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18222026 第3四半期スタンダードJGAAP

大豊建設(1822) 2026年度第3四半期決算 減収・営業益52%増

2026年度第3四半期の売上高は1,024億円(前年同期比-1.8%)、営業利益は37.6億円(同+52.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

大豊建設株式会社

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1024.2億¥1043.3億−1.8%
営業利益¥37.6億¥24.7億+52.4%
経常利益¥41.2億¥26.4億+56.4%
純利益¥24.6億¥19.9億+23.9%
ROE(年換算)4.4%3.6%-

Executive Summary

当第3四半期累計は減収ながら採算改善により増益となった。売上高は1024.2億円(前年同期比-1.8%、△18.1億円)、営業利益は37.6億円(同+52.4%、+12.9億円)、経常利益は41.2億円(同+56.4%、+14.8億円)、親会社株主に帰属する純利益は23.7億円(同+23.7%、+4.5億円)となった。売上減少の中、粗利益率が前年同期の7.8%から9.5%へ改善したことが増益の主因であり、建築事業の採算回復が連結業績を押し上げた。

業績変動要因

【売上高】売上高は1024.2億円で前年同期比1.8%減。セグメント別では土木事業520.5億円(同-0.8%)、建築事業476.1億円(同-3.4%)といずれも減収であり、その他事業27.6億円(同+6.9%)が小幅ながら増収を維持した。地域別では国内946.1億円(同-1.0%)に対し海外78.1億円(同-11.0%)と海外案件の減少が相対的に大きい。

【損益】営業利益は37.6億円(同+52.4%)、経常利益は41.2億円(同+56.4%)と大幅増益となった。粗利益率は9.5%(前年同期7.8%)へ改善し、営業利益率は3.7%(同2.4%)へ131bp上昇した。一方、販管費は60.0億円で同6.8%増加しており、減収下での固定費増加は今後の注視点である。営業外では為替差益4.0億円が経常利益を押し上げたが、特別損益は投資有価証券評価損4.2億円を主因に差引3.3億円の損失となった。純利益は23.7億円(同+23.7%)にとどまり、実効税率が前年同期の約28%から35%へ上昇したことが増益率を抑制した。総括すると減収増益であり、増益の質は数量拡大ではなく工事採算改善に依存する。

セグメント別分析

建築事業は営業利益20.2億円(前年同期0.5億円)へ急回復し、利益率は0.1%から4.2%へ414bp改善した。連結営業利益37.6億円のうち建築事業が53.7%を占め、増益の中心となった。一方、土木事業は営業利益14.9億円で同32.2%減、利益率は4.2%から2.9%へ133bp低下しており、案件構成や工事採算の悪化が連結利益の伸びを一部相殺した。その他事業は営業利益2.5億円(同+13.9%)、利益率8.9%と規模は小さいが最も高い利益率を維持した。建築事業の改善が全社的な構造変化かどうかは、土木事業の採算回復が伴うかが分岐点となる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率3.7%(前年同期2.4%)、純利益率2.3%、年換算ROE4.4%、年換算ROICは4.1%程度とみられ、いずれも改善傾向にあるが絶対水準としては低い。【キャッシュ品質】完成工事未収入金は1034.5億円で総資産の63.2%を占め、前年同期比150.6億円増加している。現金及び預金は168.6億円で前年同期比48.1億円減少しており、営業資産の増加と手元流動性の減少が並行して進んでいる。【投資効率】総資産回転率は年率換算で0.8倍台にとどまり、資産効率の改善余地がある。【財務健全性】自己資本比率は45.5%(前年同期47.7%)とやや低下、短期借入金は163.5億円へ前年同期の8.5億円から大幅増加している一方、長期借入金は60.0億円で横ばいであり、資金調達の短期化が進んでいる。

キャッシュフロー分析

本資料にはキャッシュフロー計算書の詳細開示がないため、バランスシートの動きから資金動向を分析する。現金及び預金は前年同期の216.7億円から168.6億円へ48.1億円減少した一方、短期借入金は8.5億円から163.5億円へ大幅に増加した。同時に完成工事未収入金が150.6億円増加しており、工事代金の請求・回収サイクルの進行が資金需要を高めたとみられる。手元資金の減少と短期借入への依存増加が同時に進んでいる点は、運転資金管理上の注視点である。長期借入金は60.0億円で前年同期から変動がなく、資金調達は短期性資金にシフトしている。

