.3%の維持が課題となり、価格転嫁の遅延や大型案件の損失計上が収益を圧迫する可能性がある。
短期流動性リスク: 短期借入金235億円が有利子負債の76.3%を占め、現金及び預金162.6億円に対し現金/短期負債比率0.69倍と満期ミスマッチが存在する。流動比率196.1%と短期流動性は厚いが、完成工事未収入金662.4億円と前受金105.9億円のバランスから、出来高計上と回収のタイムラグが資金繰りを圧迫する可能性がある。金利上昇局面では短期借入の再設定金利が利払いを増加させ、インタレストカバレッジ40.4倍の水準が低下するリスクがある。OCF/EBITDA比率0.67倍と現金転換効率が低く、運転資本の膨張が続く場合は追加の有利子負債調達が必要となる。
不動産市況変動リスク: 販売用不動産196.0億円(前年219.8億円)を保有し、不動産セグメントは営業利益率26.2%と高採算だが、市況軟化や金利上昇による需要減退が在庫評価損や利益率低下を招く可能性がある。不動産セグメントは売上高188.4億円(-13.0%)と既に調整局面にあり、今後の販売ペースと粗利率36.9%の維持が焦点となる。投資有価証券70.8億円(+25.1%)も保有し、有価証券評価差額金33.5億円が純資産に計上されているが、株式市況の変動が評価損や純資産の減少につながるリスクがある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 8.1% | 5.5% (3.5%–7.2%) | +2.6pt |
| 純利益率 | 5.0% | 3.5% (2.5%–4.4%) | +1.5pt |
自社の営業利益率8.1%は業種中央値5.5%を2.6pt上回り、純利益率5.0%も中央値3.5%を1.5pt上回る。建築・土木の採算改善が奏功し、業種内で上位の収益性を確保している。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 20.4% | 9.8% (-2.1%–15.1%) | +10.5pt |
自社の売上高成長率20.4%は業種中央値9.8%を10.5pt上回り、業種内で高い成長性を示す。大型案件の進捗加速が成長を牽引している。
※出所: 当社集計
建築・土木セグメントの大幅な採算改善(建築利益率7.5%、前年2.4%から+5.1pt、土木利益率15.8%、前年13.7%から+2.1pt)が収益性向上を牽引しており、営業利益率8.1%(業種中央値5.5%を2.6pt上回る)と業種内上位水準を達成した。売上高成長率20.4%(業種中央値9.8%を10.5pt上回る)と業種を大きく上回る成長を実現し、会社予想(営業利益90億円)を52.7%上振れる実績は保守的なガイダンスを大幅に超過した。粗利率15.3%(前年13.8%から+1.5pt)の改善と販管費率7.2%(前年7.6%から-0.4pt)の低下により営業レバレッジが効き、ROE11.2%(前年8.3%から+2.9pt)と資本効率も向上した。EPS196.72円(+50.0%)、配当100円(前年40円から+150%)と株主価値の向上が顕著である。
キャッシュフローの裏付けは営業CF98.5億円(純利益85.3億円の1.16倍)、フリーCF117.7億円と潤沢で、配当支払36.9億円を十分に賄う(FCFカバレッジ3.19倍)。配当性向61.0%は業種標準内で、DOE5.1%と資本効率とのバランスも良好である。自己資本比率51.5%(前年47.7%から+3.8pt)、インタレストカバレッジ40.4倍と財務健全性は高く、成長投資と株主還元の両立が可能な財務基盤を有する。一方でOCF/EBITDA比率0.67倍と現金転換効率は改善余地があり、完成工事未収入金662.4億円(+13.9%)と売上債権の増加が運転資本を圧迫している。短期借入金235億円(短期負債比率76.3%)の依存度が高く、現金/短期負債比率0.69倍とリファイナンスリスクへの対応が今後の課題である。
建築セグメントへの集中度(売上構成比66.9%、利益構成比43.6%)が高まっており、大型案件の採算ブレや工期遅延が業績ボラティリティ要因となる。資材・労務コストの上昇局面では粗利率15.3%の維持が焦点で、価格転嫁の継続と工事損失の抑制(工事損失引当金5.7億円、前年7.3億円から-22.3%)が鍵となる。不動産セグメントは売上高188.4億円(-13.0%)と調整局面にあるが、営業利益率26.2%と高採算を維持し、販売用不動産196.0億円の市況変動リスクは限定的である。特別損失19.9億円(事業清算損19.4億円、減損損失4.7億円)は一過性と評価でき、経常ベースの収益力は堅固である。今後は短期借入依存の低減、運転資本の効率化(OCF/EBITDA改善)、建築集中リスクの分散が中期的な価値創造のドライバーとなる見通しである。
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