クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥8931.0億 | ¥8367.4億 | +6.7% |
| 営業利益 | ¥638.3億 | ¥574.5億 | +11.1% |
| 経常利益 | ¥611.5億 | ¥583.9億 | +4.7% |
| 純利益 | ¥382.8億 | ¥183.7億 | +108.4% |
| ROE(年換算) | 9.6% | 4.6% | - |
Executive Summary
建設関連事業の採算改善と前年海外事業減損の反動により、増収増益かつ純利益は大幅増となった。売上高は8,931.0億円(前年比+6.7%)、営業利益は638.3億円(同+11.1%)、経常利益は611.5億円(同+4.7%)、純利益(親会社株主帰属)は382.8億円(同+108.4%)となった。営業利益の増益率が売上高成長率を上回り営業レバレッジが働いた一方、純利益の大幅増は前年同期に計上した海外事業の固定資産減損(146.7億円)が当期は発生していない比較要因が大きく、実力ベースの伸びは営業利益・経常利益の水準で捉える必要がある。
業績変動要因
【売上高】売上高は8,931.0億円(前年比+6.7%)で、主力の建設関連事業(外部売上高6,120.4億円、同+7.4%)が牽引した。不動産関連事業は1,681.6億円(同+2.5%)、管理運営事業は1,107.8億円(同+9.4%)と増収したが、海外事業は21.1億円と小規模にとどまる。セグメント利益では建設関連事業が530.8億円(同+26.6%、利益率7.9%)と伸長し、セグメント利益合計717.1億円の約74%を占める。
【損益】営業利益は638.3億円(同+11.1%)、粗利率14.4%(前年14.0%)、営業利益率7.1%(前年6.9%)と収益性が改善した一方、販管費は同+8.6%増と売上を上回る伸びで一部相殺した。経常利益は611.5億円(同+4.7%)にとどまり、支払利息の増加(35.2億円、同+35.2%)が重石となった。特別損益は前年同期の海外減損を含む特別損失207.1億円から当期3.1億円へ大幅縮小したことが純利益382.8億円(同+108.4%)を押し上げた一時的要因である。増収増益。
セグメント別分析
建設関連事業は外部売上高6,120.4億円(同+7.4%)、セグメント利益530.8億円(同+26.6%)、利益率7.9%(前年6.8%から約111bp改善)と最大の増益要因となった。不動産関連事業は外部売上高1,681.6億円(同+2.5%)と増収したが、セグメント利益194.1億円(同-5.1%)、利益率11.4%(前年12.3%から約93bp低下)と採算はやや悪化した。管理運営事業は外部売上高1,107.8億円(同+9.4%)、セグメント利益54.7億円(同+24.8%)、利益率4.7%(前年比+59bp)と改善した。海外事業は外部売上高21.1億円に対しセグメント損失62.5億円と、前年の42.3億円から損失が拡大しており、前年の減損反動を除けば収益回復は道半ばである。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は7.1%で前年同期の6.9%から約28bp改善し、純利益率は4.3%(前年2.2%)と大きく上昇したが、これは前年海外減損の不在による比較効果を含む。【キャッシュ品質】特別損益差引は2.1億円の損失であり、当期純利益の増加は営業外・特別要因ではなく主に事業採算改善と前年損失の消滅による。【投資効率】年換算ROEは9.6%で、純利益率4.3%×総資産回転率0.91倍×財務レバレッジ2.48倍に分解され、レバレッジの寄与が大きい。【財務健全性】自己資本比率は40.3%(前年39.0%)、流動比率は約264.9%、有利子負債はDebt/Capital比率36.0%、インタレストカバレッジは約18倍と、財務基盤は安定している。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の個別データは開示範囲に含まれないため、BSの推移から資金動向を分析する。現金及び預金は1,569.5億円と前年同期の2,359.8億円から790.3億円(-33.5%)減少した一方、短期借入金は7.4億円と前年同期の150.0億円から大幅に圧縮された。長期借入金は2,963.3億円(前年比+313.3億円)へ増加し、短期資金から長期資金への調達構成のシフトが進んでいる。販売用不動産は2,871.9億円を保有し、不動産事業の資金効率は販売・引渡しの進捗に依存する構造である。現金の減少はあるものの、流動比率264.9%と高い流動性を維持しており、資金繰りの余裕は確保されている。
収益の質
