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18132026 第3四半期プライムJGAAP

不動テトラ(1813) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益112%増

2026年度第3四半期の売上高は600.4億円(前年同期比+18.4%)、営業利益は50.5億円(同+112.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥600.4億¥507.2億+18.4%
営業利益¥50.5億¥23.8億+112.4%
経常利益¥52.4億¥25.8億+103.4%
純利益¥34.3億¥17.9億+92.0%
ROE9.2%5.2%-

Executive Summary

2026年度第3四半期累計決算は、売上高600.4億円(前年同期比+93.2億円 +18.4%)、営業利益50.5億円(同+26.7億円 +112.4%)、経常利益52.4億円(同+26.6億円 +103.4%)、純利益34.3億円(同+16.4億円 +92.0%)と全項目で大幅増となった。地盤改良事業の高収益案件が牽引し、営業利益率は8.4%へ上昇した。総資産は678.9億円(前年比+37.4億円)、純資産は373.8億円(同+27.0億円)へ積み上がり、財務基盤は拡充している。

業績変動要因

【売上高】600.4億円(+18.4%)の増収は、セグメント別では地盤改良事業332.3億円(+21.8%)が牽引し、土木事業257.2億円(+19.3%)も大幅増となった。ブロック事業は16.3億円(-9.3%)へ微減した。外部顧客売上ベースでは土木266.6億円、地盤改良316.3億円、ブロック16.3億円で、主力の地盤改良が全体の52.7%を占める。公共投資の増加と民間不動産案件の回復が受注環境を後押しし、完成工事高の積み上がりが売上拡大に寄与した。【損益】売上総利益は115.1億円(粗利率19.2%)で前年から改善したものの、業種目安の20%にはわずかに届かない。販管費は64.6億円(対売上10.8%)で管理水準は適切、営業利益は50.5億円(営業利益率8.4%)と前年23.8億円から2倍以上に拡大した。営業外収益3.4億円(受取配当2.0億円が主)、営業外費用1.5億円(支払利息0.8億円)を経て経常利益52.4億円へ、税負担1.8億円と非支配持分調整を経て親会社株主帰属純利益34.3億円となった。特別損益の記載はなく、経常利益と純利益の乖離率34.4%はやや大きく、実効税率32.4%の高い税負担が主因である。セグメント調整額には全社費用-3.1億円、持分法投資損益-0.7億円が含まれるが、影響は限定的である。結論として、地盤改良・土木両事業の受注好調による増収と営業レバレッジ効果による増益が実現し、増収増益の決算となった。

セグメント別分析

土木事業は売上高257.2億円(外部顧客266.6億円)、営業利益6.4億円(利益率2.5%)で、前年の営業利益2.8億円から大幅改善した。地盤改良事業は売上高332.3億円(外部顧客316.3億円)、営業利益47.6億円(利益率14.3%)で、前年の24.7億円から倍増し、全体営業利益の88.0%を占める主力事業である。ブロック事業は売上高16.3億円、営業利益0.2億円(利益率1.0%)で小規模ながら黒字を維持している。セグメント間では地盤改良事業の利益率14.3%が土木事業2.5%を大きく上回り、高付加価値案件への集中が収益性の差異を生んでいる。その他事業(保険サービス等)は売上1.2億円、営業利益0.3億円で補完的役割である。

主要財務指標

【収益性】ROE 9.2%(前年5.8%から+3.4pt改善)、営業利益率8.4%(前年4.7%から+3.7pt)、純利益率5.7%(前年3.5%から+2.2pt)と全指標が向上した。粗利率19.2%は前年から改善したが業種目安20%にはわずかに届かず、原価管理の継続課題が残る。【キャッシュ品質】現金同等物95.7億円、短期負債118.4億円に対する現金カバレッジ0.81倍で短期流動性は管理可能である。短期借入金118.0億円の規模が大きく、短期負債比率93.3%は資金調達リスクを示唆する。インタレストカバレッジは60.1倍(営業利益50.5億円/支払利息0.8億円)で利息負担は軽微である。【投資効率】総資産回転率0.88倍(前年0.79倍から改善)で、資産効率は向上している。【財務健全性】自己資本比率55.1%(推計値)、流動比率174.9%、負債資本倍率0.82倍で、自己資本基盤は堅固である。ただし短期借入依存度が高く、リファイナンスリスクの監視が必要である。

