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14172026 第3四半期プライムJGAAP

ミライト・ワン(1417) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益44%増

2026年度第3四半期の売上高は4,121億円(前年同期比+3.8%)、営業利益は174.8億円(同+44.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥4121.0億¥3968.4億+3.8%
営業利益¥174.8億¥121.2億+44.2%
経常利益¥190.2億¥124.0億+53.4%
純利益¥115.8億¥61.5億+88.2%
ROE(年換算)5.7%3.0%-

Executive Summary

当第3四半期は増収に加えて収益性が大きく改善し、営業利益・純利益ともに大幅増益となった決算であった。売上高は4,121.0億円(前年比+3.8%)、営業利益は174.8億円(同+44.2%)、経常利益は190.2億円(同+53.4%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は111.0億円(同+95.1%)となった。増収率を上回る利益成長は、売上原価の伸び抑制と販管費の増収率以下への抑制による営業レバレッジの発現が主因である。

業績変動要因

【売上高】売上高は4,121.0億円で前年同期比+3.8%。主力のミライト・ワンは2,120.0億円(構成比51.4%、前年比+1.0%)で全体を牽引する規模を維持した。ラントロビジョン304.8億円(同+24.2%)、TTK308.9億円(同+22.7%)、四国通建195.8億円(同+22.3%)が高い伸びを示した一方、西武建設は443.2億円(同▲10.0%)、国際航業は357.0億円(同▲0.8%)と減収であった。

【損益】営業利益は174.8億円(同+44.2%、営業利益率4.2%、前年3.1%)で、売上原価の伸び+2.7%が売上高の伸び+3.8%を下回り粗利率は14.7%(前年13.7%)へ改善した。販管費は430.0億円(同+1.7%)と増収率以下に抑制され、増益に寄与した。経常利益は営業外収支(為替差益10.0億円、受取配当4.8億円)の改善も加わり190.2億円(同+53.4%)。純利益は特別損益差引1.1億円の利益(投資有価証券売却益3.3億円等)を含み115.8億円(同+88.2%)、実効税率は約39.5%とやや高水準。増収増益であり、増収率を大きく上回る増益率が特徴である。

セグメント別分析

セグメント利益合計179.5億円のうちミライト・ワンが93.9億円(構成比52.3%、利益率4.4%)を占める主力事業である。四国通建は利益率8.6%と報告セグメント中最も高く、TTK6.8%、ミライト・ワン・システムズ6.2%、ラントロビジョン6.1%が続く。西武建設は売上減収10.0%ながら前年同期の営業損失(△1.2億円)から4.9億円の黒字へ転換した。ソルコムは売上14.4%増にもかかわらずセグメント利益は0.4億円と前年比▲50.0%に落ち込み、利益率0.2%と最も低く採算改善の遅れが目立つ。国際航業は売上0.8%減ながら利益は21.6%増と効率化が進んだ。

主要財務指標

【収益性】営業利益率4.2%(前年3.1%)、粗利率14.7%(前年13.7%)、純利益率2.7%(前年1.4%)はいずれも改善したが、絶対水準としては低マージン構造が続く。【キャッシュ品質】特別損益は差引1.1億円の利益にとどまり、純利益増加の主因は営業利益の伸びであり利益の質は概ね良好といえる。実効税率は約39.5%とやや高く、税引後利益の拡大を一定程度抑制している。【投資効率】年換算ROEは5.7%、自己資本比率は50.4%であり、財務健全性を保ちながら資本効率面ではなお改善余地がある水準。【財務健全性】自己資本比率50.4%(前年50.2%)は安定的に推移し、総資産5,400.5億円に対し純資産2,719.8億円と財務基盤は堅固である。

キャッシュフロー分析

本決算にはキャッシュフロー計算書の開示がないため、貸借対照表の推移から資金動向を確認する。現金及び預金は644.3億円で前年末比で増加傾向にあり、流動資産3,187.1億円は流動負債1,602.9億円を大きく上回る水準を維持している。一方で短期借入金は前年から増加し、有利子負債構成の中で短期性資金の比重が高まっている点は資金繰り管理上の注視点である。完成工事未収入金は前年から減少傾向にあり、工事代金の回収進捗が資金効率に一定寄与しているとみられる。未成工事受入金は67.1億円から116.6億円へ+73.7%増加しており、前受金の積み増しが今後の資金繰りを下支えする方向にある。