収益の質

本業の営業利益は前年同期比52.4%増と粗利益率改善を伴う増益であり、収益の質は相対的に高い。ただし営業外収益7.0億円のうち為替差益が4.0億円を占め、これは市場変動に依存する項目であり再現性は限定的である。特別利益1.4億円に対し特別損失は4.8億円で、投資有価証券評価損4.2億円が主因となり差引3.3億円の損失を計上した。経常利益41.2億円から純利益23.7億円への乖離は約42%に達し、特別損失および実効税率35.0%への上昇が純利益の伸びを抑制した。営業利益・経常利益の伸びに比べ純利益の伸びが小さいことは、増益の実質が一部一時的要因によって希薄化されていることを示す。

業績予想・ガイダンス

通期計画に対する進捗は売上高で73.9%(標準75%比-1.1pt)、営業利益で59.7%(標準比-15.3pt)、経常利益で65.4%(標準比-9.6pt)、親会社株主帰属利益で56.3%(標準比-18.7pt)となっている。売上高進捗はほぼ標準的だが、利益進捗が総じて遅れており、通期計画達成にはQ4に営業利益25.4億円程度の積み上げが必要となる。会社は業績予想および配当予想を修正済みであり、下半期の工事完成・引渡し時期への利益集中が想定される。

株主還元

通期の1株当たり配当予想は34.00円、通期EPS予想は47.57円であり、単純計算の予想配当性向は71.5%となる。前年3月期の期末配当は株式分割考慮後29.40円であり、通期予想34.00円はこれを上回る水準である。当第3四半期累計のEPSは26.81円で、通期予想に対する進捗率は56.4%にとどまり、Q4の利益確保が配当予想の維持に重要となる。配当性向は60%を超える水準にあり、利益計画の達成度が配当の持続性を左右する構造である。

リスク要因

  1. 土木事業の採算悪化: 土木事業の営業利益は14.9億円で前年同期比32.2%減、利益率は2.9%へ133bp低下した。工事損失引当金は19.9億円へ前年から17.2%増加しており、案件別の原価管理と追加損失発生の可能性が連結利益を左右する。

  2. 短期資金調達への依存増加: 短期借入金は前年同期の8.5億円から163.5億円へ急増した一方、現金及び預金は48.1億円減少した。完成工事未収入金が1034.5億円(総資産の63.2%)まで増加しており、代金回収の進捗が資金繰りに直結する構造となっている。

  3. 一時的要因による利益の希薄化: 特別損失4.8億円(うち投資有価証券評価損4.2億円)が特別利益1.4億円を上回り、経常利益から純利益への乖離幅を拡大させた。実効税率も前年同期の約28%から35.0%へ上昇しており、純利益の増加率を抑制している。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(construction)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率3.7%
純利益率2.4%

業種内での収益性水準の相対比較は、中央値データが未整備のため現時点では判断材料が限定的である。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−1.8%

売上高成長率も同様に中央値との比較データが限定的であり、業種内の相対位置づけは今後のデータ蓄積による評価が望ましい。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 減収下でも粗利益率の178bp改善により営業利益が52.4%増となった点は、数量拡大ではなく工事採算改善による増益であることを示す。建築事業のセグメント利益率が0.1%から4.2%へ改善したことが主因であり、この改善が土木事業へ波及するかが今後の構造的な収益性を判断する材料となる。

  2. 通期計画に対する進捗は売上高よりも利益で遅れており、営業利益進捗率は59.7%にとどまる。Q4の工事完成・引渡し時期への利益集中が想定されるため、通期計画達成の実現度はQ4の業績データで確認する必要がある。

  3. 短期借入金の急増(8.5億円→163.5億円)と完成工事未収入金の増加(総資産の63.2%)が同時進行しており、運転資金の調達構造が短期化している点は、決算データから読み取れる構造変化として注目される。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)751円
base(基準)766円
bull(強気)776円
算出前提
1株純資産(BPS)844円
調整後予想EPS53.1円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向71.5%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.91倍 / 14.4倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 745円〜787円、ω±0.1で 763円〜767円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。