| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1752.9億 | ¥1670.0億 | +5.0% |
| 営業利益 | ¥72.1億 | ¥68.7億 | +5.0% |
| 経常利益 | ¥70.5億 | ¥65.5億 | +7.7% |
| 純利益 | ¥49.3億 | ¥39.5億 | +24.8% |
| ROE | 9.8% | 8.6% | - |
2025年3月期決算は、売上高1752.9億円(前年比+82.9億円 +5.0%)、営業利益72.1億円(同+3.4億円 +5.0%)、経常利益70.5億円(同+5.0億円 +7.7%)、純利益49.3億円(同+9.8億円 +24.8%)と増収増益を達成した。完成工事総利益率は10.8%と前年10.4%から0.4pt改善し、価格転嫁と原価管理の進展が寄与した。販管費は123.8億円(前年111.2億円)と11.3%増加し、販管費率は7.1%で前年6.7%から0.4pt上昇したため、営業利益率は4.1%で横ばいに留まった。純利益は税負担の低下(実効税率26.7%、前年25.9%)により大きく伸長した。営業CFは184.1億円と前年51.8億円から255.2%の大幅増加で、完成工事未収入金の回収進展(-52.9億円)と未成工事受入金の増加(+18.1億円)が牽引し、FCFは176.2億円を確保した。
【売上高】完成工事売上高は1715.2億円(前年1636.6億円、+4.8%)と堅調に拡大し、完成工事総利益は185.0億円(前年170.8億円、+8.3%)と増加した。完成工事総利益率は10.8%で前年10.4%から0.4pt改善し、原価管理の徹底と価格転嫁が進展した。その他売上高は37.7億円で全体売上高は1752.9億円となった。未成工事支出金は16.9億円(前年19.0億円、-10.9%)へ減少し、在庫効率は改善した。未成工事受入金は103.9億円(前年85.7億円、+21.2%)へ増加し、受注前受金の積み上がりが確認される。工事損失引当金は1.3億円(前年0.8億円、+74.7%)へ増加したが、売上対比0.08%と軽微な水準に留まる。
【損益】売上総利益195.9億円(粗利率11.2%)から販管費123.8億円(販管費率7.1%、前年6.7%)を控除し、営業利益72.1億円(営業利益率4.1%)を計上した。販管費は前年111.2億円から11.3%増加し、賃借料13.1億円、退職給付費用1.4億円、広告宣伝費0.5億円等の固定費増加が主因である。営業外収益は4.2億円(受取配当金1.4億円、為替差益0.6億円等)、営業外費用は5.8億円(支払利息3.1億円、支払手数料1.1億円等)で、営業外収支は-1.6億円となり、経常利益は70.5億円(経常利益率4.0%)となった。特別利益0.9億円(投資有価証券売却益0.6億円、固定資産売却益0.4億円)、特別損失0.3億円(減損損失1.8億円、固定資産除却損等)の純額+0.6億円を加え、税引前利益71.1億円、法人税等19.0億円(実効税率26.7%)を計上し、非支配株主帰属利益0.3億円を控除後、親会社帰属純利益49.3億円(純利益率2.8%)を達成した。結論として増収増益である。
【収益性】営業利益率4.1%、経常利益率4.0%、純利益率2.8%で、完成工事総利益率10.8%(前年10.4%から+0.4pt改善)が下支えするも、販管費率7.1%(前年6.7%から+0.4pt上昇)が営業レバレッジを相殺した。ROEは9.8%で前年10.1%からやや低下したが、自己資本の増加(502.1億円、前年461.4億円)と純利益の伸長(+24.8%)がバランスした水準である。【キャッシュ品質】営業CF184.1億円は純利益49.3億円の3.7倍で、運転資本の改善(売上債権-52.9億円、仕入債務+13.5億円、未成工事受入金+18.1億円)が寄与し、キャッシュ創出力は極めて高い。営業CF/売上高比率は10.5%で前年3.1%から大幅改善した。【投資効率】総資産回転率1.48回、設備投資は3.3億円で減価償却費9.2億円の0.36倍と抑制的である。無形資産取得は2.96億円で合計投資負担は6.3億円に留まる。【財務健全性】自己資本比率42.5%(前年39.7%から+2.8pt改善)、流動比率193.1%、有利子負債134.8億円(短期借入金10.1億円、長期借入金124.7億円、社債等10.5億円)で、Debt/Equity比率は26.9%と保守的である。インタレスト・カバレッジは23.0倍(営業利益72.1億円÷支払利息3.1億円)で金利負担余力は高い。現金及び預金238.9億円で短期借入金+社債償還額16.6億円を14.4倍カバーし、流動性リスクは低い。
営業CFは184.1億円(前年51.8億円、+255.2%)で、税引前利益71.1億円に減価償却費9.2億円等の非資金費用を加算後、運転資本変動で大幅なキャッシュ創出が発生した。売上債権の減少52.9億円(完成工事未収入金の回収進展)、未成工事受入金の増加18.1億円、仕入債務の増加13.5億円が主因で、法人税等の支払28.4億円を控除後も強いプラスを確保した。投資CFは-8.0億円で、設備投資3.3億円と無形資産取得2.96億円の合計投資負担6.3億円に対し、有価証券の売却収入0.8億円と固定資産売却収入0.9億円が部分的に相殺した。フリーCFは176.2億円と潤沢で、配当金支払33.0億円を十分に賄える水準である。財務CFは-110.2億円で、短期借入金の純減73.0億円(10.1億円への圧縮)、長期借入金の純増5.6億円(調達16.0億円-返済10.4億円)、社債償還6.0億円、配当金支払33.0億円、自己株式取得1.1億円等を実施した。期末現金は238.9億円で前年168.3億円から70.6億円増加し、運転資本効率化と投資抑制により資金蓄積が進んだ。