収益の質

当期利益の増加は主として営業利益の伸びに支えられており、特別損益は利益合計4.1億円・損失合計3.0億円で差引1.1億円の利益にとどまるため、一時的要因への依存度は低い。営業外収益は為替差益10.0億円、受取配当金4.8億円を含む23.0億円で、営業外費用7.5億円(うち支払利息6.5億円)を上回り経常利益を押し上げたが、為替差益は市況変動に左右されやすく経常的な収益源とは言い難い。包括利益は121.5億円で純利益115.8億円と近い水準にあるが、為替換算調整額が▲15.7億円と為替変動の影響を受けており、有価証券評価差額金+26.6億円が包括利益を下支えした。全体として利益の質は営業起因が中心であり、アクルーアル面での懸念は限定的である。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する進捗は、売上高が6,200.0億円予想に対し進捗率66.5%、営業利益は340.0億円予想に対し進捗率51.4%、経常利益は同340.0億円予想に対し55.9%、純利益は210.0億円予想(親会社株主帰属ベース)に対し52.9%となっている。売上高の進捗は標準的な水準に近い一方、各利益項目は9か月経過時点の目安である75%を大きく下回っており、第4四半期に工事完成・検収が集中する季節性を前提とした計画である可能性が高い。第4四半期における採算案件の進捗が通期計画達成の鍵となる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり40.00円であり、通期予想配当は85.00円である。これを踏まえると期末配当は45.00円が前提となる。通期予想純利益210.0億円と期中平均株式数89,046,526株から算出される予想配当性向は約36.0%であり、一般的な目安である60%を下回る水準にある。自己株式残高は前年から28.6億円増加しており、配当に加えた資本政策の積極化がうかがえるが、配当性向とは区別して総還元性向として利益成長との整合性を確認する必要がある。

リスク要因

  1. 原価変動リスク: 粗利率は14.7%へ改善したものの依然として低水準であり、労務費・外注費・資材価格の上昇が利益率を圧迫し得る。工事損失引当金は17.3億円(前年16.4億円、+5.6%)と増加しており、低採算案件の存在を示唆する。

  2. 回収・進捗管理リスク: 完成工事未収入金は1,877.1億円と総資産の34.8%を占める大きな比重を持つ。大型案件の工期遅延や検収遅延は収益認識と資金回収の双方に影響し得る。

  3. 短期資金調達リスク: 短期借入金は前年から増加し、有利子負債に占める短期性資金の比率が高い。現金及び預金644.3億円と高い流動比率が当面の支払余力を支えるが、金利上昇局面では借換条件が収益に影響し得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(construction)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.2%
純利益率2.8%

営業利益率・純利益率とも同業種平均との比較データは未取得だが、両指標は前年から明確な改善傾向にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)3.8%

売上高成長率は建設業界の一般的な水準に近いとみられるが、利益成長は売上成長を大きく上回る。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 売上高+3.8%に対し営業利益+44.2%、純利益+88.2%と、増収率を大きく上回る増益率が確認できる。原価管理と販管費抑制による営業レバレッジの発現が中心的な要因であり、その持続性が今後の焦点となる。

  2. 通期計画に対する進捗率は営業利益51.4%、経常利益55.9%、純利益52.9%であり、いずれも9か月経過時点の目安を下回る。第4四半期への利益集中を前提とした計画であることがうかがえ、下期の案件進捗が通期達成の分岐点となる。

  3. セグメント別ではソルコムが増収にもかかわらず利益が半減する一方、西武建設は減収下で黒字転換するなど採算のばらつきが見られる。事業ポートフォリオ内での収益性平準化が中期的な課題として観察される。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,933円
base(基準)3,011円
bull(強気)3,066円
算出前提
1株純資産(BPS)3,068円
調整後予想EPS264.4円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向35.9%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.98倍 / 11.4倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,927円〜3,098円、ω±0.1で 3,009円〜3,012円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。