キャッシュフロー分析

四半期のため詳細キャッシュフロー計算書は開示されていないが、貸借対照表の推移から資金動向を読み取ることができる。現金預金は前年比+21.8億円増の95.7億円へ積み上がり、営業増益が資金蓄積に寄与したと推察される。運転資本では完成工事未収入金が36.6億円、契約資産が260.1億円で、工事進行に伴う債権積み上がりが確認できる。一方で契約負債は23.9億円で前受金的性格を持ち、電子記録債務28.5億円と買掛金7.4億円を合わせた仕入債務は35.9億円である。電子記録債権は2.8億円で、債務が債権を上回る構造は支払条件の有利性を示す。短期借入金118.0億円は前年比微増で、運転資金需要の高さを反映している。純資産は前年比+27.0億円増の373.8億円へ拡大し、利益剰余金の積み上がりが主因と見られる。固定資産は192.9億円で前年比+6.9億円増加し、設備投資が継続されていることが窺える。短期負債に対する現金カバレッジ0.81倍は流動性管理上問題ないが、短期資金の借換リスクには注意を要する。

収益の質

経常利益52.4億円に対し営業利益50.5億円で、非営業純増は1.9億円にとどまる。内訳は営業外収益3.4億円(受取配当2.0億円、受取利息等が含まれる)から営業外費用1.5億円(支払利息0.8億円が主)を差し引いたもので、本業外損益の影響は限定的である。営業外収益は売上高の0.6%と小規模で、収益構造は本業中心である。受取配当2.0億円は有価証券保有による安定収益であり、金融収益の構成は保守的である。営業CFが未開示のため純利益34.3億円との対比はできないが、現金預金の増加と純資産の拡大から、利益の現金裏付けは一定程度あると推察される。経常利益と純利益の乖離率34.4%はやや大きく、実効税率32.4%の高い税負担が主因である。特別損益の記載がないため、減損損失や固定資産売却益等の一時的要因はなく、経常的収益構造で純利益が形成されている。営業利益率8.4%と純利益率5.7%の差2.7ptは、利息・税負担の影響であり、収益の質は良好と評価できる。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する第3四半期時点の進捗率は、売上高75.1%(600.4億円/800.0億円)、営業利益103.1%(50.5億円/49.0億円)、経常利益104.8%(52.4億円/50.0億円)、純利益99.4%(34.3億円/34.5億円)である。第3四半期終了時点で標準進捗75%を売上高は達成しているが、営業利益と経常利益は既に通期予想を上回っており、最終四半期での減益を織り込んだ保守的な予想となっている。会社予想は売上高15.0%増、営業利益54.2%増、経常利益48.5%増を見込んでおり、第4四半期単独では売上199.6億円(前年同期比+10.9%)、営業利益-1.5億円(前年同期0.9億円から赤字転落)を暗に想定している。季節性や大型案件の完工時期集中がある場合、第4四半期での利益率低下は説明可能だが、進捗率103%を上回る実績に対し予想据え置きは慎重姿勢を示唆する。予想修正は今回行われておらず、最終四半期での費用計上や工事完成遅延リスクを会社が織り込んでいる可能性がある。

株主還元

年間配当予想は90円(うち期末60円)で、前年実績との比較データは記載されていないが、第3四半期累計純利益34.3億円に対する配当総額は約13.6億円(発行済株式数を1,512万株と仮定)となり、配当性向は約28.9%と算出される。この水準は中期的に持続可能な配当政策を示唆する。第2四半期配当は0円(無配)であり、期末一括配当方式を採用している。自社株買い実績の記載はなく、株主還元は配当のみで評価する。配当性向28.9%は建設業の標準的な水準であり、利益成長に応じた配当増額余地を残している。現金預金95.7億円に対し配当支払額13.6億円は十分にカバーされるが、フリーキャッシュフローの開示がないため営業CFベースでの配当カバレッジは確認できない。短期借入金118.0億円の存在下での配当実施は、運転資金需要と株主還元のバランスを示している。