経常利益70.5億円と純利益49.3億円の差異21.2億円の主因は法人税等19.0億円で、特別損益の純額は+0.6億円と軽微である。営業外収益4.2億円のうち受取配当金1.4億円、為替差益0.6億円は安定的な収益源で、営業外費用5.8億円のうち支払利息3.1億円(前年1.9億円から+63.2%増加)は有利子負債の増加と金利上昇を反映する。特別利益0.9億円は投資有価証券売却益0.6億円と固定資産売却益0.4億円で一時的要因、特別損失0.3億円は減損損失1.8億円が主因だが規模は限定的である。包括利益は74.0億円で純利益49.3億円から24.7億円上振れし、その他有価証券評価差額金10.5億円、退職給付に係る調整額8.5億円、為替換算調整勘定2.9億円が寄与した。営業CFと純利益の比率は3.7倍で、運転資本の改善が主因であり、売上債権回収の加速と未成工事受入金の積み上がりは期末集中の可能性があり、翌期の反動に留意が必要だが、受注施工の進捗に整合した範囲と評価する。
通期予想は売上高1755.0億円(実績比+0.1%)、営業利益77.8億円(同+7.9%)、経常利益75.3億円(同+6.8%)、純利益53.4億円(同+8.4%)である。実績の進捗率は売上高99.9%、営業利益92.7%、経常利益93.6%、純利益92.3%で、売上高は計画並みに着地した一方、営業・経常利益は未達となった。販管費の上振れ(実績123.8億円は通期予想から逆算すると計画を上回る水準)と営業外費用の増加(支払利息等)が主因と推測される。通期EPS予想64.22円に対し実績64.24円はほぼ達成し、年間配当予想17.0円に対し実績45.0円は大幅に上振れている。配当予想は期末分のみの記載で中間配当16.0円が未計上の可能性があり、実績は中間16.0円+期末29.0円=年間45.0円と判明した。
年間配当は45.0円(中間配当16.0円、期末配当29.0円)で、前年同期の配当実績データは提供されていないが、配当性向は70.4%(配当総額33.0億円÷純利益49.3億円の比率として計算、ただし配当総額は財務CFの配当金支払額33.0億円から逆算)である。通期配当予想17.0円に対し実績45.0円は大幅に上振れしており、当初計画は期末配当のみの開示で中間配当が未計上であった可能性が高い。FCFは176.2億円で配当金支払33.0億円を5.3倍カバーし、配当の持続可能性は高い。自己株式取得は1.1億円で、総還元性向は(33.0億円+1.1億円)÷49.3億円=69.1%となる。現金預金238.9億円、営業CF184.1億円と資金余力は厚く、配当性向70%台の維持は中期的に可能と評価する。
採算悪化リスク: 工事損失引当金は1.3億円と前年0.8億円から+74.7%増加し、大型案件の採算管理リスクが顕在化している。完成工事総利益率10.8%は改善傾向だが、原材料費・労務費の上昇局面では固定価格契約の採算圧迫リスクが継続する。販管費率は7.1%と前年6.7%から+0.4pt上昇し、人件費・賃借料等の固定費増加が営業利益率の拡大を抑制している。
運転資本変動リスク: 営業CFは184.1億円と純利益の3.7倍に達したが、売上債権の減少52.9億円と未成工事受入金の増加18.1億円は期末集中の回収・前受の可能性があり、翌期に反動が発生するリスクがある。未成工事受入金103.9億円は売上高の5.9%で前年5.1%から上昇しており、受注環境は良好だが、工事進捗遅延や顧客都合のキャンセルが発生した場合は収益認識と資金繰りに影響する。
金利負担増加リスク: 支払利息は3.1億円と前年1.9億円から+63.2%増加し、有利子負債の増加(134.8億円、前年123.6億円)と金利上昇の影響が表れている。インタレスト・カバレッジは23.0倍と健全だが、今後の金利動向次第では経常利益への影響が拡大する可能性がある。長期借入金は124.7億円で満期プロファイルの長期化は図られているが、金利再設定時の条件変化に留意が必要である。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 4.1% | 5.5% (3.5%–7.2%) | -1.4pt |
| 純利益率 | 2.8% | 3.5% (2.5%–4.4%) | -0.7pt |
自社の営業利益率4.1%は業種中央値5.5%を1.4pt下回り、収益性は業種内で中位~下位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 5.0% | 9.8% (-2.1%–15.1%) | -4.9pt |
自社の売上高成長率5.0%は業種中央値9.8%を4.9pt下回り、成長ペースは業種内でやや劣後する。
※出所: 当社集計
完成工事総利益率は10.8%と前年10.4%から0.4pt改善し、価格転嫁と原価管理の進展が確認される。一方で販管費率は7.1%と前年6.7%から0.4pt上昇し、営業利益率は4.1%で横ばいに留まった。営業利益率の構造的な引き上げには、固定費効率化と高付加価値案件の比率上昇が必要である。営業CFは純利益の3.7倍と極めて強く、運転資本効率の改善が顕著だが、売上債権回収と未成工事受入金の増加は期末集中の可能性があり、翌期のキャッシュフロー動向に注目する。
設備投資は3.3億円で減価償却費9.2億円の0.36倍と抑制的であり、中長期の生産性向上や競争力維持に必要なDX・省人化投資の実行状況が今後の鍵となる。有利子負債は134.8億円で自己資本比率42.5%と財務健全性は高いが、支払利息は前年比+63.2%増加しており、金利上昇局面における経常利益への感応度に留意が必要である。配当性向70.4%、FCFカバレッジ5.3倍と株主還元は持続可能な水準で、現金預金238.9億円と資金余力は厚い。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。