| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥817.0億 | ¥695.6億 | +17.5% |
| 営業利益 | ¥59.2億 | ¥31.8億 | +86.3% |
| 経常利益 | ¥61.2億 | ¥33.7億 | +81.9% |
| 純利益 | ¥38.1億 | ¥20.1億 | +89.2% |
| ROE | 9.9% | 5.8% | - |
2026年3月期通期決算は、売上高817.0億円(前年比+121.4億円 +17.5%)、営業利益59.2億円(同+27.4億円 +86.3%)、経常利益61.2億円(同+27.5億円 +81.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益38.1億円(同+18.0億円 +89.2%)と大幅増収増益。売上高は3期連続増収、営業利益は前年の1.86倍と急伸し、通期ガイダンス(営業利益48.0億円)を23%超過達成。粗利率は19.6%(前年17.3%)へ+2.3pt改善、営業利益率は7.2%(前年4.6%)へ+2.6pt改善し、収益性が大幅に向上。地盤改良事業の高採算化と規模拡大による販管費率の低下が利益押上げの主因。一方、営業キャッシュフローは-23.0億円(前年+6.2億円)とマイナスに転じ、受取債権・契約資産の増加と契約負債の減少により運転資本が逆回転。フリーCFは-36.0億円で配当支払9.0億円を営業CFで賄えず、短期借入金は150.0億円(前年比+45.0億円 +42.9%)へ増加。財務レバレッジは良好だが短期負債比率97%と資金構成の短期偏重が課題。
【売上高】売上高817.0億円は前年比+17.5%増で、完成工事高787.6億円(前年663.8億円)が主体。セグメント別では地盤改良事業が売上461.4億円(前年393.3億円)でYoY+17.4%、土木事業が337.4億円(前年283.8億円)でYoY+18.9%と両主力が二桁成長。地盤改良は陸上・海上の地盤改良工事と施工機械賃貸、土木は道路・トンネル・港湾等の土木工事が堅調に推移。ブロック事業は23.3億円(前年26.5億円)でYoY-12.0%と減収。セグメント別売上構成比は地盤改良56.5%、土木41.3%、ブロック2.9%で地盤改良の寄与が最大。外部環境は公共投資や民間の建設需要が底堅く、受注残の消化進展と新規受注が売上を押上げ。
【損益】売上原価657.2億円(前年575.5億円)でYoY+14.2%、売上増より伸びが抑制され、売上総利益159.8億円(同+39.8億円 +33.2%)と粗利が大幅拡大。粗利率は19.6%(前年17.3%)へ+2.3pt改善し、完成工事総利益率は18.7%(前年16.2%)へ+2.5pt向上。工事採算の改善と価格転嫁の進展が寄与。販管費100.6億円(前年88.3億円)でYoY+13.9%と売上成長率より低く、販管費率は12.3%(前年12.7%)へ-0.4pt改善し、規模拡大によるレバレッジが効いた。結果、営業利益59.2億円は前年比+86.3%と急増。営業外損益は持分法利益1.2億円、受取配当2.5億円が寄与し経常利益61.2億円(YoY+81.9%)。特別損益は投資有価証券売却益4.3億円を計上した一方、減損損失0.6億円等の特損4.3億円で純額は軽微。法人税等17.4億円(実効税率28.1%)を差引き、親会社株主に帰属する当期純利益38.1億円(YoY+89.2%)と大幅増益。結論として増収増益。
地盤改良事業は売上461.4億円(YoY+17.4%)、営業利益71.6億円(同+111.0%)で営業利益率15.5%(前年8.6%)と+6.9pt改善。地盤改良工事の高採算案件の受注増加と施工効率向上が利益を押上げ、全社営業利益の大半を占める主力セグメント。土木事業は売上337.4億円(YoY+18.9%)と増収ながら、営業利益2.8億円(同-49.9%)で営業利益率0.8%(前年1.6%)へ-0.8pt悪化。工事原価の増加や採算の厳しい案件の影響で収益性が低下し、全社利益率を一部希薄化。ブロック事業は売上23.3億円(YoY-12.0%)と減収だが、営業利益0.7億円(同+9.5%)で営業利益率3.0%(前年2.7%)と微増。全社費用・調整額は-16.2億円で、前年比-7.6億円増加(前年-8.6億円)。調整額には全社横断研究開発費15.2億円が含まれ、前年まで各セグメントに配賦していた手法から全社費用への変更が影響。地盤改良の高採算化が全社利益を牽引する一方、土木の収益性改善が今後の課題。
