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17872026 第3四半期スタンダードJGAAP

ナカボーテック(1787) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益34%減

2026年度第3四半期の売上高は91.2億円(前年同期比+2.2%)、営業利益は3.9億円(同-33.7%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥91.2億¥89.3億+2.2%
営業利益¥3.9億¥5.9億−33.7%
経常利益¥4.4億¥6.2億−28.9%
純利益¥3.0億¥4.3億−30.3%
ROE3.5%4.9%-

Executive Summary

2026年度第3四半期決算は、売上高91.2億円(前年同期比+1.9億円 +2.2%)、営業利益3.9億円(同-2.0億円 -33.7%)、経常利益4.4億円(同-1.8億円 -28.9%)、当期純利益3.0億円(同-1.3億円 -30.3%)となった。売上は小幅増収を維持したものの、販管費の増加により営業利益率は4.3%に低下し、前年同期の6.6%から約230bpの大幅悪化となった。純資産は84.5億円で保守的な財務体質を維持しているが、ROEは3.5%と低位にとどまり、収益性の改善が喫緊の課題となっている。

業績変動要因

【売上高】売上高は91.2億円で前年同期比+2.2%の増収を確保した。セグメント別ではPort事業が52.7億円で全体の57.8%を占め、営業利益13.0億円を計上し主力事業となっている。Underground事業は売上16.8億円で営業利益4.3億円、Ground事業は売上7.3億円で営業利益3.4億円を貢献した。工事完成ベースの売上高は増加しており、トップラインは底堅い推移を見せている。【損益】売上総利益は23.2億円で粗利益率25.4%と前年同期から約22bp微増にとどまった。一方で販管費は19.2億円に増加し、販管費率は21.1%に上昇した。この結果、営業利益は3.9億円と前年同期の5.9億円から33.7%減少し、営業利益率は4.3%に低下した。販管費増加の主因は人件費や賃借料等の固定費増加と推察される。営業外収益では受取配当金0.2億円、受取利息0.2億円が計上され、営業外損益は+0.5億円の下支えとなった。経常利益は4.4億円で営業利益を上回り、営業外収益が一定の補完機能を果たしている。経常利益と当期純利益の乖離は1.4億円(約31.8%)で、実効税率は約33.2%と高止まりしている。特別損益や一時的要因の開示はなく、減損損失等の計上も該当なしとされている。売上は微増を保ったが、販管費管理の遅れにより増収減益となり、営業効率の劣化が顕著な決算となった。

セグメント別分析

Port事業は売上高52.7億円、営業利益13.0億円で営業利益率24.7%を示し、全体売上の57.8%、利益面での主力事業として確認できる。Underground事業は売上高16.8億円、営業利益4.3億円で営業利益率25.8%と最も高い収益性を示している。Ground事業は売上高7.3億円、営業利益3.4億円で営業利益率45.6%と極めて高い利益率を記録しており、小規模ながら高付加価値事業の特性が見られる。セグメント間では利益率にバラつきがあり、Ground事業の高利益率が特徴的である一方、Port事業は売上規模で圧倒的な存在感を持つ。なお、「その他」区分にはRC事業及び国際事業が含まれるが、報告セグメントには含まれていない。

主要財務指標

【収益性】ROE 3.5%(前年5.8%から低下)、営業利益率4.3%(前年6.6%から-2.3pt)、純利益率3.2%(前年4.8%から-1.6pt)と収益性指標は全般的に悪化。【キャッシュ品質】現金預金50.1億円、流動資産92.6億円に対し流動負債21.8億円で短期負債カバレッジ4.3倍と高水準の流動性を確保。【投資効率】総資産回転率0.81回(売上高91.2億円/総資産112.8億円)、ROIC推定3.5%と資本効率は低位。【財務健全性】自己資本比率74.9%(純資産84.5億円/総資産112.8億円)、流動比率425.5%(流動資産92.6億円/流動負債21.8億円)、負債資本倍率0.34倍(負債28.3億円/純資産84.5億円)と保守的な財務構造を維持。財務レバレッジは1.34倍と低く、安全性は高いが収益性向上が課題。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の詳細開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を分析すると、現金預金は前年同期の57.3億円から50.1億円へ7.2億円減少しており、営業利益の減少と高配当政策が資金流出に影響したと推察される。運転資本では買掛金が前年比+48.0%の2.9億円に増加し、仕入債務の回転加速による資金繰り効率改善の兆候が見られる。一方で契約負債は3.4億円計上されており、前受金的性格の資金流入が一定程度あったと考えられる。流動資産に占める電子記録債権は4.7億円、売掛金相当の債権回収状況は断片的情報のため評価は限定的だが、流動比率425.5%は短期負債に対する十分な現金カバレッジを示している。固定資産投資は総額20.2億円と総資産比17.9%にとどまり、大規模設備投資の痕跡は見られない。無形固定資産が前年比+30.4%の0.3億円に増加しており、ソフトウェア等への小口投資が実施された模様。財務活動では配当支払が見込まれるものの、負債水準は28.3億円と小さく、新規借入や返済の大きな動きは確認できない。