リスク要因

  1. 原価変動リスク(定量評価:粗利率19.2%):資材費・労務費の上昇は粗利率を直撃し、業種目安20%を下回る現状では価格転嫁の余地が限定的である。鋼材価格や人件費が10%上昇した場合、営業利益は約5-7億円(10-15%)減少する可能性がある。
  2. リファイナンスリスク(定量評価:短期負債比率93.3%):短期借入金118.0億円の規模が大きく、金利上昇や信用環境悪化時に借換が困難になるリスクがある。金利が1%上昇した場合、年間利息負担は約1.2億円増加し、純利益を3-4%押し下げる。
  3. 受注・工期変動リスク:大型案件の受注遅延や施工トラブルは完工収益へ直接影響し、第4四半期での予想減益織り込みはこのリスクを反映している可能性がある。契約資産260.1億円の進捗管理が業績に直結する。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ)建設業種の2025年第3四半期ベンチマーク(n=4社)との比較では、営業利益率8.4%は業種中央値4.1%(IQR 1.9-5.8%)を大きく上回り、上位四分位を超える高収益性を示す。純利益率5.7%も業種中央値2.8%(IQR 1.3-4.0%)を上回り、収益効率は業種内で優位である。ROE 9.2%は業種中央値3.7%(IQR 1.7-6.6%)を大幅に超え、株主資本効率も業種トップクラスにある。売上高成長率+18.4%は業種中央値-3.5%(IQR -13.7%~+6.2%)に対し顕著に高く、市場シェア拡大が確認できる。一方、自己資本比率55.1%(推計)は業種中央値60.5%(IQR 56.2-67.8%)をやや下回り、流動比率1.75倍は業種中央値2.07倍(IQR 1.90-3.18倍)より低い。財務健全性指標は業種中位水準にあり、短期借入依存度の高さが影響している。ネットデット/EBITDA倍率は算出データがないが、短期借入118.0億円と現金95.7億円からネットデットは約22.3億円、営業利益50.5億円から推計EBITDAを約55億円とするとネットデット/EBITDA倍率は約0.4倍となり、業種中央値2.31倍を大きく下回る良好な水準である。総じて、収益性・成長性では業種トップクラスだが、財務健全性指標はやや劣後し、短期資金管理が課題である。

決算上の注目ポイント

  1. 地盤改良事業の高収益性:営業利益率14.3%を誇る地盤改良事業が全体営業利益の88%を占め、この事業の受注動向が業績を左右する。契約資産260.1億円は売上高の43%に相当し、今後の売上積み上がり余地を示す。
  2. 第4四半期業績の不透明性:通期予想は営業利益49.0億円で第3四半期累計50.5億円を既に上回っており、第4四半期単独では-1.5億円の営業損失を織り込む。季節性や大型案件の期ズレ、年度末の費用計上集中が背景と推察されるが、予想修正の有無が今後の注目点である。
  3. 短期資金管理の重要性:短期借入金118.0億円の規模が大きく、短期負債比率93.3%は金利環境や信用条件の変化に敏感である。営業CFの開示がないため現金創出力の検証ができず、資金繰りの透明性確保が投資判断上の課題となる。

本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年度Q3累計は、地盤改良事業を中心とする完成工事高の増加と採算改善により、大幅な増収増益となった。売上高は600.41億円で前年同期比18.4%増加した。営業利益は50.51億円で同112.4%増加し、売上成長を大きく上回った。経常利益は52.42億円で同103.4%増加した。当期純利益は34.21億円で同91.8%増加した。粗利益は115.12億円となり、粗利益率は前年同期の17.0%から19.2%へ220bp改善した。営業利益率は前年同期の4.7%から8.4%へ372bp上昇し、良好とされる8~15%のレンジに入った。純利益率も3.5%から5.7%へ218bp拡大し、利益改善が営業段階から最終利益まで浸透している。営業利益の増益率が売上高成長率を大幅に超えることから、原価管理、工事採算および固定的な販管費の吸収が収益改善の主因とみられる。販管費は64.61億円で前年同期比3.2%増にとどまり、売上高の18.4%増を大きく下回った。これにより販管費率は12.3%から10.8%へ150bp低下し、明確な営業レバレッジが確認できる。営業外収支は純額1.91億円の利益であり、受取配当金2.01億円が主な構成要素である。もっとも、特別損益は固定資産売却益および投資有価証券売却益を含む一方、特別損失が上回り、税引前利益を純額1.65億円押し下げた。Q3累計の営業利益は通期会社予想49.00億円を3.1%上回り、親会社株主に帰属する当期純利益34.21億円も通期予想34.50億円に99.2%まで到達した。通期予想はQ4に営業損失1.51億円、経常損失2.42億円を織り込む形となるため、工事進捗、案件採算および期末の原価見通しが通期着地の焦点となる。建設業では個別工事の採算変動が大きいため、現時点の高い利益率が通期および翌期に持続するかは、受注案件の価格条件、資材費、労務費および外注費の動向に左右される。

