- 売上高: 40.73億円
- 営業利益: 15百万円
- 当期純利益: 19百万円
- 1株当たり当期純利益: 4.70円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 40.73億円 | 37.76億円 | +7.9% |
| 売上原価 | 30.82億円 | 29.13億円 | +5.8% |
| 売上総利益 | 9.91億円 | 8.64億円 | +14.7% |
| 販管費 | 9.76億円 | 9.63億円 | +1.3% |
| 営業利益 | 15百万円 | -99百万円 | +115.2% |
| 営業外収益 | 45百万円 | 54百万円 | -17.7% |
| 営業外費用 | 20百万円 | 14百万円 | +47.2% |
| 経常利益 | 39百万円 | -58百万円 | +167.2% |
| 税引前利益 | 40百万円 | -67百万円 | +159.4% |
| 法人税等 | 21百万円 | -19百万円 | +207.3% |
| 当期純利益 | 19百万円 | -48百万円 | +140.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 19百万円 | -48百万円 | +139.6% |
| 包括利益 | 19百万円 | -29百万円 | +165.5% |
| 減価償却費 | 2.38億円 | 2.40億円 | -0.7% |
| 支払利息 | 15百万円 | 14百万円 | +11.7% |
| 1株当たり当期純利益 | 4.70円 | -11.60円 | +140.5% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 27.77億円 | 29.34億円 | -1.57億円 |
| 現金預金 | 7.54億円 | 9.68億円 | -2.14億円 |
| 売掛金 | 9.37億円 | 9.30億円 | +7百万円 |
| 棚卸資産 | 4.30億円 | 3.78億円 | +51百万円 |
| 固定資産 | 41.30億円 | 41.92億円 | -62百万円 |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 2.22億円 | 2.14億円 | +8百万円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -2.22億円 | 71百万円 | -2.93億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 518.02円 |
| 純利益率 | 0.5% |
| 粗利益率 | 24.3% |
| 流動比率 | 105.0% |
| 当座比率 | 88.7% |
| 負債資本倍率 | 2.19倍 |
| インタレストカバレッジ | 0.97倍 |
| EBITDAマージン | 6.2% |
| 実効税率 | 52.0% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +7.9% |
| 経常利益前年同期比 | +132.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +150.0% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 4.18百万株 |
| 自己株式数 | 10千株 |
| 期中平均株式数 | 4.17百万株 |
| 1株当たり純資産 | 519.05円 |
| EBITDA | 2.53億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 10.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| DirectSales | 6百万円 | 13百万円 |
| ProductionAndWholesale | 2.47億円 | 2.30億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 83.60億円 |
| 営業利益予想 | 1.02億円 |
| 経常利益予想 | 1.20億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 70百万円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 16.90円 |