収益の質

経常利益4.4億円に対し営業利益3.9億円で、営業外純増は約0.5億円となる。内訳は受取配当金0.2億円と受取利息0.2億円が主体で、金融収益が営業外収益の中心を占める。営業外収益は売上高の約0.5%に相当し、経常収益への寄与は限定的だが、営業利益の減少を一定程度下支えしている。営業外費用の詳細は開示されていないが、営業外収支は純増であり、金融資産保有によるインカムゲインが収益補完機能を果たしていると評価できる。営業キャッシュフローの詳細データがないため営業CFと純利益の比較は困難だが、現金預金の減少と営業利益率低下を踏まえると、利益の現金裏付けは慎重に確認すべき状況にある。特別損益の計上はなく、減損損失等の一時的要因も該当なしとされているため、当期の業績は経常的な営業活動の結果を反映していると判断される。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高145.0億円、営業利益12.8億円、経常利益13.2億円、当期純利益9.2億円が示されている。Q3累計実績は売上高91.2億円で通期予想に対する進捗率62.9%、営業利益3.9億円で進捗率30.5%、経常利益4.4億円で進捗率33.4%、当期純利益3.0億円で進捗率32.4%となっている。標準進捗率75%(Q3時点)と比較すると、売上は12.1pt遅れ、営業利益は44.5pt、経常利益は41.6pt、純利益は42.6ptと大幅に遅れている。利益面の進捗遅延が顕著であり、通期目標達成には第4四半期での大幅な営業利益改善が前提となる。会社は前年比で通期売上-1.5%、営業利益-12.3%、経常利益-12.3%、純利益-11.9%と減収減益を見込んでおり、Q3までの実績を踏まえると下期での販管費抑制と施工利益率改善が実現できるかが焦点となる。

株主還元

通期予想配当は260円、期末配当は300円と発表されており、高水準の配当方針が示されている。当期純利益3.0億円ベースで単純計算すると、配当総額は発行済株式数から推定して約7.8億円となり、配当性向は約263.8%と極めて高い水準に達する。通期ベースの予想純利益9.2億円に対しても配当総額約7.8億円は配当性向約84.8%となり、利益の大部分を配当に充当する株主還元志向が見て取れる。現金預金は50.1億円と潤沢であり、短期的な配当支払余力は確保されているが、営業利益の減少傾向と配当性向の高さを踏まえると、配当の持続可能性は今後の利益回復とキャッシュ創出力に依存する。自社株買いの実績開示はなく、総還元性向は配当性向と同水準となる。投資家は営業キャッシュフローの実績と配当カバー率を継続的にモニタリングする必要がある。

リスク要因

【販管費増加リスク】販管費が売上成長率を上回るペースで増加しており、営業利益率は前年同期から約230bp悪化した。人件費や固定費の増加が構造化した場合、収益性の持続的な低下を招くリスクがある。定量的には販管費率21.1%が前年から上昇しており、売上高10億円増に対し販管費が2億円以上増加するペースでは営業レバレッジが働かない。【工事採算悪化リスク】工事業特有の大型案件集中や評価損発生リスクが存在し、工事損失引当金の計上もある。粗利益率は25.4%と微増にとどまっており、今後の受注案件の採算性次第では粗利率の低下が営業利益をさらに圧迫する可能性がある。【配当政策の持続性リスク】配当性向が純利益対比で約264%(Q3実績ベース)と極めて高く、通期予想でも約85%に達する。営業CFの詳細が不明な中、配当資金の源泉が内部留保の取り崩しや投資抑制に依存する場合、将来の成長投資余力と配当政策の両立が困難になるリスクがある。現金預金50.1億円は潤沢だが、営業利益率低下が継続すれば配当余力は中長期で低下する。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ)建設業種(construction)における2025年Q3の業種中央値と比較すると、自社の営業利益率4.3%は業種中央値4.1%とほぼ同水準で、IQR(1.9%〜5.8%)の中位に位置する。純利益率3.2%は業種中央値2.8%を0.4pt上回り、IQR(1.3%〜4.0%)の中央やや上に位置する。一方、ROE 3.5%は業種中央値3.7%をわずかに下回り、IQR(1.7%〜6.6%)の下位に位置し、資本効率は業種内で相対的に低位にある。自己資本比率74.9%は業種中央値60.5%(IQR 56.2%〜67.8%)を大きく上回り、財務健全性は業種内でトップクラスに位置する。流動比率4.26倍は業種中央値2.07倍(IQR 1.90〜3.18)を大幅に上回り、短期支払能力も業種内で極めて高い水準にある。売上高成長率+2.2%は業種中央値-3.5%(IQR -13.7%〜6.2%)を上回り、業種内では成長性の高い位置にある。総資産利益率(ROA)は自社推定約2.6%で業種中央値2.2%(IQR 1.0%〜3.6%)並みかやや上位に位置する。総じて、財務安全性と成長性では業種内で優位にあるが、資本効率(ROE)は中央値を下回っており、高い自己資本比率が収益性の足かせとなっている構造が示唆される。(業種: 建設業(N=4社)、比較対象: 2025年Q3決算、出所: 当社集計)