収益性分析

デュポン3因子では、年換算ROE 12.2%は純利益率5.7%×総資産回転率1.179回×財務レバレッジ1.82倍で構成される。ROEは10~15%の良好な評価レンジにあり、レバレッジへの過度な依存ではなく、売上収益性と資産回転の組合せで達成している。最も大きく改善した要素は利益率であり、営業利益率が前年同期比372bp、純利益率が218bp上昇した。売上総利益率も220bp改善しており、増益は単なる販管費削減ではなく、工事原価段階の採算改善を伴う。加えて、販管費の前年同期比増加率は3.2%と売上高成長率18.4%を下回り、販管費率は150bp低下したため、売上増加による固定費吸収も営業利益率を押し上げた。CFA5因子では、EBITマージンは8.4%、金利負担係数は1.005であり、支払利息0.84億円は営業利益に対して軽微である。インタレストカバレッジは60.13倍と高く、現時点で金利費用は収益性を制約していない。税負担係数は0.674、実効税率は32.4%であり、税引前利益の増加に対して税金費用も増加している。地盤改良事業は売上高316.28億円、セグメント利益47.58億円、利益率15.0%で、連結営業利益50.51億円に対する利益寄与が最も大きい主力事業である。同事業の売上高は前年同期比16.0%増、セグメント利益は92.6%増となり、利益率改善が全社収益を主導した。土木事業は売上高266.61億円で同23.8%増、セグメント利益6.35億円で同128.4%増となったが、利益率は2.4%で地盤改良事業を大きく下回る。ブロック事業は売上高16.34億円で同9.3%減少した一方、セグメント利益は前年同期の0.16億円損失から0.16億円の黒字へ転じた。高採算の地盤改良事業への利益集中は強みである一方、同事業の案件構成や採算が変化した場合には全社利益率への影響が大きい。

成長性評価

売上高600.41億円のうち完成工事高は579.88億円であり、前年同期の484.88億円から19.6%増加した。完成工事総利益は106.47億円で前年同期の77.52億円から37.3%増加し、完成工事高の伸びを上回った。土木事業と地盤改良事業がともに二桁増収であり、売上成長は単一事業の一過性の増加だけではない。特に地盤改良事業は高いセグメント利益率を維持しており、全社の収益ミックス改善に寄与している。通期売上高予想800.00億円に対するQ3累計進捗率は75.1%で、標準的な75%とほぼ一致する。営業利益の進捗率は103.1%、経常利益は104.8%、親会社株主に帰属する当期純利益は99.2%であり、利益面では通期予想を実質的に達成する水準にある。会社計画はQ4に利益率低下または期末コストを織り込んでいる可能性があり、Q3までの収益性を機械的に通期へ延長することは適切ではない。契約資産は260.13億円で前年同期比43.5%増加しており、進行中工事の増加および請求タイミングの変化が売上成長を支えている。完成工事未収入金は36.60億円で前年同期の88.67億円から減少しており、完成案件に係る債権の回収・請求面は改善している。契約資産の拡大が今後の完成・請求・回収へ円滑に転化するかが、成長の持続性を判断するうえで重要となる。