| 1株当たり配当金予想 | 10.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2の秋川牧園は、売上成長が継続する一方、営業利益は極薄で、非営業収益に依存して経常段階を確保した決算です。売上高は40.73億円で前年比+7.9%と増収を達成しました。売上総利益は9.91億円、粗利率は24.3%と一定の改善余地を残す水準です。販管費は9.76億円まで膨らみ、営業利益は0.15億円にとどまり、営業利益率は約37bpと極めて薄利です。非営業収益0.45億円から非営業費用0.20億円を差し引いた純営業外収益+0.25億円により、経常利益は0.39億円(前年比+132.6%)まで押し上げられました。当期純利益は0.19億円(前年比+150.0%)で、純利益率は0.5%にとどまります。実効税率は52.0%と高止まりしており、税負担が純利益の伸びを抑制しています。EBITDAは2.53億円、EBITDAマージンは6.2%で、減価償却(2.38億円)負担の重さが営業段階の薄利に直結しています。ROEは0.9%(純利益率0.5%×総資産回転率0.590×レバレッジ3.19倍)と低位で、ROICも0.2%と資本効率は課題が残ります。財務面ではD/Eが2.19倍、インタレストカバレッジが0.97倍と、レバレッジと利払い負担の両面で警戒シグナルが点灯しています。流動比率は105%と辛うじて100%を上回るものの、当座比率は88.7%と1.0を下回り、流動性のクッションは限定的です。営業CFは2.22億円と純利益(0.19億円)を大幅に上回り、営業CF/純利益は11.66倍で利益のキャッシュ化は期中良好でした。もっとも、設備投資は2.02億円に達し、単純FCF(営業CF-設備投資)は約+0.20億円と薄く、財務CFは▲2.22億円と資金流出が続いています。利益率の前年からのbp変化は開示不足のため正確な算定が困難ですが、現状の水準(粗利率24.3%、営業利益率約37bp、経常利益率約96bp、純利益率約47bp)からは価格転嫁と固定費吸収の両輪での改善余地が示唆されます。将来に向けては、価格政策とミックス改善による粗利率の底上げ、販管費の効率化、金利上昇耐性の強化(借入構成・期間の見直し)が中期の価値創造のカギです。加えて、税負担の適正化や非営業依存の低減(営業段階の稼ぐ力の回復)が評価改善に直結します。
【デュポン分解】ROE=0.9%=純利益率0.5%×総資産回転率0.590×財務レバレッジ3.19倍。最も低さが目立つのは純利益率(0.5%)で、価格転嫁不足、減価償却負担、販管費水準、ならびに実効税率の高さ(52%)が要因です。総資産回転率0.590は食品・畜産系としては標準~やや低めで、在庫・売掛の回転効率改善余地が残ります。レバレッジ3.19倍は高めでROEを見かけ上押し上げている一方、金利感応度と利払い負担(カバレッジ0.97倍)を高めています。ビジネス上の背景として、飼料・エネルギーコストの高止まりと人件費・物流費の上昇が粗利を圧迫し、販管費の固定費的性格が営業レバレッジを弱めています。非営業収益(純額+0.25億円)が経常段階の大半を占め、営業段階の脆弱さを覆い隠す構図は持続性に懸念が残ります。持続性の観点では、価格改定と製品ミックス改善、加工比率向上が進めば純利益率改善は可能ですが、即効性は限定的で段階的な回復が現実的です。懸念トレンドとして、現状は販管費(9.76億円)が売上総利益(9.91億円)に肉薄しており、売上成長に対して販管費の伸びが相対的に高い局面が続くと、営業赤字転落リスクが高まります。
売上高は40.73億円で前年比+7.9%と堅調なトップラインを維持しています。数量・価格の内訳は未開示ですが、食品・畜産分野の市況と価格転嫁の寄与が示唆されます。粗利率は24.3%で、原材料(飼料)・エネルギー・物流のコスト環境次第で変動しやすく、持続性は価格政策とミックス改善に依存します。営業利益は0.15億円と低水準で、増収効果の多くが販管費に吸収されている可能性があります。経常利益(0.39億円)は非営業収益の寄与で確保されており、利益の質は中立~弱めです。EPSは4.70円で増益ながら、稼ぐ力の大半が非営業に依存する構造は評価上の上値を抑えます。先行きは、- 価格改定・プレミアム商品の拡販、- 加工・直販比率の引き上げ、- 省力化・自動化投資による固定費削減、により営業段階の改善余地がありますが、短期的にはコストと金利環境の逆風が重石です。