決算上の注目ポイント

【販管費管理と営業効率改善の実行力】売上高は小幅増収を維持しているが、営業利益率が前年同期から約230bp悪化し4.3%に低下した点は、決算上の最重要注目ポイントである。販管費率の上昇が収益性を圧迫しており、第4四半期での販管費抑制策の実効性と通期業績目標達成の蓋然性が投資判断の鍵となる。業種比較では営業利益率は中央値並みだが、ROEは中央値を下回っており、高い自己資本比率を活かした資本効率向上策(配当以外の株主還元、成長投資、レバレッジ活用等)の有無が注目される。【配当政策の持続可能性】配当性向が純利益対比で極めて高く、通期予想でも約85%に達する高配当方針は株主還元志向を示す一方、営業利益減少下での配当維持は内部留保や投資余力に影響を与える可能性がある。現金預金は潤沢だが、営業キャッシュフローの詳細データが不明な中、配当のキャッシュ裏付けと成長投資とのバランスを確認することが重要である。今後の決算では営業CFと投資CFの実績開示が待たれる。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年度Q3累計は、売上高が前年同期比2.2%増の91.24億円となった一方、営業利益は同33.7%減の3.90億円、当期純利益は同30.3%減の2.96億円となり、増収減益であった。売上総利益は23.14億円と前年同期の22.44億円から0.70億円増加した。粗利益率は25.4%で、前年同期の25.1%から約26bp改善した。これに対し、販管費は19.23億円と前年同期比16.2%増であり、売上成長率を大幅に上回った。結果として営業利益率は4.3%となり、前年同期の6.6%から約232bp低下した。純利益率も3.2%と、前年同期の4.8%から約153bp低下した。完成工事高は69.09億円で前年同期比6.3%増加し、完成工事総利益率も19.9%と前年同期の18.5%から約138bp改善している。建設工事の売上総利益率改善にもかかわらず、全社販管費の増加が営業利益を圧迫した構図である。営業外収益は0.54億円で、受取利息0.20億円および受取配当金0.22億円が中心であり、経常利益4.44億円は営業利益を0.54億円上回った。営業外収益は売上高の0.6%にとどまり、利益水準を左右する規模ではない。実効税率は33.2%であり、税引前利益4.44億円から純利益2.96億円への減少の主因は通常の法人税等1.47億円である。通期会社計画に対するQ3累計の進捗率は、売上高62.9%、営業利益30.5%、経常利益33.7%、純利益32.1%であり、標準的な75%を大幅に下回る。特に利益進捗の遅れは、通期営業利益計画12.78億円の達成に向けてQ4に8.88億円、通期純利益計画9.23億円の達成に向けてQ4に6.27億円を要することを意味する。流動比率425.5%、D/Eレシオ0.34倍、自己資本比率74.9%と財務基盤は強固であり、短期的な資金繰り懸念は限定的である。もっとも、品質アラートのEBITマージン4.3%およびROIC 4.7%はいずれも5%未満であり、収益力・投下資本効率の改善が投資上の主要な確認点となる。