財務健全性

流動資産486.72億円に対して流動負債は278.36億円であり、運転資本は208.36億円のプラスである。流動比率および当座比率はいずれも174.9%で、短期的な支払能力は健全な水準にある。総負債は305.06億円、純資産は373.81億円で、負債資本倍率は0.82倍と1.0倍未満にとどまる。Debt/Capital比率も25.3%であり、40%未満という投資適格の目安を下回る。有利子負債は126.50億円で、そのうち短期借入金118.00億円が93.3%を占める。これは品質アラートであるリファイナンスリスク警告の根本原因であり、借入の満期が短期に集中していることを示す。現金預金95.72億円は短期借入金を22.28億円下回り、現金/短期負債は0.81倍である。ただし、流動資産全体は流動負債を208.36億円上回るため、満期ミスマッチは直ちに流動性危機を意味するものではない。一方で建設業は工事進捗、出来高請求および回収時期により運転資金が変動するため、借換条件、金利水準および契約資産の現金化速度を継続的に確認する必要がある。短期負債比率93.3%は一般的な40%の警戒水準を大幅に上回るため、金融市場の引締めや取引金融機関の与信姿勢変化が生じた場合、資金調達コストおよび資金繰りの変動性を高める。もっとも、インタレストカバレッジ60.13倍は高く、現時点の利払い能力は強固である。純資産は前年同期比27.06億円、7.8%増加した。利益剰余金は154.36億円から179.39億円へ25.03億円、16.2%増加しており、当期利益の内部留保が自己資本の拡充に寄与している。退職給付に係る負債6.49億円および固定負債に含まれるリース債務3.87億円は、長期的な固定的資金負担として監視対象となる。

B/S変動のポイント

契約資産: +78.89億円(+43.5%)- 260.13億円へ増加。進行中工事の増加または請求時期の後ずれを反映し、今後の請求化・回収進捗が運転資金管理の焦点。完成工事未収入金: -52.07億円(-58.7%)- 36.60億円へ減少。完成案件に係る請求・回収の進展を示し、契約資産増加による資金負担を一部緩和。流動引当金: -8.67億円(-51.8%)- 8.08億円へ減少。工事関連引当金等の変動は将来の原価負担および案件リスク評価に影響するため、内訳の継続監視が必要。利益剰余金: +25.03億円(+16.2%)- 179.39億円へ増加。当期利益の内部留保により自己資本の厚みが増し、配当・運転資金・借入返済に対する財務余力を支える。電子記録債権: +7.38億円(+70.3%)- 17.88億円へ増加。取引先に対する債権形態の変化を示し、電子記録債務23.53億円とのネットポジションおよび決済時期を確認する必要がある。

キャッシュフロー品質

利益水準に対する運転資本面の観察では、契約資産が前年同期比78.89億円増加して260.13億円となっている。契約資産は総資産の38.3%を占め、建設工事の進捗に応じた売上認識後の請求・回収のタイミングが資金繰りに与える影響は大きい。一方、完成工事未収入金は前年同期比52.07億円減少して36.60億円となり、完成工事に係る債権の滞留は縮小した。電子記録債権は17.88億円、電子記録債務は23.53億円であり、電子記録債務が電子記録債権を5.65億円上回る。契約負債は23.87億円で、受注工事に関する前受・請求先行の資金が一定程度存在する。したがって、収益認識の拡大に伴う契約資産増加と、完成工事未収入金の圧縮という相反する動きがみられ、今後は契約資産の請求化と回収への転化が利益の現金裏付けを左右する。