当期の増益要因は営業利益ベースでは建設関連事業の採算改善による経常的な要素が中心だが、純利益の大幅増(+108.4%)は前年同期に計上した海外事業の固定資産減損146.7億円を含む特別損失207.1億円の消滅という一時的要因に大きく依存する。当期の特別損益は特別利益1.0億円、特別損失3.1億円で差引2.1億円の損失にとどまり、当期利益への特別要因の影響自体は小さい。営業外収益は受取配当金6.4億円、為替差益5.2億円等25.5億円であるのに対し、営業外費用は支払利息35.2億円を中心に52.4億円あり、営業外はネットで利益を押し下げている。包括利益は406.2億円と純利益382.8億円を上回るが、その差は有価証券評価差額金+76.8億円と為替換算調整額-57.0億円の相殺によるもので、アクルーアル面で大きな異常は見られない。
業績予想・ガイダンス
通期会社計画は売上高12,400億円(同+5.3%)、営業利益970.0億円(同+14.5%)、経常利益900.0億円(同+7.9%)である。累計進捗率は売上高72.0%、営業利益65.8%、経常利益67.9%であり、いずれも第3四半期時点の標準的な進捗75%を下回る。特に営業利益は標準進捗を約9ポイント下回り、第4四半期に約331.7億円の営業利益(必要営業利益率約10.0%)を計上する必要があり、累計の7.1%を上回る採算改善が計画達成の前提となる。
株主還元
第2四半期配当は1株当たり45.00円であり、累計の親会社株主帰属純利益382.8億円に対する配当性向は34.4%である。通期会社予想では年間配当90.00円、予想EPS219.15円に基づく予想配当性向は約41.1%となり、一般的な60%未満の目安の範囲内にある。なお当該配当性向はいずれも配当のみに基づく算定であり、自社株買いを含む総還元性向とは区別される。自己資本比率40.3%、流動比率264.9%の財務基盤は、配当と財務安定性の両立を支えている。
リスク要因
-
建設関連事業の原価上昇リスク: 粗利率14.4%と低マージン構造の中、資材価格・労務費・外注費の上昇を契約価格に転嫁できない場合、主力事業の採算が圧迫される可能性がある。当期は粗利率が前年比約41bp改善しているが、販管費率も同+12bp上昇しており、コスト統制の継続的なモニタリングが必要である。
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海外事業の収益性リスク: 海外事業はセグメント損失62.5億円(前年42.3億円から拡大)が継続している。前年計上した固定資産減損146.7億円の反動で連結純利益は増加したが、事業自体の収益回復は道半ばであり、追加損失の発生可能性がモニタリング対象となる。
-
不動産関連事業の採算低下: 不動産関連事業は増収(同+2.5%)となった一方でセグメント利益は5.1%減、利益率も約93bp低下した。マンション市況や土地・建築コストの変動、販売用不動産2,871.9億円の引渡し時期が採算に影響しうる。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(construction)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 7.1% | – | – |
| 純利益率 | 4.3% | – | – |
業種内での相対位置づけを判断する比較データは限定的だが、当期の営業利益率・純利益率はいずれも前年同期から改善している。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 6.7% | – | – |
売上高成長率6.7%は建設関連事業の増収を主因とする水準である。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
-
売上高6.7%増に対し営業利益は11.1%増と、増益率が増収率を上回っており、建設関連事業を中心とした採算改善が進んでいる点が決算データから読み取れる。
-
純利益の108.4%増は前年同期の海外事業固定資産減損(146.7億円)の消滅という比較要因を含むため、経常利益4.7%増の方が事業実態に近い成長ペースを示している。
-
通期計画に対する累計進捗率は営業利益65.8%、経常利益67.9%と標準進捗(75%)を下回っており、第4四半期の採算改善度合いが通期計画達成の観察ポイントとなる。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,096円 |
| base(基準) | 2,171円 |
| bull(強気) | 2,225円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,999円 |
| 調整後予想EPS | 244.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 41.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.09倍 / 8.9倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,110円〜2,234円、ω±0.1で 2,167円〜2,177円。
注記:
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。