収益性分析

デュポン分析では、年換算ROE 4.7%は、純利益率3.2%×総資産回転率1.078倍×財務レバレッジ1.34倍で構成される。低いROEの最大要因は、保守的なレバレッジではなく、3.2%にとどまる純利益率である。総資産回転率1.078倍は、総資産112.83億円に対して一定の売上創出力を示す一方、収益性の低下を補うには十分ではない。財務レバレッジ1.34倍は低位であり、負債拡大によってROEを引き上げる資本構成ではない。営業利益率は前年同期比約232bp低下しており、販管費が16.2%増加したことが、売上高2.2%増を上回って営業レバレッジを悪化させた。粗利益率が約26bp改善しているため、減益は主として原価率悪化ではなく、販管費吸収の悪化によるものと評価される。完成工事部門では完成工事総利益率が前年同期比約138bp改善しており、工事採算は改善している。反面、品質アラートであるEBITマージン4.3%は5%未満であり、全社費用の増勢が続けば、売上拡大が利益成長へ転化しにくい。年換算ROIC 4.7%も5%未満であり、投下資本に対する収益性は要注意水準である。負債負担による金利圧力は限定的で、金利負担係数は1.139、営業外の受取利息・配当金が純額の金融損益を支えている。したがって、改善の優先課題は資本レバレッジの引上げではなく、販管費の売上対比抑制と工事粗利改善の持続である。

成長性評価

売上高は前年同期比2.2%増にとどまる一方、完成工事高は同6.3%増の69.09億円であり、建設関連の完成工事は全社売上を上回る伸びを示した。完成工事総利益は13.77億円で前年同期比14.3%増加し、工事採算の改善が確認できる。未成工事支出金は12.41億円と前年同期の2.34億円から大幅に増加しており、進行中工事への資金投下が拡大している。これは将来の完成工事高への転化余地を示す一方、案件採算、工期進捗および回収の管理重要性を高める。通期計画は売上高145.00億円、営業利益12.78億円、純利益9.23億円であり、会社計画はそれぞれ前期比1.5%減、12.3%減、11.9%減を見込む。Q3時点の営業利益進捗率30.5%および純利益進捗率32.1%は、標準進捗率75%を各々44.5ポイント、42.9ポイント下回る。通期達成にはQ4の利益計上への強い依存があるため、期末集中型の工事完成・検収の実現度合いが重要となる。工事損失引当金は1.02億円で、低採算案件が収益に与える影響を織り込んでおり、追加引当の有無も利益の変動要因となる。

財務健全性

流動資産92.62億円は流動負債21.77億円を大きく上回り、運転資本は70.85億円である。流動比率425.5%、当座比率393.1%はともに高水準で、短期負債と流動資産の満期ミスマッチは限定的である。負債合計は28.33億円、純資産は84.50億円であり、D/Eレシオ0.34倍および自己資本比率74.9%は保守的な資本構成を示す。流動負債は負債合計の76.8%を占めるが、豊富な流動資産によるカバーがある。買掛金は前年同期の2.00億円から2.95億円へ0.96億円、48.0%増加した。買掛金の増加は仕入・外注等に伴う運転資金調達の拡大を示し、未成工事支出金の増加と併せ、進行案件の資金管理を注視すべきである。無形固定資産は0.22億円から0.28億円へ30.4%増加したが、総資産比0.2%にすぎず、資産構成や減損リスクへの影響は軽微である。契約負債は3.43億円であり、前受・契約上の受領資金が進行中案件の運転資金の一部を支えている。工事損失引当金1.02億円、賞与引当金1.96億円および資産除去債務0.39億円が計上されている。固定資産の減損損失およびのれんに関する該当事項はなく、無形資産への集中もみられない。

B/S変動のポイント

未成工事支出金: +10.07億円(2.34億円→12.41億円、約+431%)- 進行中工事への原価投入が大幅に増加。将来売上への転化余地がある一方、工期進捗、採算および回収の管理が重要。買掛金: +0.96億円(2.00億円→2.95億円、+48.0%)- 進行案件の仕入・外注等に伴う支払負債の増加を示す。流動性は潤沢だが、運転資本の増加要因として監視が必要。無形固定資産: +0.07億円(0.22億円→0.28億円、+30.4%)- 増加率は大きいが総資産比0.2%であり、資産構成・減損リスクへの影響は軽微。その他有価証券評価差額金: +2.07億円(1.77億円→3.85億円、約+117%)- 有価証券の時価変動が純資産を押し上げた。市場環境次第で逆方向の変動もありうる。退職給付引当金: -2.14億円(8.08億円→5.93億円、-26.5%)- 固定負債の減少に寄与し、財務レバレッジ低下を支えた。