配当持続性

通期の1株当たり配当予想90.0円と、通期予想EPS227.87円に基づく配当性向は39.5%である。これは配当金のみを分子とする配当性向であり、60%未満の持続可能性の目安を下回る。期中平均株式数15,140,229株を前提とした年間配当総額は約13.63億円、通期親会社株主帰属当期純利益予想34.50億円に対しても同じく約39.5%に相当する。Q2配当は0円であり、年間90.0円の予想配当は期末配当への集中を前提とする。Q3累計の親会社株主帰属当期純利益34.21億円は通期予想の99.2%に達しているため、現行配当予想の利益面でのカバーは良好である。利益剰余金179.39億円および流動性も配当の財務的な支えとなる。もっとも、建設業では工事採算の悪化、契約資産の回収遅延、短期借入金の借換環境の変化が資本配分の柔軟性に影響するため、配当の持続性は通期の工事利益率と運転資本の変動を合わせて判断する必要がある。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度:地盤改良事業はセグメント利益47.58億円、連結営業利益50.51億円に対して最大の利益寄与を占める。高採算事業の案件構成、受注単価または原価率が変動した場合、全社営業利益率への影響が大きい。、高優先度:建設業固有の資材価格、労務費、外注費の上昇、および人手不足は、固定価格契約の工事採算を悪化させるリスクとなる。Q3の粗利益率19.2%は改善したものの、20%未満であり、コスト上昇に対する利益バッファーは限定的である。、中優先度:契約資産が260.13億円へ43.5%増加しており、工事進捗の遅延、発注者との精算協議、請求時期の後ずれが生じた場合、売上認識済み利益の回収が遅延する可能性がある。、中優先度:大型工事では設計変更、天候・自然災害、安全管理、瑕疵対応および工程遅延が採算に影響しうる。期末にかけての工事原価見通しの変動は、通期予想を上回るQ3利益の維持可能性を左右する。が挙げられます。

財務リスクとしては、高優先度:有利子負債126.50億円のうち短期借入金が118.00億円を占め、短期負債比率は93.3%である。品質アラートのリファイナンスリスク警告に該当し、借換条件の悪化または金利上昇が資金コストと資金繰りの変動性を高める。、中優先度:現金預金95.72億円は短期借入金118.00億円を下回る。ただし流動比率174.9%、運転資本208.36億円、インタレストカバレッジ60.13倍であり、現時点の流動性・利払い能力は十分に確保されている。、中優先度:投資有価証券は33.60億円で総資産の4.9%を占める。投資有価証券売却益1.16億円が特別利益に含まれるため、市場価格変動および売却益の非経常性が純利益に影響する。が挙げられます。

主な懸念事項としては、品質アラートの低粗利警告は、粗利益率19.2%が20%未満であることに起因する。前年同期比では220bp改善しており悪化傾向ではないが、建設業における原価変動リスクを吸収する余力としては継続監視が必要である。投資判断上は、売上拡大よりも案件別採算、完成工事総利益率および工事損失の発生有無を重視すべきである。、通期営業利益予想49.00億円に対しQ3累計実績は50.51億円である。予想の保守性が示唆される一方、Q4に原価増、季節的費用または工事採算の調整を見込む可能性があり、上振れ余地を確定的には評価できない。、特別利益2.07億円に対して特別損失3.72億円が計上され、税引前利益は経常利益を1.65億円下回った。経常利益ベースでは高い成長を達成しているが、投資有価証券売却益などの一時項目を除いた収益力を継続して確認する必要がある。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、売上高は前年同期比18.4%増、営業利益は112.4%増であり、粗利益率220bp、営業利益率372bpの改善が増益の中核である。、年換算ROEは12.2%で良好な水準にあり、純利益率5.7%、年換算総資産回転率1.179回、財務レバレッジ1.82倍という比較的均衡した構成である。、地盤改良事業は売上高316.28億円、セグメント利益47.58億円、利益率15.0%であり、全社収益の主力となっている。、Q3累計で通期営業・経常利益予想を超過しているが、Q4の工事原価、進捗および期末調整が通期着地の主要変数である。、流動性と利払い能力は強い一方、借入金の短期偏重は借換環境への感応度を高める。が挙げられます。

注視すべき指標は、地盤改良事業の売上高、セグメント利益率および案件別採算、全社粗利益率、完成工事総利益率、工事原価および工事損失の動向、契約資産260.13億円の請求化・回収進捗と完成工事未収入金の推移、短期借入金118.00億円の借換条件、借入金利および現金預金との関係、通期営業利益49.00億円、経常利益50.00億円、親会社株主帰属当期純利益34.50億円に対する最終着地、年間配当90.0円と利益・資金需要のバランスです。

セクター内ポジションについては、収益性は営業利益率8.4%、年換算ROE12.2%、インタレストカバレッジ60.13倍と良好な水準にある。流動比率174.9%およびDebt/Capital比率25.3%は財務健全性を支える一方、粗利益率19.2%は20%をわずかに下回り、短期借入金への依存度93.3%は同業の案件変動と金利・借換環境に対する感応度を高める。