【収益性】営業利益率7.2%(前年4.6%)、経常利益率7.5%(前年4.8%)、純利益率4.7%(前年2.9%)と全段階で改善。ROE9.9%(過去実績:前年推定6.6%)、ROA(経常利益ベース)9.1%(前年5.6%)と資本効率が向上。EBITDAは96.3億円(営業利益59.2億円+減価償却37.1億円)でEBITDAマージン11.8%、前年9.4%から+2.4pt改善。完成工事総利益率18.7%(前年16.2%)と建設業固有指標も改善傾向。【キャッシュ品質】営業CF-23.0億円で当期純利益38.1億円に対しOCF/NI比率-0.60倍と品質低下。運転資本の増加が主因で、売上債権-62.0億円、仕入債務-20.2億円、契約負債-12.8億円が営業CFを圧迫。EBITDA96.3億円に対しキャッシュ転換率-0.24倍。減価償却37.1億円に対しCapEx16.3億円で投資比率0.44倍と更新投資は抑制的。【投資効率】総資産回転率1.15回転(前年1.08回転)と改善。受取債権回転期間は伸長し、契約負債の減少で前受金バッファが縮小。【財務健全性】自己資本比率54.2%(前年53.3%)、Debt/Equity比率0.41倍(前年0.34倍)と増加。流動比率170%(前年160%)、当座比率160%(前年151%)で短期流動性は良好。有利子負債159.5億円(短期借入150.0億円+長期借入4.5億円+リース6.0億円)のうち短期比率97%と短期偏重。Debt/EBITDA1.66倍、インタレストカバレッジ71倍(EBITDA96.3億円/支払利息1.4億円)で支払能力は強固だが、短期資金への依存度が高い点に留意。現金104.3億円で短期借入150.0億円の70%をカバー。
営業CFは-23.0億円(前年+6.2億円)で、税引前利益62.1億円に対し運転資本の逆回転が資金を大幅に圧迫。小計(運転資本変動前)は-11.2億円で減価償却37.1億円の計上後もマイナスとなり、減損0.6億円等の非資金項目調整後も小幅マイナス。売上債権及び契約資産の増加-62.0億円(出来高請求・検収の遅れ)、仕入債務の減少-20.2億円(支払サイトの短縮)、契約負債の減少-12.8億円(前受金の減少)が主因で運転資本が-95.0億円悪化。法人税等の支払-13.8億円も資金流出。投資CFは-12.9億円で、有形・無形固定資産の取得-16.3億円、投資有価証券の取得-0.1億円が支出、貸付金回収3.8億円と有価証券売却4.5億円が収入で純額マイナス。フリーCFは-36.0億円となり、配当支払9.0億円と投資を営業CFで賄えず。財務CFは+36.5億円で、短期借入金の純増+43.0億円、長期借入金返済-3.8億円、自社株買い-0.1億円、配当支払-9.0億円の結果。現金は期初104.0億円から期末104.3億円へ+0.4億円微増。運転資本の逆回転は工事進捗と請求サイクルの一時的ズレの可能性があり、来期の回収進展が資金繰り正常化の鍵。短期借入依存の資金構成は金利上昇リスクとリファイナンスリスクを内包し、長期資金への転換と営業CFの早期黒字化が課題。
営業利益59.2億円の大半は本業由来で、営業外収益4.8億円(受取配当2.5億円、持分法利益1.2億円、為替差益0.3億円等)は限定的。経常利益61.2億円に対し特別損益は純額+0.9億円(特別利益5.2億円、特別損失4.3億円)と経常・一時的の区別は明確で、利益の大半は経常的に発生する本業収益。投資有価証券売却益4.3億円は一時的要因だが、当期純利益38.1億円に対する寄与は11%程度で主因ではなく、収益の質は高い。営業CFが-23.0億円で純利益38.1億円との乖離が大きく、利益計上と現金回収のタイムラグ(アクルーアル増加)が顕著。包括利益47.4億円は当期純利益38.1億円に対し+9.3億円上振れ、その他包括利益は為替換算調整額-0.2億円、有価証券評価差額2.4億円、退職給付調整額0.4億円で純額+2.6億円。包括利益の上振れは非支配株主分0.1億円と評価差額の影響だが主因は当期利益の増加で、利益の質を大きく歪める要因はなし。工事損失引当金0.5億円(前年1.3億円)と減少し、工事採算の改善を示唆。ただし営業CFの悪化はアクルーアルの増加を意味し、今後の回収動向と運転資本の正常化がキャッシュ品質改善の前提。
通期ガイダンスは売上高810.0億円、営業利益48.0億円、経常利益49.0億円、純利益32.0億円(EPS211.23円)。実績は売上817.0億円(達成率101%)、営業利益59.2億円(123%)、経常利益61.2億円(125%)、純利益38.1億円(EPS294.62円、達成率139%)と全項目で超過達成。売上は期初想定をほぼ達成し、利益は地盤改良の高採算化と販管費抑制により大幅上振れ。通期予想比での営業利益超過額は+11.2億円で、地盤改良の営業利益71.6億円が計画を大きく上回ったことが主因。純利益の超過達成率が最も高く、営業外・特別損益が期初想定より好転した点も寄与。今期は通期予想の修正を行わず期初ガイダンスを据え置いた結果、大幅超過となった。次期ガイダンスはまだ未発表だが、地盤改良の高採算維持と土木の収益性改善、運転資本の正常化が前提条件。配当は期末115円で通期ガイダンスの30円から大幅上積み、2027年3月期第2四半期末には合併20周年記念配当30円を予定し株主還元を強化。