キャッシュフロー品質

未成工事支出金は前年同期比10.07億円増の12.41億円となっており、進行中工事への資金滞留が大きく拡大した。完成工事高の増加と契約負債3.43億円は資金回収の下支え要因となる一方、未成工事支出金の増勢が継続する場合は、利益計上と現金化のタイミングに差が生じうる。買掛金の0.96億円増は、仕入先・協力会社への支払サイトを通じた運転資金の増加を示す。電子記録債権は4.70億円であり、建設案件の出来高請求後の回収管理も重要である。

配当持続性

第2四半期配当は1株当たり0円である。会社の通期配当予想は1株当たり260円、通期EPS予想は375.15円であり、予想配当性向は配当金のみで69.3%となる。予想配当性向は60%の持続可能性目安を上回るが、100%未満であり、利益計画が達成されることが前提となる。自己資本比率74.9%およびD/Eレシオ0.34倍は配当原資の財務的な安定性を支える。通期純利益計画9.23億円に対し、Q3累計純利益の進捗率は32.1%であるため、配当の実現可能性はQ4の利益計上への依存度が高い。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度:通期営業利益計画に対するQ3進捗率が30.5%にとどまり、Q4に8.88億円の営業利益を要する。期末の工事完成、検収および採算確定が遅延すれば、計画未達リスクが高い。、高優先度:未成工事支出金が12.41億円へ前年同期比10.07億円増加している。進行工事の原価超過、工期遅延または回収遅延が発生した場合、工事損失引当金の追加計上や運転資金負担につながりうる。、中優先度:人件費、外注費、鉄鋼・セメント等の資材価格上昇は、固定価格契約を中心に工事採算を圧迫しうる。完成工事粗利率は改善しているが、工事損失引当金1.02億円が残る。、中優先度:建設業特有の技能労働者不足、高齢化、安全規制強化、天候・自然災害による工期遅延は、施工能力、工事原価および引渡時期に影響する。、中優先度:販管費が前年同期比16.2%増と売上成長率を大きく超過している。費用増が一過性でなく固定費化した場合、売上増加局面でも利益率の回復が遅れる。が挙げられます。

財務リスクとしては、低優先度:買掛金が48.0%増加しており、進行案件の拡大に伴う支払負債が増えている。もっとも、流動比率425.5%と当座比率393.1%により短期流動性は十分に確保されている。、低優先度:保有有価証券の評価差額は3.85億円で前年同期の1.77億円から増加している。純資産に含まれる評価差額は市場価格変動により変動しうる。、低優先度:繰延税金資産は3.75億円であり、将来の課税所得の実現可能性が資産価値の前提となる。が挙げられます。

主な懸念事項としては、品質アラートであるEBITマージン4.3%は5%未満であり、前年同期から約232bp低下した。工事粗利改善を販管費増が相殺しているため、収益構造の回復力が主要な確認点である。、品質アラートである年換算ROIC 4.7%は5%未満である。低レバレッジは財務安全性を支える一方、投下資本の収益化が進まなければ資本効率の改善は限定される。、受取利息・受取配当金を中心とする営業外収益0.54億円が経常利益を補完しているが、営業利益の減少を恒常的に補う規模ではない。、工事損失引当金1.02億円は、個別工事の採算変動が残っていることを示す。引当金の増減と未成工事支出金の回収・完成への転化を重点的に確認する必要がある。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、増収と完成工事粗利率改善は確認できるが、販管費増により営業利益率は4.3%へ低下した。、年換算ROE 4.7%および年換算ROIC 4.7%は、資本効率の観点で要注意水準である。、流動比率425.5%、D/Eレシオ0.34倍、自己資本比率74.9%は、収益変動に対する財務的な耐性を支える。、通期利益計画の達成はQ4の完成工事高、採算および検収の進捗に大きく依存する。、予想配当性向69.3%は通期利益計画の達成を前提とする水準である。が挙げられます。

注視すべき指標は、営業利益率および販管費率、完成工事総利益率と工事損失引当金、未成工事支出金の増減と完成工事高への転化、電子記録債権および買掛金の推移、通期営業利益12.78億円・純利益9.23億円に対するQ4実績、1株当たり260円の通期配当予想と予想配当性向です。

セクター内ポジションについては、財務安全性は高い一方、営業利益率4.3%、年換算ROE 4.7%、年換算ROIC 4.7%は提示ベンチマークの要注意域にある。投資上の評価は、強固なバランスシートよりも、完成工事粗利の改善を販管費抑制と通期利益計画の達成へ結び付けられるかに左右される。