クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥746.3億 | ¥645.9億 | +15.5% |
| 営業利益 | ¥45.0億 | ¥19.2億 | +134.8% |
| 経常利益 | ¥45.6億 | ¥19.9億 | +129.7% |
| 純利益 | ¥30.7億 | ¥13.1億 | +134.8% |
| ROE(年換算) | 16.9% | 7.6% | - |
Executive Summary
完成工事高の増加と工事採算の改善を主因に、大幅な増収増益となった。売上高は746.3億円(前年比+15.5%)、営業利益は45.0億円(同+134.8%)、経常利益は45.6億円(同+129.7%)、純利益は30.7億円(同+134.8%)となった。増益率が増収率を大きく上回った背景には、完成工事総利益率が前年同期の8.0%から10.9%へ改善したことがある。
業績変動要因
【売上高】売上高は746.3億円で前年同期比+15.5%。完成工事高が739.8億円と全体の99.1%を占め、増収の大半を牽引した。開発事業等は6.5億円にとどまり連結への寄与は限定的である。建設事業単一セグメントのため、事業ポートフォリオでの分散効果は限られる。
【損益】売上総利益は82.3億円(粗利率11.0%)で前年同期の8.1%から289bp改善した。完成工事部門の総利益率が8.0%から10.9%へ改善したことが主因である。販管費は37.3億円で前年比+11.8%と売上成長率(+15.5%)を下回り、販管費率は5.2%から5.0%へ低下、営業レバレッジも増益に寄与した。営業利益は45.0億円(同+134.8%)、経常利益は45.6億円(同+129.7%)で、営業外収支は0.6億円の純収益にとどまり損益は主に営業利益に裏付けられている。純利益は30.7億円(同+134.8%)で、実効税率は32.7%であった。結論として増収増益であり、増益率が増収率を大きく上回る収益性主導型の決算である。
セグメント別分析
建設事業並びに付帯業務を単一の報告セグメントとしており、その他事業は重要性が乏しいため開示を省略している。事業区分としては完成工事高739.8億円(粗利率10.9%、前年8.0%)、開発事業等6.5億円(粗利率23.7%、前年19.4%)であり、いずれも粗利率が改善した。開発事業等は高い粗利率を持つが売上規模が小さく、連結収益への影響は限定的である。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は6.0%で前年同期の3.0%から306bp改善し、純利益率も2.0%から4.1%へ改善した。年換算ROEは16.9%で、純利益率4.1%、総資産回転率1.706回、財務レバレッジ2.41倍の組み合わせで形成されている。【キャッシュ品質】現金及び預金は94.6億円で前年同期比+112.2%増加し、資金余力が拡大した一方、未成工事受入金は35.3億円へ32.5%減少しており、前受金による資金支援は前年より縮小している。【投資効率】総資産回転率は1.706回、自己資本比率は41.4%で前年同期と同水準を維持している。【財務健全性】流動比率は171.9%、有利子負債24.9億円に対しインタレストカバレッジは高水準にあり、短期借入金は前年比-50.0%と依存度が低下している。長期借入金23.9億円が有利子負債の中心である。
キャッシュフロー分析
CF計算書の個別開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を分析すると、現金及び預金は94.6億円で前年末の44.6億円から+50.0億円(+112.2%)増加しており、営業活動による資金創出が進んだとみられる。未成工事支出金は5.2億円へ前年末比-45.0%減少し、未成工事受入金も35.3億円へ-32.5%減少しており、工事の進捗・引渡しが進んだことで運転資本項目が縮小したことが読み取れる。短期借入金は1.0億円へ-50.0%減少する一方、長期借入金は23.9億円で借入構成は長期資金中心を維持している。自己株式は8.2億円へ前年同期比+337.2%増加しており、資金余力の一部が資本還元に充当されたことがうかがえる。総じて、現金及び預金の大幅増加と借入依存度の低下は、本業からの資金創出力の向上を示している。
収益の質
営業利益45.0億円に対し経常利益45.6億円で、乖離は営業外収支0.6億円の純収益にとどまり、収益源泉の大半は本業由来である。営業外収益1.4億円のうち受取配当金0.6億円、為替差益0.6億円が主な構成要素であり、為替差益は市況要因による部分を含むため経常性は限定的である。営業外費用は0.8億円で支払利息0.5億円が中心であり、金融費用の負担は軽微である。特別損益は実質的に発生しておらず、経常利益から純利益への差異は主に法人税等14.9億円(実効税率32.7%)によるものである。粗利益率の289bp改善が完成工事総利益率の改善によるものである点は、案件ミックスや原価管理の状況次第で持続性が変わりうるため、今後の四半期推移で経常的な改善かどうかを見極める必要がある。