流動比率は105.0%で下限をかろうじて上回る水準、当座比率は88.7%と1.0を下回り、短期流動性に注意が必要です。短期借入金15.29億円に対し、現金7.54億円と売掛金9.37億円の合計は約16.9億円で、短期借入の単体返済余力はあるものの、買掛金5.48億円やその他流動負債を含めた全体ではタイトです。D/Eは2.19倍と高く、明示的に警戒水準です。長短借入はほぼ拮抗(短期15.29億円、長期15.71億円)で、満期ミスマッチは極端ではありませんが、短期負債のロールオーバー依存は高めです。インタレストカバレッジ0.97倍は警戒ラインを下回り、金利上昇や営業下振れに対する耐性が弱い状態です。オフバランス債務の情報は未記載のため把握できず、リース等の潜在的債務がキャッシュフローに与える影響は不確実性が残ります。
営業CFは2.22億円で純利益0.19億円の11.66倍と高く、利益のキャッシュ化は期中良好です。内訳(在庫・売掛・買掛の増減)は未開示のため、運転資本の寄与度は特定できませんが、販管費実支出や減価償却の非資金費用が営業CFを下支えしています。設備投資は2.02億円で、単純FCF(営業CF-設備投資)は約+0.20億円とプラスながら薄い水準です。財務CFは▲2.22億円で、借入返済や配当等による資金流出が示唆されます(配当金は未記載)。営業CF/純利益が高い一方で、営業CF/EBITDAは約0.88倍と極端な偏りはなく、品質は中立~良好です。運転資本操作の明確な兆候は開示不足で判断困難ですが、当座比率<100%と短期借入依存を踏まえると、在庫・売掛の圧縮が継続課題です。
配当関連の開示は限定的ですが、計算上の配当性向は219.9%と示され、利益ベースでは持続可能性に懸念が生じます。もっとも期中の営業CFは2.22億円、設備投資2.02億円でFCFはおおむね均衡しており、キャッシュベースの余力は限定的です。D/E高止まりとインタレストカバレッジ<1xという制約を踏まえると、当面は内部留保優先(債務削減・生産性向上投資)を重視するのが財務健全性の観点では妥当です。配当政策の見通しは、営業利益率の回復(>2%)と金利負担の緩和が確認できるまでは保守的な運用が望まれます。FCFカバレッジ、配当金総額が未記載のため、完全な持続可能性評価には限界があります。
ビジネスリスク:
- 原材料(飼料穀物)・エネルギー価格の高止まりによる粗利圧迫
- 価格転嫁・製品ミックス改善の遅れによる営業利益率の低迷
- 人件費・物流費の上昇継続
- 食品安全・品質問題によるレピュテーションリスク
- 疾病(高病原性鳥インフルエンザ等)発生による生産・供給停止リスク
財務リスク:
- D/E 2.19倍、インタレストカバレッジ0.97倍の高レバレッジ・低カバレッジによる金利上昇耐性の弱さ
- 当座比率88.7%・短期借入金15.29億円によるロールオーバー依存
- 実効税率52%の高止まりによるフリーキャッシュ抑制
- Debt/EBITDA約12倍相当の高負債負担(EBITDA 2.53億円、借入計31.0億円前提)
主な懸念事項:
- 営業段階の薄利(営業利益率約0.37%)と非営業収益への依存
- 税負担と金利負担が重く、純利益率0.5%にとどまる構造的課題
- 流動性クッションが薄い中での短期負債圧力
- ROIC 0.2%と資本効率の著しい低さ
重要ポイント:
- 増収(+7.9%)にもかかわらず営業利益率は約0.37%と極薄で、非営業収益が経常利益を支える構図
- D/E 2.19倍、インタレストカバレッジ0.97倍と、レバレッジ・金利耐性に警戒感
- 営業CFは2.22億円と潤沢で、期中の利益キャッシュ化は良好だがFCFは薄い(約0.20億円)
- ROE 0.9%、ROIC 0.2%と資本効率が低く、構造的な収益力強化が必要
- 流動性は流動比率105%、当座比率88.7%でクッション薄く、短期負債の管理が重要
注視すべき指標:
- 粗利率(目安:+100~200bpの改善動向)
- 営業利益率(目安:>2.0%へ回復)
- インタレストカバレッジ(>2.0倍への改善)
- 在庫・売掛回転(日数短縮)
- 価格改定・ミックス改善の実行度(プレミアム比率)
- 設備投資対EBITDA(キャッシュ創出力との整合)
- 実効税率の低減進捗
セクター内ポジション:
国内食品・畜産同業との比較では、利益率・ROIC・利払い耐性の3点で見劣り。トップライン成長は平均的だが、コスト吸収と固定費効率化の遅れにより営業段階の脆弱性が際立つ。非営業依存の縮小と金利・税負担の平準化が相対的評価改善の前提。
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