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17982026 第3四半期スタンダードJGAAP

守谷商会(1798) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益87%増

2026年度第3四半期の売上高は390.2億円(前年同期比+7.6%)、営業利益は31.9億円(同+87.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥390.2億¥362.6億+7.6%
営業利益¥31.9億¥17.0億+87.2%
経常利益¥32.6億¥17.7億+83.5%
純利益¥22.6億¥11.9億+89.8%
ROE(年換算)16.6%10.0%-

Executive Summary

建築事業を中心とした工事採算の改善により、増収率を大きく上回る増益を達成した決算である。売上高390.2億円(前年比+7.6%)に対し、営業利益は31.9億円(同+87.2%)、経常利益32.6億円(同+83.5%)、純利益22.6億円(同+89.8%)となった。売上増加分27.6億円に対し営業利益は14.9億円増加しており、増収効果よりも粗利率改善が利益拡大の主因である。通期会社予想に対する進捗率は営業利益101.1%、純利益102.9%と、Q3累計で既に通期計画を上回っている。

業績変動要因

【売上高】売上高は390.2億円で前年比+7.6%増収。建築事業が334.9億円(前年比+21.6%)と大きく伸長し全社増収を主導した一方、土木事業は54.4億円(同-8.5%)、不動産事業は0.9億円(同-96.7%)と大幅減収となった。不動産事業の急減は案件の計上時期に起因するとみられ、事業別の売上変動が大きい点に留意が必要である。

【損益】粗利率は前年同期9.7%から13.9%へ419bp改善し、営業利益率も4.7%から8.2%へ347bp上昇した。建築事業のセグメント利益は40.1億円(同+70.0%)で全社利益の86.1%を占め、利益率は8.6%から12.0%へ改善。土木事業もセグメント利益6.5億円(同+89.3%)、利益率5.3%から10.6%へ改善し、減収下でも採算が向上した。一方、不動産事業はセグメント損益がわずかな赤字に転じた。販管費は22.2億円(同+23.1%)と売上成長率を上回るペースで増加したが、粗利拡大がこれを吸収した。増収増益であり、増益率が増収率を大幅に上回る収益性主導型の決算である。

セグメント別分析

建築事業は売上334.9億円(構成比85.9%)、セグメント利益40.1億円(構成比86.1%)で主力事業として利益成長を牽引した。土木事業は売上60.8億円(構成比15.6%)、セグメント利益6.5億円(構成比13.9%)で、減収ながら利益率改善により増益を確保した。不動産事業は売上0.9億円にとどまり、セグメント損益はわずかな赤字となった。全社費用(調整額)は14.7億円で前年比+23.8%増加しており、セグメント収益の増加ペースと比べ費用増加も相応に進んでいる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率8.2%(前年4.7%)、純利益率5.8%(前年3.3%)、粗利率13.9%(前年9.7%)といずれも大幅に改善しており、工事採算の向上が明確に表れている。【キャッシュ品質】完成工事未収入金は136.4億円と総資産の36.3%を占め、前年同期比+7.2億円増加。未成工事受入金は29.1億円(前年比+35.3%)と前受資金が拡大し、販売用不動産は11.9億円(前年比+11.7億円)と大幅に増加している。【投資効率】年換算ROE16.6%は自己資本の伸びを上回る利益成長により高水準を確保している。EPS1,039.39円は前年548.36円から+89.5%増加、BPS8,343.60円は前年7,323.59円から増加した。【財務健全性】自己資本比率48.4%(前年46.7%)、流動比率160.2%と健全な水準にあるが、長期借入金は0.2億円から7.9億円へ急増し、短期負債比率も上昇している。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示は確認できないため、BS変動から資金動向を分析する。現金及び預金は108.8億円と前年同期の92.8億円から16.1億円増加し、資金水準は安定している。一方で完成工事未収入金が7.2億円増加、販売用不動産が11.7億円増加しており、事業拡大に伴い運転資金・棚卸資産への資金投下が進んでいる。これに対し未成工事受入金が7.6億円増加し、前受資金が資金需要の一部を相殺している。長期借入金は7.7億円増加しており、投資・運転資金の一部を借入で調達した可能性がある。現金水準の増加と借入増加が併存している点から、事業拡大局面における資金需要の高まりが読み取れる。

収益の質

当期の増益は主に工事採算の改善による経常的な収益性向上であり、前年同期にみられた負ののれん発生益3.5百万円や固定資産除却損等の一時的要因は当期にはほとんど存在しない。営業外収益は受取配当金0.3億円を中心に1.1億円、営業外費用は支払利息0.4億円中心に0.4億円で、営業外損益の営業利益への寄与は限定的であり、経常利益と純利益の差は主に法人税等9.9億円によるものである。包括利益は24.6億円で純利益22.6億円との差2.0億円は主に有価証券評価差額金1.9億円によるもので、大きな乖離はなく収益の質は良好と評価できる。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想に対し、売上高進捗率は74.3%とQ3の標準的な水準(約75%)に概ね一致する。一方、営業利益は進捗率101.1%、経常利益103.4%、純利益102.9%となり、いずれもQ3累計時点で通期予想を上回っている。この乖離は売上の上振れではなく、収益性(粗利率・営業利益率)の想定以上の改善によるものと解釈できる。第4四半期の工事採算及び全社費用の動向が、通期の最終着地を左右する。

株主還元

通期会社予想の年間配当は1株150円であり、通期予想EPS1,009.98円に対する配当性向は約14.9%である。第2四半期配当は無配であり、年間配当は期末配当に集中する方針とみられる。Q3累計純利益22.6億円は通期純利益予想22.0億円を既に上回っており、予想配当の利益カバーは堅固である。利益剰余金146.9億円、現金及び預金108.8億円という財務基盤も配当の持続性を支える。

リスク要因

  1. 建築事業への収益集中: 建築事業がセグメント利益の86.1%を占めるため、当該事業の需要減速や案件採算悪化が連結利益に大きく影響する構造である。

  2. 建設コスト上昇への耐性: 粗利率は13.9%まで改善したが、資材価格や外注費の上昇が続く場合、固定価格契約を中心に工事採算を圧迫する可能性がある。

  3. 長期借入金の急増と短期負債比率: 長期借入金は前年同期比7.7億円増(0.2億円→7.9億円)となり、短期負債比率も上昇傾向にある。流動比率160.2%、現金及び預金108.8億円と流動性は確保されているものの、資金使途と返済計画の継続的な確認が有用である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(construction)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率8.2%
純利益率5.8%

自社の営業利益率・純利益率は業種内での相対比較データが乏しいものの、前年からの改善幅は大きい。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)7.6%

成長率についても業種中央値との比較データは限定的であり、自社単独の伸長率として捉えられる。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 売上高+7.6%に対し営業利益+87.2%となり、増収を大きく上回る増益は粗利率・営業利益率の改善に起因する。建築・土木両事業の採算向上が構造的な変化として観察される。

  2. 通期営業利益・純利益予想をQ3累計時点で既に上回っており、売上進捗率74.3%との比較から、収益性の上振れが業績予想超過の主因であることが読み取れる。

  3. 不動産事業の外部売上高が前年同期比96.7%減少し損益もわずかな赤字となった点、及び長期借入金が0.2億円から7.9億円へ増加した点は、事業構成・資金構造の変化として決算上注目される。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)8,667円
base(基準)9,019円
bull(強気)9,276円
算出前提
1株純資産(BPS)8,344円
調整後予想EPS1,127.8円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向14.8%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.08倍 / 8.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 8,763円〜9,286円、ω±0.1で 9,003円〜9,043円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。