配当は期末115円(前年は年間配当開示なしのため期末配当と想定)で、当期純利益38.1億円に対し配当総額9.2億円、配当性向41.3%と妥当レンジ。自社株買いは0.1億円と軽微で、配当中心の還元政策。総還元性向は約41.6%で配当性向とほぼ同水準。フリーCF-36.0億円に対し配当9.2億円でカバー率-2.5倍と、配当原資は当期利益および借入で賄った構図。EBITDA96.3億円に対する配当負担は10%と軽いが、営業CFがマイナスのため持続性には運転資本の改善が前提。2027年3月期第2四半期末に記念配当30円を予定しており、次期は増配方針。現金104.3億円と利益剰余金189.8億円を保有し配当余力は十分だが、短期借入150.0億円の返済と成長投資を勘案すると、営業CFの早期黒字化が株主還元の持続可能性を高める。配当性向40%台は建設業として標準的で、FCFの改善次第で増配余地あり。
運転資本逆回転リスク: 売上債権-62.0億円、契約負債-12.8億円、仕入債務-20.2億円と運転資本が-95.0億円悪化し営業CF-23.0億円に転落。工事進捗と請求・回収サイクルのタイムラグが主因だが、持続すれば資金繰りに圧力。受取債権回転期間の長期化と契約負債(前受金)の減少により資金バッファが縮小し、短期借入150.0億円(YoY+42.9%)への依存度が上昇。DSO(売上債権回転日数)の短縮と契約負債の回復が資金繰り安定の鍵。
短期負債集中リスク: 有利子負債159.5億円のうち短期借入150.0億円が94%を占め、長期借入4.5億円は3%のみ。短期負債比率97%と満期ミスマッチが顕著で、金利上昇時の調達コスト増加とリファイナンスリスクが顕在。現金104.3億円で短期借入の70%をカバーするが、運転資本の逆回転が続けば流動性バッファが縮小。長期資金への転換や営業CFの早期黒字化によるデット削減が必要。
セグメント採算格差リスク: 地盤改良の営業利益率15.5%に対し土木は0.8%と約15pt差。土木は売上337.4億円(YoY+18.9%)と増収ながら営業利益2.8億円(同-49.9%)で採算悪化が顕著。工事原価高騰や採算の厳しい案件の影響で、全社利益率を希薄化。地盤改良への依存度が高く、同市場環境の変化や受注競争激化で高採算が維持できない場合、全社収益に下押しリスク。土木の案件選別と原価管理強化が必要。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 7.2% | 5.5% (3.5%–7.2%) | +1.7pt |
| 純利益率 | 4.7% | 3.5% (2.5%–4.4%) | +1.1pt |
営業利益率7.2%、純利益率4.7%は業種中央値を上回り、収益性は建設業内で上位水準。地盤改良事業の高採算化が利益率を押上げ。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 17.5% | 9.8% (-2.1%–15.1%) | +7.7pt |
売上高成長率17.5%は業種中央値9.8%を大きく上回り、地盤改良・土木の両セグメントが二桁成長で業界内で高成長を実現。
※出所: 当社集計
地盤改良事業の高採算化とスケールメリットにより、営業利益率7.2%(前年4.6%)、ROE9.9%(前年推定6.6%)と収益性が大幅改善。通期ガイダンス(営業利益48.0億円)を23%超過達成し、地盤改良の営業利益71.6億円(利益率15.5%)が全社を牽引。セグメント構成の改善と規模拡大による販管費率の低下が利益押上げの主因で、構造的な収益力向上が確認された。一方、土木事業は営業利益率0.8%へ悪化し、採算改善が今後の課題。
営業CF-23.0億円、フリーCF-36.0億円とキャッシュフロー品質が低下し、OCF/NI比率-0.60倍、キャッシュ転換率(OCF/EBITDA)-0.24倍と利益の現金化に遅れ。売上債権-62.0億円、契約負債-12.8億円、仕入債務-20.2億円の運転資本逆回転が主因で、配当9.2億円を営業CFで賄えず短期借入150.0億円(YoY+42.9%)に依存。有利子負債の短期比率97%とリファイナンスリスクが顕在し、運転資本の正常化と短期資金の長期化が次期の最重要課題。工事進捗と請求回収のタイムラグが一時的要因であれば来期の改善が期待されるが、持続する場合は資金繰りに警戒。
配当は期末115円で配当性向41.3%と妥当レンジ。2027年3月期第2四半期末に合併20周年記念配当30円を予定し株主還元を強化。利益剰余金189.8億円と現金104.3億円を保有し配当余力は十分だが、FCFカバー率-2.5倍でCFがマイナスのため持続性には営業CFの改善が前提。Debt/EBITDA1.66倍、インタレストカバレッジ71倍と財務耐性は良好だが、短期負債への偏重と運転資本の逆回転が今後のモニタリングポイント。地盤改良の高採算維持と土木の収益是正、受取債権・契約負債の正常化が中期的な成長持続の鍵。
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