業績予想・ガイダンス
通期計画に対する進捗率は、売上高73.9%(計画1,010.0億円)、営業利益87.9%(計画51.2億円)、経常利益88.9%(計画51.3億円)、純利益84.7%(計画36.2億円)であり、利益系指標は標準的な75%進捗を10~14ポイント上回っている。計画達成に必要なQ4営業利益は6.19億円、必要営業利益率は2.3%となり、Q3累計の6.0%を大きく下回る水準が前提となっている。会社の通期予想は売上高+13.4%、営業利益+38.5%を見込んでおり、Q3までの高採算の一部が保守的に見積もられている可能性がある。建設業では期末の原価再見積りや工期進捗により四半期利益が変動しやすく、Q4の採算動向が着地を左右する。
株主還元
Q2配当は1株87.00円で、通期の配当予想は174.00円である。通期純利益計画36.2億円と期中平均株式数10,423,838株から算出される予想配当性向は約50.1%であり、60%を持続可能性の目安とする水準内にある。配当性向は純利益ベースで一貫して算出しており、自己株式取得を含む総還元性向とは区別する。自己株式は8.2億円で前年同期の1.9億円から+337.2%増加しており、配当に加えた資本還元が進展している可能性がある。利益剰余金199.1億円、現金及び預金94.6億円と財務余力は厚く、配当支払いへの耐性は高い。
リスク要因
-
工事採算変動リスク: 完成工事総利益率は前年同期の8.0%から10.9%へ改善したが、資材費・労務費・外注費の上昇や追加工事の未回収により採算が変動しうる。工事損失引当金は0.2億円と小さいが、個別大型案件の採算悪化が発生すれば追加引当が利益を押し下げる可能性がある。
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Q4採算低下リスク: 通期計画達成に必要なQ4営業利益率は2.3%で、Q3累計の6.0%を大きく下回る。通期予想は保守的な前提を織り込んでいる可能性があり、Q3時点の高採算の持続性が焦点となる。
-
運転資本・支払負債の増加: 電子記録債務は114.3億円で前年同期の69.6億円から増加しており、工事量拡大に伴う運転資本負債の増加とみられる。協力会社への支払条件や工事原価の動向が今後の資金繰りに影響しうる。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.0% | – | – |
| 純利益率 | 4.1% | – | – |
業種中央値データが未整備のため相対位置づけの定量評価は限定的である。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 15.5% | – | – |
同様に中央値との比較データがなく、自社の成長率水準のみを提示する。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
-
売上高+15.5%増に対し営業利益+134.8%増となり、粗利益率289bp改善と販管費率17bp低下が業績改善を主導した。完成工事総利益率の改善が連結収益性向上の中心的な要因である。
-
通期営業利益計画への進捗率は87.9%と高い一方、Q4の必要営業利益率は2.3%とQ3累計の6.0%を下回っており、Q4の工事採算・原価再見積りの動向が着地を左右する構図である。
-
現金及び預金が前年同期比+112.2%増加し、短期借入金は-50.0%と減少するなど資金基盤が強化された。予想配当性向は約50.1%で、自己株式取得も増加しており、資本還元の動向を含めた総合的な観察が有用である。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,610円 |
| base(基準) | 2,727円 |
| bull(強気) | 2,811円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,347円 |
| 調整後予想EPS | 387.6円 |
| 株主資本コスト r | 10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 50.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.16倍 / 7.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,654円〜2,803円、ω±0.1で 2,718円〜2,739円。
注記:
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。